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R旅館へようこそ

NANA

INDEX

  • あらすじ
  • 01 第一日目・1
  • 02 第一日目・2
  • 03 第一日目・3
  • 04 第一日目・4
  • 05 チーム戦・1
  • 06 チーム戦・2
  • 07 チーム戦・3
  • 08 チーム戦・4
  • 09 チーム戦・5
  • 10 チーム戦・6
  • 11 チーム戦・7
  • 12 チーム戦・8
  • 13 チーム戦・9
  • 14 チーム戦・10
  • 15 チーム戦・11
  • 16 チーム戦・12
  • 17 部屋割り&温泉編・1
  • 18 部屋割り&温泉編・2
  • 19 部屋割り&温泉編・3
  • 20 【KH2.5 HD】発売記念・番外編
  • 21 第一日目・夕食編
  • 22 演劇イベント編・1
  • 23 演劇イベント編・2
  • 24 演劇イベント編・3
  • 25 演劇イベント編・4
  • 26 演劇イベント編・5&【T20周年記念イベント・前編】
  • 27 【T20周年記念イベント・中編】
  • 28 【T20周年記念イベント・後編】
  • 29 演劇イベント編・6
  • 30 演劇イベント編・7(殆どがオマケです)
  • 31 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(前編)
  • 32 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(中編)
  • 33 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(後編)
  • 新年特別編・禁断のぶっちゃけキャラトーク!(後編)


    「……気付いたか。そう…――私が元にしたのは【D・N・AN○EL】と言う作品!! その作品でソラの中の人の少年に潜む、テラが演じている怪盗の人格がクウの元だぁ!!! そして、ゼクシオンの中の人が演じている少年の中に潜む人格がウィドの元です!!!」

    「うわぁ、これまた懐かしい作品を…」

     丁度リラもナナの提示する少女漫画作品を知っていた為、遠い目になってしまう。

    「声優に関しては原作からだったので、マジでこっちも驚いたが…――声優見て、幼い精神だった私は『上手く行けば、この設定使えるかも』って思ってしまってね…」

    「せ…設定?」

     恐る恐るリラが訊いた直後、リクがある事に気づいた。

    「そう言えば…クウの名前って漢字に変換すると『空』だよな…?」

    「マ・サ・カ…!?」

     一つの予想が頭を過ぎり、クウが青ざめた顔をして生みの親に目を向ける。
     当の本人は、覚悟を決めて――キャラ作成における、禁断に関わる部分を言い放った。



    「……黒歴史の頃のクウね、原作みたくあんたの子孫の二重人格として登場させてた」

    「「やっぱりいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!??」」



     一番のベース…基、とんでもない暴露にソラとクウが大広間どころか旅館全域に聞こえるほど叫んでしまう。
     それもそうだろう…初期段階では子孫とは言え、内に潜む姿を変える二重人格設定だったのだから。

    「ち…ちなみに、ウィドも…?」

    「初期設定がそれなら、私と姉弟じゃなかった事も納得だわ…」

    「でも、ゼクシオンは『Re:COM』からじゃなきゃ声がないよね…?」

    「って言うか、COMすら発売どころか発表されてない時期だから明らか様に無理だし…」

     カイリ、スピカ、シオン、ガイアが推測を立てながら会話していると、ナナはある人物に指を差した。



    「単刀直入に言えば、リクの子孫の二重人格に仕立て上げてた」

    「「はあああああああああああああああああああああああっ!!!??」」



     続けざまに暴露された情報に、今度はリクとウィドが旅館全域に聞こえるほど叫んでしまう。
     ちなみに、子孫とは言えリクと深い関わりを持っていたという事で、ウィドとそれなりに仲良くしていたムーンやレイシャは、現在頭が真っ白になっている。

    「言っておくけど、さすがに私も原作キャラも設定も使う程愚かではなかったけどねっ!!? ちゃんと二人の闇の部分として考えて登場させ、『敵』として意識乗っ取って仲間を肉体的精神的に追い詰めたり、何気に恋人奪おうとして、そう言った話を作っていましたからぁ!!! まあ、ちゃんと最後は味方にしましたけど」

    『『『『『何その劣悪非道な設定はっ!!!??』』』』』

     あまりにも酷い設定に、ゼアノート軍団やゼノまでみんなと一緒に叫んでしまう始末だ。
     一方、自分達の驚くべき設定にクウとウィドだけでなくソラとリクも開いた口が塞がらない。

    「で、何年も経ってKH2も発売されネット上で二次創作を知って書こうと決めた際、高校生となったさすがの私も中二病の頃の話は完全消去。KH2をモチーフに作り、オリキャラを大幅に改変した。でも、根本的な所は変えていない。



     クウは闇に染まっても光を失わないソラをイメージしたし、ウィドは大人としての理性の裏に存在する闇に呑まれたリクの部分をイメージしている…――そう。元がどうあれ、二人はソラとリクによって作られたと言っても過言ではない!!! こうして彼らは密接な関係で繋がっていたのだぁ!!!!!



     …………と、久々に熱く語り過ぎたかなぁ? 何だかさっきから汗が滝のようにでるんですよねアハハハハ」

    「うん、現実逃避したい気持ちは分かります。ここにいる皆さん、絶対そう思っていますから…っ!!!」

     そう言いながら、リラも全身を震わせながらゆっくりとある方向に目を向ける。



    「なるほどなぁぁ…道理で俺達、ソラやリクと絡む機会が多かった訳だぁぁぁ…!!?」



    「余程ぶち殺されたいみたいですねぇ…ウフフフフフ…!!!」



    「今なら月牙○翔・○月放てそうだ…!!!」



    「奇遇だね、リクゥ…俺も元気○放てそうだよ…!!!」



     ドス黒いオーラを天井に届くぐらいにまで吹き出しながら、クウ、ウィド、リク、ソラが武器を取り出して全身を黒く染めて赤い目でナナを睨みつけている。
     あまりの覇気と憤怒による暗黒の姿に、ナナとリラを除く全メンバーが部屋の壁へと避難している。

    「べ…弁解するなら、クウは元がソラだから主人公気質として動かしつつ恋愛関連広めに作ったし、ウィドは本当に暗いからギャグ要素で【テ○ルズシリーズ】で登場するジェ○ドの腹黒と、リ○ィルの遺跡モードならぬ学者モード、ついでに殺人料理人設定を取り入れました…頭いい設定だから、ピッタリかと思ってぇ…」

     付け加えるようにそう言うが、四人の怒りは収まらない。寧ろ物凄い勢いで膨れ上がっていき、大広間全体を揺さぶっている。

    「ねえ…まさかとは思うけど、私達もその黒歴史時代に考え付いたキャラじゃないわよね…?」

     そんな中で、不意に壁際に避難していたスピカがポツリと呟く。
     瞬間、ナナは別の意味で竦み上がった。

    「え、いや、あのその…!」

    「どうやら当たりなようね…あたしら、どんなキャラだったのよ?」

     訝し気にオパールが目を向けると、やがてナナは小さく呟いた。

    「…敵だ」

    「「「え?」」」

    「オパール以外、全員《敵キャラ》だったよ!!! クウとウィドは言わずもがな! レイアはフ○ンのように勘違いから最初は敵として登場させ、スピカに至ってはある話でのラスボスだった!!!」

    「ええええええええぇ!!?」

    「ラス…ボス…!!」

    「スピカさんがラスボスって、無理ゲーもいい所だぞ!?」

     元敵キャラだった事実にレイアとスピカが驚くと、たまらずにヴェンが叫ぶ。

    「いやいや、当初は聖女だって言ったでしょ。話の途中でこう、真の敵に乗っ取られてしまうと言う話を考えてた。もちろんそれが終わった後は味方としてね。うんクウ達と似たような経緯で仲間になるというね。しかも殺人料理人の設定も無かったというね」

    「あー…だから、私に『Sin化』の設定を使ったのね…!! 初期段階では操られる設定だから…!! しかもウィドと他人のままなら私も殺人料理人じゃなかったというオマケつき…ウフフフフ…!!」

    「おおおおかしいな…!! スピカさんの持ってる剣が解放者の最強武器に見えるんだが…!?」

     いつの間に取り出したのか、クリスマス企画で手に入れたアルテマウェポンを持ちながらとんでもない覇気を纏うスピカにグラッセが竦み上がる。

    「思い切って暴露するが、初期設定じゃ名前はクウ以外全員違ってたし! リラさんのように種族関係作ってたし! クウとの恋愛だってレイアを先に死なせて後にスピカとくっつける設定だったし! そりゃあもう《ピー》だったり《ピ―――》とか挙句には《ピ――――――――――ッ》!!!」

     途中からテレビさながらの放送禁止が聞こえてくるが、如何わしい言葉が飛んでるわけではありません。暴露出来ないから隠しているだけです。

    「あの、ナナさん…後半は全然聞こえなかったのですが」

    「止めて…こんな黒歴史の頃の話知られたら私もう猛獣の住む雪山の樹海の奥地に引き籠るから…!! それだけ中二病患らってた内容だから…!!」

    「それはあそこの人達見れば一目瞭然です…ッ!!」

     四つん這いで落ち込むナナに、リラは泣きそうになりながらも振り返る。


    「知ってる…人間の脳みそって、本来はピンク色なのよ? 頭蓋骨粉砕して見てみる?」


    「人間の腸も、実際は身長の3、4倍はあるそうですよー? 今から抉り出して実証しましょうかー?」


    「首を切断しちゃっても、トカゲの尻尾みたいに身体は動くし首だけの状態でも数十秒は意識あるんだって。ねえ、試してみる?」


    「跡形も無く消滅させる…!!!」


    「いいえ、消滅なんて生温い…この世のありとあらゆる拷問を味わらせた後に魂を粉々にまで砕く!!!」


    「そう言う訳だ、お祈りは済ませたか…!!?」


    「ただで済むと思うなよ…!!!」


     上から、スピカ、レイア、カイリ、リク、ウィド、クウ、ソラから滲み出る覇気が地震並みに旅館全体を震わせている。もう彼らは世界を守る勇者でも守護者でも何でもない、魔王を通り越して覇王と化している。
     これには]V機関メンバーだけでなく、彼らを利用しようと目論むゼアノート達も涙目で廊下に続く襖に手をかけてしまってる。

    「ム、ムーンくーん…!!? 特別にリクと二人っきりにしてあげるから…殺し合いやってみないぃ…!!?」

    「謹んで遠慮します」

    「即答ですかそうですよねぇ!!?」

    「うるせぇ!! 今のリクと戦うくらいなら、喜んで親子仲良くして《パパ》とでも呼んでやるよ!!」

    「ムーンが恐怖で壊れたぁぁぁ!!?」

    「そりゃ、ゼノとレイシャであれだからな…」

     ナナとムーンのやり取りに珍しくリズがツッコミする中、カヤが部屋から逃げる寸前のゼノとレイシャに目を向ける。
     ソラとリクを激しく憎んでいる二人がリタイアしかかっているのだ。ゼノによるムーンの洗脳がこの間だけ効力を失っててもおかしくない。

    (((COM以降の作品が登場してたら偉い事になってた…!!)))

     一方で、KH1以降から出てきたキャラ達は恐怖に苛まれながらもこんな事を考えており。

    「うふふふ…えへへへ…!」

    「オパールさん、涎出てますよ…」

     一人だけ加わっていないオパールは幸せな表情で妄想の世界に旅立っており、ツバサがハンカチを取り出していた。
     え? 何故オパールだけ加わってないのか? それだけ初期設定は彼女にとって良い結果を齎していたんです…それしか言えません…。

    「ナナさん、新年早々ですが長い間お世話になりました…」

    「止めてぇ!!! もうこれ以上私に死亡フラグを築き上げないでぇ!!?」

     どうにか留まっていたリラも限界とばかりに全員と同じように避難するのを見て泣き叫ぶナナ。
     そうこうしていると、我慢の限界とばかりに7人が目を光らせにじり寄ってくる。
     これより、作者断罪と称した公開処刑ショーが開始される!!

    「こうなれば最後の手段!! ポチッとな!!」

     その時、隠し持っていたのかリモコンについた一つのボタンに手をかける。
     次の瞬間、ナナの足元の畳が落ちる。そのまま畳と共に落下して大広間から離脱した。

    「落とし穴!? っていうか逃げた!?」

    「逃がすかぁ!!! 追うぞお前達ーーーっ!!!」

    『『『うおおおおおおおおおおおぉ!!!』』』

     予測しない方法で脱出されてソラが驚くが、ウィドの的確な指示で一斉に穴に飛び込む。
     彼らがいなくなった事で嵐が過ぎ去り、ようやく大広間に平穏が戻ってきた。

    「全員飛び込んでいったわね…」

    「そのうち戻ってくるさ…」

     哀愁が漂う目でリズとロクサスが代表で呟く中、今年のKH2.8の幸先に向けてアクアが締めを取り持った。

    「えー。新年からこんな感じですか、どうぞ今年もよろしくお願いします」

     こうして新年早々にドタバタを送りながらも、禁断のトーク企画は終了となった。

    16/01/01 17:56 NANA   

    ■作者メッセージ
     これにて、番外編は終了です。私のキャラ作成はいろいろと複雑ですが、書いてて少しスッキリしました。文字数制限で妙な所で切ったりしましたが…。

     平たくまとめると、黒歴史時代の頃は初期段階(KH1しか発売されてない時代)。初めて既に閉鎖されたサイトで書いてた頃が初期(KH2発売後しばらくして)。夢旅人さんやリラさんと出会ったガイムでの学園作品(KH2&以降の作品)。そしてここ、ゲーノベと言う風に現在続いています。
     サイトで通じて知り合った作者や読者と言う沢山の人達と出会っては別れ。今も尚二次創作と言う形ですが、執筆を続けているのって奇跡だと思っています。
     そんな思いもあり、こうした裏話も兼ねた話を出しました。一番昔に考えていた話は本当に消したい程酷く、今思えば話として成り立ってない。それでも大切なんですよね。《過去があるから今がある》と言うように、どんなに酷くてもそれがあってこそ今こうして活動が出来ているんです。いけない部分は確かに多いが、良い部分だってちゃんとある。その良い悪い部分を経験して、今を、未来をより良く進む。私はそんな感じに思っています。それを知ってもらいたくて、今回私にとってえぐい部分も暴露したんですが…。
     ちなみに、初期時代のキャラは引用が多いですが、まるっきり一緒じゃないです。例としては「こんなキャラを作りたい」と言う感じです。あくまでも参考です、リスペクトです。へ? リスペクトは意味が違う?…これは失礼しました。

     そろそろ今年最初の一日が終わりが近づきつつあるので、最後に一言。
     あけましておめでとうございます。どうか今年も皆様にとって良い一年でありますように。
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