HEARTS50【χ】
前セイは言葉たくみにソラを惑わし、更にはカイリを盾に使い、そしてソラを精神的に痛め付けた。それを見た俺は今までに無い怒りを露にして目を金色に輝かせ、キーブレードを構え、セイに挑んだ。
「お前は、お前だけは…………殺すっ!!」
俺は今までに無く荒い声を上げた。しかも何時もの俺からは考えられない言葉までも発して、その怒りはソラとヒトミ、クロナにもすぐに理解出来たが、理解したくても今の俺の状態では出来ないように険しい表情をしている。
「お前だけは殺すだと?フッ、やってみろ。」
セイが俺を挑発する。しかし、それは俺にとっては死亡フラグ同然だった。
「行くぞ!バーサーカーRD!!」
レイがその言葉を叫ぶと、俺のキーブレードが光に包まれ、やがて超がつくほど長すぎる光の長剣の姿に変化した。
「バーサーカーRD?」
セイだけでなく、ソラやヒトミもそれに疑問を抱いた。何故なら俺はこんな技を使ったことが無いからだ。しかも密かに練習していた訳でもない。とてつもない怒りが成せる技だろうか。俺は超高速でセイの目の前に現れ、光の長剣を軽く1振りした。すると凄い勢いでセイが吹っ飛ばされた。
「うわあぁぁぁぁ!!」
セイが壁にまで吹っ飛ばされ、その場に倒れる。
「まだまだぁ!!」
怒りはまだ収まらず、セイに追加攻撃を仕掛ける。吹っ飛ばされたセイはそのまま壁を突き破り、また倒れた。
「3回目ぇ!!」
倒れているセイにさらに攻撃を仕掛ける。その一撃は地面を破壊し、セイを吹っ飛ばした。
「ぐわあぁぁぁ!!」
倒れているセイに近づき、更に攻撃を続ける。
「ぐわあぁぁぁ!!」
「うわあぁぁぁぁ!!」
「ぐうぅぅ!!」
「うぅぅわぁぁぁぁ!!」
合計9回の攻撃を受けてボロボロのセイを更に攻撃を仕掛けようとし、セイの腹を目掛けて長剣の刃先を向けて突き刺そうとする。
「消えろっ!!」
そう力強く叫ぶと、セイが突然高笑いを始めた。
「な、何がおかしいっ!?」
俺が更に叫ぶと、セイは静かに立ち上がる。その時セイは真っ黒い闇に包まれていた。
「よくやった………!」
「!」
セイの仮面が少しずつだが消滅仕掛けてきた。やがてセイの金色の目が明らかになった。それは不気味に輝いている。
「これで俺の身体は滅び………、」
ここでセイの髪も見えた。セイの髪型は闇のように黒いが、俺と全く同じ髪型だった。そして、セイの素顔が明らかになった
「お前と、」
それを見たソラ、ヒトミ、クロナ、やっと目覚めたカイリは衝撃を受けた
「融合を果たす!」
「「「「「!」」」」」
セイの素顔はなんと自分自身その物だった。ただし、目は邪悪な金色、髪色が暗黒の黒色という違いがある。
「χブレードの誕生だ!」
そう言った瞬間、何処からかアンチネスが数体現れ、俺を捕らえた。
「お前が、アンチネスを!?」
俺がアンチネスを振りきろうとしながらセイに向かって叫ぶ。
「正確には俺じゃない。それじゃヴァニタスと同じだからな。こいつらはどうやら、現時点でこの世の一番強い闇に従う奴ららしくてな。だから純粋な闇である俺に従っていたのさ!」
セイが一歩ずつ俺に近づいて来る。
「俺はあのとき、お前がキングダムハーツに心を光にされた時にこの世に生まれた。」
セイの言葉に疑問を持った俺だが、突然脳裏にセイの記憶が流れてくる。
俺の心がこの世に生まれる前、空っぽの心にキングダムハーツが語りかけてきた。そしてキングダムハーツは言った。光が良いか、闇が良いか。この時は光を選んだ。この質問の意味は、心の半分を捨てる際にどちらを残すかという意味で、この時闇の部分は俺の心から捨てられた。その闇は星の海、異空間をさまよい続け、やがてレイディアントガーデンという世界に落ち、その世界の僅かな闇を少しずつ集め、1つの生命となった。この時にセイが生まれたのだ。
「こいつらを世界にばらまけば、俺がクロナを探させる為に手を貸していた機関の目的も果たせるし、何より、お前らを強くする事が出来る。χブレードの為にな。」
全てがセイの思い通りに動いていた事を半場理解出来ないでいる俺達。セイの俺と全く同じ顔が狂気的な表情をしているのを見て、恐怖感を覚える。
「ありがとよ。俺の思い通りに動いてくれて。」
そう言ってセイは俺に近づき、共に白い光に包まれた。約10年前の悲劇が、また起きようとしていた
「う、うわあぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
「レイ君!」
「「レイ!」」
「お兄ちゃん!」
みんなが俺の名前を叫ぶが、このままでは俺はセイに取り込まれてしまう。だが、今のソラ達ではどうにも出来ない。
やがて、光の中から自分自身が出てきた。しかし、それは俺であってお願いでは無かった。自分の身体ではあるが、セイの着ていた黒と赤の何処かで見たのような筋肉スーツを着ており、その右手にはソラが使っているキングダムチェーンが2つ繋がって、そこから不思議な長剣が飛び出したような不思議なキーブレードを握っていた。そして、青い目がセイの邪悪な金色の目になっていた。
「レイ君!」
クロナが俺の身体に向かって叫ぶがすでに時は遅かった
「悪いがレイはもう死んだ。」
「!」
俺の口から自分自身とセイの声が重なって聞こえる。どうやら身体をセイに乗っ取られてしまったようだ。となると、右手に握られているのはχブレードだろう。
「このχブレードで扉を開き、全ての世界が繋がる!そして光の心、キングダムハーツを求め、あらゆる世界からキーブレード使いがここに集うのだ!」
俺の身体を乗っ取ったセイが漆黒の夜空を見上げて、
「これぞ伝説の再来、キーブレード戦争だぁ!!」
「そうはさせない!」
その高い声と共にレイ=セイの後ろからミッキーが現れ、不意打ちを仕掛けるが、あっさりかわされた。
「遅かったか………!」
レイ=セイを見てミッキーが言う。その後ろではヒトミがキーブレードが変化した武器、ツインナックルを使って、カイリを縛っている鎖を持ち前のパワーで鎖を打ち砕いていた。これでカイリは解放された訳だが、今ソラ達の目の前には、χブレードという最強のキーブレードを持った強敵、レイ=セイがいる……!
「レイ君を返してっ!」
クロナがレイ=セイにたった一人で立ち向かい、キーブレードによる攻撃を仕掛けるが、χブレードに受け止められ、簡単に弾き返された。クロナはその場に倒れた。この時、彼女のキーブレードがカイリの足下にまで吹っ飛んだ。
「巫女よ。そんなに焦るな。お前はここで、心の扉を開かれる………!」
レイ=セイがχブレードを使って、クロナの心、すなわちキングダムハーツの扉を開こうとしたその時、
「……………待って……!」
その声の主はカイリだった。クロナのキーブレードを右手に握っており、レイ=セイに向かって刃先を向けた。
「カイリ?」
ソラが不思議そうにカイリを見る。今のカイリは、何時ものカイリからは感じられない何か熱い物を感じる。そして、静かに口を開き、
「ソラ、みんな。下がってて。今度は……、今度は、……………私が戦う………!」
レイ=セイはカイリの純粋なその目を見て、何かを感じた。そう。今のカイリの目は、決意で溢れている。“私がみんなを、絶対守り抜いて見せる”そう心の中で硬く誓った
「お前は、お前だけは…………殺すっ!!」
俺は今までに無く荒い声を上げた。しかも何時もの俺からは考えられない言葉までも発して、その怒りはソラとヒトミ、クロナにもすぐに理解出来たが、理解したくても今の俺の状態では出来ないように険しい表情をしている。
「お前だけは殺すだと?フッ、やってみろ。」
セイが俺を挑発する。しかし、それは俺にとっては死亡フラグ同然だった。
「行くぞ!バーサーカーRD!!」
レイがその言葉を叫ぶと、俺のキーブレードが光に包まれ、やがて超がつくほど長すぎる光の長剣の姿に変化した。
「バーサーカーRD?」
セイだけでなく、ソラやヒトミもそれに疑問を抱いた。何故なら俺はこんな技を使ったことが無いからだ。しかも密かに練習していた訳でもない。とてつもない怒りが成せる技だろうか。俺は超高速でセイの目の前に現れ、光の長剣を軽く1振りした。すると凄い勢いでセイが吹っ飛ばされた。
「うわあぁぁぁぁ!!」
セイが壁にまで吹っ飛ばされ、その場に倒れる。
「まだまだぁ!!」
怒りはまだ収まらず、セイに追加攻撃を仕掛ける。吹っ飛ばされたセイはそのまま壁を突き破り、また倒れた。
「3回目ぇ!!」
倒れているセイにさらに攻撃を仕掛ける。その一撃は地面を破壊し、セイを吹っ飛ばした。
「ぐわあぁぁぁ!!」
倒れているセイに近づき、更に攻撃を続ける。
「ぐわあぁぁぁ!!」
「うわあぁぁぁぁ!!」
「ぐうぅぅ!!」
「うぅぅわぁぁぁぁ!!」
合計9回の攻撃を受けてボロボロのセイを更に攻撃を仕掛けようとし、セイの腹を目掛けて長剣の刃先を向けて突き刺そうとする。
「消えろっ!!」
そう力強く叫ぶと、セイが突然高笑いを始めた。
「な、何がおかしいっ!?」
俺が更に叫ぶと、セイは静かに立ち上がる。その時セイは真っ黒い闇に包まれていた。
「よくやった………!」
「!」
セイの仮面が少しずつだが消滅仕掛けてきた。やがてセイの金色の目が明らかになった。それは不気味に輝いている。
「これで俺の身体は滅び………、」
ここでセイの髪も見えた。セイの髪型は闇のように黒いが、俺と全く同じ髪型だった。そして、セイの素顔が明らかになった
「お前と、」
それを見たソラ、ヒトミ、クロナ、やっと目覚めたカイリは衝撃を受けた
「融合を果たす!」
「「「「「!」」」」」
セイの素顔はなんと自分自身その物だった。ただし、目は邪悪な金色、髪色が暗黒の黒色という違いがある。
「χブレードの誕生だ!」
そう言った瞬間、何処からかアンチネスが数体現れ、俺を捕らえた。
「お前が、アンチネスを!?」
俺がアンチネスを振りきろうとしながらセイに向かって叫ぶ。
「正確には俺じゃない。それじゃヴァニタスと同じだからな。こいつらはどうやら、現時点でこの世の一番強い闇に従う奴ららしくてな。だから純粋な闇である俺に従っていたのさ!」
セイが一歩ずつ俺に近づいて来る。
「俺はあのとき、お前がキングダムハーツに心を光にされた時にこの世に生まれた。」
セイの言葉に疑問を持った俺だが、突然脳裏にセイの記憶が流れてくる。
俺の心がこの世に生まれる前、空っぽの心にキングダムハーツが語りかけてきた。そしてキングダムハーツは言った。光が良いか、闇が良いか。この時は光を選んだ。この質問の意味は、心の半分を捨てる際にどちらを残すかという意味で、この時闇の部分は俺の心から捨てられた。その闇は星の海、異空間をさまよい続け、やがてレイディアントガーデンという世界に落ち、その世界の僅かな闇を少しずつ集め、1つの生命となった。この時にセイが生まれたのだ。
「こいつらを世界にばらまけば、俺がクロナを探させる為に手を貸していた機関の目的も果たせるし、何より、お前らを強くする事が出来る。χブレードの為にな。」
全てがセイの思い通りに動いていた事を半場理解出来ないでいる俺達。セイの俺と全く同じ顔が狂気的な表情をしているのを見て、恐怖感を覚える。
「ありがとよ。俺の思い通りに動いてくれて。」
そう言ってセイは俺に近づき、共に白い光に包まれた。約10年前の悲劇が、また起きようとしていた
「う、うわあぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
「レイ君!」
「「レイ!」」
「お兄ちゃん!」
みんなが俺の名前を叫ぶが、このままでは俺はセイに取り込まれてしまう。だが、今のソラ達ではどうにも出来ない。
やがて、光の中から自分自身が出てきた。しかし、それは俺であってお願いでは無かった。自分の身体ではあるが、セイの着ていた黒と赤の何処かで見たのような筋肉スーツを着ており、その右手にはソラが使っているキングダムチェーンが2つ繋がって、そこから不思議な長剣が飛び出したような不思議なキーブレードを握っていた。そして、青い目がセイの邪悪な金色の目になっていた。
「レイ君!」
クロナが俺の身体に向かって叫ぶがすでに時は遅かった
「悪いがレイはもう死んだ。」
「!」
俺の口から自分自身とセイの声が重なって聞こえる。どうやら身体をセイに乗っ取られてしまったようだ。となると、右手に握られているのはχブレードだろう。
「このχブレードで扉を開き、全ての世界が繋がる!そして光の心、キングダムハーツを求め、あらゆる世界からキーブレード使いがここに集うのだ!」
俺の身体を乗っ取ったセイが漆黒の夜空を見上げて、
「これぞ伝説の再来、キーブレード戦争だぁ!!」
「そうはさせない!」
その高い声と共にレイ=セイの後ろからミッキーが現れ、不意打ちを仕掛けるが、あっさりかわされた。
「遅かったか………!」
レイ=セイを見てミッキーが言う。その後ろではヒトミがキーブレードが変化した武器、ツインナックルを使って、カイリを縛っている鎖を持ち前のパワーで鎖を打ち砕いていた。これでカイリは解放された訳だが、今ソラ達の目の前には、χブレードという最強のキーブレードを持った強敵、レイ=セイがいる……!
「レイ君を返してっ!」
クロナがレイ=セイにたった一人で立ち向かい、キーブレードによる攻撃を仕掛けるが、χブレードに受け止められ、簡単に弾き返された。クロナはその場に倒れた。この時、彼女のキーブレードがカイリの足下にまで吹っ飛んだ。
「巫女よ。そんなに焦るな。お前はここで、心の扉を開かれる………!」
レイ=セイがχブレードを使って、クロナの心、すなわちキングダムハーツの扉を開こうとしたその時、
「……………待って……!」
その声の主はカイリだった。クロナのキーブレードを右手に握っており、レイ=セイに向かって刃先を向けた。
「カイリ?」
ソラが不思議そうにカイリを見る。今のカイリは、何時ものカイリからは感じられない何か熱い物を感じる。そして、静かに口を開き、
「ソラ、みんな。下がってて。今度は……、今度は、……………私が戦う………!」
レイ=セイはカイリの純粋なその目を見て、何かを感じた。そう。今のカイリの目は、決意で溢れている。“私がみんなを、絶対守り抜いて見せる”そう心の中で硬く誓った
■作者メッセージ
波乱の展開!次回をお楽しみに!