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Kingdom Hearts Order Heaven ファーストステップ

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 静動 1
  • 02 静動 2
  • 03 静動 3
  • 04 静動 4
  • 05 亡心 1
  • 06 亡心 2
  • 亡心 2

    白白白、見渡す限り白尽くしの内装
    目の前に続く道には果てがない……目がおかしくなりそうだ
    そんな白の空間に二つ、ジワリと闇が広がり例の黒コートの人間が二人現れる
    フードを被っているため、顔は見えないが前にあったあの二人とは別人だろう
    【ワイヤーブレード】の仕込みをする暇はなかったがまあいいか

    「早速お出迎えか……」
    「貴様、なぜこの【忘却の城】に……目的はなんだ!?」
    「ほう、ここが【忘却の城】だったか。情報収集のつもりだったが手間が省けたな」

    今、声を出した男はあのクソガキが俺にこの場所を教えたことは知らないようだな
    ……恐らくは、コイツも何も知らない奴か

    「そこを退いてもらおうか、俺はこの奥に用がある」
    「減らず口を……!」
    「待て、【ヴィクセン】」

    今まで、一言も話さなかった大男が口を開く

    「『ここが、【忘却の城】だったか』……お前は誰からこの城のことを聞いた?この城のことを知るのは我ら十二人と……この世界を手土産に来たあの娘だ」
    「……教えるとでも?」

    別に言っても良かったが……なぜか教える気にならん

    「予想は……つくがな」
    「フン、聞きたいことはそれだけか?押し通らせてもらうぞ」

    マントを翻し、取り出すのは六本の【ワイヤーブレード】
    【ヴィクセン】と呼ばれた男が盾を構え、大男は巨大な斧のような武器を取り出す

    「本来、この城での戦闘にはルールがあるが、貴様のような侵入者には無用のモノだ、【ブリザラ】!!」

    闘いの火蓋は切って落とされた
    天井付近から、雨のように降り注ぐ氷の飛礫
    先端が鋭く尖ったその氷結魔法の練度から、かなりの術者のようだ
    バックステップでその雨をかわした俺に、追撃が飛ぶ

    「【ストーン】!」

    大男が武器を振るい。放った岩石魔法
    こちらは魔法が得意ではないのか、その威力は見るからに低い
    しかし、【ブリザラ】の軌道を変えるのには十分だったようだ
    石の飛礫により、後ろに跳び去った俺を追う軌道で襲いかかる氷の雨
    【ワイヤーブレード】を振るい、たたき落とすがそれでも数個俺の身体に傷を付ける

    「ハハハハハッ!さっきまでの威勢はどうした?【ヘイスト】!!」
    「っクソが!!」

    加速し、凄まじい速度で襲い掛かる大男
    防御のために六本重ねた短剣を全て、たったの一振りで弾き飛ばされてしまう
    前衛後衛の役割をキッチリ分けている……面倒だが、やりようはある
    弾き飛ばされた【ワイヤーブレード】を手元に引き寄せ、体勢を整える
    先ずは……

    「貴様からだ!闘技【ソニックレイブ・マサクル】!!」
    「ヌゥ!?」

    六本の【ワイヤーブレード】を投げつけ、大男を攻撃する
    【ヘイスト】によって加速している大男を追従するように襲い掛かる六つの刃は鋭い動きで奴を追い詰める
    そして……

    「【レクセウス】!何を遊んでおるのだ!そんなものさっさとベェア!?」
    「チッ、惜しかったな……」

    フリーとなった盾を持つ男に残り二本の【ワイヤーブレード】を取り出して、投げつける!
    後、もう少しの所で避けられてしまったが、無理な体勢をしたせいか奴のコートのフードを切り裂く
    素顔を晒し、憎々しげに奴は唸る
    しかし、奴の顔どこかで……

    「この私をよくも……」
    「ハッ、その盾は飾りか?戦闘中に気を散らした貴様が悪い……フッ!」
    「クッ……」

    死角から、斧を振り下ろす大男の一撃を跳んで回避
    報復として、八本全ての【ワイヤーブレード】をプレゼントしてやる
    これで大男はしばらくはコチラに来れん……さぁ

    「続きと行こうか」
    「やむを得んな……凍 り た ま え!!」

    強大な冷気を感じ、その場所を離れようとしたが遅かった
    身体全体を凍りつかされ、指先をピクリとも動かせなくなる……なにより、寒いな

    「我が属性は【氷】、そうなってしまえば貴様の武器も意味をなさなくなる」

    ……恐らくは【フリーズ】か?
    しかも、俺が凍りついた為に投げていた【ワイヤーブレード】も全て凍ってしまい、叩き落とされたようだ

    「貴様はこのまま我々の下に来てもらうことにしよう、聞きたいことは山ほどある」
    「……………」
    「ククク、言い様だ、言い返すことが出来ずさぞ辛かろう?ハハハハ!」
    「……先輩たちには悪いけど、ソイツは俺らが頂くぜ」

    新たに二人が闇の中から姿を現す
    一人は今喋った赤毛の男、もう一人は金髪の気の強そうな女だ
    赤毛の男は言い切ると、その手に炎を灯し、不敵に笑んで見せた


    14/06/25 17:35 GM   

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    【ワイヤーブレード】
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