CROSS54【おやすみなさい】
交流会のイベントも終わり、せっかくなので二人の料理対決を今日の晩飯にする事にした。その際に俺達六人がそれを食べ、どちらの料理が上手いか審査すると言う至ってシンプルな対決方法だが気軽に選んではいけない。何故ならさっきから二人の闘志が凄まじいからである。何処まで負けず嫌いなんだあんたらはと苦情が沸きそうなほど燃えており、もはや料理でのライバルと言って良いだろう
しかし、勝負の結果は意外な事になった
「……やるじゃないか、アス」
「そっちこそね、ディア君!」
なんと結果は3票VS3票で引き分けだった。二人はお互いの料理を食すると結果を認め、握手した後お互いの料理に対する情熱に対して長々と話始めた。その話にあのキリト君ですら着いていけなかったのはまた別の話
「あの二人、何だかんだ言って良いコンビなんじゃね?」
「確かに、なんかライバルって感じがしますよね」
陽介とリーファの会話にキリト君も頷いていた。アスナさんと恋仲であるキリト君ですら認めるほどのライバル関係はもはやこのメンバーでは公認であり、俗に言う“永遠のライバル”と言う感じだった
「フッ、次は負けないぜ」
「それはこっちの台詞よ!」
いくらこの日が色んな意味でカオスだったとは言え、みんな漆黒の影を倒して元の時空に戻すと言う本来の目的から離れてとても楽しそうに過ごしていた。もしかしたら、これがみんなの“素”なのかもしれない
「二人とも、火花が散ってるクマねー」
「マジの意味でな……」
呑気な事を言っているクマにキリト君が的確なツッコミを繰り出し、一行に料理好き二人のライバル心は火花を散らしていく。
「にしても、ここまで互角だなんてね……」
「お兄さんはどっちが勝つと予想してたんですか?」
「正直に言っちゃうとディアかな。アスナさんの料理の味を知らなかったってのもあるけど……やっぱり友達だから応援したいよね」
しかし結果はどちらの勝利でもなかった。この結果に最初は誰もが驚いていたがいつの間にかこのように楽しくワイワイ過ごしていた。戦いの時には見られないみんなの姿が、俺には輝いて見えた
その夜、俺はテントの中の男性組と隣のテントにいる女性組を起こさないように外に出ると綺麗だが不安定な満月を見上げるリーファの姿を見つけた
「お待たせリーファ」
「レイさん……」
どういう訳か俺は食事中リーファに呼び出され、どうやらみんなに聞かれたくないとのことでこうしてみんなが寝静まった夜を見計らって外に出たのだ
「それで、話って?」
「うん」
満月が少し雲に隠れた時、リーファは口を開いた
「今日は、ありがとうございました。その……私を助けてくれて、なんと言ったら良いか……」
「それならみんながいるときに言ってなかったっけ?」
「そうだけど……一番初めに助けてくれたのは、レイさんじゃない」
そう言えばカプセルから彼女を出し、助け出したのは確かに俺だった
「ねぇ、どうしてなんですか?いや、単に作戦とかならそう言ってくれれば良いですけど……」
確かにあのときはみんなで団結してエスナの攻撃を掻い潜り、協力してリーファを救出した。その時俺はユイちゃんに指示されたとは言え自身もそれを望んでいた
「似てるんだ。君が、妹に」
「へっ?」
「ヒトミって言ってね。恐ろしいまでのブラコンだけど……とっても良い子で、何より何時も俺の身を案じてくれる。俺の誇りの妹だよ」
「ヒトミ……何時か会って見たいです」
「合流したら会えるよ」
「そうですね!」
「おっ、お前ら何話してるんだ?」
二人で話していると何時起きたのか陽介がやって来た。歩いてくる途中欠伸をしている辺り何となく眠れないのだろう
「陽介!ちょっと俺の妹の話をね」
「へぇ、レイって妹いたんだな」
「うん、ブラコンだけど良い子だよ」
「そっか。早く合流出来ると良いな」
「その為に探してるんでしょ?手伝ってくれるよね?」
「当然だろ。でもお前も相棒達探すの手伝うんだぜ」
「分かってる、ダイジョバ!」
陽介も交えて三人で会話をしながら雲に隠れた満月を見上げていると、さらにもう一人やって来た
「お兄さんにリーファさんに陽介さん、眠れないんですか?」
「あ、ユイちゃん」
「丁度みんなで話をしてたんだ」
先程まで話していた内容をユイちゃんに話すと、四人揃って地面に寝るようにして倒れてはそのまま夜空の星を見上げていた
「綺麗……」
「でも、これもこの時空が元に戻れば消えるんだよな……」
「何か、寂しいですね……」
「ダイジョバ、こんな美しい光景なら……生きてる限りきっとまた見れる」
そのまま暫く話してから各自テントに戻り、眠れないメンバーもいるが速やかに休む事にした。また新しい明日を生きる為に、この時空を元に戻して全ての時空を救う為に
しかし、勝負の結果は意外な事になった
「……やるじゃないか、アス」
「そっちこそね、ディア君!」
なんと結果は3票VS3票で引き分けだった。二人はお互いの料理を食すると結果を認め、握手した後お互いの料理に対する情熱に対して長々と話始めた。その話にあのキリト君ですら着いていけなかったのはまた別の話
「あの二人、何だかんだ言って良いコンビなんじゃね?」
「確かに、なんかライバルって感じがしますよね」
陽介とリーファの会話にキリト君も頷いていた。アスナさんと恋仲であるキリト君ですら認めるほどのライバル関係はもはやこのメンバーでは公認であり、俗に言う“永遠のライバル”と言う感じだった
「フッ、次は負けないぜ」
「それはこっちの台詞よ!」
いくらこの日が色んな意味でカオスだったとは言え、みんな漆黒の影を倒して元の時空に戻すと言う本来の目的から離れてとても楽しそうに過ごしていた。もしかしたら、これがみんなの“素”なのかもしれない
「二人とも、火花が散ってるクマねー」
「マジの意味でな……」
呑気な事を言っているクマにキリト君が的確なツッコミを繰り出し、一行に料理好き二人のライバル心は火花を散らしていく。
「にしても、ここまで互角だなんてね……」
「お兄さんはどっちが勝つと予想してたんですか?」
「正直に言っちゃうとディアかな。アスナさんの料理の味を知らなかったってのもあるけど……やっぱり友達だから応援したいよね」
しかし結果はどちらの勝利でもなかった。この結果に最初は誰もが驚いていたがいつの間にかこのように楽しくワイワイ過ごしていた。戦いの時には見られないみんなの姿が、俺には輝いて見えた
その夜、俺はテントの中の男性組と隣のテントにいる女性組を起こさないように外に出ると綺麗だが不安定な満月を見上げるリーファの姿を見つけた
「お待たせリーファ」
「レイさん……」
どういう訳か俺は食事中リーファに呼び出され、どうやらみんなに聞かれたくないとのことでこうしてみんなが寝静まった夜を見計らって外に出たのだ
「それで、話って?」
「うん」
満月が少し雲に隠れた時、リーファは口を開いた
「今日は、ありがとうございました。その……私を助けてくれて、なんと言ったら良いか……」
「それならみんながいるときに言ってなかったっけ?」
「そうだけど……一番初めに助けてくれたのは、レイさんじゃない」
そう言えばカプセルから彼女を出し、助け出したのは確かに俺だった
「ねぇ、どうしてなんですか?いや、単に作戦とかならそう言ってくれれば良いですけど……」
確かにあのときはみんなで団結してエスナの攻撃を掻い潜り、協力してリーファを救出した。その時俺はユイちゃんに指示されたとは言え自身もそれを望んでいた
「似てるんだ。君が、妹に」
「へっ?」
「ヒトミって言ってね。恐ろしいまでのブラコンだけど……とっても良い子で、何より何時も俺の身を案じてくれる。俺の誇りの妹だよ」
「ヒトミ……何時か会って見たいです」
「合流したら会えるよ」
「そうですね!」
「おっ、お前ら何話してるんだ?」
二人で話していると何時起きたのか陽介がやって来た。歩いてくる途中欠伸をしている辺り何となく眠れないのだろう
「陽介!ちょっと俺の妹の話をね」
「へぇ、レイって妹いたんだな」
「うん、ブラコンだけど良い子だよ」
「そっか。早く合流出来ると良いな」
「その為に探してるんでしょ?手伝ってくれるよね?」
「当然だろ。でもお前も相棒達探すの手伝うんだぜ」
「分かってる、ダイジョバ!」
陽介も交えて三人で会話をしながら雲に隠れた満月を見上げていると、さらにもう一人やって来た
「お兄さんにリーファさんに陽介さん、眠れないんですか?」
「あ、ユイちゃん」
「丁度みんなで話をしてたんだ」
先程まで話していた内容をユイちゃんに話すと、四人揃って地面に寝るようにして倒れてはそのまま夜空の星を見上げていた
「綺麗……」
「でも、これもこの時空が元に戻れば消えるんだよな……」
「何か、寂しいですね……」
「ダイジョバ、こんな美しい光景なら……生きてる限りきっとまた見れる」
そのまま暫く話してから各自テントに戻り、眠れないメンバーもいるが速やかに休む事にした。また新しい明日を生きる為に、この時空を元に戻して全ての時空を救う為に