第3章『魔剣ラグネル』 7
翌朝。
結局昨夜は、アルセリアの家というか小屋に泊まったのだが、さすがに5人分の寝具などは用意されてはいなかったため、結局野宿に近い状態となってしまった。
「すいませんみなさん。就寝時のことまで頭が回らなくて」
ダアトの街へ戻る途上、アルセリアが一同に不便な思いをさせてしまったことを詫びる。
「気にするなよ。小屋の中で寝たから野宿ってわけでもないし」
申し訳なさそうにするアルセリアに、気にしていないと答えるレイノス。
リンとクノンも頷く。
「俺を隠す必要性からいっても、あの場所は最適だった。助かった」
「セネリオさん…お役に立てたようで光栄です」
セネリオもアルセリアに礼を言う。
アルセリアは自分が役に立てたことにほっとした様子だった。
そんな会話をしつつ、一同はダアトの街へと再び入る。
「それで、今日はドウするの?導師サマに会いに行くノ?」
クノンが今日の予定を訊ねる。
結局昨日はダアトの街の人に話を聞いたものの賊に関する有力な情報は得られなかった。
ゆえに、あてにできる情報源は、昨日ダアトに向かう途中に出会った導師ロストロだった。
「お前たちは導師に話を聞きに行ってくれ。俺は別の用事を済ませてくる」
「…ラグネルを、シンシアから取り戻すのね?」
リンの言葉に、セネリオは頷く。
セネリオの愛剣であり、ブレイドレックスとの戦闘で手に入れたエタルドと対をなす魔剣、ラグネル。
その剣は今、シンシアの手にあるのだ。
セネリオは、シンシアからラグネルを取り戻さなければならない。
ちなみに今日は女装はしていない。
シンシアと戦闘になった場合、昨日までの女装姿では動きにくいからだ。
「…一人で大丈夫なのかよ?」
レイノスが不安そうに聞く。
セネリオの実力は身をもって知っているが、それでも彼は封印術により大幅に戦闘能力を減じているのだ。
そしてシンシアは六神将でセネリオの元同僚であり、その実力は封印術を受ける前のセネリオと同等と考えていいだろう。
そんな相手に、封印術をかけられたセネリオ一人で平気なのか…その不安は、レイノスだけでなく、この場にいる全員が共通して思う事だった。
「…それじゃあ、行ってくる」
「お、おい…!」
レイノスの言葉に答えず、セネリオは行こうとする。
戸惑うレイノスに対し、セネリオは振り向いて言った。
「導師から話を聞いたら、そのまま港へ向かってくれ。いざという時は…置いていってもらって構わない」
そういうとセネリオは、ラグネルを取り戻すべく、一人シンシアのもとへと向かっていった。
スキット「セネリオが心配」
リン「セネリオ、大丈夫かな…」
クノン「相手ハ六神将だしネ〜」
アルセリア「心配ですね…」
レイノス「いいから俺達は俺達で出来ることをしようぜ。セネリオは…あいつは強い。こんなところでくたばったりしねえよ」
リン「レイノス…」
レイノス(セネリオ…絶対無事に戻ってくるって信じてるからな!)
結局昨夜は、アルセリアの家というか小屋に泊まったのだが、さすがに5人分の寝具などは用意されてはいなかったため、結局野宿に近い状態となってしまった。
「すいませんみなさん。就寝時のことまで頭が回らなくて」
ダアトの街へ戻る途上、アルセリアが一同に不便な思いをさせてしまったことを詫びる。
「気にするなよ。小屋の中で寝たから野宿ってわけでもないし」
申し訳なさそうにするアルセリアに、気にしていないと答えるレイノス。
リンとクノンも頷く。
「俺を隠す必要性からいっても、あの場所は最適だった。助かった」
「セネリオさん…お役に立てたようで光栄です」
セネリオもアルセリアに礼を言う。
アルセリアは自分が役に立てたことにほっとした様子だった。
そんな会話をしつつ、一同はダアトの街へと再び入る。
「それで、今日はドウするの?導師サマに会いに行くノ?」
クノンが今日の予定を訊ねる。
結局昨日はダアトの街の人に話を聞いたものの賊に関する有力な情報は得られなかった。
ゆえに、あてにできる情報源は、昨日ダアトに向かう途中に出会った導師ロストロだった。
「お前たちは導師に話を聞きに行ってくれ。俺は別の用事を済ませてくる」
「…ラグネルを、シンシアから取り戻すのね?」
リンの言葉に、セネリオは頷く。
セネリオの愛剣であり、ブレイドレックスとの戦闘で手に入れたエタルドと対をなす魔剣、ラグネル。
その剣は今、シンシアの手にあるのだ。
セネリオは、シンシアからラグネルを取り戻さなければならない。
ちなみに今日は女装はしていない。
シンシアと戦闘になった場合、昨日までの女装姿では動きにくいからだ。
「…一人で大丈夫なのかよ?」
レイノスが不安そうに聞く。
セネリオの実力は身をもって知っているが、それでも彼は封印術により大幅に戦闘能力を減じているのだ。
そしてシンシアは六神将でセネリオの元同僚であり、その実力は封印術を受ける前のセネリオと同等と考えていいだろう。
そんな相手に、封印術をかけられたセネリオ一人で平気なのか…その不安は、レイノスだけでなく、この場にいる全員が共通して思う事だった。
「…それじゃあ、行ってくる」
「お、おい…!」
レイノスの言葉に答えず、セネリオは行こうとする。
戸惑うレイノスに対し、セネリオは振り向いて言った。
「導師から話を聞いたら、そのまま港へ向かってくれ。いざという時は…置いていってもらって構わない」
そういうとセネリオは、ラグネルを取り戻すべく、一人シンシアのもとへと向かっていった。
スキット「セネリオが心配」
リン「セネリオ、大丈夫かな…」
クノン「相手ハ六神将だしネ〜」
アルセリア「心配ですね…」
レイノス「いいから俺達は俺達で出来ることをしようぜ。セネリオは…あいつは強い。こんなところでくたばったりしねえよ」
リン「レイノス…」
レイノス(セネリオ…絶対無事に戻ってくるって信じてるからな!)
■作者メッセージ
もうちょっと先まで書きたかったけど今回はここまでで