オープニングフェイズ3
オープニングフェイズ3 シーン3〈FHの宣戦布告〉
シーンプレイヤー 闇代月
《シーン登場》
月1D→8 38%→46%
ムーン「うーわー、俺もかよ…!!」
クウ「これ全員やばくないか…!?」
グラッセ「10じゃないだけマシですよ…!」
ツバサ「そーだよー…!」
この街のUGN支部でもある喫茶店。扉にかけられた看板は『CLOSE』となっている。
月は裏口から入り、店の中に入る。そこには既に、凍矢以外のメンバーが揃っていた。
羽狛『来たか、月』
月『ああ…それで、俺達を呼んだ理由は何だ?』
ヨシュア『それはこれから分かるよ』
不意に店の中が暗くなり、カウンターにあるモニターに電源が入る。
すると、画面にサングラスをかけ、高級ソファに腰かけた男性の上半身姿が映る。目元は隠れているが、高圧的なオーラがにじみ出ている。
アッシュ『初めまして、志武谷UGN支部の諸君。中枢評議員の一人、アッシュ・レドリックだ。まあ、知らない事はないだろうが』
ムーン「ゲエエエエエェ!! こいつ俺の所に来やがったー!!」
GM「いやいや。仮にも君の上司なんだよ? そう嫌がる事じゃないだろ?」
ムーン「嫌に決まってんだろ!! こいつゼノと違う面での悪質なタイプ!! 俺こういう大人嫌い!! マジ大っ嫌い!!」
クウ「しかし、何でアッシュがここで……まあ、何となく予想は出来るが…」
グラッセ「嫌な予感しかしないなぁ…」
羽狛『支部長の羽狛早苗です…UGNのトップが、どのようなご用件で?』
アッシュ『要件など決まっている。ここにFHと手を組んだ共謀者がいるだろ?』
ネク『共謀って…!』
月『共謀なんてしてない、事件解決のために利用したまでだ』
アッシュ『ふん、口ではどうとでも言える。そうか、お前が闇代月か…』
月『…だったらどうした?』
アッシュ『世界を変革させる“光と闇のレネゲイドを守る守護者”…そう聞いていたが、末裔がこんなガキだったとはな』
月『喧嘩売ってるなら買うぞてめえ?』
シキ『月、落ち着いて!』
アッシュ『話がずれてしまった。本題に入ろう…まず、肝心の光と闇はまんまとゼノスに奪われたそうだな?』
羽狛『ええ、そうです。面目ありません』
アッシュ『その上、何度もFHに鞍替えした裏切り者『ブラッドエッジ』を見逃しているそうだな? 奴は既に多くのUGNの人間を始末している。処分する理由はあれど、見逃す理由は全く持って存在しない筈だ』
月『それは…』
アッシュ『本来ならば、裏切り行為として君ら全員を処分する必要がある。が、私は君達にチャンスを与えようと思っている。
期限までに、ゼノスから光と闇を奪取。及びこの街にいるFHを壊滅せよ。仲間でないと言うのなら、それくらい出来るだろう?』
ビイト『はあ!? 何言ってんだよ!?』
ネク『ゼノスとFH両方相手しろって、流石に無茶苦茶だろ!!』
月『てめえ…!』
???『――失礼するよ、UGN』
一発即発の状況の中で、急にアッシュの画像が乱れて砂嵐が起きる。
その数秒後。画面に映ったのは、黒コートを着た見覚えのある少女――翼が笑顔で映っていた。
ツバサ「え、えっと? ここでボクが登場するの? なら、ダイスを…」(ダイス握り)
SM「ううん、振らなくていいよ」(ニコニコ)
GM「だってお前――登 場 し て な い だ ろ?」(ニコニコ)
ツバサ「わー! このボク偽物なんだねー!!」
グラッセ&ムーン&クウ「「「うんまあ知ってた」」」
ライム『ええ!?』
月『お前…翼!?』
自分達の前から逃げ出した筈の少女の姿にメンバー達が騒めく。だが、翼はお構いなしに笑顔を見せ続ける。
翼『久しぶりだねー。月、元気にしてた?』
月『てめ…っ! どの面下げて現れたぁ!!』
翼『ふふふ、そう怒らないでよ。UGNの為に、チャンスを与えようと現れたのに』
ヨシュア『チャンス…?』
翼『――ボクはゼノスではなく、本格的にFHに鞍替えした。この黒コートが、何よりの証拠だ』
月『黒コート…! まさか【ダークカオス】に仲間入りしたって言うのか!?』
翼『そうさ。“プランナー”が彼らと手を結んだからね。だからボクは、君らによって倒されたメンバーの補充として盟主に選ばれた』
ライム『プランナーまで!? そんなのあり得ない!?』
翼『あり得るさ。プランナーはUGNの味方でもなければFHの敵でもない。目的さえ合えば、協力を惜しまない思考だ。それ以前にボクらはオーヴァード…期待も絆も繋がりすらも裏切るなんて造作ないよ。そうでしょう、月?』
月『翼ぁ!!』
翼『そうかっかしない。…プランナーと手を組んだ事で、もう【ダークカオス】に…盟主に叶う奴は誰もいない。あと1時間もしない内に、この街にFHの連中がぞろぞろ押し掛けるからね。【ブラックスカル団】も君達の敵として襲い掛かる。楽しみでしょ? これから君らは数の暴力で何も守れずに終わるんだからさ!』
羽狛『お前…!』
翼『おっと。そろそろ時間か…これからボクは、この街でプランナーと儀式をしなくちゃならない。世界を掌握する為の儀式を…じゃあね! 死んだら手を合わせて拝んであげるくらいはしてあげるよ、月、凍矢!』
その言葉を最後に、通信は切れる。入れ替わるように、アッシュの映像が再び現れる。
アッシュ『…ふん。どうやら敵があちらから出てきてくれたようだな。先程報告を貰ったが、どうやらFHの連中が志武谷に集まっていると言うのは嘘ではないようだ』
羽狛『そんな…!』
アッシュ『ハッ、丁度いい! UGNの戦力を志武谷に送り付けよう、FHを根こそぎ始末できるチャンスだ! 上手くいけばゼノスとか言うふざけた組織を立ち上げたいけ好かない女の首も取れると言うものだ! もちろんお前達も協力してもらうぞ、あの女の手先を始末できなかった失態、ここで返上するがいい!』
それだけ言うと、アッシュは通信を切る。残されたのは、重苦しい空気だけだ。
シキ『…なんだか、とんでもない事になっちゃった』
ヨシュア『UGNとFHの全面戦争、と言った所か…今までにない、最悪の事態になりそうだ』
月『翼のやろぉ…!! 何を考えてやがる…!!』
ツバサ「違うよー!! あれボクじゃない!! 偽物だからー!!」(泣)
グラッセ「はいはい。部外者は黙ってようなー?」( 一一)
ツバサ「黙ってられないよ!! あー、PL視点とPC視点がこんなにもどかしいなんてー!! 悪者じゃない、寧ろ追われる立場ー!! お願い誰か気づいてー!!」
GM「月のシーンはここで終了だ。最後のオープニングに入ろう」