ミドルフェイズ3-3
翼『ミユキ…さん!? う、うそ!? 本当に!?』
ミユキ『早速ですが、翼さん。現状について詳しく説明を』
翼『ハッ! そうだった、えーと実は――』
翼はすぐに、これまで会った事や今自分が置かれている状況について説明をする。
翼『…今はどうにか、プランナーと隠れてやり過ごしている。下手には動けないけど、危険はある程度回避されている…かな?』
ミユキ『そうですか。こちらも今、志武谷に潜入しています。激戦区には入れませんが、それ以外ならば移動は出来る。…どうにか二人を助けられないか、こちらでも動いているけど。翼さん、何か分かったら連絡して頂戴。動けない代わりに、私が動くわ』
翼『ミユキさん…! ありがとう、なら』
ツバサ「さて、どうしようかな…?」
グラッセ「どうするって?」
ツバサ「PL視点では、FH側に協力した方がいいって言うのは分かっているけど、PCはそれを知らないでしょ? だから、どうすればいいのかなって」
クウ「あー…そうか。で、翼も俺達が正気だって事を知らないから」
ムーン「簡単に手助けも出来ないって訳か…5回目ともなると、ギミックも一筋縄ではいかないなぁ」
ツバサ「今の行動値の残りは9。まだボクは余裕があるから、相手の陣地に関して調べるのも可能だけど…」
GM「《攻勢防壁》の効果は解けたが、《通信支配》の効果はまだ残っている。そんな状態で他の陣地側をむやみに調べようとしたら……あとは言わなくても察しがつくだろう?」
ツバサ「ですよね〜…じゃあ、ミユキさんを使う方法は?」
SM「どこかの陣地に行って、調べて貰うって方法だね。そうしてミユキさんを動かしつつ、組織が今どう言う状況かを調べて貰う事が出来るよ」
ツバサ「じゃあ、そんな感じでFHの方を調べて貰おう!」
GM「ちなみに、UGNとFHの陣地に大まかに移動するから【行動値3】必要になるぞ」
ツバサ「うぐっ! 結構キツイ…でも、移動してもらった方がいいしね。FHの方に移動させるよ」
翼『FHの方で、情報収集お願い出来る?』
ミユキ『FHね、分かったわ…翼さん』
翼『なに?』
ミユキ『京香さんの事、お願いね。あの人を守れるのは、翼さんだけだから』
翼『――もちろんだよ。これは…ボクの責任でもあるから』
ツバサ「これで、ボクの行動値は残り5だ。FHに向かってもらったし、ここからは慎重に事を進めないと…」
グラッセ「俺は残り7、月が6だ。けど、今出来る事は特には思いつかない。他の場所に向かう事も可能だけど…」
ムーン「空、お前はあと行動値幾つだっけ?」
クウ「残りは8。移動も猶予はあるしやるべき事も定まっているが、下手に動くとリザレクトする恐れがあるんだよなぁ…」
グラッセ「うーん…一応、行ける所は行っていてもいいのでは? バイクを持っているおかげで、移動は節約できますし」
ムーン「だな。今の状態じゃロクに交渉して誤解も解けないだろうし」
クウ「お前ら、本音は?」
グラッセ&ムーン「「とっととあの犯罪者をとっちめて羽粋を引き剥せ!!!」」
クウ「んな事だろうと思ったよ。じゃあ、ハチ公前に移動するか」
空『…俺ら、何してんだろうな?』
蒼空(言わないでくれ、虚しくなるだけだ…)
空『交渉に失敗して、大怪我負わされるほどぶっ飛ばされて、逃げるようにこんな所までバイク走らせて…』
蒼空(だから言わないでくれ)
空『つーか、どうするんだよ? 協力者は誤解したまま、他に情報もない。八方塞がりも良い所だ…』
羽粋『なんだか大変そうだね。あ、これそこの自販機で買ったコーラだけど飲む?』
空『おう、サンキュ。んぐっ、んぐっ……まずは、陸と響の誤解をどうにかして解いて、協力してこの事態を収めないと…』
羽粋『その二人って、学校で助けてくれた人達だよね?』
蒼空(ああ。見た所、あの二人はお前と同じように洗脳されていない。この孤立した状況の中で唯一の味方に――ん?)
空『ん?』
羽粋『どうしたの? もしかして、私の顔になんかついてる? さっきコンビニでパン食べたから、それかな…?』(ごしごし)
空&蒼空『(………なんでこんな所にいるんだ羽粋ぃ!!?)』
羽粋『どうしてって、雷神お兄ちゃんと飛んできたの!』
空『…雷神、おにいちゃん?』
蒼空(飛んで…きた?)
???『――羽粋から離れやがれぇ!!!』
突然、空目掛けて雷を纏ったチャクラムが飛んでくる。
殺す気で飛んでくる攻撃を即席で作った大剣で跳ね返し、受け流すように起動を逸らす。チャクラムをぶつけた途端、嫌な音を立てて刀身に罅が入ったが近くの建物に飛んでいき粉々に壁を貫通した。
空『お前は…!!』
???『一人で敵陣に来るとは、対した奴だな。UGNのネズミが』
空『UGNじゃねーよ…FHイリーガル、七雲空だ』
雷神『なんだ、FHだったか。俺はFHマーセナリー、神影雷神だ』
空『ご丁寧にどうも。俺と仲良くするんなら…その殺気くらいは、隠した方がいいぜ?』
蒼空(お前、エレクトロノイズの仲間か!?)
雷神『あ? 誰だよそいつは? そんな事より――こいつから逃げるぞ、羽粋!!』
雷神は再度チャクラムを取り出し、空へと投げつける。
どうにかその攻撃を防ぐが、その隙に彼は羽粋の腕を掴んで自分の元に引き寄せる。
そして、背中から金属の骨組みが伸びたと思ったら、布が張られ――ハングライダーとなって上空へと飛び去って行った。
羽粋『わー! たのしー! ねえねえ、私が運転したいー!』
雷神『これは俺専用の乗り物だって言っただろ羽粋。…愛の逃避行してる最中に、てめえみたいな輩が羽粋に軽々しく話しかけんじゃねーぞ!! 今度会ったら黒焦げにしてやるからなぁ!!』
そんな捨て台詞を最後に、雷神はハチ公前から姿を消した。
空『――いやちょっと待てぇぇぇ!!?』
蒼空(何だよ!? あいつ何なんだよ!? あれ誘拐!? ただの誘拐犯なのかあいつは!?)
空『陸と響の説得は後だ、宿主!! とっととあいつを追いかけて羽粋を取り戻すぞ!!』
GM「では、君は追いかける訳だが…《雷神の去った方向》と言う情報項目が増える」
SM「技能は情報:FH、難易度は8だよ。これも行動値1消費だからね」
クウ「よし、だったら『コネ:黒須左京』をもう一度使って判定するぜ」
3D+2→9 成功
クウ「成功はしたが、調子が悪いな…」
GM「成功はしたんだ。情報を上げよう」
FH8
彼が逃げた方向は『スクランブル交差点』である事が判明した。空を飛んでいるが、地形までは分かっていないようである。うまくいけば、先回りや追撃が出来るだろう。
クウ「そうか、スクランブル交差点……って、行ける場所リストにないんですけど!?」
ツバサ「つまり、ここで情報を調べろって事だね」
クウ「行動値の節約とか気にしてる場合でもねーしな…じゃ《現在行ける場所》についてをもう一度コネアイテム使ってFHで」
現在行ける場所 3D+2→27 成功
一同『はぁ!?』
SM「二回連続クリティカル!?」
GM「調子取り戻し過ぎじゃないお前!?」
クウ「まさかこうなるとは思ってなかった…!!」
SM「と、とにかく情報だよ!」
【現在行ける場所】
「スクランブル交差点《行動値2消費》」が追加。
クウ「これでここに行けるな。問題は…今の状態で行っていいかどうかだな。俺のHP12しかないんだ…」
ムーン「確実に戦闘は起きそうだしなぁ」
ツバサ「ねえ、GM。このスクランブル交差点にミユキさんを行かせる事って可能?」
GM「正直、それ相応の理由がないと無理だね。たまたまでも別にいいが…」
ツバサ「インスピも使えないし…あ、そうだ。雷神って、羽粋を抱えて空飛んで逃げてるんだよね? それってさ…目立たないかな?」
全員『…………』
ポク、ポク、ポク、チーン
全員『目立つな』
ウラノス「全員真顔で答えるな!? しかも満場一致かよ!?」
GM「うん、よく考えなくても目に入るな」
SM「しかも羽粋だから絶対はしゃいでるし」
ムーン「寧ろ目立たない方がおかしい」
リズ「ねえ、私馬鹿にされてる? 馬鹿にしてるのかムーン?」
GM「いいだろう、ミユキも駆け付けない理由が出来た。空の所に向かわせよう」
クウ「おし、ありがたい!! それじゃ、スクランブル交差点に行くとしますか!!」
■作者メッセージ
今回も結構遅くなってしまった…。
最近はコミュの人達に誘われて色んな卓をしたり、自分で企画したり…充実した分、時間が取れないです。いや、ここ最近は時間に余裕が出来たんですけども。なかなかやる気がおきねぇ…!!
そうそう本棚がプレゼントされて、小説・漫画と一緒に買ったTRPGルルブを整理するついでに手持ちを確認したら…。
・ダブルクロス 13冊(サプリ含む)
・クトゥルフ 1冊(基本のみ)
・シノビガミ 1冊(基本のみ)
・アリアンロッド 2冊(基本のみ)
・ログ・ホライズンTRPG (基本1のみ)
・銀剣のステラナイツ 1冊
数が増えたなぁ本当に。(しみじみ)
ちなみに、銀剣のステラナイツは最近発売されたTRPGです。色んな方が買ってお勧めされたので、ついつい買ってしまった。
今はPLとして初プレイ中ですが、なかなか楽しいです。何せこれは相方といちゃいちゃしながら青春を楽しむゲームですからね。興味がある方は買ってみてはどうでしょうか。
最近はコミュの人達に誘われて色んな卓をしたり、自分で企画したり…充実した分、時間が取れないです。いや、ここ最近は時間に余裕が出来たんですけども。なかなかやる気がおきねぇ…!!
そうそう本棚がプレゼントされて、小説・漫画と一緒に買ったTRPGルルブを整理するついでに手持ちを確認したら…。
・ダブルクロス 13冊(サプリ含む)
・クトゥルフ 1冊(基本のみ)
・シノビガミ 1冊(基本のみ)
・アリアンロッド 2冊(基本のみ)
・ログ・ホライズンTRPG (基本1のみ)
・銀剣のステラナイツ 1冊
数が増えたなぁ本当に。(しみじみ)
ちなみに、銀剣のステラナイツは最近発売されたTRPGです。色んな方が買ってお勧めされたので、ついつい買ってしまった。
今はPLとして初プレイ中ですが、なかなか楽しいです。何せこれは相方といちゃいちゃしながら青春を楽しむゲームですからね。興味がある方は買ってみてはどうでしょうか。