第一章《胎動》 その2
ガキンっ。
何かがぶつかったかのような鈍い音。
人の気配。
優焚は恐る恐る目を開ける。
瞬間、目の前で黒い影は次々に飛ばされ、その姿はかき消えた。
「大丈夫ですか?」
差し出された右手。
目の前に立っていたのは、黒いローブに身を包む人物。
声のトーンからしておそらく男性だろう。彼の左手には、尋常じゃない大きさの黒い"鎌"が握られていた。
優焚は警戒した。
身を硬直させ、探るような目つきでローブの男を見つめる。
「貴方...誰?」
そんな優焚を見たローブの男は、笑うようにため息をついた。
「そんなに警戒しないでください。僕は貴女の味方です」
「でも..見るからにアヤシイしな。ハートレスに黒ローブ...。まるっきり、キングダムハーツの世界じゃないか。一体何がどうなってんの?...もしや、これは夢?」
「夢..なら良かったのですが、残念ながら現実のことです。お怪我はありませんか?」
ローブの下から見えるやんわりとした笑顔に少し警戒もとれる。
が、優焚は差し出された手を無視して、自力で立ち上がった。
大丈夫、なんともない。落ち着け、あたし。
「助けてくれて、ありがとうございました。貴方は一体何者ですか?」
一呼吸おいて優焚が尋ねる。そんな彼女を、ローブの男は変わらず笑顔で見つめていた。
「僕は...そうですね。単刀直入に言うと、貴女を守るために異次元から来た者です」
「え、なんで、あたし?ってか、え、イジゲン?」
尋ねた瞬間、また新たなシャドウが地面から湧いて出てくる。
「っと。今は説明している時間がありませんね。走れますか?」
走りながら、ローブの男はどんどんと黒い影を蹴散らしていく。
左手の鎌を振りおろし、影にぶつかる。
すると黒い閃光と共に影がその姿を崩し、
粒子となって消えていく。
優焚はその様を、男の影に隠れながら終始見つめていた。
ありえない光景。
ゲームや漫画の中の世界。
身体が熱くなる。
鼓動が、痛いほどに胸を叩きつける。
「ねェ、一体全体、なんなの..?貴方は誰?これって、"キングダムハーツ"にでてくる敵キャラだよね?」
彼は答えない。
しかし、彼女はかまわず続ける。
「だって..だって、ありえないじゃん..?こんなの、ねェ。貴方はひょっとして、ソラ?それともリクなの?」
突如、突風が吹く。
彼のローブを風が巻き上げる。
後ろ姿があらわになる。
「残念ながら...そのどちらでもありませんよ、僕は」
目の前にいたのは、見知らぬ人物。
二つに分かれ、丁寧に編みこまれた黄金の髪をなびかせ、振り向く。
藍眼がギラリと光り、優焚の目とぶつかる。
「僕は、貴女を迎えに来ました。また会える事、信じていましたよ、優焚。」
ほほえみ。
吸い込まれる、あの空のように蒼い瞳。
優焚は完全に彼に魅せられていた。
何かがぶつかったかのような鈍い音。
人の気配。
優焚は恐る恐る目を開ける。
瞬間、目の前で黒い影は次々に飛ばされ、その姿はかき消えた。
「大丈夫ですか?」
差し出された右手。
目の前に立っていたのは、黒いローブに身を包む人物。
声のトーンからしておそらく男性だろう。彼の左手には、尋常じゃない大きさの黒い"鎌"が握られていた。
優焚は警戒した。
身を硬直させ、探るような目つきでローブの男を見つめる。
「貴方...誰?」
そんな優焚を見たローブの男は、笑うようにため息をついた。
「そんなに警戒しないでください。僕は貴女の味方です」
「でも..見るからにアヤシイしな。ハートレスに黒ローブ...。まるっきり、キングダムハーツの世界じゃないか。一体何がどうなってんの?...もしや、これは夢?」
「夢..なら良かったのですが、残念ながら現実のことです。お怪我はありませんか?」
ローブの下から見えるやんわりとした笑顔に少し警戒もとれる。
が、優焚は差し出された手を無視して、自力で立ち上がった。
大丈夫、なんともない。落ち着け、あたし。
「助けてくれて、ありがとうございました。貴方は一体何者ですか?」
一呼吸おいて優焚が尋ねる。そんな彼女を、ローブの男は変わらず笑顔で見つめていた。
「僕は...そうですね。単刀直入に言うと、貴女を守るために異次元から来た者です」
「え、なんで、あたし?ってか、え、イジゲン?」
尋ねた瞬間、また新たなシャドウが地面から湧いて出てくる。
「っと。今は説明している時間がありませんね。走れますか?」
走りながら、ローブの男はどんどんと黒い影を蹴散らしていく。
左手の鎌を振りおろし、影にぶつかる。
すると黒い閃光と共に影がその姿を崩し、
粒子となって消えていく。
優焚はその様を、男の影に隠れながら終始見つめていた。
ありえない光景。
ゲームや漫画の中の世界。
身体が熱くなる。
鼓動が、痛いほどに胸を叩きつける。
「ねェ、一体全体、なんなの..?貴方は誰?これって、"キングダムハーツ"にでてくる敵キャラだよね?」
彼は答えない。
しかし、彼女はかまわず続ける。
「だって..だって、ありえないじゃん..?こんなの、ねェ。貴方はひょっとして、ソラ?それともリクなの?」
突如、突風が吹く。
彼のローブを風が巻き上げる。
後ろ姿があらわになる。
「残念ながら...そのどちらでもありませんよ、僕は」
目の前にいたのは、見知らぬ人物。
二つに分かれ、丁寧に編みこまれた黄金の髪をなびかせ、振り向く。
藍眼がギラリと光り、優焚の目とぶつかる。
「僕は、貴女を迎えに来ました。また会える事、信じていましたよ、優焚。」
ほほえみ。
吸い込まれる、あの空のように蒼い瞳。
優焚は完全に彼に魅せられていた。
■作者メッセージ
皆さん、初めまして。aokiです。
とにかく書きたくなってしまって、ここに来ちゃいました。
文章力なし+語彙力なしの私なので、何か変なところがあれば仰ってくださいね。
うーむ。この文章、どこに向かっていくのやら。。
それでは〜。
とにかく書きたくなってしまって、ここに来ちゃいました。
文章力なし+語彙力なしの私なので、何か変なところがあれば仰ってくださいね。
うーむ。この文章、どこに向かっていくのやら。。
それでは〜。