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R旅館へようこそ

NANA

INDEX

  • あらすじ
  • 01 第一日目・1
  • 02 第一日目・2
  • 03 第一日目・3
  • 04 第一日目・4
  • 05 チーム戦・1
  • 06 チーム戦・2
  • 07 チーム戦・3
  • 08 チーム戦・4
  • 09 チーム戦・5
  • 10 チーム戦・6
  • 11 チーム戦・7
  • 12 チーム戦・8
  • 13 チーム戦・9
  • 14 チーム戦・10
  • 15 チーム戦・11
  • 16 チーム戦・12
  • 17 部屋割り&温泉編・1
  • 18 部屋割り&温泉編・2
  • 19 部屋割り&温泉編・3
  • 20 【KH2.5 HD】発売記念・番外編
  • 21 第一日目・夕食編
  • 22 演劇イベント編・1
  • 23 演劇イベント編・2
  • 24 演劇イベント編・3
  • 25 演劇イベント編・4
  • 26 演劇イベント編・5&【T20周年記念イベント・前編】
  • 27 【T20周年記念イベント・中編】
  • 28 【T20周年記念イベント・後編】
  • 29 演劇イベント編・6
  • 30 演劇イベント編・7(殆どがオマケです)
  • 31 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(前編)
  • 32 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(中編)
  • 33 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(後編)
  • 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(中編)

    「では、次は…シャオとツバサ。二人纏めていきましょう」

    「「ボク達?」」

     次にナナによって明かされるのは、シャオとツバサの兄妹キャラ。
     いろいろと複雑な設定を盛り込んだこのキャラの設定はいかに。

    「シャオとツバサは『開闢の宴』用のオリキャラとして一緒に作りました。当初はシャオとは別に妹――ツバサも両方個別に生きて存在してました」

    「「ええっ!?」」

    「私の所のキャラって姉弟設定ばっかりだったので、兄キャラ妹キャラを作りたかったんです。最初は家出した兄の帰りを健気に待つ妹、と言う感じで考えてました。だが、それだとありきたりな感じがして、次に思い付いたのがシャオの振りをしたツバサ…ペルソナ4の○斗やアルトネリコ3のタ○ミの男装バージョンです。しかしそれもしっくりこない…そんな中、シオン戦に入る前のイベントを思い出しました。「シオンがソラに変わっている…あ、これレプリカ設定で使えるかも!」と言う事で、シャオに成り代わったツバサを作り上げました。そのついでに、シャオはすでに他界していたと言う設定も思い付いたと言う訳です。
     尚、二人の名前には由来があります。シャオは【ツ○サク○ニクル】の主人公、小○から。ツバサの名前も小○とサク○の真名から取りました。偽の名前と本当の名前、まさに裏表で存在する二人にピッタリだと感じたからです」

    「「へえぇ…んで、ぶちのめされる覚悟出来た?」」

     コロコロと設定を変えに変えまくったからだろう。二人はナナを睨みながらキーブレードを取り出す。
     息が合っているのは兄妹と言う血と絆を持っているからだろう。

    「待て!? 弟妹キャラに弟子とヒロインを味わえるんだ!! 一粒で二度おいしい「その割には毎回リズ達に酷い目に合わせているよね?」「しかもヒロインってどう言う事だぁぁぁぁ!!!」前半私じゃなくてリラさんの所為じゃ…うぎゃああああああああああ!!?」

     チョコレートのCMでの台詞も説得も虚しく、とうとう二人にボコボコにされてしまうナナ。
     制裁されてしまったナナを尻目に、ふとガイアの脳裏に疑問が湧き上った。

    「ねえ、今言ったヒロインってなんの事だろう?」

    「そりゃ、幼なじみ君のようにヘタレで何も出来ない役立たずになるって事だろ」

    「グラッセくん、負のオーラを撒き散らさないでください!?」

     妹に答える素振りを見せながら暴言を吐き捨てたウラノス。おかげでグラッセは部屋の片隅でいじけだし、ジェダイトが心のケアを開始する。

    「いや…そう言うのじゃなくて…シャオは元の姿であるツバサに戻したら新ヒロインとして活動をして貰おうと初期から考えて(ガシッ!!!×3)」

     ようやく二人の制裁から逃れつつ答えていたナナの体を三つの手が掴む。
     恐る恐る見上げると…スピカ、レイア、シルビアが真っ黒な笑みを浮かべている。

    「その話、ちょーっとこっちで聞かせて貰えないかしらぁ?」

    「拒否権、ありませんよー?」

    「折角じゃ、我も加わるぞ」

    「い、いやーーー!? ヘルプミーーーー!?」



     *しばらくお待ちください。



     三人の《話し合い》が終了した時、余程酷い目にあったのだろう。ナナは全身に包帯を巻いていた。
     この光景に、アクセルは張本人であろう不機嫌全開の女性三人組に目を向ける。

    「ど、どんな話し合いをしたんだお前ら…?」

    「今後余計に大変になる事が分かったわ…誰かさんの所為でね」

    「クウさんのバカ…」

    「全くじゃ」

    「反論はしねーよ…俺もいろいろ心当たりあるから」

     女性三人の鋭い眼差しに、クウは本編での行動を思い返しながら目を逸らすしかなかったと言う。

    「つぎ…スピカのばんですぅ…」

     全身に包帯巻いたまま起き上がり、企画をやり遂げようと言う気持ちが強いのだろう。ナナは痛みを堪えながら次に進んだ。

    「スピカの説明ですが、彼女はかなり特殊です。なぜなら……初期設定では、スピカは戦えないヒロインキャラでした」

    『『『『『ハ…………ハアアアアアアアアアァ!!?』』』』』

     このカミングアウトに、広間にいる全員が絶叫した。

    「あんた、嘘言うならもっとマシな嘘つきなさいよ!?」

    「今日はエイプリルフールじゃねーぞ!?」

    「私は大真面目だぁ!!」

     何だかんだで戦いではスピカに苦しめられたリズだけでなく、いじけていたグラッセまで復活してツッコミを入れる始末だ。さすがのナナも大声で反論する。

    「戦えない=何もできない、と言う訳ではなかったです。回復魔法を扱え、歌で味方を強化すると言う正しく聖女のようなキャラを考えてました。後付けで回復以外に戦闘には向かないが役に立つ魔法も使うという予定でした。
     ただ、前サイトの学園作品で正式に登場を考えた際、「ウィドを強くした人物はどうしよう…そうだ、どうせならスピカを師匠に設定しよう!」と言う感じで決めたのはいいですが、何故か後にリラさんから『最凶』、夢さんからは『強者』、ヒロさんに至っては『切り札』と言う称号を貰う程に強くなってしまいました……更に言うなら、初期設定ではスピカはウィドと血は全く繋がっていませんでした」

    「それってウィドとは姉弟じゃなかったって事!?」

    「姉さんが私の姉さんじゃないって、どういう事ですか!?」

     まだまだ続いた驚愕の裏話に、スピカとウィドの二人が問い詰める。設定次第では、二人は家族ではなかったかもしれないのだから。

    「いや、本当に赤の他人で作ってました。当時はクウもウィドもスピカに恋をしていたと言う設定だった。だが、それだとソラ、リク、カイリのようなありきたりな三角関係になってしまう。そこで、ウィドとスピカを血の繋がった姉弟にする事で別の関係性にしたんです。まあ、その所為でウィドにシスコン属性が付く事になったんだけどね…」

    「ホント、何がどうしてこうなったのやら…!! もう一回裏に来てくれない?」

    「ス、スピカさん…落ち着いてください…!!」

     赤黒いオーラを漂わせながらポキポキと拳を鳴らすスピカ。どうにかレイシャが声をかけるが、完全に声が震えている。
     殆どの人がスピカに恐れをなして離れる中、ナナも覚悟を決めたように涙目で頭を下げた。

    「さて…!! ここからは先は逃れられない処刑があるので、ここら辺で企画は終了と――!!」

    「おい」

     早口になるナナに、唐突に割り込むようにしてルキルが声をかけてきた。

    「結局クウと先生だけ話してないぞ? どう言う事だ?」

    「どう言うって、この状況見て何も思わないの!?」

     訝し気なルキルに、ナナは背後で怒りのオーラを撒き散らすスピカを指す。元が戦えないキャラだったとは思えない程、全身から殺気が滲み出ている。
     それでも、距離を取る他のメンバー達と違ってルキルはあえて踏み込む。

    「思ったんだが…――お前、クウと先生の設定、言いたくないからワザと先に怒らせたんじゃないのか? さっきから聞いていればお前の話す順番って、後になるほど怒り方が酷い奴だよな?」

     そんなルキルの指摘に、ナナは急に黙り込む。そこには先程までの怯えも何もない。
     そのままゆっくりと顔を俯かせると、段々と肩が小刻みに震え出し…。



    「――ええ、そうですよっ!!! こんな設定聞いたら、二人だけでなく“元”も含めた世にも恐ろしい制裁が待っているのは確実ですからね!!! こうなったらヤケだぁ!!! 出血大サービスで闇に葬り去った黒歴史も洗い浚いぜぇぇぇぇんぶ話してやるぅぅぅ!!!」



     そんな事を大声で暴露すると、ギロッとクウとウィドの方を半ば睨みつける。例えるなら――腹を括ったと言うべきだろう。
     何やら只ならぬものを感じ、リラは思い切ってナナに話しかけてみた。

    「元って、どう言う事ですか? それに、黒歴史って…?」

    「ここだけの話なんですが…――十年以上も前、それもKHしか発売されていない頃にゲームをクリアして、攻略本のアルティマニアを見た時に『続編は出ない』、『続きはそれぞれで考えてほしい』って項目を見つけまして……残念な気持ちになりつつ、続編が発売されるならどんな風になるかなぁって思って軽い気持ちで考えてしまったんです…――そう。中学校当初の未熟な想像力で」

    「そ…それと、今回の暴露と、どう言った関係が…?」

     ここまでの話で何か嫌な予感を感じ取りつつも、ナミネは先を促す。

    「想像するって言うのが、妙に楽しい時間潰しになってしまって……それに、中学に入ってからは小説や漫画などの本に興味を持ってとにかくいろんな本を読み漁っては、いろんな設定取り込んでと…――まあ、そのおかげである程度は小説を作るに当たっての基礎を中学時代で身に付けられたんですが……想像力がブレーキをかけられず、結果年表で現すと江戸時代の年月以上まで考えてと偉い事になってしまって…」

    「江戸時代って250年以上続いた時代ですよね!? それ以上ってどんだけぇ!!?」

     あまりのスケールに思わずグラッセが叫ぶと、ナナも乾いた笑い声を上げる。

    「若狭ゆえの過ちって事で…!! 私だって、よく馬鹿な発想しでかせたなって自分自身引いているんですからぁ!!!」

    「えっと…その、黒歴史とキャラの設定にどう言った関係が…?」

     アクアが話を戻し、ナナも改めて話を戻す。
     その表情は…やや目が死にかけている。

    「実は、その黒歴史の際に生み出したキャラがいて…クウとウィドも、その一部であるんです」

    「一部?」

     リラが訊き返すと、ナナはコクリと頷く。

    「ええ……だって、KHに登場するキャラの“子孫”を主軸にした話考えてましたから…」

    『『『子孫んっ!!?』』』

    「まー、あれです。子孫と言っても中身はまるっきりソラ達と一緒です。そんな話を考えて数年後、KH2が発売されてしばらくして友達から初めてネットで二次創作の存在を知った時に、私も作品を出したいと思いました。その際、脳内で作り上げたオリキャラを作品に登場させる際はベースだけ残して一気に改変しました。それこそ性格から服装も変え、更に名前まで変えて――…一番大きいのは設定ですがね」

    「設定?」

     更にリラが訊き返すと、とうとうナナは誰からも目を逸らしてしまう。

    「……実は、クウのはとある怪盗を参考にしたんです。で、ウィドもその怪盗と対になるキャラをベースにしてみて…」

    「どんなキャラよそれ?」

     未だに話が見えず、苛立ち交じりにラクシーヌが問いかける。

    「その、クウの元となった怪盗なんですが、主人公の中に潜む二重人格と言う設定なんです。通常はある少年の中にいて、ある感情で変身して怪盗になるって言う…」


    「…おいそっちの作者、確かクウの声…――テラって言ってたよな?」


    「クウの二つ名も、『黒翼』…それに、黒で統一して女好き…」


    「ウィドの性格も…シスコンでは冷血で、非道……それって、まさか…!?」


     これらの説明の聞いた瞬間、ウラノス、テラ、ゼクシオンが何かに気づく。
     分かる人には分かるが、分からない人は一体どういうことなのか分からないだろう。全ての答えは――後編で明らかに。

    16/10/30 18:26 NANA   

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