HEARTS44【残酷な感情】
ここはデスティニーアイランド。ソラやリクの故郷であり、全てが始まった場所でもある南国島。今は夕方なので、赤い太陽の光が海を照らす。
この島の浜辺で、カイリはただ一人、遠くを見詰めていた。とても儚く、虚ろなその目は今にも涙が出てしまいそうだった。
「ソラ………」
やっと出た言葉がそれだった。カイリはずっと一人でソラとリクの帰りを待ち続けているのだ。だが、カイリにとってはもう寂しくて限界だった。
「きっと、待ってるだけじゃ駄目なんだ………!」
震えた声でそう呟くと、突然後ろに禍々しい気配を感じた。振り向くと、なんとそこには彼がいた
「ソラ!?」
何故ここにソラがいるのか、そんなの今のカイリにはどうでも良かった。カイリはソラの所まで全力で走る。
「ソラ!?ソラなの!?」
カイリが懸命に呼び掛けるが、ソラはどんどん遠ざかっていく。それを全力で追いかける。
やがて追い付いた。気がつけば俺達がいつもの場所と呼んでいる高台にいた。その高台に彼はいたが何処か様子がおかしい。
「ソラ?」
カイリは少しずつソラに近づく。しかしその時、ソラが突然ある人物が使っていたはずのキーブレード:ダークネスギアを出現させ、その矛先をカイリに向けた。
「お前は本当にバカだなぁ………」
ソラの口から信じられないその一言が放たれたその瞬間、カイリはやっと理解した。
「あなた、ソラじゃない!」
「よくわかったな」
ソラの言葉と共にソラの身体は闇に包まれ、やがてその姿はセイの物に変化した。セイがソラに化けていたと言う事だろう
「一体何者?」
カイリがセイを強く睨みながら聞く。
「それに答える必要は無い」
セイが言うと、セイは手に持っていたキーブレードの剣先に闇の力を集め始め、デスティニーアイランドの町にその矛先を向けた。
「今日はお前を連れてくるよう言われててな……一緒に来てもらおうか。断れば、この島は…………The・Destroy」
「…………!」
つまりセイは言うことを聞かなければデスティニーアイランドを破壊すると言い出したのだ。カイリは動揺しながらも落ち着いてセイに聞く。
「どうする気」
そすでに自身が連れていかれる事を承知の上のようで、カイリはわかっているからこそ冷静でいた。して、セイは答える。
「ХV機関って言う組織は、ソラを利用して、とある計画を進める事にしたんだ。俺は機関の協力者だからな。機関のメンバーに頼まれて、道具を仕入れてこいって頼まれたのさ。」
「道具?」
カイリがその言葉になにか嫌な物を感じた。案の定セイが残酷な真実を告げる。
「お前の事さ」
「!」
セイがカイリを開いていた左手で指差して言った。カイリは悔しがりながらも、両手を上げて降参する結果になった。
「フッ、友達と親友の島を守るため、降伏したか」
そう言うとセイはキーブレードをしまい、闇の回廊を出現させ、カイリの右手を取りそのまま回廊に入っていった。
この時、セイは近くにいるカイリにすら聞こえないくらい小さな声で呟いた。
「もっとも、機関に渡すつもりは無いけどな……」
そうして、闇の回廊は完全に消えた
この島の浜辺で、カイリはただ一人、遠くを見詰めていた。とても儚く、虚ろなその目は今にも涙が出てしまいそうだった。
「ソラ………」
やっと出た言葉がそれだった。カイリはずっと一人でソラとリクの帰りを待ち続けているのだ。だが、カイリにとってはもう寂しくて限界だった。
「きっと、待ってるだけじゃ駄目なんだ………!」
震えた声でそう呟くと、突然後ろに禍々しい気配を感じた。振り向くと、なんとそこには彼がいた
「ソラ!?」
何故ここにソラがいるのか、そんなの今のカイリにはどうでも良かった。カイリはソラの所まで全力で走る。
「ソラ!?ソラなの!?」
カイリが懸命に呼び掛けるが、ソラはどんどん遠ざかっていく。それを全力で追いかける。
やがて追い付いた。気がつけば俺達がいつもの場所と呼んでいる高台にいた。その高台に彼はいたが何処か様子がおかしい。
「ソラ?」
カイリは少しずつソラに近づく。しかしその時、ソラが突然ある人物が使っていたはずのキーブレード:ダークネスギアを出現させ、その矛先をカイリに向けた。
「お前は本当にバカだなぁ………」
ソラの口から信じられないその一言が放たれたその瞬間、カイリはやっと理解した。
「あなた、ソラじゃない!」
「よくわかったな」
ソラの言葉と共にソラの身体は闇に包まれ、やがてその姿はセイの物に変化した。セイがソラに化けていたと言う事だろう
「一体何者?」
カイリがセイを強く睨みながら聞く。
「それに答える必要は無い」
セイが言うと、セイは手に持っていたキーブレードの剣先に闇の力を集め始め、デスティニーアイランドの町にその矛先を向けた。
「今日はお前を連れてくるよう言われててな……一緒に来てもらおうか。断れば、この島は…………The・Destroy」
「…………!」
つまりセイは言うことを聞かなければデスティニーアイランドを破壊すると言い出したのだ。カイリは動揺しながらも落ち着いてセイに聞く。
「どうする気」
そすでに自身が連れていかれる事を承知の上のようで、カイリはわかっているからこそ冷静でいた。して、セイは答える。
「ХV機関って言う組織は、ソラを利用して、とある計画を進める事にしたんだ。俺は機関の協力者だからな。機関のメンバーに頼まれて、道具を仕入れてこいって頼まれたのさ。」
「道具?」
カイリがその言葉になにか嫌な物を感じた。案の定セイが残酷な真実を告げる。
「お前の事さ」
「!」
セイがカイリを開いていた左手で指差して言った。カイリは悔しがりながらも、両手を上げて降参する結果になった。
「フッ、友達と親友の島を守るため、降伏したか」
そう言うとセイはキーブレードをしまい、闇の回廊を出現させ、カイリの右手を取りそのまま回廊に入っていった。
この時、セイは近くにいるカイリにすら聞こえないくらい小さな声で呟いた。
「もっとも、機関に渡すつもりは無いけどな……」
そうして、闇の回廊は完全に消えた
■作者メッセージ
いよいよクライマックス!お楽しみに!