【KH2.5 HD】発売記念・番外編
旅館にある大広間に、今回宿泊している全員が急遽集められた。
「【KH2.5HD】発売おめでとー!!」
そんな明るい声と共に、祝福するかのようにリラがクラッカーを鳴らしている。
この自分達の産み親の姿を見て、主役リズとそのヒロイ…失礼、仲間であるグラッセが呆れた目で見ていた。
「久々の投稿かと思えば、それ…」
「作者、あんたはゲーム買ってないじゃないか」
「た、例えゲームを買っていなかったとしても、KHファンとしては祝うべきでしょう! それに、このゲームはちゃんとナナさんが買って――」
「頭痛い〜…目が痛い〜…世界がグラグラ回ってるぅ〜…」
振り返った先では、どう言う訳かナナが頭を押さえて何枚もの座布団を使って横になっていた。
「初っ端から何があったんですか!? あっちの作者!?」
祝う席の筈なのに思いっきり具合を悪そうにしているナナに、ジェダイトがツッコミを入れる。
すると、状況を知っているのかクウとウィドが疲れたように溜息を吐き出した。
「いや、その…発売日にゲームを買った次の日なんだが…」
「とある動画サイトでアニメの『シュ○インズ:ゲー○』の放送見つけて、夜7時過ぎから夜中の2時までぶっ続けで見た結果、グロッキー状態に…」
「KH最新作買ってすぐの状況で何してんの!?」
これにはソラがツッコミを入れていると、唐突にシオンが首を傾げた。
「て言うか『シュ○インズ:ゲー○』って、確か主役の声がリクの中の人――」
「声優目的で見てません!! あくまでも話の内容に興味あったからです!! そうじゃなきゃ、こう…中二病全開のセリフで『フワーッハッハッハ! 我こそは、狂気のマッドサイエンティスト! 鳳凰ひぎゃあぁああ!!?」
何かのセリフを言おうとしたが、最後まで言わない内にナナの真横にキーブレードとソウルイーターが突き刺さる。
恐る恐る飛んできた方向を見ると……ドス黒いオーラを纏ったリクとルキルが仁王立ちしていた。
「それ以上別作品の名台詞を言うな」
「同じ声の俺達のイメージガタ落ちになるだろ」
「は、はい…」
さて、話が若干外れかかったが、少ししてナナも疲れから復活する。
そして、今回の話の中心である【KH2.5】のパッケージを取り出した。
「何がともあれ――…発売から少し遅れての投稿ですがちゃーんと当日、数か月前から予約して今回のリマスター版買っちゃいました〜!」
「言って見れば、現在(KH2)・過去(Bbs)・未来(コーデット)の三作品が詰め合わさったソフト。楽しみですね〜」
「そうですね〜。KH2とBbsは青春時代に楽しんだ作品ですし…」
「私は全部を青春時代に楽しみましたけどね…」
ナナとリラが遠い思い出へと旅立っていく中、現実に戻そうとロクサスとナミネが声をかけた。
「あのさー」
「過去に浸るのはいいんだけど、早く始めようよ?」
「いいじゃん、少しぐらい懐かしの過去に浸っても!」
回想を邪魔されてリラが文句を言うが、周りからの不満の目は増えていく。
仕方なく作者二人も現実に還ると、ムーンが質問を投げつけた。
「とにかく、話を戻して――…最初、何からするんだ?」
「そりゃあ…」
「やっぱり…」
(KH2だよな?)
(いやいや、Bbsでしょ)
(テラ編、ヴェン編、アクア編、どれからするんだろ?)
ソラ、ヴェン、シャオが思い思いに目線で言葉を送る間にも、ナナはコントローラーを操作しながらボタンを押した。
「「Re:コーデットからで」」
『『『ちょっと待てぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』』』
ムービーを満喫しようとする二人に、全員が止めに掛かった。
「何でよりにもよって映像作品のコーデットから選ぶんだ!!?」
「いやだって、私まだχとブレイブリーデフォルトのコラボイベント終わってないもん。教皇アイヴィーベスのアバター欲しいもん。それまで他のゲームプレイしてる暇は無い」
「私はどちらかと言うと、映像でロクサスvsソラの戦いが見たいしー」
「ダメだこいつら…」
アクセルの問いに悪びれも無く答えるナナとリラに、さすがのヴァニタスも半目になってしまった。
「それにぶっちゃけて言えば、私KH2もBbsもファイナルミックス(英語版)までプレイしたんだよ。どちらも隠しムービーまで見るくらいやり込んだんだよ? 今更その昔の情熱が湧き上がるかって言うとそうでもないし…」
「湧き上がらせろよ!? そこまでやり込んだのなら少しぐらいプレイすればその情熱湧き上がるだろ!!」
ナナの驚くべきKHシリーズのやり込みに、思わずカヤは叫ぶ。
「私もKHよりかは、青春の頃にやった今度のポ○モンリメイクの方をしたいし。オ○ガルビー・アルファサ○ァイアだって二つ同時に予約したんだよ」
「どうして同シリーズ二つも予約する!? こっち買ってもいいだろぉ!!」
もはやKHに関係ない言い訳をするリラに、ウラノスは怒鳴りつける。
「何がともあれ」
「まずはコーデットから見ましょうか」
『『『無視かぁぁぁーーーーーー!!!??』』』
何が何でもコーデットを見たいようでさっさと操作を進める二人に、再び全員が怒鳴りつけた。
「それじゃあ、ナナさん。ここは一気に素っ飛ばしてロクサスとの戦いから――」
「リラさん、何言ってるんですか。こういうのは最初から見る物でしょう」
「ちょっとナナさん、それじゃあロクサスの戦闘シーンすぐに見れないじゃないですか! 私今度ロクサスと(ピー)の対決書く際のネタにしたいんですよ!」
「おいそこの作者ぁ!! 何て対決をさせる気だぁ!!?」
ネタバレ事項が聞こえていたようで、今後の戦いにロクサスは思いっきり睨みつける。
「私だって、映像とは言えちゃんと全部見て今後の作品で少しでも原点回帰の部分を出せるようにしたいんですよ! 他のだって今はやりませんけど、コラボイベントが終わったらちゃんとプレイしますし!」
「あのコメント、まだ気にしてたんだ…」
「ちゃんと謝罪は書いてはいるんですが……何分、直接ではありませんでしたから」
「心の傷はそう簡単には癒せないって事か…」
ナナの発言に、カイリ、アクア、テルスがコソコソとそんな会話を繰り広げていた。
「とにかく、ロクサスとの対決だけでも見せてくださいよ!」
「いいえ、ダメです! 内容知ってたとしても、ここは最初から!」
「ロクサスとの対決以外に、見たいようなシーンなんて無いでしょう!」
「そんな事無いですよ!! リクが攫われるシーンとか操られて戦うシーンとかどう考えても面しゴフン、ゲフン、ウオッホン!!……感動的では」
「今明らかに『面白そう』って言おうとしましたよね?」
ワザとらしい咳払いをして誤魔化すナナに、ツッコミを入れるようにウィドが半目で会話に割り込んだ。
「アンセム…力を貸せぇ…!!!」
「いいだろう。さあ、我が闇を受け入れるがいいリクよ」
「リク落ち着いて!?」
「闇に捕らわれちゃダメー!!」
アンセムの支配を受け入れようとするリクを必死で止めるソラとカイリ。こんな三人の友情が見れるのも、KH2の売りだろう。(実際はこんなシーンありません)
「とにかく、まずはチャプターでロクサスのシーンを――!!」
「私のお金で買ったソフトなんだから、私の好きに見させても――!!」
言い争っていたのに、途中からギャアギャアと喧嘩を始めてしまう作者二人。
もはや悪循環に陥った光景に、ジェダイトとラックがカメラに向かって笑顔で手を振った。
「何がともあれ、発売おめでとうございます!」
「どう言う内容かは、是非とも自分達の目で確かめておくれよ!」
「上手くまとめに入ったわね…」
こうして話を締め括ると同時に、遠くで傍観していたスピカがこっそりと溜息を零した。
「【KH2.5HD】発売おめでとー!!」
そんな明るい声と共に、祝福するかのようにリラがクラッカーを鳴らしている。
この自分達の産み親の姿を見て、主役リズとそのヒロイ…失礼、仲間であるグラッセが呆れた目で見ていた。
「久々の投稿かと思えば、それ…」
「作者、あんたはゲーム買ってないじゃないか」
「た、例えゲームを買っていなかったとしても、KHファンとしては祝うべきでしょう! それに、このゲームはちゃんとナナさんが買って――」
「頭痛い〜…目が痛い〜…世界がグラグラ回ってるぅ〜…」
振り返った先では、どう言う訳かナナが頭を押さえて何枚もの座布団を使って横になっていた。
「初っ端から何があったんですか!? あっちの作者!?」
祝う席の筈なのに思いっきり具合を悪そうにしているナナに、ジェダイトがツッコミを入れる。
すると、状況を知っているのかクウとウィドが疲れたように溜息を吐き出した。
「いや、その…発売日にゲームを買った次の日なんだが…」
「とある動画サイトでアニメの『シュ○インズ:ゲー○』の放送見つけて、夜7時過ぎから夜中の2時までぶっ続けで見た結果、グロッキー状態に…」
「KH最新作買ってすぐの状況で何してんの!?」
これにはソラがツッコミを入れていると、唐突にシオンが首を傾げた。
「て言うか『シュ○インズ:ゲー○』って、確か主役の声がリクの中の人――」
「声優目的で見てません!! あくまでも話の内容に興味あったからです!! そうじゃなきゃ、こう…中二病全開のセリフで『フワーッハッハッハ! 我こそは、狂気のマッドサイエンティスト! 鳳凰ひぎゃあぁああ!!?」
何かのセリフを言おうとしたが、最後まで言わない内にナナの真横にキーブレードとソウルイーターが突き刺さる。
恐る恐る飛んできた方向を見ると……ドス黒いオーラを纏ったリクとルキルが仁王立ちしていた。
「それ以上別作品の名台詞を言うな」
「同じ声の俺達のイメージガタ落ちになるだろ」
「は、はい…」
さて、話が若干外れかかったが、少ししてナナも疲れから復活する。
そして、今回の話の中心である【KH2.5】のパッケージを取り出した。
「何がともあれ――…発売から少し遅れての投稿ですがちゃーんと当日、数か月前から予約して今回のリマスター版買っちゃいました〜!」
「言って見れば、現在(KH2)・過去(Bbs)・未来(コーデット)の三作品が詰め合わさったソフト。楽しみですね〜」
「そうですね〜。KH2とBbsは青春時代に楽しんだ作品ですし…」
「私は全部を青春時代に楽しみましたけどね…」
ナナとリラが遠い思い出へと旅立っていく中、現実に戻そうとロクサスとナミネが声をかけた。
「あのさー」
「過去に浸るのはいいんだけど、早く始めようよ?」
「いいじゃん、少しぐらい懐かしの過去に浸っても!」
回想を邪魔されてリラが文句を言うが、周りからの不満の目は増えていく。
仕方なく作者二人も現実に還ると、ムーンが質問を投げつけた。
「とにかく、話を戻して――…最初、何からするんだ?」
「そりゃあ…」
「やっぱり…」
(KH2だよな?)
(いやいや、Bbsでしょ)
(テラ編、ヴェン編、アクア編、どれからするんだろ?)
ソラ、ヴェン、シャオが思い思いに目線で言葉を送る間にも、ナナはコントローラーを操作しながらボタンを押した。
「「Re:コーデットからで」」
『『『ちょっと待てぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!』』』
ムービーを満喫しようとする二人に、全員が止めに掛かった。
「何でよりにもよって映像作品のコーデットから選ぶんだ!!?」
「いやだって、私まだχとブレイブリーデフォルトのコラボイベント終わってないもん。教皇アイヴィーベスのアバター欲しいもん。それまで他のゲームプレイしてる暇は無い」
「私はどちらかと言うと、映像でロクサスvsソラの戦いが見たいしー」
「ダメだこいつら…」
アクセルの問いに悪びれも無く答えるナナとリラに、さすがのヴァニタスも半目になってしまった。
「それにぶっちゃけて言えば、私KH2もBbsもファイナルミックス(英語版)までプレイしたんだよ。どちらも隠しムービーまで見るくらいやり込んだんだよ? 今更その昔の情熱が湧き上がるかって言うとそうでもないし…」
「湧き上がらせろよ!? そこまでやり込んだのなら少しぐらいプレイすればその情熱湧き上がるだろ!!」
ナナの驚くべきKHシリーズのやり込みに、思わずカヤは叫ぶ。
「私もKHよりかは、青春の頃にやった今度のポ○モンリメイクの方をしたいし。オ○ガルビー・アルファサ○ァイアだって二つ同時に予約したんだよ」
「どうして同シリーズ二つも予約する!? こっち買ってもいいだろぉ!!」
もはやKHに関係ない言い訳をするリラに、ウラノスは怒鳴りつける。
「何がともあれ」
「まずはコーデットから見ましょうか」
『『『無視かぁぁぁーーーーーー!!!??』』』
何が何でもコーデットを見たいようでさっさと操作を進める二人に、再び全員が怒鳴りつけた。
「それじゃあ、ナナさん。ここは一気に素っ飛ばしてロクサスとの戦いから――」
「リラさん、何言ってるんですか。こういうのは最初から見る物でしょう」
「ちょっとナナさん、それじゃあロクサスの戦闘シーンすぐに見れないじゃないですか! 私今度ロクサスと(ピー)の対決書く際のネタにしたいんですよ!」
「おいそこの作者ぁ!! 何て対決をさせる気だぁ!!?」
ネタバレ事項が聞こえていたようで、今後の戦いにロクサスは思いっきり睨みつける。
「私だって、映像とは言えちゃんと全部見て今後の作品で少しでも原点回帰の部分を出せるようにしたいんですよ! 他のだって今はやりませんけど、コラボイベントが終わったらちゃんとプレイしますし!」
「あのコメント、まだ気にしてたんだ…」
「ちゃんと謝罪は書いてはいるんですが……何分、直接ではありませんでしたから」
「心の傷はそう簡単には癒せないって事か…」
ナナの発言に、カイリ、アクア、テルスがコソコソとそんな会話を繰り広げていた。
「とにかく、ロクサスとの対決だけでも見せてくださいよ!」
「いいえ、ダメです! 内容知ってたとしても、ここは最初から!」
「ロクサスとの対決以外に、見たいようなシーンなんて無いでしょう!」
「そんな事無いですよ!! リクが攫われるシーンとか操られて戦うシーンとかどう考えても面しゴフン、ゲフン、ウオッホン!!……感動的では」
「今明らかに『面白そう』って言おうとしましたよね?」
ワザとらしい咳払いをして誤魔化すナナに、ツッコミを入れるようにウィドが半目で会話に割り込んだ。
「アンセム…力を貸せぇ…!!!」
「いいだろう。さあ、我が闇を受け入れるがいいリクよ」
「リク落ち着いて!?」
「闇に捕らわれちゃダメー!!」
アンセムの支配を受け入れようとするリクを必死で止めるソラとカイリ。こんな三人の友情が見れるのも、KH2の売りだろう。(実際はこんなシーンありません)
「とにかく、まずはチャプターでロクサスのシーンを――!!」
「私のお金で買ったソフトなんだから、私の好きに見させても――!!」
言い争っていたのに、途中からギャアギャアと喧嘩を始めてしまう作者二人。
もはや悪循環に陥った光景に、ジェダイトとラックがカメラに向かって笑顔で手を振った。
「何がともあれ、発売おめでとうございます!」
「どう言う内容かは、是非とも自分達の目で確かめておくれよ!」
「上手くまとめに入ったわね…」
こうして話を締め括ると同時に、遠くで傍観していたスピカがこっそりと溜息を零した。
■作者メッセージ
発売から数日遅れての投稿となり、少々グダグダ感がありましたが、KH2.5発売をどうにか祝いたくて、リラさんのネタも取り入れつつこのような作品を急ピッチで書き上げました。
上で書きました通り、私の場合は買ったのはいいのですがする暇が今はなかなか取れない状況で…それでも、買ったからにはちゃんとクリア出来ればと思っています。KH3に繋がるシークレットムービーもあるそうですし。
上で書きました通り、私の場合は買ったのはいいのですがする暇が今はなかなか取れない状況で…それでも、買ったからにはちゃんとクリア出来ればと思っています。KH3に繋がるシークレットムービーもあるそうですし。