第3章『土煙の小人』 10
「グレイブ〜!」
地の意識集合体らしく地属性の譜術を使ってくるノーム。
地面から生えてきた複数の岩の槍が、レイノスを貫く。
「いってて…やったな!紅蓮剣!」
ノームの譜術を受けたレイノスは、お返しとばかりに火炎弾を発射する。
「ストーンウォール〜」
だが、レイノスの放った火炎弾はノームの発生させた岩壁によって阻まれてしまう。
「唸れ烈風、大気の刃よ、切り刻め!ダービュランス!」
リンの発動した譜術により、すぐさま岩壁が破壊される。
そして、破壊された岩壁の向こう側からノームの眼前に飛び込んでくる黒い影。
セネリオだ。
「臥竜滅破!」
ノームへの一撃は、確かな感触を残して命中する。
「う〜、痛いなあもう」
攻撃を受けたノームは、ぶつくさと文句を言っている。
「雷神剣!」
「崩襲撃!」
さらにレイノスとアルセリアが追撃をかける。
先ほどのリンの譜術とレイノスの今の技により、風のFOFが発生する。
―FOF変化―
「トリニティスパーク!」
「のわあああああああああ!?」
スクルドによって発動されたFOFによる譜術。
強力な一撃を受けたノームは、それでもやっぱり緊張感のない悲鳴をあげる。
「お、お前等〜。か弱い僕ちんを大勢でよってたかって…ひどいなあ」
多人数で襲ってきたことに文句を言いだすノーム。
戦いを仕掛けてきたのはノームの方だというのに、なんとも理不尽である。
「でも、いいもんねえ。ボクちんにだって、仲間がいるもん!サモンフレンズ〜」
ノームがそういうと、突然地面から何かが飛び出てきた。
「あー?やんのかこらー」
その生き物は、小さな身体で生意気な口を聞いてきた。
なんというか、まるで小人のようだった。
「かわいい!」
スクルドが歓声を上げたのはいうまでもないことだ。
「どうだ〜、これがボクちんの友達、クレイアイドルだ〜」
ノームが胸を張って言う。
この小人は、クレイアイドルというらしい。
「それそれそれ、どんどん出しちゃうよ〜ん」
ノームの合図と共に、クレイアイドルはどんどん増えていく。
「なんか用かあ、こらー」
「ぶっ飛ばすぞ、こらー」
「おはようなんだな、こらー」
あっという間に、数十体のクレイアイドルが現れる。
どのクレイアイドルも、「こらー」の語尾と共に喋りまくるため、うるさいことこの上ない。
「それ〜、突撃だよ〜ん!」
ノームの号令を受けると、数十体のクレイアイドルはすぐさまレイノス達のもとへ走っていった。
「くっ…紅蓮剣!」
襲ってくるクレイアイドルを止めるべく、再び火炎弾を発射するレイノス。
しかし…
「こらー」
「こらー」
「こらー」
クレイアイドルは、レイノスの攻撃を全く気にすることなく進軍する。
「ツインバレット!」
「リミュエレイヤー!」
ミステリアスとシノンが銃弾とチャクラムを命中させても、やはりクレイアイドルは止まらない。
「サンダーブレード!」
リンが上級譜術を命中させても、
「こらー」
「こらー」
「こらー」
それでもやはり止まらない。
クレイアイドルたちは、こちらの攻撃に全くダメージを受けていないのだ。
「それそれそれ!まだまだ増えるよ〜ん」
そしてなおも増えていくクレイアイドル。
クレイアイドルは、攻撃こそほとんど仕掛けてこないものの、こちらの動きを阻害してくる。
その為に、まともにノームに近づけない。
「いまだ〜、グランドダッシャ〜!」
クレイアイドルに手こずっているレイノス達を見たノームは、すぐに詠唱を開始し上級譜術を放った。
『うああああああああああああ!』
『きゃあああああああああああ!』
強力な譜術に、一同は悲鳴を上げて倒れる。
全員が今のノームの譜術を受けて、倒れていた。
「そんなんじゃ〜、契約はできないよ〜ん」
再び詠唱を開始するノーム。
その間にも妨害を続けるクレイアイドル達。
このままノームの譜術をまともにくらってしまえば、全滅は免れないだろう。
「く…させるか!スパイラルショット!」
立ち上がったミステリアスが、風の弾丸を放つ。
「こっちも行くよ!ハノングライダー!」
シノンも、空を飛んだハノンに掴まってクレイアイドルをやり過ごすとノームに接近する。
「うわあっ!」
ミステリアスとシノンの攻撃を受けてノームの詠唱が中断される。
「そうだ!あれならもしかして…!」
スクルドは、あることを思いついた。
目の前に大量に広がるクレイアイドルを、どうにかする方法を…
♪クロア リュォ ズェ トゥエ リュォ レィ ネゥ リュォ ズェ
スクルドの歌った譜歌、それは第二音素譜歌の【フォースフィールド】。
周囲に防御壁を作りだし、敵の攻撃を無効化する技だ。
展開された防御壁に阻まれ、全てのクレイアイドル達がフォースフィールドの外側への追い出された。
どうやら攻撃は効かないが、防御壁を無効化する力は持ち合わせていないようだ。
「「魔神剣!!」
クレイアイドルの妨害から脱し、レイノスとセネリオが同時に同じ技を放つ。
地上を這う衝撃破が、ノームを襲う。
「爆炎斧!」
さらに追撃で、アルセリアが炎をまとった斧を叩きつける。
「たまには私だって!断空剣!」
そこへさらに、珍しく前線に出てきたリンが剣技を見せる。
回転しながら発生した竜巻が、ノームを襲う。
普段前線で戦わないリンの剣技とはいえ、地属性の力を持つノームには効果は抜群だ。
「これで、終わりだ!」
連続で攻撃を受けて倒れているノームに向けて、レイノスが走り出す。
ノームのそばには、先ほどのミステリアスのスパイラルショットとリンの断空剣により発生した風のFOFが発生している。
―FOF変化―
「襲爪雷斬!」
「のわのわわあああああああああ!?」
レイノスの攻撃を受けて、ノームはやはり気の抜けるような悲鳴を出した。
「た、タンマタンマ!お前等の力を認めてやるよ〜ん」
さらに追撃をかけようとしていた一行に対し、ノームがどこからか取り出した白旗を持って降参の意を示した。
こうして、意識集合体ノームとの戦いは終わったのであった。
地の意識集合体らしく地属性の譜術を使ってくるノーム。
地面から生えてきた複数の岩の槍が、レイノスを貫く。
「いってて…やったな!紅蓮剣!」
ノームの譜術を受けたレイノスは、お返しとばかりに火炎弾を発射する。
「ストーンウォール〜」
だが、レイノスの放った火炎弾はノームの発生させた岩壁によって阻まれてしまう。
「唸れ烈風、大気の刃よ、切り刻め!ダービュランス!」
リンの発動した譜術により、すぐさま岩壁が破壊される。
そして、破壊された岩壁の向こう側からノームの眼前に飛び込んでくる黒い影。
セネリオだ。
「臥竜滅破!」
ノームへの一撃は、確かな感触を残して命中する。
「う〜、痛いなあもう」
攻撃を受けたノームは、ぶつくさと文句を言っている。
「雷神剣!」
「崩襲撃!」
さらにレイノスとアルセリアが追撃をかける。
先ほどのリンの譜術とレイノスの今の技により、風のFOFが発生する。
―FOF変化―
「トリニティスパーク!」
「のわあああああああああ!?」
スクルドによって発動されたFOFによる譜術。
強力な一撃を受けたノームは、それでもやっぱり緊張感のない悲鳴をあげる。
「お、お前等〜。か弱い僕ちんを大勢でよってたかって…ひどいなあ」
多人数で襲ってきたことに文句を言いだすノーム。
戦いを仕掛けてきたのはノームの方だというのに、なんとも理不尽である。
「でも、いいもんねえ。ボクちんにだって、仲間がいるもん!サモンフレンズ〜」
ノームがそういうと、突然地面から何かが飛び出てきた。
「あー?やんのかこらー」
その生き物は、小さな身体で生意気な口を聞いてきた。
なんというか、まるで小人のようだった。
「かわいい!」
スクルドが歓声を上げたのはいうまでもないことだ。
「どうだ〜、これがボクちんの友達、クレイアイドルだ〜」
ノームが胸を張って言う。
この小人は、クレイアイドルというらしい。
「それそれそれ、どんどん出しちゃうよ〜ん」
ノームの合図と共に、クレイアイドルはどんどん増えていく。
「なんか用かあ、こらー」
「ぶっ飛ばすぞ、こらー」
「おはようなんだな、こらー」
あっという間に、数十体のクレイアイドルが現れる。
どのクレイアイドルも、「こらー」の語尾と共に喋りまくるため、うるさいことこの上ない。
「それ〜、突撃だよ〜ん!」
ノームの号令を受けると、数十体のクレイアイドルはすぐさまレイノス達のもとへ走っていった。
「くっ…紅蓮剣!」
襲ってくるクレイアイドルを止めるべく、再び火炎弾を発射するレイノス。
しかし…
「こらー」
「こらー」
「こらー」
クレイアイドルは、レイノスの攻撃を全く気にすることなく進軍する。
「ツインバレット!」
「リミュエレイヤー!」
ミステリアスとシノンが銃弾とチャクラムを命中させても、やはりクレイアイドルは止まらない。
「サンダーブレード!」
リンが上級譜術を命中させても、
「こらー」
「こらー」
「こらー」
それでもやはり止まらない。
クレイアイドルたちは、こちらの攻撃に全くダメージを受けていないのだ。
「それそれそれ!まだまだ増えるよ〜ん」
そしてなおも増えていくクレイアイドル。
クレイアイドルは、攻撃こそほとんど仕掛けてこないものの、こちらの動きを阻害してくる。
その為に、まともにノームに近づけない。
「いまだ〜、グランドダッシャ〜!」
クレイアイドルに手こずっているレイノス達を見たノームは、すぐに詠唱を開始し上級譜術を放った。
『うああああああああああああ!』
『きゃあああああああああああ!』
強力な譜術に、一同は悲鳴を上げて倒れる。
全員が今のノームの譜術を受けて、倒れていた。
「そんなんじゃ〜、契約はできないよ〜ん」
再び詠唱を開始するノーム。
その間にも妨害を続けるクレイアイドル達。
このままノームの譜術をまともにくらってしまえば、全滅は免れないだろう。
「く…させるか!スパイラルショット!」
立ち上がったミステリアスが、風の弾丸を放つ。
「こっちも行くよ!ハノングライダー!」
シノンも、空を飛んだハノンに掴まってクレイアイドルをやり過ごすとノームに接近する。
「うわあっ!」
ミステリアスとシノンの攻撃を受けてノームの詠唱が中断される。
「そうだ!あれならもしかして…!」
スクルドは、あることを思いついた。
目の前に大量に広がるクレイアイドルを、どうにかする方法を…
♪クロア リュォ ズェ トゥエ リュォ レィ ネゥ リュォ ズェ
スクルドの歌った譜歌、それは第二音素譜歌の【フォースフィールド】。
周囲に防御壁を作りだし、敵の攻撃を無効化する技だ。
展開された防御壁に阻まれ、全てのクレイアイドル達がフォースフィールドの外側への追い出された。
どうやら攻撃は効かないが、防御壁を無効化する力は持ち合わせていないようだ。
「「魔神剣!!」
クレイアイドルの妨害から脱し、レイノスとセネリオが同時に同じ技を放つ。
地上を這う衝撃破が、ノームを襲う。
「爆炎斧!」
さらに追撃で、アルセリアが炎をまとった斧を叩きつける。
「たまには私だって!断空剣!」
そこへさらに、珍しく前線に出てきたリンが剣技を見せる。
回転しながら発生した竜巻が、ノームを襲う。
普段前線で戦わないリンの剣技とはいえ、地属性の力を持つノームには効果は抜群だ。
「これで、終わりだ!」
連続で攻撃を受けて倒れているノームに向けて、レイノスが走り出す。
ノームのそばには、先ほどのミステリアスのスパイラルショットとリンの断空剣により発生した風のFOFが発生している。
―FOF変化―
「襲爪雷斬!」
「のわのわわあああああああああ!?」
レイノスの攻撃を受けて、ノームはやはり気の抜けるような悲鳴を出した。
「た、タンマタンマ!お前等の力を認めてやるよ〜ん」
さらに追撃をかけようとしていた一行に対し、ノームがどこからか取り出した白旗を持って降参の意を示した。
こうして、意識集合体ノームとの戦いは終わったのであった。