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KINGDOM HEARTS 狭間の扉

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 島に行こう
  • 02 私の力?
  • 03 はじめまして!
  • 04 そして、物語は加速する
  • はじめまして!

    小さな島の桟橋にボートをつけると、他にも小さなボートが5つくらいとめてあった。
    「今日はたくさん人がいるのから貴方を紹介しやすいわね」
    別に紹介してもらわなくてもいいのに、とレインは心の中で呟く。
    自分がローナさんの言う『子供』は自分より年下だと思うし、誰かと会話したりするのが苦手なレインである。
    しかもそれがたくさんの年下の子供である……
    深いため息をつきそうになった時だった。
    「ローナさん、こんにちは!」
    ピンクのワンピースに赤い髪の女の子がこちらに駆けてきた。
    「こんにちは!カイリ、ソラとリクは?」
    「あ、パオプの木の所に……」
    カイリはレインのことが気になるようで視線をレインを固定しながら答えた。
    「あ、この子はレイン、訳あって記憶をなくしてるからいろいろ教えてあげてね!」
    レインは一応記憶を無くしたことにしている。
    『死んだのになぜか生きて此処にいます。』
    なんて変人扱いされるにきまってるとレインは思ったからだ。
    「はい。はじめましてレインさん」
    「あ……レインでいいから、よろしくね、カイリ」
    何故かカイリは不思議なものを見るかのような視線でレインを見ていた。

    この子…心に闇が…ない?
    必ず人は心と闇の均衡を保ちながら生きているのに…
    なぜ?こんな心…始めてみた…

    レインに見えていた心は真っ白だった。
    「レイン?大丈夫?」
    カイリが心配そうにレインを見ていた
    「え、ええ……」
    レインは明らかに動揺していた。
    「どうしたの?何か思い出した?」
    ローナがレインの肩に手を置いた。
    「平気…です大丈夫…だから」
    レインは笑った。
    「本当に大丈夫?」
    カイリがもう一回聞いた。

    「カイリー!」
    砂浜を踏みしめる音が音がした。
    黒を全体的に使ったツナギのような洋服を着た男の子がカイリのことを呼びながら駆けてきた。
    「あっ、ソラ!」
    カイリの表情がぱっ、と明るくなった。
    「あ、ソラ、この人は……」
    「レインよ、よろしく」
    「俺はソラ!よろしく!」
    眩しいくらいの笑顔。
    「おいおい…俺は仲間はずれかよ?」
    落ち着いた男の子の声がした。
    肩につくかつかないくらいの銀髪の男の子が立っていた。
    ソラとカイリより一つくらい年上なのか、どこか大人びた目をしていた。
    「リク!」
    ソラがリクに駆け寄る。

    この子はリクっていうのか…

    「相変わらず落ち着きがないな。」
    呆れたようにリクが笑った。
    「…で、その人は?」
    リクはレインを見た。
    「レインよ。はじめまして、リク。」
    リクはなぜかとても驚いた顔をした。
    「あ……はじめまして。」

    この三人との出会いがこれからの運命を左右する―――。

    11/04/24 18:35 clover   

    ■作者メッセージ
    画像は朱音sに以前描いていただいたものです。
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