第5章『フォルクス・ソレイユ』 1
「ガイさん!」
「お父さん!」
グランコクマへとたどり着いた一行。
そんな彼らの前に現れた人物の姿に、レイノスとリンは声をあげる。
「ようリン、レイノス。二人とも無事でなによりだ」
彼らを出迎えた人物の正体は、リンの父親であるガイだった。
爽やかな笑顔で二人の無事を喜び、出迎えた。
「初めまして。アルセリア・ステファニーと申します」
「ああ、こちらこそよろしく」
丁寧にお辞儀をして自己紹介をするアルセリアに対し、ガイもお辞儀で返す。
「俺の名は、ミステリアス・ソルジャーとでも呼んでくれ」
「あ、ああ…」
仮面を着けた奇妙な男に、少し戸惑いを見せるガイ。
しかし、何か事情があるのだろうと深く追及はせずに返事だけを返した。
「ヤフ〜♪ガイさんおひさ〜♪」
「ん…?お前どこかで…」
二十年以上前の英雄だろうといつもの調子を変えずに話すクノン。
その発言からして、彼はどうやらガイに会ったことがあるようだ。
一方のガイクノンの姿に見覚えがあるようで、首をかしげていたが…
「お前まさか、ノエルやギンジの所にいたクノン…か?」
「あったり〜♪いやあ、10年ぶりくらいかなア?」
「10年前から、全く外見に変化が無い…?」
「アウ〜。それ気にしてるんだから言わないでヨ〜」
「お父さん、クノンさんのこと知ってるの?」
「ああ…ほら、10年前ベルケンドやシェリダンに出掛けた時に、ノエルを訪ねた時にな」
「ああ…私やお母さん置いて『音機関の旅』に出掛けた…」
「あ、あの時の事は許してくれよ」
10年前、音機関への好奇心を満たすためにガイはベルケンドとシェリダンに旅行に出かけたことがあった。
その時リンは母親共々留守番となり、その時のことを思い出してむくれるリンを、ガイはなだめている。
「いやあ、あの時のガイさんとの音機関トークは、実に充実した時間だったよ♪」
「はは、時間があればまたあの時みたいに語り明かそうぜ!」
お互い趣味が合うようで、話に花を咲かせるクノンとガイ。
「あーガイさん、盛り上がるのはいいんだけどさ…」
「おっとすまないな」
脱線しかかった空気をレイノスが軌道修正する。
レイノスの言葉を受けクノンとの話を打ち切ったガイは、まだ紹介を終えてないフードをかぶった黒衣の男の方を見る。
(…なあ、ガイさんには話してもいいんじゃないか?)
(しかし…)
レイノスが、ガイには話してもいいのではとセネリオに耳打ちする。
しかしセネリオは話すことにためらっているようだった。
(お父さんに話すんだったら、私もフォローするわよ)
(そうか…分かった)
リンの後押しを受け、セネリオもガイに正体を明かすことに了承した。
「お父さん…この人の事は、家に戻ってから話すから」
「…何か込み入った事情があるみたいだな。分かった、それじゃあ屋敷に戻ろう」
こうして一行は、リンとガイの案内のもと、二人の住む屋敷を目指して歩き出した。
「お父さん!」
グランコクマへとたどり着いた一行。
そんな彼らの前に現れた人物の姿に、レイノスとリンは声をあげる。
「ようリン、レイノス。二人とも無事でなによりだ」
彼らを出迎えた人物の正体は、リンの父親であるガイだった。
爽やかな笑顔で二人の無事を喜び、出迎えた。
「初めまして。アルセリア・ステファニーと申します」
「ああ、こちらこそよろしく」
丁寧にお辞儀をして自己紹介をするアルセリアに対し、ガイもお辞儀で返す。
「俺の名は、ミステリアス・ソルジャーとでも呼んでくれ」
「あ、ああ…」
仮面を着けた奇妙な男に、少し戸惑いを見せるガイ。
しかし、何か事情があるのだろうと深く追及はせずに返事だけを返した。
「ヤフ〜♪ガイさんおひさ〜♪」
「ん…?お前どこかで…」
二十年以上前の英雄だろうといつもの調子を変えずに話すクノン。
その発言からして、彼はどうやらガイに会ったことがあるようだ。
一方のガイクノンの姿に見覚えがあるようで、首をかしげていたが…
「お前まさか、ノエルやギンジの所にいたクノン…か?」
「あったり〜♪いやあ、10年ぶりくらいかなア?」
「10年前から、全く外見に変化が無い…?」
「アウ〜。それ気にしてるんだから言わないでヨ〜」
「お父さん、クノンさんのこと知ってるの?」
「ああ…ほら、10年前ベルケンドやシェリダンに出掛けた時に、ノエルを訪ねた時にな」
「ああ…私やお母さん置いて『音機関の旅』に出掛けた…」
「あ、あの時の事は許してくれよ」
10年前、音機関への好奇心を満たすためにガイはベルケンドとシェリダンに旅行に出かけたことがあった。
その時リンは母親共々留守番となり、その時のことを思い出してむくれるリンを、ガイはなだめている。
「いやあ、あの時のガイさんとの音機関トークは、実に充実した時間だったよ♪」
「はは、時間があればまたあの時みたいに語り明かそうぜ!」
お互い趣味が合うようで、話に花を咲かせるクノンとガイ。
「あーガイさん、盛り上がるのはいいんだけどさ…」
「おっとすまないな」
脱線しかかった空気をレイノスが軌道修正する。
レイノスの言葉を受けクノンとの話を打ち切ったガイは、まだ紹介を終えてないフードをかぶった黒衣の男の方を見る。
(…なあ、ガイさんには話してもいいんじゃないか?)
(しかし…)
レイノスが、ガイには話してもいいのではとセネリオに耳打ちする。
しかしセネリオは話すことにためらっているようだった。
(お父さんに話すんだったら、私もフォローするわよ)
(そうか…分かった)
リンの後押しを受け、セネリオもガイに正体を明かすことに了承した。
「お父さん…この人の事は、家に戻ってから話すから」
「…何か込み入った事情があるみたいだな。分かった、それじゃあ屋敷に戻ろう」
こうして一行は、リンとガイの案内のもと、二人の住む屋敷を目指して歩き出した。
■作者メッセージ
グランコクマに到着し、ここから第5章開始です!