クライマックスフェイズ1
クライマックスフェイズ シーン14〈裏切り者(ダブルクロス)〉
シーンプレイヤー 神影恋火
GM「それでは、クライマックスフェイズだ。ここでは全員登場して貰うよ」
《シーン登場》
恋火1D→5 91%→96%
小暮1D→3 63%→66%
愛星1D→7 93%→100%
切嗣1D→3 80%→83%
雷神1D→4 88%→92%
スピカ「良かった、低い数値ね」
ガイア「低くない!? 全然低くないよ!! ジャストで100%になっちゃったよ!?」
ウィド「あぁ、とうとう姉さんが壊れた…!」
テルス「私だけ低いんだけど…愛星と30%以上差があるってどういうこと?」
ウラノス「どうせ壁要因だろ? 《リザレクト》でガンガン上がるんだから問題ねーさ」
スピカ「そうだわ。念の為装備を確認しましょう。小暮は『パワーアシストアーマー』を装備するから、『強化服』を私にくれない?」
テルス「いいわよ」
雷神『ここだ』
恋火『この中に羽粋が…!』
小暮『焦らないで。少なくとも、彼らは危害を加えないわ』
愛星『行きましょう、あの子を助けるわ』
切嗣『ああ』
五人はFHのアジトである廃ビルの中へと入っていく。
入口近くにある階段を上ってすぐ広いエントランスに出る。そこには黒瀬闇一、氷置大湖、その後ろには蹲った狭川羽粋がいた。
『来たね、待ってたよ』
『恋火お姉ちゃん…!』
『羽粋!』
羽粋は怯えてはいるものの、外傷は見当たらず一先ず五人は安堵を吐く。
そんな心情を察してか、敵の二人は不敵に笑いかけた。
『彼女に俺達の事を分かってもらうには、目の前で戦わせるのが一番だと思ったんだ。ほら、もったいぶらずに見せてやりなよ。あんた達の本当の姿を。彼女はそこのUGN達に記憶を操作されて、あの事故で起こった事を覚えてないって言うんだよ』
『羽粋姉ちゃん、あの三人は君を騙している。もう人間じゃないのに、人間のふりをしている。俺達だって同じ力を持つのに、自分達は違うつもりでいる。FHではそういう連中の事をこう呼ぶんだ――裏切り者(ダブルクロス)ってさ』
『どういうことなの? 私、この子が何を言ってるのか分からない…分からないよ!』
突然オーヴァードの事を説明されるが、彼女は今まで何も知らない日常で生きてきたのだ。やはりと言うべきか、前に病院で説明された恋火のようにパニックを起こし出してしまう。
混乱する羽粋の様子に、雷神はすぐさま声を張り上げた。
『羽粋、そんなバカげた奴らの言葉を真に受けるな!』
『すぐにでも《ワーディング》を…!』
『――待って、二人とも』
羽粋を気絶させようと愛星が一歩前に出たのと同時に、恋火が腕を上げて制する。
そうして二人を止めると、恋火は闇一と大湖の前へと立った。
『恋火…? あなた、まさか!?』
妹が何をしたいのかが分かり、小暮が肩を掴んで止めようとする。
すると、恋火は振り返るなり四人に向かって思いっきり頭を下げた。
『ごめんね、小暮お姉ちゃん、雷神お兄ちゃん。支部長さんもごめんなさい。でも、私…嘘ついたままじゃ、いられないから』
固い決意を見せると共に、肩を掴んでいた姉の手をそっと下す。
そして、再び二人と…後ろにいる羽粋へと向き直り、今まで騙っていた真実を話す。
『羽粋。確かに私はあのバス事故を知っている。でもね、その事故をきっかけに人間じゃなくなったの。今のあたしは裏側に足を踏み入れた存在、いつ化け物になるか分からない。だけど――』
恋火の体から、炎が湧き上がる。
身体を、心を焦がし、やがてそれは全身へと纏わりつき獣へと形を成していく。
『あなたが弟であったように、私だって羽粋のお姉ちゃんなんだ!! この力で羽粋を助け出して見せる!!』
揺ぎ無い答えと共に、恋火は炎の獣の姿で彼らの前へと立つ。
この姿に、羽粋の頭にこびりついていた靄が晴れていく。バスが転げる衝撃、痛みの中炎に包まれた苦しい時間…そんな世界をぶち壊しながら自分を助けれくれた、炎の獣を。
『夢にでた、怪物…恋火、お姉ちゃんだったの…!』
『どうやら本気のようだね。なら、俺達も手加減しない』
『来い、シヴァ。力を貸してくれ』
闇一が戦闘態勢に入ると、大湖は青い宝石を取り出して上空へと放り投げる。
宝石は青く輝き、瞬く間に冷気が爆発するように広がる。そこにいたのはかつて切嗣を襲った美しい女性の姿をした氷の化身――シヴァだった。
『ならば、あの時のリベンジと行こうではないか。今度こそ仕留める』
シヴァの登場に切嗣が一枚のカードを取り出していると、無言で愛星が《ワーディング》を貼ってなすすべもなく羽粋を気絶させる。
『私から一つ言う事があるわ。言ったからにはちゃんと実行なさい。届かないのなら、届けて見せるわ!』
『行くわよ、雷神!』
『ああ…羽粋を狙った輩は極刑にしてくれるぜぇ!!!』
『待っててね、羽粋!!』
GM「闇一と大湖。そしてRBから放たれる強烈な敵意に、五人の体内に巣食っているレネゲイドが共鳴し活性化する」
SM「ここで〈意思〉による衝動判定をしてもらうわ。難易度は9、失敗だと〈暴走〉が付加されるわ。あと成功失敗問わず浸食率は2D上げるのよ」
《衝動判定》
恋火3D+1→7 失敗
小暮2D+1→9 成功
愛星4D+1→19 成功
切嗣7D+1→10 成功
雷神4D+1→6 失敗
ガイア&ウラノス「「うわあああああ(ん)!!?」」
テルス「あなた達何やってるの!?」
GM「では、二人だけ暴走が付加される。次に浸食率のダイスだ」
《浸食率増加》
恋火2D→16 96%→112%
小暮2D→11 66%→77%
愛星2D→4 100%→104%
切嗣2D→17 83%→100%
雷神2D→12 92%→104%
ガイア「何で!? 何か私のダイスおかしいよ!?」
ウィド「神は言っている、主人公として暴走しろと…!」
テルス「不吉な事言わないで! それよりこれ本当に大丈夫なの…!?」
GM「さあ、最後のバトルをするぞー!!」
ウィド「GM、何だか乗り気ですね」
GM「そりゃそうだよ!! 本編でも番外編でも全く戦闘らしい事まだ一回もないんだよ!! 俺だってリズ姉ちゃんみたいに熱いバトルやってみたいんだよ!! たとえ敵だろうが仮想だろうが、ようやく巡ってきたチャンス!! 多少データのこじつけ感はあるけど、黒瀬闇一としてやってやるー!!」
五人(((((GMが凄いイキイキしてる…流石はリズの弟)))))
SM「あんたら物凄く失礼な事考えてるでしょ…!?」(ビキビキ)