私の力?
日差しが、強い。
目が覚めた時は、此処では珍しいスコールが降っていたため
レインにはこの強い日差しがなんとなく違和感だった。
大きなヤシの木に、青い空に飛ぶ白いカモメ。
きっと雪なんて降らないんだろうな、とレインは考えながら空を仰いだ。
「何してるの?」
ローナが振り返ってレインを見た。
「いや、こんなに暑いと冬でも雪は降らないんじゃないかと思って」
「ゆき?ああ、あの白いやつね?そんなのこのディスティーアイランドには降らないわよ。」
何当たり前のこと言ってるの?とでも言いたげにローナはレインを見た。
「さぁ、早くいかないと日が暮れるわよ!」
ローナは小走りに町を駆けて行った。
「あ、待ってください!」
まるで欲しかったおもちゃを手にした子供のように屈託の無い笑顔を浮かべるローナを見てレインは苦笑いした。
彼女には『疑心』と言うものを全くと言っていいほどに持ってない。
いや、正しくは、『疑心』や『憤怒』とか『憎悪』。
心の闇のほうから来る感情がほとんど無いのだ。
心に巣くう闇…誰にでも多かれ少なかれあるもの。
私は人の心がなぜか、見える。光や闇、それを幼いころから見えていた。
これが人様の役に立ったことは全くないのだが……
なぜこれが使えるはまるでわからない。
誰かから継承したとか、授かっただとかでもなく…
『突然変異』とでも言う言葉が合うかどうかは知らないが、とりあえずこう呼ぶことにしておくか……
「レイン、何してるのよ」
ローナさんがいぶかしげな目を私に向けていた。
気がつけば船着き場は目の前だった。
目が覚めた時は、此処では珍しいスコールが降っていたため
レインにはこの強い日差しがなんとなく違和感だった。
大きなヤシの木に、青い空に飛ぶ白いカモメ。
きっと雪なんて降らないんだろうな、とレインは考えながら空を仰いだ。
「何してるの?」
ローナが振り返ってレインを見た。
「いや、こんなに暑いと冬でも雪は降らないんじゃないかと思って」
「ゆき?ああ、あの白いやつね?そんなのこのディスティーアイランドには降らないわよ。」
何当たり前のこと言ってるの?とでも言いたげにローナはレインを見た。
「さぁ、早くいかないと日が暮れるわよ!」
ローナは小走りに町を駆けて行った。
「あ、待ってください!」
まるで欲しかったおもちゃを手にした子供のように屈託の無い笑顔を浮かべるローナを見てレインは苦笑いした。
彼女には『疑心』と言うものを全くと言っていいほどに持ってない。
いや、正しくは、『疑心』や『憤怒』とか『憎悪』。
心の闇のほうから来る感情がほとんど無いのだ。
心に巣くう闇…誰にでも多かれ少なかれあるもの。
私は人の心がなぜか、見える。光や闇、それを幼いころから見えていた。
これが人様の役に立ったことは全くないのだが……
なぜこれが使えるはまるでわからない。
誰かから継承したとか、授かっただとかでもなく…
『突然変異』とでも言う言葉が合うかどうかは知らないが、とりあえずこう呼ぶことにしておくか……
「レイン、何してるのよ」
ローナさんがいぶかしげな目を私に向けていた。
気がつけば船着き場は目の前だった。