チーム戦・8
「五秒やる、神への祈りを済ませろ」
首元の刃にテルスが固まる中、ギロリと睨みながら全身に殺気を纏わせるエン。
その姿はさながら必殺仕事人だ。
「ヒイィイイイ!!? ウラノス助けてぇ!!?」
「いやいや。赤ん坊にまでセクハラする行為したら、さすがの俺も助ける気が失せるから。それに一応俺達の味方だし」
「息子に一瞬でも触れば…色目で誑かせたら容赦はせん…!!!」
(((一歳にも満たない赤ん坊に色目は効かないと思うが…)))
全員が声に出さない様に思っていると、勇敢にもナナが現実に返した。
「ところで、時間もうないですよー?」
「「「「え?」」」」
この言葉に、【最強血縁】達が一斉に振り返る。
見ると、モニターの残り時間が9秒となっていた。
「また時間が!?」
「あたしが何とかします!!」
スピカが悲鳴を上げる中、ガイアがキノコへと駆け出す。
そして自身の武器であるフレイムタガーを両手に取り出すと、素早く構えた。
「新技行きます!! 紅蓮乱舞!!」
短剣に炎を纏わせるなり、踊るように舞いながら素早くキノコを切り刻む。
「はい、タイムアップ〜」
「うそぉ!?」
だが、攻撃の途中でキノコは無情にもその場で消える。
すぐにウラノスとスピカがモニターを確認するが、HPは半分以上も残っていた。
「取れたのがたったの4点…てめぇら、卑怯過ぎるぞ…!!」
「あのリヴァルもあなた達が仕組んだ事ね…!!」
ウラノスが全身に電撃を帯び立たせる隣で、スピカも黒いオーラで拳をポキポキ鳴らす。
今にも攻撃してきそうな二人に対し、ナナは平然としている。
「まあまあ、それよりあれを見て精神落ち着かせましょうよ」
「あれって何だ――!!」
ナナの指した方向にウラノスが目を向けると。
「リヴァル〜、もう大丈夫だからな〜」
「あぅ…ひぅ」
「エンさん、あの…リヴァル君が…」
「ん、リヴァルが何を言ってるのかか? 『お父さんみたいなパパになる』と言っているんだ〜、可愛いと思わないかガイア?」
「…私には泣いてるようにしか見えないんですけど…?」
(((もはや重度の親バカだ…)))
泣いてる息子にすらデレデレした表情を見せるエンに、ガイアだけでなく全員が呆れかえった。
「あんたの将来の旦那見てると…怒る気が失せるわ」
「ごめんなさいね、将来こんな夫になるようで…」
同じように、ウラノスもスピカも黒いオーラが消えて半目になってしまっている。
あんな親バカが本編でラスボスを務めたのだから、それも当然だろうが。
「さて、そこでボロボロになっているラスボス達は素っ飛ばして私達の番「待てぇい!!!」あ、起きた」
ナナが無視して進めようとしたが、ゼアノートが潔く復活して阻止した。
「勝手に俺達を抜かすなんて何を「何言ってるの? もうタイマー過ぎてるよ?」え?「だーかーらー、あんたらのキノコもうタイムアップになってるんだって」何だとぉ!!?」
淡々とリラが今の現象を教えると、ゼアノートはモニターに注目する。
画面はタイムアップとなっており、またまた0点を獲得していた。
「ほら、さっきエンが壊した壁の破片が当たってたから…」
「あれをカウントしたというのかぁぁぁ!!?」
ナナが理由を教えると、復活と同時にゼムナスが叫ぶ。
この絶望しきった【悪役軍団】に、エンは目を光らせた。
「ふん、いい気味です…!」
(((怖いですよ、お父さん…)))
―――6回目も終了し、更に時間は進む…。
「ここは俺が「私に任せて、【開闢の宴】での成果を発揮するわ! コキュートス・レーザー!!」アクア、俺にも出番をくれぇ!!?」
やる気満々だったテラを押しのけ、本編で登場した新技を見せつけるアクア。
「ここは俺が援護しよう。ヴィクセン、頼む」
「任せろ!! 来い、クローンソラ。……な、カードが壊れた!? 何をしとるか、早く攻撃をガードして…ぬのぉ!? 相手側にも攻撃がぁぁぁ!!?」
「…ヴィクセンに任せたのが間違いでした」
好き勝手に動くクローンソラの所為で相手側にも攻撃が入り、ルクソードだけでなくゼクシオンも頭を押さえる。
「待て!? どうして俺達に武器を構えてるってハナシ!?」
「あんたらの『リミットカット』、体力減ってないと発動しないだろ?」
「大丈夫よ、ちゃんと加減して攻撃するから。行くわよ、クウ!」
「そう言う問題じゃ「「グラビガ! グラビデ!」」「ぎゃああ!! 体力がぁぁぁ!?」」
クウとテルスの放つ重力の魔法に、シグバールとデミックスが悲鳴を上げる。
「受けてみろ!! 長い努力で溜めまくったモグメダルの結晶だー!!」
「タ○爆弾、点火ー!!」
ナナはχでのアバター呼び出すなり強化しまくった【ソラ&リク(KH2版) SRプラス《ハイピュアリティ》】で10000以上のダメージを叩き出し、リラはモ○ハンのア○ルーに頼んでタ○爆弾を設置させて点火させる。
こうしてそれぞれが知恵を使い、犠牲を払いでゲームに奮闘していた。
だが、その分使える技は減り、嫌でもそれぞれ強化を使ったり大技を放ったり…私達作者がこっそり妨害したり…で次第に満点を取る事が難しくなっていった。
そして現在は9回目が終わった頃。
チームの合計点は、上からこのようになっている。
ダブル作者・トリッカー:90
ヒーロー&ヒロイン:86
裏切り者・父子家庭:81
最強血縁:79
そっくりさん:77
スケベ四人衆:75
悪役軍団:58
尚、順位によって割り当てられる部屋はこのようになる。
1位 スイートルーム
2・3位 松の間
4・5・6位 竹の間
7・8位 梅の間
9位 (古びた)テント
泣いても笑ってもこれが最後。最終ターンスター「ちょっと待てよ!!?」
かっこよくナナが司会していたのに、ソラが大声で割り込んだ。
「何でリズ達は上位で、いろんなKHシリーズの主役を務めた俺達が下位になってるの!? 明らかにおかしいだろぉ!!?」
「何でって、6回目は0点で引き離され、ロクサスとシオンのリミットカットだけじゃ削り切れず、リクも弱体化され……途中私達が罠カード使って妨害して……たとしか、言いようがない!!」
「今小声で何か言ってなかったか!?」
ソラがツッコミを入れるが、ナナは誤魔化す様に口笛を吹いて明後日の方向を見る。
実は9回目のターンで、ルキルとヴァニタスによって満点を取りそうになり、遊○王カードに登場する『魔界の足○』を使い攻撃を封じたのだ。もちろんソラ達だけではなく、他のチームにもさまざまな罠カードを使ったのだが。
「それは置いといて…点数が低いと嘆くあなた達に、耳寄り情報。この最終だけ得点を二倍にさせていただきます。つまり、逆転のチャーンス!!」
「そう言う訳なんで、頑張ってね〜」
ナナとリラの説明に、アクセルとサイクスが考え込んだ。
「得点が倍にって事は、満点取れば20点か…」
「確かに、上手く行けば逆転は出来そうだが…」
この二人だけでなく他の人達も険しい表情を浮かべる中、ナナはそそくさと後ろに下がりだす。
「じゃあ、私達は最後でいいんで【ヒーロー&ヒロイン】からどうぞ〜」
「絶対なんか企んでるよ、この人…」
明らかに裏がある事を感じてリズが睨むが、順番を譲られた以上さっさと始めなければならない。
「だったら、最後はボク達で決めるよ!! 第一段階、『ヒート・モード』!!」
「俺も行くぞ!! トランス解放!!」
前に出ると同時に、自身の能力を解放するシャオとグラッセ。
シャオはキーブレードに炎を宿し、グラッセはトランスを発動して青い獣の姿になる。
「続けて、第二段階『フィルアーム・モード』!! からの――『マスターキー・モード』!!」
一気にキーブレードを銃剣に変え、そのままキングダムチェーンとソウルイーターを手にするシャオ。
こうしてお互い最大限の解放をすると、一気にキノコへと攻撃を仕掛けた。
「インフィニティ――」
「悲しみの――」
「させぬ!!! 速攻魔法発動、『融○解除』!!」
その時、マスター・ゼアノートが一枚のカードを取り出しながら叫び出した。
「『融○解除』って…!!」
ムーンがカードの意味に気付くと、グラッセとシャオの身体が光り出す。
同時に、能力が解除されたのかグラッセは元の姿に戻り、シャオも元から持っていたキーブレードになってしまった。
「元に戻ったぁぁぁ!!?」
「作者、今のもう一回「だが断る!」そんなぁ!?」
慌てるグラッセにシャオが再許可を申請するが、速攻で断ち切られてしまった。
二人が大いに慌てる中、こうなった元凶をリズは睨んだ。
「って言うか、何であんたが遊○王カード持ってるのよ!?」
「そんな物、儂の元で修行していたヴェントゥスとヴァニタスから拝借したまでだ」
「「いつの間にぃ!?」」
マスター・ゼアノートの思わぬ言葉に、ヴェンとヴァニタスが同時に叫ぶ。
まあ、これも俗に言う声優ネタだ。
「儂らはどの道下位決定。ならば、悪役らしく徹底的に邪魔してくれるわ…」
「その通り。変身能力を無くしたお前達には、もはや何も出来まい」
「くぅ…!!」
マスター・ゼアノートに続きアンセムも見下す目をするので、グラッセは唸るしか出来ない。
自分達が前に出た以上、メンバーの入れ替えも禁止。本編で目立たない分を取り戻そうとこの時の為にリズ達に頼んで変身能力を温存していたのに、これでは役立たず所か無能にまで発展するだろう。
絶望しかけたグラッセだが、突然シャオが拳を作った。
「いや、まだ方法はある!!」
「「「「何だと!?」」」」
悪役達が驚く中、シャオはグラッセに振り返った。
「グラッセ、アレをやろう! 変身を使えるボク達だから出来る伝説の技を!」
「アレをするのか!? む、無理だ! 俺には出来ない!!」
「何言ってんのさ、今使わないでいつ使うの! やった時はグラッセもノリノリだったくせに!」
「確かに、少年の心を擽ってやったけど…あれは漫画の通りにしたらたまたま出来た訳で、何よりあんなポーズをリズに見られる訳には…!!」
「シラッセになったらリズより背伸びたじゃん。それでも嫌なの?」
「よーしシャオ、フュー○ョンだ!!」
『『『まさかのドラゴ○ボール!!?』』』
弱気から一変、やる気になったグラッセの発言に誰もがツッコミを入れる。
その間に、シャオとグラッセは某国民的アニメであった合体技を使う為にポーズを取る。
「「フュ〜…」」
「「「「させるかぁ!!!」」」」
カニ歩きしながら腕を垂直に動かす二人に、ゼアノート軍団4人が襲い掛かる。
「「させない!! 『トリニティ・バリアース』!!」」
「「「「ぬごぉ!?」」」」
そんな二人を守ろうとテラとアクアはキーブレードの切先を付けて魔法の結界を張るので、ゼアノート達は勢いを止められず激突する。
実はこの技も【開闢の宴】で出た彼らの新技なのだ。
「ちょっと待って!? あの技、確かヴェンも合わせた三人で発動してた「合体フレンド技は一人でも発動可能だし、最終ゼアノート戦じゃテラとアクア二人でもやってたじゃん」そうだけど…いいの?」
カイリが思わず疑問を浮かべると、グラッセとシャオが腕を大きく動かしながら片足を上げた。
「「はぁ!!」」
そのまま足をピーンと伸ばし、互いの人差し指をくっ付ける。
直後、二人を中心に激しく光り爆風が起きる。
やがて光が収まると、そこには一人の青年がいた。
「「俺はシャオでもグラッセでもねぇ……貴様らを倒す者だっ!!」」
腰まで伸びている金色の長い髪、上半身が肌蹴た服、圧倒的に伸びた身長、鋭い目つき、そして全身に纏う金色のオーラ。
シャオ&グラッセ…――いや、シラッセはゼアノート達に指を突き付け宣言するので、マスター・ゼアノートが真っ青になってナナを見た。
「作者! これは反則「そこはあんたらもオーラ出して叫ぶところでしょ!!」誰が元ネタなぞするかぁぁ!!! ごふぉ!?」
「ふごぉ!?」
「ぐあ!?」
「ぶるぁ!?」
何と瞬間移動してマスター・ゼアノートを殴ると共に、近くにいたアンセム、ゼアノート、ゼムナスをもキノコへ向かって投げ飛ばす。
そうして、シラッセは手に膨大な魔力を込め…。
「「DDFF版!! メガフレアァァァ!!!」」
と言う名のか○は○波を両手から出してキノコ諸共ゼアノート達に大爆発を見舞わせた。
首元の刃にテルスが固まる中、ギロリと睨みながら全身に殺気を纏わせるエン。
その姿はさながら必殺仕事人だ。
「ヒイィイイイ!!? ウラノス助けてぇ!!?」
「いやいや。赤ん坊にまでセクハラする行為したら、さすがの俺も助ける気が失せるから。それに一応俺達の味方だし」
「息子に一瞬でも触れば…色目で誑かせたら容赦はせん…!!!」
(((一歳にも満たない赤ん坊に色目は効かないと思うが…)))
全員が声に出さない様に思っていると、勇敢にもナナが現実に返した。
「ところで、時間もうないですよー?」
「「「「え?」」」」
この言葉に、【最強血縁】達が一斉に振り返る。
見ると、モニターの残り時間が9秒となっていた。
「また時間が!?」
「あたしが何とかします!!」
スピカが悲鳴を上げる中、ガイアがキノコへと駆け出す。
そして自身の武器であるフレイムタガーを両手に取り出すと、素早く構えた。
「新技行きます!! 紅蓮乱舞!!」
短剣に炎を纏わせるなり、踊るように舞いながら素早くキノコを切り刻む。
「はい、タイムアップ〜」
「うそぉ!?」
だが、攻撃の途中でキノコは無情にもその場で消える。
すぐにウラノスとスピカがモニターを確認するが、HPは半分以上も残っていた。
「取れたのがたったの4点…てめぇら、卑怯過ぎるぞ…!!」
「あのリヴァルもあなた達が仕組んだ事ね…!!」
ウラノスが全身に電撃を帯び立たせる隣で、スピカも黒いオーラで拳をポキポキ鳴らす。
今にも攻撃してきそうな二人に対し、ナナは平然としている。
「まあまあ、それよりあれを見て精神落ち着かせましょうよ」
「あれって何だ――!!」
ナナの指した方向にウラノスが目を向けると。
「リヴァル〜、もう大丈夫だからな〜」
「あぅ…ひぅ」
「エンさん、あの…リヴァル君が…」
「ん、リヴァルが何を言ってるのかか? 『お父さんみたいなパパになる』と言っているんだ〜、可愛いと思わないかガイア?」
「…私には泣いてるようにしか見えないんですけど…?」
(((もはや重度の親バカだ…)))
泣いてる息子にすらデレデレした表情を見せるエンに、ガイアだけでなく全員が呆れかえった。
「あんたの将来の旦那見てると…怒る気が失せるわ」
「ごめんなさいね、将来こんな夫になるようで…」
同じように、ウラノスもスピカも黒いオーラが消えて半目になってしまっている。
あんな親バカが本編でラスボスを務めたのだから、それも当然だろうが。
「さて、そこでボロボロになっているラスボス達は素っ飛ばして私達の番「待てぇい!!!」あ、起きた」
ナナが無視して進めようとしたが、ゼアノートが潔く復活して阻止した。
「勝手に俺達を抜かすなんて何を「何言ってるの? もうタイマー過ぎてるよ?」え?「だーかーらー、あんたらのキノコもうタイムアップになってるんだって」何だとぉ!!?」
淡々とリラが今の現象を教えると、ゼアノートはモニターに注目する。
画面はタイムアップとなっており、またまた0点を獲得していた。
「ほら、さっきエンが壊した壁の破片が当たってたから…」
「あれをカウントしたというのかぁぁぁ!!?」
ナナが理由を教えると、復活と同時にゼムナスが叫ぶ。
この絶望しきった【悪役軍団】に、エンは目を光らせた。
「ふん、いい気味です…!」
(((怖いですよ、お父さん…)))
―――6回目も終了し、更に時間は進む…。
「ここは俺が「私に任せて、【開闢の宴】での成果を発揮するわ! コキュートス・レーザー!!」アクア、俺にも出番をくれぇ!!?」
やる気満々だったテラを押しのけ、本編で登場した新技を見せつけるアクア。
「ここは俺が援護しよう。ヴィクセン、頼む」
「任せろ!! 来い、クローンソラ。……な、カードが壊れた!? 何をしとるか、早く攻撃をガードして…ぬのぉ!? 相手側にも攻撃がぁぁぁ!!?」
「…ヴィクセンに任せたのが間違いでした」
好き勝手に動くクローンソラの所為で相手側にも攻撃が入り、ルクソードだけでなくゼクシオンも頭を押さえる。
「待て!? どうして俺達に武器を構えてるってハナシ!?」
「あんたらの『リミットカット』、体力減ってないと発動しないだろ?」
「大丈夫よ、ちゃんと加減して攻撃するから。行くわよ、クウ!」
「そう言う問題じゃ「「グラビガ! グラビデ!」」「ぎゃああ!! 体力がぁぁぁ!?」」
クウとテルスの放つ重力の魔法に、シグバールとデミックスが悲鳴を上げる。
「受けてみろ!! 長い努力で溜めまくったモグメダルの結晶だー!!」
「タ○爆弾、点火ー!!」
ナナはχでのアバター呼び出すなり強化しまくった【ソラ&リク(KH2版) SRプラス《ハイピュアリティ》】で10000以上のダメージを叩き出し、リラはモ○ハンのア○ルーに頼んでタ○爆弾を設置させて点火させる。
こうしてそれぞれが知恵を使い、犠牲を払いでゲームに奮闘していた。
だが、その分使える技は減り、嫌でもそれぞれ強化を使ったり大技を放ったり…私達作者がこっそり妨害したり…で次第に満点を取る事が難しくなっていった。
そして現在は9回目が終わった頃。
チームの合計点は、上からこのようになっている。
ダブル作者・トリッカー:90
ヒーロー&ヒロイン:86
裏切り者・父子家庭:81
最強血縁:79
そっくりさん:77
スケベ四人衆:75
悪役軍団:58
尚、順位によって割り当てられる部屋はこのようになる。
1位 スイートルーム
2・3位 松の間
4・5・6位 竹の間
7・8位 梅の間
9位 (古びた)テント
泣いても笑ってもこれが最後。最終ターンスター「ちょっと待てよ!!?」
かっこよくナナが司会していたのに、ソラが大声で割り込んだ。
「何でリズ達は上位で、いろんなKHシリーズの主役を務めた俺達が下位になってるの!? 明らかにおかしいだろぉ!!?」
「何でって、6回目は0点で引き離され、ロクサスとシオンのリミットカットだけじゃ削り切れず、リクも弱体化され……途中私達が罠カード使って妨害して……たとしか、言いようがない!!」
「今小声で何か言ってなかったか!?」
ソラがツッコミを入れるが、ナナは誤魔化す様に口笛を吹いて明後日の方向を見る。
実は9回目のターンで、ルキルとヴァニタスによって満点を取りそうになり、遊○王カードに登場する『魔界の足○』を使い攻撃を封じたのだ。もちろんソラ達だけではなく、他のチームにもさまざまな罠カードを使ったのだが。
「それは置いといて…点数が低いと嘆くあなた達に、耳寄り情報。この最終だけ得点を二倍にさせていただきます。つまり、逆転のチャーンス!!」
「そう言う訳なんで、頑張ってね〜」
ナナとリラの説明に、アクセルとサイクスが考え込んだ。
「得点が倍にって事は、満点取れば20点か…」
「確かに、上手く行けば逆転は出来そうだが…」
この二人だけでなく他の人達も険しい表情を浮かべる中、ナナはそそくさと後ろに下がりだす。
「じゃあ、私達は最後でいいんで【ヒーロー&ヒロイン】からどうぞ〜」
「絶対なんか企んでるよ、この人…」
明らかに裏がある事を感じてリズが睨むが、順番を譲られた以上さっさと始めなければならない。
「だったら、最後はボク達で決めるよ!! 第一段階、『ヒート・モード』!!」
「俺も行くぞ!! トランス解放!!」
前に出ると同時に、自身の能力を解放するシャオとグラッセ。
シャオはキーブレードに炎を宿し、グラッセはトランスを発動して青い獣の姿になる。
「続けて、第二段階『フィルアーム・モード』!! からの――『マスターキー・モード』!!」
一気にキーブレードを銃剣に変え、そのままキングダムチェーンとソウルイーターを手にするシャオ。
こうしてお互い最大限の解放をすると、一気にキノコへと攻撃を仕掛けた。
「インフィニティ――」
「悲しみの――」
「させぬ!!! 速攻魔法発動、『融○解除』!!」
その時、マスター・ゼアノートが一枚のカードを取り出しながら叫び出した。
「『融○解除』って…!!」
ムーンがカードの意味に気付くと、グラッセとシャオの身体が光り出す。
同時に、能力が解除されたのかグラッセは元の姿に戻り、シャオも元から持っていたキーブレードになってしまった。
「元に戻ったぁぁぁ!!?」
「作者、今のもう一回「だが断る!」そんなぁ!?」
慌てるグラッセにシャオが再許可を申請するが、速攻で断ち切られてしまった。
二人が大いに慌てる中、こうなった元凶をリズは睨んだ。
「って言うか、何であんたが遊○王カード持ってるのよ!?」
「そんな物、儂の元で修行していたヴェントゥスとヴァニタスから拝借したまでだ」
「「いつの間にぃ!?」」
マスター・ゼアノートの思わぬ言葉に、ヴェンとヴァニタスが同時に叫ぶ。
まあ、これも俗に言う声優ネタだ。
「儂らはどの道下位決定。ならば、悪役らしく徹底的に邪魔してくれるわ…」
「その通り。変身能力を無くしたお前達には、もはや何も出来まい」
「くぅ…!!」
マスター・ゼアノートに続きアンセムも見下す目をするので、グラッセは唸るしか出来ない。
自分達が前に出た以上、メンバーの入れ替えも禁止。本編で目立たない分を取り戻そうとこの時の為にリズ達に頼んで変身能力を温存していたのに、これでは役立たず所か無能にまで発展するだろう。
絶望しかけたグラッセだが、突然シャオが拳を作った。
「いや、まだ方法はある!!」
「「「「何だと!?」」」」
悪役達が驚く中、シャオはグラッセに振り返った。
「グラッセ、アレをやろう! 変身を使えるボク達だから出来る伝説の技を!」
「アレをするのか!? む、無理だ! 俺には出来ない!!」
「何言ってんのさ、今使わないでいつ使うの! やった時はグラッセもノリノリだったくせに!」
「確かに、少年の心を擽ってやったけど…あれは漫画の通りにしたらたまたま出来た訳で、何よりあんなポーズをリズに見られる訳には…!!」
「シラッセになったらリズより背伸びたじゃん。それでも嫌なの?」
「よーしシャオ、フュー○ョンだ!!」
『『『まさかのドラゴ○ボール!!?』』』
弱気から一変、やる気になったグラッセの発言に誰もがツッコミを入れる。
その間に、シャオとグラッセは某国民的アニメであった合体技を使う為にポーズを取る。
「「フュ〜…」」
「「「「させるかぁ!!!」」」」
カニ歩きしながら腕を垂直に動かす二人に、ゼアノート軍団4人が襲い掛かる。
「「させない!! 『トリニティ・バリアース』!!」」
「「「「ぬごぉ!?」」」」
そんな二人を守ろうとテラとアクアはキーブレードの切先を付けて魔法の結界を張るので、ゼアノート達は勢いを止められず激突する。
実はこの技も【開闢の宴】で出た彼らの新技なのだ。
「ちょっと待って!? あの技、確かヴェンも合わせた三人で発動してた「合体フレンド技は一人でも発動可能だし、最終ゼアノート戦じゃテラとアクア二人でもやってたじゃん」そうだけど…いいの?」
カイリが思わず疑問を浮かべると、グラッセとシャオが腕を大きく動かしながら片足を上げた。
「「はぁ!!」」
そのまま足をピーンと伸ばし、互いの人差し指をくっ付ける。
直後、二人を中心に激しく光り爆風が起きる。
やがて光が収まると、そこには一人の青年がいた。
「「俺はシャオでもグラッセでもねぇ……貴様らを倒す者だっ!!」」
腰まで伸びている金色の長い髪、上半身が肌蹴た服、圧倒的に伸びた身長、鋭い目つき、そして全身に纏う金色のオーラ。
シャオ&グラッセ…――いや、シラッセはゼアノート達に指を突き付け宣言するので、マスター・ゼアノートが真っ青になってナナを見た。
「作者! これは反則「そこはあんたらもオーラ出して叫ぶところでしょ!!」誰が元ネタなぞするかぁぁ!!! ごふぉ!?」
「ふごぉ!?」
「ぐあ!?」
「ぶるぁ!?」
何と瞬間移動してマスター・ゼアノートを殴ると共に、近くにいたアンセム、ゼアノート、ゼムナスをもキノコへ向かって投げ飛ばす。
そうして、シラッセは手に膨大な魔力を込め…。
「「DDFF版!! メガフレアァァァ!!!」」
と言う名のか○は○波を両手から出してキノコ諸共ゼアノート達に大爆発を見舞わせた。
■作者メッセージ
ナナ「はい、ここからは久々のあとがき――」
グラッセ「って、今回の合体技何なの!? あのダサい変身シーンは!? シラッセって何!? これもうサ○ヤ人じゃないかぁ!?」
ナナ「うん、予想通りのツッコミありがとう。まあ、何だ…この作品でリラさん直々にグラッセに少しでも優遇をと頼まれたんでどうしようかと考えていた時に、この変身シーンを思いついてねー。もちろん、いろんな所で許可は取ってあるから安心しろ♪」
グラッセ「何が安心なんだよ!? つーか許可ってリラだけ取った訳じゃないのか!? シャオも何か言ってやれよ!!」
シャオ「いや…ボク的には結構満足してる方なんだけど…。だって、ドラゴ○ボールって少年漫画の代表作じゃん。それに、滅茶苦茶能力が優遇されるんだから言う事無しじゃん!」
グラッセ「いや、確かにそうだけど…リズより背も伸びてるし、キーブレード使わなくても戦えるし……あれ? もしかして、この合体技使えば機関メンバー全員倒せたりするのか…!! ようやくヒロイン脱出も出来るのか!?」
ナナ「あ〜、そこはリラさんが許可してくれないと何とも言えない。私あんたの生みの親じゃないし」(キッパリ)
グラッセ「ズコっ!?」(コケる)
ナナ「ここまで読んでくれてる人に言いますが、この合体技はあくまでも旅館内での設定です。本編では『全く』使いませんのであしからず」
グラッセ「どうせ俺はヒロインだよ…今頃は昏睡状態だし、女に守られてるし、弱いし、不便だし……リクさんも使った女溺○でも被ってこようかな…」
シャオ「グラッセ、ボクも本編じゃ昏睡状態だから…! グラッセだけじゃないよ、ね?」
グラッセ「って、今回の合体技何なの!? あのダサい変身シーンは!? シラッセって何!? これもうサ○ヤ人じゃないかぁ!?」
ナナ「うん、予想通りのツッコミありがとう。まあ、何だ…この作品でリラさん直々にグラッセに少しでも優遇をと頼まれたんでどうしようかと考えていた時に、この変身シーンを思いついてねー。もちろん、いろんな所で許可は取ってあるから安心しろ♪」
グラッセ「何が安心なんだよ!? つーか許可ってリラだけ取った訳じゃないのか!? シャオも何か言ってやれよ!!」
シャオ「いや…ボク的には結構満足してる方なんだけど…。だって、ドラゴ○ボールって少年漫画の代表作じゃん。それに、滅茶苦茶能力が優遇されるんだから言う事無しじゃん!」
グラッセ「いや、確かにそうだけど…リズより背も伸びてるし、キーブレード使わなくても戦えるし……あれ? もしかして、この合体技使えば機関メンバー全員倒せたりするのか…!! ようやくヒロイン脱出も出来るのか!?」
ナナ「あ〜、そこはリラさんが許可してくれないと何とも言えない。私あんたの生みの親じゃないし」(キッパリ)
グラッセ「ズコっ!?」(コケる)
ナナ「ここまで読んでくれてる人に言いますが、この合体技はあくまでも旅館内での設定です。本編では『全く』使いませんのであしからず」
グラッセ「どうせ俺はヒロインだよ…今頃は昏睡状態だし、女に守られてるし、弱いし、不便だし……リクさんも使った女溺○でも被ってこようかな…」
シャオ「グラッセ、ボクも本編じゃ昏睡状態だから…! グラッセだけじゃないよ、ね?」