DREAM51【約束・プロミス・プロメッサ】
初めて夢の世界で睡眠の時を過ごし、響く雀の囀りが朝の兆しを告げる。窓から降り注ぐ太陽の光の眩しさに目を開けると、ベッドの上に誰かが座っていた
「あっ、目が覚めたー?」
そこにいたのは赤髪のハーフアップとポニーテールが混じったようなよくわからない髪型で青色の瞳の同い年くらいの少女がいた。その表情は満面の笑みであり、瞳の中心に黒点と言える物が存在せずハイライトが目立つことから彼女がいかに純粋な性格なのかが伺える
「えっ!?貴女誰!?」
「もしかしてビクッちゃったー?ごめんごめん!まず自己紹介からー?それとも降りてからー?」
予想通りの明るい声と何故か語尾を伸ばす独特の言い回しをする彼女は何処かカイリさんに似ていた。もしかしたら彼女をポニーテールにしたらこの子になるかもしれないほど酷似しているのだ
「お、降りてから!」
「はーい!」
慌ててそう答えると彼女は元気よくジャンプして飛び降り、見事すぎるまでに丁度よく部屋の真ん中に着地した。そして回れ右の動きをしてこちらを見ると名を名乗りだした
「私はプロメッサ、宜しくねー!」
「え、えっと……宜しく、プロミ……あれ?」
「あれー?もしかして覚えにくいの?」
「えっ?あ、まぁ……」
「しょうがないなー、じゃあ覚えやすいようにフレーズ言っとくねー!」
彼女の謎のテンションに振り回されながらも私は何とか彼女の話に着いていったが、何故だろう、私じゃこの子に着いていけない気がする
「約束・プロミス・プロメッサ!」
そのフレーズを言い終わると共に笑いながら飛び上がり、再び着地すると一回ウィンクした後こう言った
「これでどう?」
「えーと、何それ?」
「ひっどーい!!プロメッサって約束って意味なんだぞ!さっき約束って言ってたのにー!」
そう言いながらもプロメッサの表情は笑っていた。同い年にしか見えないのにどうしてここまで無邪気でいられるのだろうと疑問を抱きつつもベッドから降り、すぐ支度を始めた
「ねぇねぇー!何処行くの?」
「仲間達の所だけど、どうかしたの?」
「私も行きたーい!」
「ええっ!?」
何時何処から来たのかすらわからないプロメッサと言う少女に翻弄されながらも仕方なく彼女を連れていく事にした。まあ真実は彼女が勝手に着いてきているだけなのだが。歩いている最中もプロメッサはスキップしていたりとやたらと楽しそうで、何処からそんな元気が出てくるかさっぱりわからなかった
そして私とプロメッサは恐らくみんなが集まるであろうジョブゲート周辺を訪れた。もちろんみんないるのだが、珍しくアンセムさんやローグ、ルプクスもいた
「みんなお早う」
「お早うございますクロナさん。あれ?その方は?」
「あぁ……彼女はね……」
「アンセムーーっ!」
プロメッサの事を話そうとした途端その彼女が何故かアンセムさんに飛び付き、嬉しそうにはしゃいだ。と言うかさっきからプロメッサの表情は笑顔から変わっておらず、見た目以上に底抜けに明るいようだ
「プロメッサ、どうしたんだ?」
「あのねあのね!さっきこの人と出会ったのー!」
「フッ、そうかそうか」
アンセムさんはプロメッサの頭を撫でてやると、みんなに彼女の事を紹介した。恐らくアンセムさんは初めから彼女の事を知っていたのだろう
「紹介しよう、彼女はプロメッサ。こう見えて聖獣使いだ」
「せ、聖獣使いっ!?」
「えぇっ!?」
まるで先程の明るい性格からは想像も付かないような真実が飛び交った。
「それだけじゃなくて戦えるよ、ほらー!」
そう言ってプロメッサが取り出したのはそれぞれ色の違う双剣だった。右手に握られているのが黄色で雷を模してあり、左手に握られているのが赤色で炎を模してあり、若干こちらの方がリーチが長い
「ほらね!」
「アンセム、彼女は一体?」
ディアが流石にプロメッサに疑問を持ったのか、この中で唯一それを知っていそうなアンセムさんに聞いた
「それがわからないのだ。ドリームイーターの研究をしていてブリードをしていたらその時にドリームイーターの代わりに出てきたんだ」
「と言う事は、彼女はスピリットと言う事ですか?」
「いや、調べた所彼女はドリームイーターでは無いようだ。直接問いただしても“わからない”と言った」
「まさか記憶喪失?」
「恐らく」
だが記憶喪失にしては無邪気すぎると思ってしまった。ドリームイーターのブリード事故で現れたと言う事はやはりドリームイーターとしか考えられないのだが人の姿をしたドリームイーターなんて滅多に生まれないはず。となると夢の民の可能性が浮上してきたのでローグ達を見たが私が聞く前に二人が答えた
「いや、どうやら夢の民でも無いらしい。俺達と同じ気配がしないんだ」
「それにもっと不思議なのが、対になる存在がいないと言う事」
「対の存在がいない?」
明らかに夢の世界の仕組みを全否定するような言葉に私達は衝撃を受け、さらにルプクスが続けた
「うん、夢の世界に存在している人には必ず現実世界での同一の存在がいるはず。それは逆も同じ。なのに彼女にはそれが無いのよ」
まさかそんな事があるとは思わなかった。彼女には現実世界の存在が無いなどこの世界ではあり得ない、見た目がカイリさんに似ているからもしかしたら彼女の夢の存在かと思ったが存在しない以上彼女の正体は謎のままだ
「一体何者なの?貴女は……」
「んー、わからないんだ。記憶、無くしちゃったから」
そう言いつつも相変わらず明るいままのプロメッサは一人ジョブゲートを潜り、その姿を変えた。まるで何処かのコンサートにでも出るような派手な格好、人呼んで“歌姫”と言った所か
「じゃあ“みんなと出会った記念”と言う事で一曲歌っちゃおうかなー!」
「えっ?まさかその為だけにジョブチェンジしたのですか?」
「うん!そうだよー!」
その無邪気な言葉に呆れる者もいれば感心する者もおり、歌姫にジョブチェンジしたのだから歌が上手いんだと期待する者もいた
「では私プロメッサで、“truth is there”です!」
これから歌う曲名を言うとプロメッサは楽しそうに歌い始めた
「Change yourself!朝目が覚め 心踊るSun day 突然のお知らせ 彼がいなくなっちゃった
怖くなんて無い!夢想の世界で振るうJustice 立ちはだかるのはMy other me
どちらも正義 矛盾だけどそうじゃない 戦うしかないの?剣を取るのが正しいの?
夢は現実を巻き込んで 展開されてく 私達のmemorial
君の為だけじゃなく仲間の為に 掴み取ろうよ Truth is there……」
何処か感動的な歌を歌い終わるとプロメッサはスッキリした表情で歌姫のジョブチェンジを解いた
「あっ、目が覚めたー?」
そこにいたのは赤髪のハーフアップとポニーテールが混じったようなよくわからない髪型で青色の瞳の同い年くらいの少女がいた。その表情は満面の笑みであり、瞳の中心に黒点と言える物が存在せずハイライトが目立つことから彼女がいかに純粋な性格なのかが伺える
「えっ!?貴女誰!?」
「もしかしてビクッちゃったー?ごめんごめん!まず自己紹介からー?それとも降りてからー?」
予想通りの明るい声と何故か語尾を伸ばす独特の言い回しをする彼女は何処かカイリさんに似ていた。もしかしたら彼女をポニーテールにしたらこの子になるかもしれないほど酷似しているのだ
「お、降りてから!」
「はーい!」
慌ててそう答えると彼女は元気よくジャンプして飛び降り、見事すぎるまでに丁度よく部屋の真ん中に着地した。そして回れ右の動きをしてこちらを見ると名を名乗りだした
「私はプロメッサ、宜しくねー!」
「え、えっと……宜しく、プロミ……あれ?」
「あれー?もしかして覚えにくいの?」
「えっ?あ、まぁ……」
「しょうがないなー、じゃあ覚えやすいようにフレーズ言っとくねー!」
彼女の謎のテンションに振り回されながらも私は何とか彼女の話に着いていったが、何故だろう、私じゃこの子に着いていけない気がする
「約束・プロミス・プロメッサ!」
そのフレーズを言い終わると共に笑いながら飛び上がり、再び着地すると一回ウィンクした後こう言った
「これでどう?」
「えーと、何それ?」
「ひっどーい!!プロメッサって約束って意味なんだぞ!さっき約束って言ってたのにー!」
そう言いながらもプロメッサの表情は笑っていた。同い年にしか見えないのにどうしてここまで無邪気でいられるのだろうと疑問を抱きつつもベッドから降り、すぐ支度を始めた
「ねぇねぇー!何処行くの?」
「仲間達の所だけど、どうかしたの?」
「私も行きたーい!」
「ええっ!?」
何時何処から来たのかすらわからないプロメッサと言う少女に翻弄されながらも仕方なく彼女を連れていく事にした。まあ真実は彼女が勝手に着いてきているだけなのだが。歩いている最中もプロメッサはスキップしていたりとやたらと楽しそうで、何処からそんな元気が出てくるかさっぱりわからなかった
そして私とプロメッサは恐らくみんなが集まるであろうジョブゲート周辺を訪れた。もちろんみんないるのだが、珍しくアンセムさんやローグ、ルプクスもいた
「みんなお早う」
「お早うございますクロナさん。あれ?その方は?」
「あぁ……彼女はね……」
「アンセムーーっ!」
プロメッサの事を話そうとした途端その彼女が何故かアンセムさんに飛び付き、嬉しそうにはしゃいだ。と言うかさっきからプロメッサの表情は笑顔から変わっておらず、見た目以上に底抜けに明るいようだ
「プロメッサ、どうしたんだ?」
「あのねあのね!さっきこの人と出会ったのー!」
「フッ、そうかそうか」
アンセムさんはプロメッサの頭を撫でてやると、みんなに彼女の事を紹介した。恐らくアンセムさんは初めから彼女の事を知っていたのだろう
「紹介しよう、彼女はプロメッサ。こう見えて聖獣使いだ」
「せ、聖獣使いっ!?」
「えぇっ!?」
まるで先程の明るい性格からは想像も付かないような真実が飛び交った。
「それだけじゃなくて戦えるよ、ほらー!」
そう言ってプロメッサが取り出したのはそれぞれ色の違う双剣だった。右手に握られているのが黄色で雷を模してあり、左手に握られているのが赤色で炎を模してあり、若干こちらの方がリーチが長い
「ほらね!」
「アンセム、彼女は一体?」
ディアが流石にプロメッサに疑問を持ったのか、この中で唯一それを知っていそうなアンセムさんに聞いた
「それがわからないのだ。ドリームイーターの研究をしていてブリードをしていたらその時にドリームイーターの代わりに出てきたんだ」
「と言う事は、彼女はスピリットと言う事ですか?」
「いや、調べた所彼女はドリームイーターでは無いようだ。直接問いただしても“わからない”と言った」
「まさか記憶喪失?」
「恐らく」
だが記憶喪失にしては無邪気すぎると思ってしまった。ドリームイーターのブリード事故で現れたと言う事はやはりドリームイーターとしか考えられないのだが人の姿をしたドリームイーターなんて滅多に生まれないはず。となると夢の民の可能性が浮上してきたのでローグ達を見たが私が聞く前に二人が答えた
「いや、どうやら夢の民でも無いらしい。俺達と同じ気配がしないんだ」
「それにもっと不思議なのが、対になる存在がいないと言う事」
「対の存在がいない?」
明らかに夢の世界の仕組みを全否定するような言葉に私達は衝撃を受け、さらにルプクスが続けた
「うん、夢の世界に存在している人には必ず現実世界での同一の存在がいるはず。それは逆も同じ。なのに彼女にはそれが無いのよ」
まさかそんな事があるとは思わなかった。彼女には現実世界の存在が無いなどこの世界ではあり得ない、見た目がカイリさんに似ているからもしかしたら彼女の夢の存在かと思ったが存在しない以上彼女の正体は謎のままだ
「一体何者なの?貴女は……」
「んー、わからないんだ。記憶、無くしちゃったから」
そう言いつつも相変わらず明るいままのプロメッサは一人ジョブゲートを潜り、その姿を変えた。まるで何処かのコンサートにでも出るような派手な格好、人呼んで“歌姫”と言った所か
「じゃあ“みんなと出会った記念”と言う事で一曲歌っちゃおうかなー!」
「えっ?まさかその為だけにジョブチェンジしたのですか?」
「うん!そうだよー!」
その無邪気な言葉に呆れる者もいれば感心する者もおり、歌姫にジョブチェンジしたのだから歌が上手いんだと期待する者もいた
「では私プロメッサで、“truth is there”です!」
これから歌う曲名を言うとプロメッサは楽しそうに歌い始めた
「Change yourself!朝目が覚め 心踊るSun day 突然のお知らせ 彼がいなくなっちゃった
怖くなんて無い!夢想の世界で振るうJustice 立ちはだかるのはMy other me
どちらも正義 矛盾だけどそうじゃない 戦うしかないの?剣を取るのが正しいの?
夢は現実を巻き込んで 展開されてく 私達のmemorial
君の為だけじゃなく仲間の為に 掴み取ろうよ Truth is there……」
何処か感動的な歌を歌い終わるとプロメッサはスッキリした表情で歌姫のジョブチェンジを解いた
■作者メッセージ
ついに新キャラの登場です!俺自身とっても気に入ってるキャラなのでこれからも注目です!宜しくお願いします!
ちなみにプロメッサが歌った歌は俺が作詞してみました(笑)
ちなみにプロメッサが歌った歌は俺が作詞してみました(笑)