ミドルフェイズ1
ミドル1 シーン5 〈UGN側の領域〉
シーンプレイヤー 海命凍矢
GM「それでは、最初のミドル。シーンプレイヤーは凍矢、PC2も一緒に登場してくれ」
《シーン登場》
凍矢1D→7 39%→46%
月1D→4 46%→50%
UGNからの緊急要請を受けて、凍矢も支部である喫茶店へやってきた。
既に人避けの為に《ワーディング》が張られている。しかも、店の前に大型の車両も留置しており、武装した兵士もいる。
いつもとは違う緊張感を感じながら、凍矢は店の中に入る。中にも兵士はいたが、支部の面々は奥の方に固まっていた。
ヨシュア『来たね、凍矢くん。羽狛さんなら、奥で責任者と話をしているよ』
凍矢『これは、一体…』
月『翼が宣戦布告して来やがった所為だ。あいつ、俺達UGNに対して宣戦布告出しやがったんだ…!』
凍矢『宣戦布告…』
月『…グラッセ、気持ちは分からなくもない。だが、あいつは敵だ。覚悟を決めろ』
凍矢『分かってる…分かってるけど!』
???『――裏切り者を庇うか。その発言だけでも処罰する必要があるな』
二人に割り込む様に、サングラスにきっちりとしたスーツを着込んだ一人の男が現れる。
病院で出会った雷神とはまた違った高圧的な態度とオーラを、男――アッシュは惜しげもなく凍矢に見せつけている。
凍矢『あんたは…!』
アッシュ『お前が海命凍矢…あのテレーズの部下だそうだな。UGNの方針を乱す行為を平気で行う所はあの女とそっくりだ』
凍矢『部下って訳でもないですよ。これでも俺、あの人の事あんまり信用していませんから』
アッシュ『ほう? 奴の元に賛同・下で働く奴は大抵は俺に反抗をしてくるのだが……ふむ、どうやら嘘を吐いている訳でもないようだな』
凍矢『俺は正直になるって決めましたから。建前や表面だけの付き合いじゃ、上手くいかないからな…』
アッシュ『面白い。光の守護者の割に、その胸に様々な闇を抱えているとはな…上手くいけば、使えそうだ…』
月『…お前、そう言えば俺達が光と闇の守護者だって知ってる感じだったよな。てめえ、俺達の何を知っているんだ?』
アッシュ『言葉遣いに気を付けろ、チルドレン。貴様など、私の手にかかれば簡単にクビにするだけでなく処分も出来る。その事をしかと心に刻んでおくのだな』
月『…分かったよ。行くぞグラッセ』
凍矢『あ、ああ…けど、行くってどこに』
月『店の外だ。今どうなっているのか確認しておかないと行けないだろ』
ムーン「と言って外に出た後に、凍矢に軽くジェスチャーして《声なき声》を使って貰う様に合図を送りたいんだが」
グラッセ「密会か…GM。俺は気づいたって事でやっても大丈夫でしょうか?」
GM「二人がいいって事と、店からそう離れた場所でなければそれは認めるよ」
ムーン「よし。密会の許可が降りたな」
アッシュから距離を置く様に、二人は店の外に出る。
外は相変わらず実働部隊が準備を進めている。彼らの邪魔にならないよう離れた所に移動して二人は密会を開始する。
凍矢(……どうだ? 俺の声、聞こえる?)
月(ああ、バッチリだ。悪いな、手間かけて)
凍矢(気にしないでよ。でも、何でこんな事を?)
月(あの野郎は危険だ。敵に回すと厄介以外の何でもないからな…これは俺の予想だが、あいつ俺達を利用するつもりかもしれない)
凍矢(利用する?)
月(少なくとも、あいつは俺達守護者がどういった物なのかを知っている筈だ。今俺達が分かっているのは、光と闇と言われている宝石を代々守ってきたって事だけ。それがどう言った物なのか…何のために守っているのか。俺たち自身はそれを知らないだろ)
凍矢(言われてみれば…!)
月(だが、あいつの態度から当事者である俺達に教える気は全くない。逆に一人で掻っ攫おうと企んでいる筈だ。翼から光と闇を取り戻しつつ抹消しろって命令も…自分だけ利益を得るつもりだと俺は考える)
凍矢(…俺達、何者なんだろう? 俺達が守ってきたあの宝石は…何なんだろう?)
月(ああ。今になって、考えさせられるとはな…)
SM(う…うわぁ…GMと考えたアッシュの設定見え透いてる…! 何なのムーン、リアル推理展開してるじゃん…!)
GM「では、二人が思考をまとめ終えたその時。外にいた部隊がにわかに騒ぎ出す」
部隊1『FHだ!!』
部隊2『総員、構えろ!!』
凍矢&月『『FH!?』』
敵の知らせに、二人も警戒して辺りを見回す。
店の向かい側にあるビルの屋上。そこに、子供の背丈をした黒コートの人物が立っている。フードは深く被っていて、顔は見えない。
凍矢『あのコート! ダークカオスの連中か!』
月『お前…翼か?』
???『――ググ…グルウアアアアアァァァ!!!』
GM「おおよそ人ではない咆哮が、君達に、店の中の人達に、ここに集まっているUGNに突き刺さる」
SM「ここで、敵はEロイス『潜伏憎悪』と『傲慢な理想』を二つ分発動。ここに集結しているUGN全員に〈憎悪〉のバステを与える。これは通常の効果では解除できず、GMによって指定した条件を満たさなければ解除できない」
GM「その解除法は後に分かるので、今は伏せさせてもらう。UGNが受けた〈憎悪〉の対象は――黒コート以外の、FHだ」
グラッセ「こ、これ不味くないですか!? PL目線では、エレクトロノイズが翼を陥れようと仕組んでいるのは分かっている!! このままじゃUGNは関係ない筈のFHと正面衝突ですよ!?」
ムーン「それよりこの効果、俺達も受ける事になるのか!?」
GM「ああ。君達も問答無用で受ける事になるよ――本来ならば」
グラッセ&ムーン「「本来…ならば?」」
脳内がシェイクされるような。激しく揺さぶられるような感覚に、意識が遠のく。
だが、どういう訳かそれは掻き消されるように一瞬で収まった。
凍矢『いま、のは…?』
月『つぅ…! グラッセ…!』
凍矢『ムーン! 大丈夫か!?』
月『ああ…ちょっとくらっとしたが、他は何とも――』
部隊1『……コロス』
凍矢『ん?』
部隊2『コロセ…FHは殺せ!!』
部隊3『奴らは敵だ!! 見つけ次第処分しろ!!』
凍矢『な、なんだ!? 周りの人たちがおかしいですよ!?』
月『グラッセ、羽狛かヨシュアに知らせに行くぞ!! これは明らかに異常だ!!』
凍矢『あ、ああ!』
殺気立つ部隊を避けながら、二人は店の中に入る。
だが、店の中は外と同様にビリビリとした雰囲気が包んでいる。
月『ヨシュア、大変だ! 外の連中がおかしくなって――!』
ヨシュア『おかしく? ああ…きっとFHの仕業か。あいつら、本当に僕達に実害しか与えないよね…! 倒しても倒してもキリがないよ本当に…!』
月『ヨシュア…?』
凍矢『羽狛さん! 例の黒コートが現れました! そいつが何かして、皆をおかしくしたんです!』
羽狛『黒コート…ああ、そいつは気にするな。それより今はFHの殲滅についてだ…!』
凍矢『は、羽狛さん…? 何を、言っているんですか…?』
アッシュ『無駄口を叩いている場合か!! 準備は既に整った、今すぐFHを一人でも多く潰しに行くのだ!! 奴らは我々UGNにとって憎むべき相手だ!! 手を抜くなんてことはないだろうが、そうした奴らを見かけたら遠慮なく始末して構わん!! FHに情けを掛ける奴など、仲間と同類だからな!!』
ネク&ビイト『『もちろんだ!!』』
凍矢『うそ、でしょ…!?』
月『…あの黒コート、やってくれたぜ…!!』
GM「では、UGNが本格的にFH討伐に本腰を入れたと言う事でシーンを終えるとしよう」
グラッセ「うーわー…本当に全面戦争になってしまった…!」
ツバサ「えーと…! ダークカオスは対象から除外になってるようだけど、そうなるとボクは関係ない事になるのかな?」
GM「さてさて。今の翼は黒コート着ているっけ?」
ツバサ「うん知ってた!!! そうだよね世の中そんなに甘くないよね!!!」
ムーン「なあ。俺達UGNの奴ら無視して黒コートを追うって言うのは出来るのか?」
SM「その辺は後々説明するよ。それじゃ、次に行くよー」
シーンプレイヤー 海命凍矢
GM「それでは、最初のミドル。シーンプレイヤーは凍矢、PC2も一緒に登場してくれ」
《シーン登場》
凍矢1D→7 39%→46%
月1D→4 46%→50%
UGNからの緊急要請を受けて、凍矢も支部である喫茶店へやってきた。
既に人避けの為に《ワーディング》が張られている。しかも、店の前に大型の車両も留置しており、武装した兵士もいる。
いつもとは違う緊張感を感じながら、凍矢は店の中に入る。中にも兵士はいたが、支部の面々は奥の方に固まっていた。
ヨシュア『来たね、凍矢くん。羽狛さんなら、奥で責任者と話をしているよ』
凍矢『これは、一体…』
月『翼が宣戦布告して来やがった所為だ。あいつ、俺達UGNに対して宣戦布告出しやがったんだ…!』
凍矢『宣戦布告…』
月『…グラッセ、気持ちは分からなくもない。だが、あいつは敵だ。覚悟を決めろ』
凍矢『分かってる…分かってるけど!』
???『――裏切り者を庇うか。その発言だけでも処罰する必要があるな』
二人に割り込む様に、サングラスにきっちりとしたスーツを着込んだ一人の男が現れる。
病院で出会った雷神とはまた違った高圧的な態度とオーラを、男――アッシュは惜しげもなく凍矢に見せつけている。
凍矢『あんたは…!』
アッシュ『お前が海命凍矢…あのテレーズの部下だそうだな。UGNの方針を乱す行為を平気で行う所はあの女とそっくりだ』
凍矢『部下って訳でもないですよ。これでも俺、あの人の事あんまり信用していませんから』
アッシュ『ほう? 奴の元に賛同・下で働く奴は大抵は俺に反抗をしてくるのだが……ふむ、どうやら嘘を吐いている訳でもないようだな』
凍矢『俺は正直になるって決めましたから。建前や表面だけの付き合いじゃ、上手くいかないからな…』
アッシュ『面白い。光の守護者の割に、その胸に様々な闇を抱えているとはな…上手くいけば、使えそうだ…』
月『…お前、そう言えば俺達が光と闇の守護者だって知ってる感じだったよな。てめえ、俺達の何を知っているんだ?』
アッシュ『言葉遣いに気を付けろ、チルドレン。貴様など、私の手にかかれば簡単にクビにするだけでなく処分も出来る。その事をしかと心に刻んでおくのだな』
月『…分かったよ。行くぞグラッセ』
凍矢『あ、ああ…けど、行くってどこに』
月『店の外だ。今どうなっているのか確認しておかないと行けないだろ』
ムーン「と言って外に出た後に、凍矢に軽くジェスチャーして《声なき声》を使って貰う様に合図を送りたいんだが」
グラッセ「密会か…GM。俺は気づいたって事でやっても大丈夫でしょうか?」
GM「二人がいいって事と、店からそう離れた場所でなければそれは認めるよ」
ムーン「よし。密会の許可が降りたな」
アッシュから距離を置く様に、二人は店の外に出る。
外は相変わらず実働部隊が準備を進めている。彼らの邪魔にならないよう離れた所に移動して二人は密会を開始する。
凍矢(……どうだ? 俺の声、聞こえる?)
月(ああ、バッチリだ。悪いな、手間かけて)
凍矢(気にしないでよ。でも、何でこんな事を?)
月(あの野郎は危険だ。敵に回すと厄介以外の何でもないからな…これは俺の予想だが、あいつ俺達を利用するつもりかもしれない)
凍矢(利用する?)
月(少なくとも、あいつは俺達守護者がどういった物なのかを知っている筈だ。今俺達が分かっているのは、光と闇と言われている宝石を代々守ってきたって事だけ。それがどう言った物なのか…何のために守っているのか。俺たち自身はそれを知らないだろ)
凍矢(言われてみれば…!)
月(だが、あいつの態度から当事者である俺達に教える気は全くない。逆に一人で掻っ攫おうと企んでいる筈だ。翼から光と闇を取り戻しつつ抹消しろって命令も…自分だけ利益を得るつもりだと俺は考える)
凍矢(…俺達、何者なんだろう? 俺達が守ってきたあの宝石は…何なんだろう?)
月(ああ。今になって、考えさせられるとはな…)
SM(う…うわぁ…GMと考えたアッシュの設定見え透いてる…! 何なのムーン、リアル推理展開してるじゃん…!)
GM「では、二人が思考をまとめ終えたその時。外にいた部隊がにわかに騒ぎ出す」
部隊1『FHだ!!』
部隊2『総員、構えろ!!』
凍矢&月『『FH!?』』
敵の知らせに、二人も警戒して辺りを見回す。
店の向かい側にあるビルの屋上。そこに、子供の背丈をした黒コートの人物が立っている。フードは深く被っていて、顔は見えない。
凍矢『あのコート! ダークカオスの連中か!』
月『お前…翼か?』
???『――ググ…グルウアアアアアァァァ!!!』
GM「おおよそ人ではない咆哮が、君達に、店の中の人達に、ここに集まっているUGNに突き刺さる」
SM「ここで、敵はEロイス『潜伏憎悪』と『傲慢な理想』を二つ分発動。ここに集結しているUGN全員に〈憎悪〉のバステを与える。これは通常の効果では解除できず、GMによって指定した条件を満たさなければ解除できない」
GM「その解除法は後に分かるので、今は伏せさせてもらう。UGNが受けた〈憎悪〉の対象は――黒コート以外の、FHだ」
グラッセ「こ、これ不味くないですか!? PL目線では、エレクトロノイズが翼を陥れようと仕組んでいるのは分かっている!! このままじゃUGNは関係ない筈のFHと正面衝突ですよ!?」
ムーン「それよりこの効果、俺達も受ける事になるのか!?」
GM「ああ。君達も問答無用で受ける事になるよ――本来ならば」
グラッセ&ムーン「「本来…ならば?」」
脳内がシェイクされるような。激しく揺さぶられるような感覚に、意識が遠のく。
だが、どういう訳かそれは掻き消されるように一瞬で収まった。
凍矢『いま、のは…?』
月『つぅ…! グラッセ…!』
凍矢『ムーン! 大丈夫か!?』
月『ああ…ちょっとくらっとしたが、他は何とも――』
部隊1『……コロス』
凍矢『ん?』
部隊2『コロセ…FHは殺せ!!』
部隊3『奴らは敵だ!! 見つけ次第処分しろ!!』
凍矢『な、なんだ!? 周りの人たちがおかしいですよ!?』
月『グラッセ、羽狛かヨシュアに知らせに行くぞ!! これは明らかに異常だ!!』
凍矢『あ、ああ!』
殺気立つ部隊を避けながら、二人は店の中に入る。
だが、店の中は外と同様にビリビリとした雰囲気が包んでいる。
月『ヨシュア、大変だ! 外の連中がおかしくなって――!』
ヨシュア『おかしく? ああ…きっとFHの仕業か。あいつら、本当に僕達に実害しか与えないよね…! 倒しても倒してもキリがないよ本当に…!』
月『ヨシュア…?』
凍矢『羽狛さん! 例の黒コートが現れました! そいつが何かして、皆をおかしくしたんです!』
羽狛『黒コート…ああ、そいつは気にするな。それより今はFHの殲滅についてだ…!』
凍矢『は、羽狛さん…? 何を、言っているんですか…?』
アッシュ『無駄口を叩いている場合か!! 準備は既に整った、今すぐFHを一人でも多く潰しに行くのだ!! 奴らは我々UGNにとって憎むべき相手だ!! 手を抜くなんてことはないだろうが、そうした奴らを見かけたら遠慮なく始末して構わん!! FHに情けを掛ける奴など、仲間と同類だからな!!』
ネク&ビイト『『もちろんだ!!』』
凍矢『うそ、でしょ…!?』
月『…あの黒コート、やってくれたぜ…!!』
GM「では、UGNが本格的にFH討伐に本腰を入れたと言う事でシーンを終えるとしよう」
グラッセ「うーわー…本当に全面戦争になってしまった…!」
ツバサ「えーと…! ダークカオスは対象から除外になってるようだけど、そうなるとボクは関係ない事になるのかな?」
GM「さてさて。今の翼は黒コート着ているっけ?」
ツバサ「うん知ってた!!! そうだよね世の中そんなに甘くないよね!!!」
ムーン「なあ。俺達UGNの奴ら無視して黒コートを追うって言うのは出来るのか?」
SM「その辺は後々説明するよ。それじゃ、次に行くよー」