「たあぁっ！」

クロナがキーブレードによる攻撃をアンチネスにヒットさせた。アンチネスに反撃を喰らいそうになるが、俺が守りの魔法、リフレクでクロナを守った。

フィオはアローガンを使い、遠距離にいるアンチネス達を正確に撃ち抜く。至近距離戦には弱いフィオをダークがしっかりサポートしている。

アンチネスが数匹ソラ達の所に現れた。ソラは当然、キーブレードを構え、戦闘体勢に入る。

「やるぞ！ドナルド、グーフィー！」
「グワッ！」
「わかったよ！」

そうして、ソラ達もアンチネスと戦う事に。だが、ソラ達、及び俺達はとある事に気が付いた。ベルーガだ、さっきまでそこにいたベルーガがいないのだ。

「どこ行ったんだ？」

ソラが周囲を見回して言う。その隙にアンチネスがソラを背後から襲うが、ドナルドの炎の魔法、ファイラでアンチネスは消滅した。

「ありがとうドナルド！」
「ソラ、だらしないぞ！」

ドナルドがそう言うと、ソラの身体から放たれた光に二人は包まれ、ソラの服が全体的に青くなり、キーブレードを逆手に持ったソラの新しい姿、【ウィズダムフォーム】となった。

「行けーっ！」

グーフィーの応援の元、ソラはキーブレードから青い弾丸をアンチネス達に連射し、ここら周辺にいるアンチネスを全滅させた。

「よし！」

ソラ達の所のアンチネスは全滅した。だが、俺達の所にはまだいる。

遠距離のアンチネスはフィオ、至近距離のアンチネスはダークと、フィオとダークの所のアンチネスは着実に数が減っているが、まだ数匹はいる。

「やれる？この数」

フィオが後ろにいるダークに聞いた。ダークは振り向きはせず、剣の矛先をアンチネスに向けて言う

「さぁ？後一匹増えたら難しいかもな？」
「その時は、僕が一匹多く倒すさ。」

お互いに臭い台詞を笑い合い、ダークが口を開いた

「なんだ？お前も戦うのか」

自信満々の二人はアンチネス達を銃撃、切り裂く等して、一掃した。

俺とクロナの方も、だいぶ数が減ってきた。キーブレードを構え、アンチネス達を凪ぎ払った。そしてそこをクロナが氷の魔法、ブリザラによって止めを刺した。

「やったねレイ君！」
「うん！」

二人は元気にハイタッチして勝利を喜ぶ。その一方、ジャックとバルボッサは、

「終わりだバルボッサ」

そう言ってジャックはターナー家の血つきの金貨を宝箱の中に放り投げ、バルボッサの身体を切り裂いた。

「これで、楽に死ねる…………！」

バルボッサは最後の言葉を絞り出し、倒れた。その後消滅した。洞窟の一室に射し込む月の光が今一度、俺達を照らした。