HEARTS51【繋がる心】
「はぁっ!」
カイリはクロナのキーブレードを使ってレイ=セイに攻撃を仕掛ける。しかし、まるで効いていない。レイ=セイが軽くχブレードを降ると、それだけで突風が起こり、カイリを吹き飛ばした。
「うわあぁぁ!!」
「カイリ!!」
もう少しで壁にぶつかる所をソラが見事に受け止める。
「大丈夫か!?」
ソラがとても心配そうな声でカイリに聞いた。カイリはソラの顔を見て、
「大丈夫。心配しないで。」
そう言って再びレイ=セイに向かって走り出した。今のカイリに逃げる事は許されない。何故ならカイリの心がそれを命じているからだ。
「心が命じた事は、誰にも止められない………!」
ヒトミがいつになく冷静な声で呟く。直訳すると、絶対にやることであり、文字通り止められないのである。
「うおぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
カイリは諦めずに攻撃を続ける。全て防御やカウンター攻撃をされてもうボロボロだが、それでも諦めなかった。
「はあぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
「くどい。」
そう言ってレイ=セイはカイリを吹っ飛ばした。壁にぶつかり、倒れた。しかしそれでもカイリは立ち上がる。額から血が出てしまっているが、そんなこと気にしてはいられない。
「もういい止めろカイリ!俺はお前を、」
「黙ってて!」
ソラが何かを喋ろうとしたが、カイリの叫びでソラの言葉は途絶えた。カイリはキーブレードを構え直し、レイ=セイを見る。“私は何時だって、守られてばかりだった。だから今度は私がみんなを、ソラを守る!”そう硬く決意すると、キーブレードが七色の光をおび、不思議と力が沸いてくるような気がした。
「これ、まさかレイが!?」
カイリが今握っているクロナのキーブレードに俺のキーブレードの力が注がれている事に気がついた。その証拠にキーブレードが七色に輝いている。
「うおぉぉぉーーーーーーーーーっ!!!」
カイリは思いっきり叫び、レイ=セイに突っ込んで行った。
「何度やっても同じさ!」
そう言ってレイ=セイがそれを迎え撃つ。
キーブレードとχブレードがぶつかり合う激しい音が響いた。それは強風さえ簡単に起こし、周辺にいたヒトミ、クロナ、ソラは吹き飛ばされそうになった。
「うわぁ!」
「クロナさん、逃げよう!」
ヒトミがさっきまで戦意喪失していたクロナに言う。だがクロナはそれを拒む。
「でも、レイ君が………!」
「今はそれどころじゃないよ!!」
そう言って無理矢理クロナの手を引っ張り、走って逃げる。
「レイくーーーーーーんっ!!」
それがクロナが俺に対して叫んだ、最後の言葉だった。ソラもカイリを心配しながらも、その可能性を信じて懸命に走った。
ソラ達は避難に成功し、このプラズマイトにいるのはレイ=セイとカイリの二人だけになった。今も激しい攻防が続いている。
「行けぇーーーーーーーーーっ!!!」
その叫びと共に、剣が砕ける音がした。砕けたのはχブレードだった。
「何だと!?」
驚愕するレイ=セイ。χブレードが砕けたとほぼ同時に気絶し、倒れた。その際に赤と黒の筋肉スーツは消滅し、元の服装に戻った。ミッキーが俺に駆け寄る。
「………気を失ってる……。」
とその時だった。χブレードが力を暴走させ、プラズマイト全体を巻き込む大爆発を起こそうとしていた。
「いけない!力が暴走している!」
「早くレイを連れて逃げないと!」
カイリの言葉にミッキーは頷き、ミッキーの協力の元、カイリは自分の背中に俺を乗せ、全力で走り出す。
その頃、俺の心の中では、
俺は運命の園と呼ばれる心の世界の一室にいた。周りを見渡していると、セイが上からゆっくりと降りてきた。その右手には欠けたχブレードが握られている。
「俺達の融合は不完全だった……。」
セイが目を閉じて言うと、セイを見上げ、言った
「完全なんて無いよ!」
そしてその瞬間セイが運命の園に降り立った。
「フッ、そうか。」
そう言うと、セイがその邪悪な金色の目を開き、
「今1度、完全なるχブレードの誕生を!」
そう言ってχブレードの刃先を俺に向けた。俺は目を閉じて首を振る。
「俺は君を倒して、χブレードを破壊する……!」
そう言ってキーブレードを構えた。セイは俺の言葉を聞いて高笑いをし、
「知ってるか?χブレードはお前と俺の心から出来てるんだぜ?こいつを砕けばお前の心は、俺の心ごと消えるのさ!」
セイの口から明かされる衝撃の真実。つまり勝っても負けてもその存在は消えるという事である。しかし、今の俺に迷いは無かった。
「それでも構わないよ。フィオやダークやクロナ、みんなを救えるならっ!」
その言葉を聞いたセイは刃先を俺に向けるのを止めて、
「またお友達のためってやつか?」
「君にもわかるはずだ!!」
セイの言葉に対して強く叫んだ俺。過去の存在であるヴェントゥスとは違い、純粋な闇の存在であるセイにもわかるはずと言った。そして、手を胸に当てて、言った。
「友達が、………守る物があるから強く成れるっ!」
「もし今この瞬間誰かが俺の事を想っていてくれたのなら、たった一人でも忘れずにいてくれたのなら、」
「俺の心は消えないっ!」
「誰かが俺の背中を押してくれる限り、俺は負けないっ!」
「それが俺の力になってくれるからっ!」
「繋がる心が、俺の力だっ!!!」
そう力強く叫ぶと同時に再びキーブレードを構える。今、真の最終決戦が始まろうとしていた
カイリはクロナのキーブレードを使ってレイ=セイに攻撃を仕掛ける。しかし、まるで効いていない。レイ=セイが軽くχブレードを降ると、それだけで突風が起こり、カイリを吹き飛ばした。
「うわあぁぁ!!」
「カイリ!!」
もう少しで壁にぶつかる所をソラが見事に受け止める。
「大丈夫か!?」
ソラがとても心配そうな声でカイリに聞いた。カイリはソラの顔を見て、
「大丈夫。心配しないで。」
そう言って再びレイ=セイに向かって走り出した。今のカイリに逃げる事は許されない。何故ならカイリの心がそれを命じているからだ。
「心が命じた事は、誰にも止められない………!」
ヒトミがいつになく冷静な声で呟く。直訳すると、絶対にやることであり、文字通り止められないのである。
「うおぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
カイリは諦めずに攻撃を続ける。全て防御やカウンター攻撃をされてもうボロボロだが、それでも諦めなかった。
「はあぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
「くどい。」
そう言ってレイ=セイはカイリを吹っ飛ばした。壁にぶつかり、倒れた。しかしそれでもカイリは立ち上がる。額から血が出てしまっているが、そんなこと気にしてはいられない。
「もういい止めろカイリ!俺はお前を、」
「黙ってて!」
ソラが何かを喋ろうとしたが、カイリの叫びでソラの言葉は途絶えた。カイリはキーブレードを構え直し、レイ=セイを見る。“私は何時だって、守られてばかりだった。だから今度は私がみんなを、ソラを守る!”そう硬く決意すると、キーブレードが七色の光をおび、不思議と力が沸いてくるような気がした。
「これ、まさかレイが!?」
カイリが今握っているクロナのキーブレードに俺のキーブレードの力が注がれている事に気がついた。その証拠にキーブレードが七色に輝いている。
「うおぉぉぉーーーーーーーーーっ!!!」
カイリは思いっきり叫び、レイ=セイに突っ込んで行った。
「何度やっても同じさ!」
そう言ってレイ=セイがそれを迎え撃つ。
キーブレードとχブレードがぶつかり合う激しい音が響いた。それは強風さえ簡単に起こし、周辺にいたヒトミ、クロナ、ソラは吹き飛ばされそうになった。
「うわぁ!」
「クロナさん、逃げよう!」
ヒトミがさっきまで戦意喪失していたクロナに言う。だがクロナはそれを拒む。
「でも、レイ君が………!」
「今はそれどころじゃないよ!!」
そう言って無理矢理クロナの手を引っ張り、走って逃げる。
「レイくーーーーーーんっ!!」
それがクロナが俺に対して叫んだ、最後の言葉だった。ソラもカイリを心配しながらも、その可能性を信じて懸命に走った。
ソラ達は避難に成功し、このプラズマイトにいるのはレイ=セイとカイリの二人だけになった。今も激しい攻防が続いている。
「行けぇーーーーーーーーーっ!!!」
その叫びと共に、剣が砕ける音がした。砕けたのはχブレードだった。
「何だと!?」
驚愕するレイ=セイ。χブレードが砕けたとほぼ同時に気絶し、倒れた。その際に赤と黒の筋肉スーツは消滅し、元の服装に戻った。ミッキーが俺に駆け寄る。
「………気を失ってる……。」
とその時だった。χブレードが力を暴走させ、プラズマイト全体を巻き込む大爆発を起こそうとしていた。
「いけない!力が暴走している!」
「早くレイを連れて逃げないと!」
カイリの言葉にミッキーは頷き、ミッキーの協力の元、カイリは自分の背中に俺を乗せ、全力で走り出す。
その頃、俺の心の中では、
俺は運命の園と呼ばれる心の世界の一室にいた。周りを見渡していると、セイが上からゆっくりと降りてきた。その右手には欠けたχブレードが握られている。
「俺達の融合は不完全だった……。」
セイが目を閉じて言うと、セイを見上げ、言った
「完全なんて無いよ!」
そしてその瞬間セイが運命の園に降り立った。
「フッ、そうか。」
そう言うと、セイがその邪悪な金色の目を開き、
「今1度、完全なるχブレードの誕生を!」
そう言ってχブレードの刃先を俺に向けた。俺は目を閉じて首を振る。
「俺は君を倒して、χブレードを破壊する……!」
そう言ってキーブレードを構えた。セイは俺の言葉を聞いて高笑いをし、
「知ってるか?χブレードはお前と俺の心から出来てるんだぜ?こいつを砕けばお前の心は、俺の心ごと消えるのさ!」
セイの口から明かされる衝撃の真実。つまり勝っても負けてもその存在は消えるという事である。しかし、今の俺に迷いは無かった。
「それでも構わないよ。フィオやダークやクロナ、みんなを救えるならっ!」
その言葉を聞いたセイは刃先を俺に向けるのを止めて、
「またお友達のためってやつか?」
「君にもわかるはずだ!!」
セイの言葉に対して強く叫んだ俺。過去の存在であるヴェントゥスとは違い、純粋な闇の存在であるセイにもわかるはずと言った。そして、手を胸に当てて、言った。
「友達が、………守る物があるから強く成れるっ!」
「もし今この瞬間誰かが俺の事を想っていてくれたのなら、たった一人でも忘れずにいてくれたのなら、」
「俺の心は消えないっ!」
「誰かが俺の背中を押してくれる限り、俺は負けないっ!」
「それが俺の力になってくれるからっ!」
「繋がる心が、俺の力だっ!!!」
そう力強く叫ぶと同時に再びキーブレードを構える。今、真の最終決戦が始まろうとしていた