第2章『集いし仲間』 4
「おおおおおお!」
「わあああああ!」
レイノスとスクルドは、アルビオールの中から外を眺めて歓声を上げる。
「見てみてお兄ちゃん!街があんなにちっちゃく見える!」
「ああ!しかもあっという間に通り過ぎていく!すげえ!」
移り行く風景を、既に数十分は眺め続けている。
そんな様子を、セネリオとクノンは苦笑しながら見る。
「ヤッパ、兄妹なんだネえ。…それより漆黒、目的地はグランコクマでいいんだっけ?」
「ああ、到着はいつごろになりそうだ?」
「今日の夕方にはツクかな」
「そんなに早いのか?船では5日はかかる距離だが…」
「フッフ〜ン。アルビオールをなめないでほしいネ♪」
到着の早さに驚きの声を漏らすセネリオに、クノンは胸を張ってアルビオールを誇る。
すると、先ほどまで外を眺めていたレイノスとスクルドが会話に参加してきた。
「それにしても、こんなものを操縦できるなんて、クノンさんってすごいんですね!」
「ああ、見直したぜクノン!」
レイノスとスクルドに褒められ、再びフフンと胸を張るクノン。
「まあ、伊達にギンジさんとノエルさんのもとで働いてないってことサ♪」
「クノンって、いつから二人の所にいるんだ?」
「15年前だよ。倒れてるところを拾われてね」
クノンの話に、レイノスはえ、と驚きの声を出す。
15年前という事は、現在27歳のクノンが12の時という事で
そんな幼い頃に、倒れてた所を拾われた…
「そ、そっか。随分前から一緒にいるんだな」
「まあネ〜♪」
深く聞いてはいけないような気がして、レイノスは言葉を濁した。
クノンの宣言通り、夕方頃にはグランコクマに辿り着いた。
クノンは港へのアルビオールの停泊の為の手続きを行う為に一人残り、レイノス、スクルド、セネリオの3人はガイラルディア伯爵の屋敷へとやってきていた。
「レイノス!スクルド!それにセネリオまで!3人とも突然どうしたの!?」
屋敷へと入り、彼らを出迎えた少女。
それは、レイノスやスクルドのよく知る人物。
彼ら二人の幼馴染であるリンディス・ガラン・ガルディオスだ。
「セネリオがいるってことは…もしかしてまた旅に?クラノスの事が何か分かったのね?」
「察しが良くて助かる。クノンが来たら話す」
しばらくして、クノンがやってきた。
「いやあ、お嬢様のお屋敷すごいねえ。さっすがお貴族サマって感じだヨ」
「あはは、クノンさんもお元気そうですね」
「まあネ〜、元気なのがボクの取り柄だからね。ニャヒハッ♪」
そこへガイも現れ、全員が揃った。
セネリオは、クラノスの目的について語った。
「意識集合体…クラノスはそんな強大な力を手に入れて、何をしようというの」
セネリオの話を聞き、リンは驚愕の表情を浮かべながらうつむく。
「セネリオ。この話はジェイドにも話すつもりなんだろう?」
「ええ、それと出来れば陛下との謁見もお願いしたいのですが」
「…分かった。明日俺がジェイドに掛け合ってみる」
「ありがとうございます」
セネリオはガイに、ジェイド・カーティス元帥およびピオニー九世への謁見の許可を頼む。
ちなみに、バチカルではナタリア女王が公務で出張中であったため、謁見はかなわなかったので、ルークを介して伝えることとなった。
「あ、そうだリンさん」
「どうしたの、スクルド?」
「はい、実はかくかくしかじかで、セネリオさんに罰ゲームをしてもらうことになって…そのためにリンさんの協力が必要なんです!」
そうして数時間が経過し夕食が終わったころ。
リンの部屋で就寝の準備をしていたスクルドが、リンに声をかけた。
そして、リンにセネリオに対しての『罰ゲーム』への協力を持ちかける。
「罰ゲームって、いったいどんな?」
「それはですね…」
スクルドから罰ゲームの内容を聞かされたリン。
話を聞き終えると、嬉しそうな表情を浮かべて協力すると言ってくれた。
「それは面白そうね!私ももっとセネリオで試してみたかったのよねえ♪」
「決行は明日です!お兄ちゃんとクノンさんも呼んで、作戦を練りましょう!」
こうして、レイノスやクノンも交えて作戦は練られた。
クノンもリン同様罰ゲームについて初耳だったが、悪戯好きの彼が反対するわけもなかった。
一人部屋で剣の手入れをするセネリオは、そんな計画が進められていることなど、知る由もなかった…
「わあああああ!」
レイノスとスクルドは、アルビオールの中から外を眺めて歓声を上げる。
「見てみてお兄ちゃん!街があんなにちっちゃく見える!」
「ああ!しかもあっという間に通り過ぎていく!すげえ!」
移り行く風景を、既に数十分は眺め続けている。
そんな様子を、セネリオとクノンは苦笑しながら見る。
「ヤッパ、兄妹なんだネえ。…それより漆黒、目的地はグランコクマでいいんだっけ?」
「ああ、到着はいつごろになりそうだ?」
「今日の夕方にはツクかな」
「そんなに早いのか?船では5日はかかる距離だが…」
「フッフ〜ン。アルビオールをなめないでほしいネ♪」
到着の早さに驚きの声を漏らすセネリオに、クノンは胸を張ってアルビオールを誇る。
すると、先ほどまで外を眺めていたレイノスとスクルドが会話に参加してきた。
「それにしても、こんなものを操縦できるなんて、クノンさんってすごいんですね!」
「ああ、見直したぜクノン!」
レイノスとスクルドに褒められ、再びフフンと胸を張るクノン。
「まあ、伊達にギンジさんとノエルさんのもとで働いてないってことサ♪」
「クノンって、いつから二人の所にいるんだ?」
「15年前だよ。倒れてるところを拾われてね」
クノンの話に、レイノスはえ、と驚きの声を出す。
15年前という事は、現在27歳のクノンが12の時という事で
そんな幼い頃に、倒れてた所を拾われた…
「そ、そっか。随分前から一緒にいるんだな」
「まあネ〜♪」
深く聞いてはいけないような気がして、レイノスは言葉を濁した。
クノンの宣言通り、夕方頃にはグランコクマに辿り着いた。
クノンは港へのアルビオールの停泊の為の手続きを行う為に一人残り、レイノス、スクルド、セネリオの3人はガイラルディア伯爵の屋敷へとやってきていた。
「レイノス!スクルド!それにセネリオまで!3人とも突然どうしたの!?」
屋敷へと入り、彼らを出迎えた少女。
それは、レイノスやスクルドのよく知る人物。
彼ら二人の幼馴染であるリンディス・ガラン・ガルディオスだ。
「セネリオがいるってことは…もしかしてまた旅に?クラノスの事が何か分かったのね?」
「察しが良くて助かる。クノンが来たら話す」
しばらくして、クノンがやってきた。
「いやあ、お嬢様のお屋敷すごいねえ。さっすがお貴族サマって感じだヨ」
「あはは、クノンさんもお元気そうですね」
「まあネ〜、元気なのがボクの取り柄だからね。ニャヒハッ♪」
そこへガイも現れ、全員が揃った。
セネリオは、クラノスの目的について語った。
「意識集合体…クラノスはそんな強大な力を手に入れて、何をしようというの」
セネリオの話を聞き、リンは驚愕の表情を浮かべながらうつむく。
「セネリオ。この話はジェイドにも話すつもりなんだろう?」
「ええ、それと出来れば陛下との謁見もお願いしたいのですが」
「…分かった。明日俺がジェイドに掛け合ってみる」
「ありがとうございます」
セネリオはガイに、ジェイド・カーティス元帥およびピオニー九世への謁見の許可を頼む。
ちなみに、バチカルではナタリア女王が公務で出張中であったため、謁見はかなわなかったので、ルークを介して伝えることとなった。
「あ、そうだリンさん」
「どうしたの、スクルド?」
「はい、実はかくかくしかじかで、セネリオさんに罰ゲームをしてもらうことになって…そのためにリンさんの協力が必要なんです!」
そうして数時間が経過し夕食が終わったころ。
リンの部屋で就寝の準備をしていたスクルドが、リンに声をかけた。
そして、リンにセネリオに対しての『罰ゲーム』への協力を持ちかける。
「罰ゲームって、いったいどんな?」
「それはですね…」
スクルドから罰ゲームの内容を聞かされたリン。
話を聞き終えると、嬉しそうな表情を浮かべて協力すると言ってくれた。
「それは面白そうね!私ももっとセネリオで試してみたかったのよねえ♪」
「決行は明日です!お兄ちゃんとクノンさんも呼んで、作戦を練りましょう!」
こうして、レイノスやクノンも交えて作戦は練られた。
クノンもリン同様罰ゲームについて初耳だったが、悪戯好きの彼が反対するわけもなかった。
一人部屋で剣の手入れをするセネリオは、そんな計画が進められていることなど、知る由もなかった…
■作者メッセージ
グランコクマでリンと合流
そして、バチカルでほのめかした罰ゲームが、開始です♪
そして、バチカルでほのめかした罰ゲームが、開始です♪