「Let.s GO！」

俺の号令で大海原を進むディアス号。ベルーガや約4体のアンチネスも協力している。一体何故こんな事になったかと言うと、それは一時間前に遡る。

あのあと、ベルーガの乗ってきた船やアンチネス船から見事に逃げ、ベルーガを交渉し、ちょうどそこに居合わせたアンチネス達は俺が少し微笑むだけで怯えて、逃げようとしたところをクロナが捕まえ、こうしてみんなで協力している今に至るのだ。

「なあマスター！報酬はしっかり払ってくれるんだよな？」

ベルーガが聞く。ベルーガはハンターなので、雇い主の事はマスターと呼ぶらしい。

「うん！3000マニーでしょ？」

俺が舵を取り、船を力いっぱい動かしながら答える。バルボッサに雇われていたベルーガを3000マニーで雇ったのだ。ベルーガは頷き、配置に着く。二人が話している隙にアンチネス達は逃げ出そうとするが、クロナに捕まり、配置に戻される。

クロナが周囲を見ていると先程爆発音がした島、死の島が見えてきた。

「死の島があったよ！」

クロナの声でみんなが死の島を見る。暗い上に物音がしない、そして何より不気味で今にも何か出そうなほど怖い島である。

「みんな、上陸だ！」

ディアス号は死の島に到着し、俺とクロナ、ベルーガにアンチネス達は死の島の奥へと進む。

余りにも静かすぎる。なんだ、この静けさは？この奥に、何かあるのかな？

そんなことを考えていると、ついに奥にたどり着いた。そこにはたくさんの財宝が辺りにほかられており、中心には大きな宝箱があり、そこには大量の金貨が入れられていた。俺達はその部屋に足を踏み入れる。その時、背後から銃弾が飛んできた。

「レイ君！」

クロナに押し倒され、なんとか銃弾を回避した。クロナが銃弾が飛んできた方向にいる人物を睨む。それは一人の海賊だった。恐らくバルボッサだ。現にベルーガの表情が先程よりも冷静な物になっている。

「その金貨に触れるな」

バルボッサが銃を構えながら言う。しかし俺は彼を挑発した

「断ると言ったら？」
「やるしかないね」

そう言ってバルボッサは剣を取る。俺もキーブレードを出現させ構えた。

「ベルーガも！」
「おうよマスター！」

俺の指示でベルーガも長剣を取って戦闘体勢に入る。アンチネス達も不本意ながらも戦いに参加する事に。クロナはここで何をしているかと言うと、先程の金貨を調べている。水色のメガネを掛けて一つ一つを見て、詳しく調べている。

「その金貨に触れるなぁ！！」

バルボッサがクロナに向かって走るが、俺はそれを阻んだ。

「くっ！どけ！」

バルボッサが目の前にいる俺に斬りかかるが、それをキーブレードで受け止め、そして軽く跳ね返して見せた。そしてバルボッサの剣が跳ね返された隙に、ベルーガがバルボッサを１斬りする。アンチネス達もひっかき攻撃で援護する。

「くうぅ！この虫けらどもめ！」
「バルボッサ！君に勝ち目は無い！」

キーブレードの矛先をバルボッサに向けて力強く言った。しかし、バルボッサは暫く高笑いをしてから自信満々に言った

「フフフ、それはどうかな？」

その言葉と共に月の光が俺達のいる洞窟の一室を照らし出す。その時だった。バルボッサの身体がなんと、生きた骸骨のような姿へと変貌した