ミドルフェイズ3(前編)
ミドルフェイズ3 シーン8〈襲撃〉
シーンプレイヤー 神影恋火
GM「このシーンでは条件を満たしたからトリガーイベントを起こすよ。シーンプレイヤーは恋火、他の人も参加を希望するよ」
テルス「私は出るわよ。浸食値に余裕があるもの」
スピカ「GM、途中で出るのもあり?」
SM「ええ、いいわよ」
ウィド「では、私と雷神も待機しておきましょうか」
ウラノス「だな。下手に浸食率上げるのもマズイしな」
GM「じゃあ、先に二人からダイスを振って」
《シーン登場》
恋火1D→7 54%→61%
小暮1D→7 43%→50%
ある程度情報収集をし終えた恋火と小暮は、現在出て行ったまま戻らない雷神を探しに町に繰り出していた。
小暮『もー、雷神ったらどこまで行ったのかしら…!』
恋火『ホントだよ、カッコいい事言っといて面倒事放棄して…』
事情を何も知らない姉と妹は、雷神の文句を垂れる。
二人が路地裏の入り口付近を通り過ぎようとした時、突如時間が止まったかのように辺りが静まり返った。
恋火『なに、この感じ…!?』
小暮『これは《ワーディング》よ。ほら見て、人の流れを…』
恋火『皆いなくなっちゃった…!』
さっきまで周りにいた人達がまるでこの場所を避ける様に早々と立ち去っていく。
こうして二人を除いた人が全ていなくなると、路地裏から眼鏡をかけた一人の男――春日恭二が現れた。
春日『――神影恋火だね?』
恋火『だ、誰っ!!』
春日『私は春日恭二と言う、君を迎えに来たよ』
小暮『あなた、私の妹に何か御用かしら?』
春日『貴様には聞いてない、UGNの狗め』
恋火の前に立って守ろうとする小暮に、侮蔑の視線を送る春日。しかし、すぐに恋火に向きなおすと不敵の笑みを浮かべる。
春日『君は素晴らしい力に目覚めた筈だ。我々が力の使い方を教えよう。我々、FHは、世界を変換し人類を導く者達だ。君は選ばれたんだ、その資格がある』
恋火『ふざけないで!! その為に沢山の人を殺したって言うの!! 羽粋をあんな怖い目に合わせたって言うの!! そんな奴らの所に誰が行くもんですか!!』
小暮『恋火…!』
春日『そうか。では、無理やりにでも連れて行こう』
?『――そうはいかないわ、春日サン?』
《シーン登場》
愛星1D→1 53%→54%
愛星『彼女は私達が保護をすると決めたの。あなた達の所に連れて行かせたりしないわよ』
春日『ほう、貴様は…』
恋火『愛星さん! どうしてここに!?』
愛星『私の能力(《地獄耳》)を舐めて貰っては困るわ…会話は全部聞かせて貰ったわよ。春日末央には個人的に随分とお世話になってるわ。折角だし、その鬱憤…同じ一族であるあなたで解消させて貰うわよ?』
春日『ふん、ろくに戦えもしないオーヴァードに何が出来ると言うのだ?』
愛星『あなたこそ、FHでリストラに追い込まれてラーメン屋を始めたって聞いたわよ? 最近では、FHに入りたての何でも屋に助けられたとか。負け組の40代にオルクス能力でもどうにもならない呪われた人に、支部長を務めるこの私が劣るとでも?』
恋火『ええ!? あの人ってあれで40代なのぉ!?』
小暮『完全にオジサンね…ちょっと萎えたわ』
春日『貴様、どうやら死にたいと見たぞ!! この私を侮辱した事、その身で味わらせてやろう!!』
?『――ふ、まるでどこぞの負け犬の遠吠えのようだぞ、春日恭二』
《シーン登場》
切嗣1D→8 58%→66%
春日『貴様…“オルタ・アンリマユ”か!?』
切嗣『彼女の護衛にと思いついてきたのだが、このような場面に出くわすとはな。先日は逃がしたが、今回はそうもいかないぞ?』
?『――おい、その喧嘩俺も混ぜろよ』
《シーン登場》
雷神1D→6 57%→63%
雷神『よぉ、春日ぁ。こうも早くお前に出会えるとは思ってなかったぜ?』
春日『バ、“バーストハウル”! なぜ貴様がそちらに!?』
雷神『言っただろ、どんな汚い手を使ってでも妹をオーヴァードにした報いを受けさせるってなぁ…!!! 覚悟しやがれ、春日恭二!!! 楽に死ねるとか考えんじゃねぇぞ!!!』
春日『待て待て待て!! 何か物騒な台詞が増えているぞ!? ええい、ならばかかってこいUGNとFHの裏切り者どもめぇ!!!』
GM「と言う訳で――ここからは戦闘フェイズに入るぞ!!」
ガイア「結局みんな参加する事になっちゃったね」
スピカ「私は良かったけど、あなた達大丈夫なの?」
ウラノス「こう言うのはノリが一番だろ!」
ウィド「私の召喚コンボで春日など瞬殺してやります!」
テルス「ノリノリね、この弟コンビ……ところでスピカ、ラーメン屋のくだりはちょっとやり過ぎじゃない?」
スピカ「あら? 私が言ったのは本当の事よ」
ガイア「え、うそ!? ルールブックやサプリメントの紹介にはどこにも書いてないよ!?」
スピカ「その話は、こっちのリプレイ本よ。【春日恭二の事件簿】、これはあるPLが春日恭二を主役にしたセッションの話なの。とっても面白いし値段も手頃、買って損はない一品よ」
テルス「何気に宣伝してるわね、あなた…」
ガイア「じゃあ、FHに入りたての何でも屋も?」
スピカ「あー…それはあっちの設定を輸入しただけだから…」
GM「………」(虚ろな目)
SM「GM、ううん、レイシャ大丈夫?」
GM「あーうん…正直大丈夫じゃないかも…」
SM「どう言う事?」
GM「今回出す敵の春日なんだけど、事前に経験点渡している都合でサンプルシナリオのステータスのHPを多めに設定しただけだからさ……ガイアとテルスとスピカさんだけなら2、3ターンぐらいで終わるけど、全員でかかるとなると瞬殺されるかもしれない…」
SM「えー、敵は早く倒した方がいいんじゃないの?」
GM「それはそうだけど、あんまり早く倒し過ぎるのもつまらないでしょ? 殆どが初心者なんだから、戦闘の流れくらいは全員一回くらい触れて欲しいし…」
SM「じゃあ、どうするの?」
GM「……1ターン以内で終わるなら、このキャラをぶつけるつもり」(キャラシートを見せる)
SM「……大丈夫なの?」
GM「とりあえず、イベント戦にはするつもりだよ。今から調整するから、リズ姉ちゃん補足とかお願い」
SM「わ、分かったわ――みんな、そろそろ戦闘に入るわよー」
五人『はーい』
■作者メッセージ
補足コーナー:【春日恭二の事件簿】
ダブクロのアイドルとまで言われた、屈指の人気悪役キャラ春日恭二が主役(PC1)のリプレイ作品で、「春日恭二抹殺指令」「春日恭二殺人事件」の二話が収録されている。
PCは春日恭二だけでなく、他作品シリーズから墓守清正、アリサ・トツカ、鈴木和美の三名が登場している。NPCでは、雷神の協力者として登場したコードウェル博士、別に書いている二作品目で登場させた黒須左京も出ている。
本編で愛星が話したラーメン屋は「春日恭二抹殺指令」の話の一部だが、どういう内容かはネタバレになるので伏せます。
尚、私作者はセ○ンネットを使ってこの本を購入しました。
ダブクロのアイドルとまで言われた、屈指の人気悪役キャラ春日恭二が主役(PC1)のリプレイ作品で、「春日恭二抹殺指令」「春日恭二殺人事件」の二話が収録されている。
PCは春日恭二だけでなく、他作品シリーズから墓守清正、アリサ・トツカ、鈴木和美の三名が登場している。NPCでは、雷神の協力者として登場したコードウェル博士、別に書いている二作品目で登場させた黒須左京も出ている。
本編で愛星が話したラーメン屋は「春日恭二抹殺指令」の話の一部だが、どういう内容かはネタバレになるので伏せます。
尚、私作者はセ○ンネットを使ってこの本を購入しました。