ミドルフェイズ3-4
連れ去られた羽粋を追って、空はバイクを走らせる。
飛んで行った方角を目指していると、スクランブル交差点へと辿り着いた。
空『あの犯罪者、どこまで行きやがった…!』
蒼空(見えた! あっちだ!)
教えてくれた方を見ると、雷神はビルより高く飛行している。
空『あんな高い所まで…! くそ、遠距離じゃこっちが不利だ! せめて翼がいれば――…っ!』
蒼空(相棒、やっぱり…)
空『それ以上言うな。あいつがいなくても何とかするしかねーだろ』
蒼空(けど、どうやって…!)
????『手伝いましょうか?』
タイミングよく上空から聞こえた声。その人物は空の前で軽やかに着地した。
空『お前…!』
青峰ミユキ『どうも、ブラッドエッジ。救援に来ました』
空『救援? 利用するの間違いだろ…今度は俺達をどう扱う気だ?』
蒼空(相棒、今はそんな場合じゃないだろ!)
空『黙ってろ、宿主! そうやって何でもかんでも信じたからこうして皺寄せが来てんだろうが! 俺は信用する気はない!』
青峰ミユキ『…なら、取引を行いませんか?』
空『取引?』
青峰ミユキ『私はこの町のどこかにいるプランナーと翼ちゃんを助けたい。あなたはこの町を戦火にした元凶であるエレクトロノイズの討つ。だからその間だけ、手を組んで頂けませんか?』
空『…信じろと?』
青峰ミユキ『どちらにせよ、今は人手が必要でしょう? それとも、一人で戦い続けますか?』
空『………ちっ、乗れ』
GM「合流が出た事で、NPCカードをプレゼントするよ」
【NPCカード】
・青峰ミユキ:あらゆる判定に達成値+3。常時
(このカードを持っているPCの情報判定を、翼は行う事が出来る)
GM「以上だ」
ツバサ「ふむふむ。ミユキさんを通して、ボクが代わりに情報判定を請け負える形なんだね」
クウ「効果も社会が低い俺にとってはありがたいな」
グラッセ「でも、常時発動とかこんなに効果があっていいんですか? ゲームバランス崩れません?」
GM「翼は現在合流も出来ないし、制限もされている状態。ミユキは翼が本来行う行動を代わりにしてくれると思えばいい」
ムーン「なるほどな」
ツバサ「ちなみに、空さんとお話って出来たりするの?」
GM「いや、それは出来ない。ミユキが止めている形で、間接的に情報を教えて貰って調べるという形になる。町一つを混乱させている状況だから、念には念をと言う形だ」
クウ「まあ、居場所を知ったとしても今の俺達じゃツバサの元にはいけないしな。それより、雷神だ。あいつはどうすればいいんだ?」
SM「雷神だけど、今は飛行状態にある。けど、羽粋がハングライダーの操縦をうば…はしゃいでいるおかげで、注意散漫になっている状態だよ」
リズ「ちょっと待ちなさい!」
GM「文句があるなら、逆に問おう。もしリズが同じ状況になったらどうする?」
リズ「もちろんウラノス蹴り落として、ハングライダーで空の旅を楽しむわよ」
GM「だろ?」
リズ「確かに」
グラッセ「いやいや!? 納得する場面じゃないだろ!!」
ウラノス「俺の扱い酷過ぎないか!? 打ち合わせでは裏の主役として、羽粋を攫って幼馴染くん達を含めてUGNの奴らを二人で協力してぶっ殺した後に、人里離れた田舎で末永く幸せになりましたって言う勝ち組エンドの予定じゃなかったのかよ!?」
ガイア「ウラノスお兄ちゃん、真面目な顔で堂々と妄想叫ばないでくれない? 妹である私が恥ずかしいんだけど?」
テルス「GM、そんなの打ち合わせで一言も言ってないわよ」
クウ「で、ここから先はどうするんだ?」
GM「雷神を上手く墜落出来るかの判定だね。飛行状態になっているが、攻撃を当てるのはルールでも出来るからね。難易度は、攻撃技能…白兵・射撃・RCなどで、難易度は30だ」
クウ「30か…まあ、やろうと思えばやれるな」
ツバサ「ついでにミユキさんの効果もあるからね。よっぽどの事がない限りは成功するはず」
クウ「そのよっぽどの事がさっき起こったんだがな…ちなみに、失敗した場合は?」
SM「その場合、雷神から反撃が来るよ。3d10のダメージが襲い掛かるね」
クウ「俺の今のHPは12…リザレクト、ワンチャンあるなぁこれ…」
ムーン「だが、やらなきゃ先に進めないのも事実だろ。いいからやれって」
クウ「はいはい。ちなみに、武器を作成した場合はどうなる?」
GM「んー…まあ、飛行状態でも当たる采配だし、ボーナスで 3上げようか」
クウ「おし。マイナーで《赫き剣3》、HP6点消費で攻撃力14の武器を作る。《コンセ:ブラム2》《鮮血の一撃2》で白兵攻撃、雷神を打ち落とす!」
8D+14(C値8)→31 成功
GM「危ないなぁ!」
グラッセ「ま、まあ成功はしたからいいけど…」
ツバサ「正直、ボーナス無かったらヤバかったね…」
クウ「C値8なんてこんなもんだろ…! HPは残り4点、浸食率は61%。ボーナス突入だな」
ウラノス「くそっ、俺の逃避行が…!」
雷神『さて、ここを真っ直ぐ行けばこの町ともおさらばだな――』
羽粋『ん? 雷神お兄ちゃん、何か聞こえない?』
雷神『は?』
羽粋の言葉に、雷神は辺りを見回す。
だが、周りを見回しても特に何も見当たらない。
雷神『特に何も…』
そうして雷神が羽粋に視線を落とし、初めて気づいた。
自分達に向かって、氷の道が出来ている事に。
空『このままかっ飛ばせ! 後は俺がどうにかする!』
青峰ミユキ『ええ!』
そうして氷の回廊で出来た坂を使い、ミユキの運転するバイクはアクセル全開にして雷神達のハングライダー目掛けて宙を飛ぶ。
ある程度近づいた所で、後ろの座席に立っていた空は思いっきり蹴り上げて跳躍すると雷神のハングライダーに大剣を振りかぶる。
雷神『まさかお前――!』
空『うおらああああああぁ!!』
返事を待たず、空はハングライダーを一刀両断した。
ハングライダーだけを的確に壊したことで、雷神に抱えられていた羽粋はその手を離れて空中に投げ出される。
羽粋『きゃああああああ!!』
青峰ミユキ『そこっ!』
地面へと落ちる羽粋を片手で受け止めるミユキ。彼女の能力で作り出した氷の回廊の範囲を広げて、空中でバイクを安全に静止させる。
空もまた、アルファルトの地面ではなくミユキの作った氷の道へと着地した。
空『…あの誘拐犯は?』
蒼空(アルファルトに落ちた。オーヴァードだから、生きてはいると思うが…)
羽粋『空さんってすごいね! あんな高い所から剣でズバーってやっちゃうんだから! ね、今度やり方教えて!』
空『あー、はいはい。機会がありゃあな』
蒼空(さて。ここからどうするか…送り届けたいのは山々だが、連絡は出来ないからこちらから教える事も出来ない…)
羽粋『あ、そう言えば雷神お兄ちゃんと飛んでいた時なんだけど…変な機械があるのを見たよ』
空『変な機械?』
羽粋『うん。あっち側に』
SM「と言う訳で。ここから羽粋の見つけた機械について探して貰うよ」
クウ「恐らく、この機械を破壊すれば通信が回復するかもだな…」
ウラノス「ちょっと待て! 俺はどうなった!? 反撃は出来るだろ出来るよな!?」
GM「出来る訳ないだろ。雷神はアスファルトに激突してダメージ受けたせいで、しばらく気絶しているよ。FHだから別部隊に攻撃される事はないから安心しろ」
ウラノス「なんだよそれー!! ガイアやテルス姉さんは味方として動くのに、俺これで終わりなのかよ!?」
ガイア「はいはい、欲を出し過ぎた結果でしょ? 今回の敵役の出番は終わったんだから、素直に退場しようね」
SM「で、調べられる情報は『謎の機械が設置されている場所』だね。難易度は9だよ」
ツバサ「ねえ、GM。ミユキさんと行動している空さんなら、ボクが代わりに情報収集出来るんだよね?」
GM「ああ、そうだよ。ただ、FHで調べる情報を肩代わりするから、技能はゼノスではなくFHになるよ」
ツバサ「じゃあ、空さんのその情報はボクが代わりに調べるよ。《聞耳頭巾》二回目使用、技能:FHで調べるよ」
3D+1→14 成功
ツバサ「よしよし、成功!」
5.5
GM「ほい、じゃあ情報だ」
【謎の機械が設置されている場所】
FH9
羽粋が見た方向と地点を絞った結果、機械の設置されている場所は『志武谷駅』の内部と分かった。その機械にどんな効果があるかは、実際現地に行かないと判断できないだろう。
GM「以上だ」
クウ「そうか、駅……って、行ける場所リストに載ってねぇ!」
ツバサ「もうめんどいから、それもボクが調べる! 行ける場所についてを《聞耳頭巾》…はそろそろ取っておきたいから、プランナーのNPCカードで、ダイス+5個して挑戦だよ!」
6D+1→19 成功
ツバサ「これでボクの行動値は残り3だけど、節約にはなったはず」
クウ「なんか悪いな、ツバサ」
ツバサ「寧ろこの事態はボクの所為だもん。気にしないで」
SM「じゃあはい、情報だよ」
【現在行ける場所】
「志武谷駅《行動値3》」が追加
クウ「バイクのおかげで1で消費は可能だが…残りが5だよな。あー、GM。オフィス街に戻るってアリか?」
グラッセ「あ、もしかして陸さんと響さんの誤解を解きに?」
クウ「流石にあのままにしておく訳にもいかないだろ?」
ムーン「俺としてはあのままで」
クウ「ゲームと現実をごちゃ混ぜにすんな!」
グラッセ「まあでも、クウさんの言う事には一理ありますね。もしかしたら、何らかのギミックで必要になる可能性もあるし」
ツバサ「余裕はあるんだし、ボクも賛成かな。今空さんってPCでは一人だし、味方は多い方がいいよ」
クウ「決定だな。じゃあ、オフィス街に戻るぞ」
GM「了解だ」
空『……さて。もうすぐだな』
羽粋『この先に月のお父さんがいるの?』
空『ああ。今度は話を聞いてくれると助かるんだが…』
蒼空(次も攻撃されたら、俺達もう死ぬぞ…)
空『オーヴァードなんだから死んだりはしねーよ……見えた』
バイクで再びオフィス街へと戻ると、丁度逃げているのか前方から陸と響が走ってきた所だった。
陸『っ! 空!』
響『どうしよ、挟み撃ちされた!』
ミユキ『見事に誤解をされてますね』
空『俺は悪くねえよ! ああもう、話を聞け!』
2D+3→16 成功
陸『待て、なんで羽粋がそこにいる!? まさか、誘拐――!』
空『当たっているが俺じゃねえよ!! 寧ろ助けた方だ!』
響『あれ? その隣の女の人って、あの学園祭で…』
蒼空(色々あったんだよ! だから話をだな…!)
陸『…どうやら正気なようだな。洗脳が解けたようで何よりだ』
空『どんな確認の仕方だ! てか、最初から解けてるっての!!』
響『あはは、何かこのやり取りするとホッとするなぁ。で、なんで羽粋とあの時の女の人がいるの?』
空『あー。まあ、かくかくしかじかだ』
陸『なるほどな…つまり、この事態はFHやゼノスの本位じゃないと』
ミユキ『はい。私は翼ちゃんの頼みでこちらの調査をしていた所、正気を保っている彼を見つけて協力体制を申し出ました』
響『とにかく、まずは羽粋を送り届けないと!』
陸『だが、UGNの部隊がいる場所は戦闘区域になっている。通り抜けるのは至難の業だろうな。通信も出来ない状態にある、迎えに来るのは難しそうだ』
蒼空(それなんだが…どうにかなるかもしれない)
GM「じゃあ、誤解も解けたから二人のNPCカードを渡しておこう」
【NPCカード】
・闇代陸:判定前に使用、ダイス+3する。1ラウンド1回
・大晴響:ダメージ直前に使用、ダメージ+2Dする。1シナリオ1回
ムーン「俺らと似たような効果だな」
グラッセ「でも、これでグッと楽にはなりましたね」
飛んで行った方角を目指していると、スクランブル交差点へと辿り着いた。
空『あの犯罪者、どこまで行きやがった…!』
蒼空(見えた! あっちだ!)
教えてくれた方を見ると、雷神はビルより高く飛行している。
空『あんな高い所まで…! くそ、遠距離じゃこっちが不利だ! せめて翼がいれば――…っ!』
蒼空(相棒、やっぱり…)
空『それ以上言うな。あいつがいなくても何とかするしかねーだろ』
蒼空(けど、どうやって…!)
????『手伝いましょうか?』
タイミングよく上空から聞こえた声。その人物は空の前で軽やかに着地した。
空『お前…!』
青峰ミユキ『どうも、ブラッドエッジ。救援に来ました』
空『救援? 利用するの間違いだろ…今度は俺達をどう扱う気だ?』
蒼空(相棒、今はそんな場合じゃないだろ!)
空『黙ってろ、宿主! そうやって何でもかんでも信じたからこうして皺寄せが来てんだろうが! 俺は信用する気はない!』
青峰ミユキ『…なら、取引を行いませんか?』
空『取引?』
青峰ミユキ『私はこの町のどこかにいるプランナーと翼ちゃんを助けたい。あなたはこの町を戦火にした元凶であるエレクトロノイズの討つ。だからその間だけ、手を組んで頂けませんか?』
空『…信じろと?』
青峰ミユキ『どちらにせよ、今は人手が必要でしょう? それとも、一人で戦い続けますか?』
空『………ちっ、乗れ』
GM「合流が出た事で、NPCカードをプレゼントするよ」
【NPCカード】
・青峰ミユキ:あらゆる判定に達成値+3。常時
(このカードを持っているPCの情報判定を、翼は行う事が出来る)
GM「以上だ」
ツバサ「ふむふむ。ミユキさんを通して、ボクが代わりに情報判定を請け負える形なんだね」
クウ「効果も社会が低い俺にとってはありがたいな」
グラッセ「でも、常時発動とかこんなに効果があっていいんですか? ゲームバランス崩れません?」
GM「翼は現在合流も出来ないし、制限もされている状態。ミユキは翼が本来行う行動を代わりにしてくれると思えばいい」
ムーン「なるほどな」
ツバサ「ちなみに、空さんとお話って出来たりするの?」
GM「いや、それは出来ない。ミユキが止めている形で、間接的に情報を教えて貰って調べるという形になる。町一つを混乱させている状況だから、念には念をと言う形だ」
クウ「まあ、居場所を知ったとしても今の俺達じゃツバサの元にはいけないしな。それより、雷神だ。あいつはどうすればいいんだ?」
SM「雷神だけど、今は飛行状態にある。けど、羽粋がハングライダーの操縦をうば…はしゃいでいるおかげで、注意散漫になっている状態だよ」
リズ「ちょっと待ちなさい!」
GM「文句があるなら、逆に問おう。もしリズが同じ状況になったらどうする?」
リズ「もちろんウラノス蹴り落として、ハングライダーで空の旅を楽しむわよ」
GM「だろ?」
リズ「確かに」
グラッセ「いやいや!? 納得する場面じゃないだろ!!」
ウラノス「俺の扱い酷過ぎないか!? 打ち合わせでは裏の主役として、羽粋を攫って幼馴染くん達を含めてUGNの奴らを二人で協力してぶっ殺した後に、人里離れた田舎で末永く幸せになりましたって言う勝ち組エンドの予定じゃなかったのかよ!?」
ガイア「ウラノスお兄ちゃん、真面目な顔で堂々と妄想叫ばないでくれない? 妹である私が恥ずかしいんだけど?」
テルス「GM、そんなの打ち合わせで一言も言ってないわよ」
クウ「で、ここから先はどうするんだ?」
GM「雷神を上手く墜落出来るかの判定だね。飛行状態になっているが、攻撃を当てるのはルールでも出来るからね。難易度は、攻撃技能…白兵・射撃・RCなどで、難易度は30だ」
クウ「30か…まあ、やろうと思えばやれるな」
ツバサ「ついでにミユキさんの効果もあるからね。よっぽどの事がない限りは成功するはず」
クウ「そのよっぽどの事がさっき起こったんだがな…ちなみに、失敗した場合は?」
SM「その場合、雷神から反撃が来るよ。3d10のダメージが襲い掛かるね」
クウ「俺の今のHPは12…リザレクト、ワンチャンあるなぁこれ…」
ムーン「だが、やらなきゃ先に進めないのも事実だろ。いいからやれって」
クウ「はいはい。ちなみに、武器を作成した場合はどうなる?」
GM「んー…まあ、飛行状態でも当たる采配だし、ボーナスで 3上げようか」
クウ「おし。マイナーで《赫き剣3》、HP6点消費で攻撃力14の武器を作る。《コンセ:ブラム2》《鮮血の一撃2》で白兵攻撃、雷神を打ち落とす!」
8D+14(C値8)→31 成功
GM「危ないなぁ!」
グラッセ「ま、まあ成功はしたからいいけど…」
ツバサ「正直、ボーナス無かったらヤバかったね…」
クウ「C値8なんてこんなもんだろ…! HPは残り4点、浸食率は61%。ボーナス突入だな」
ウラノス「くそっ、俺の逃避行が…!」
雷神『さて、ここを真っ直ぐ行けばこの町ともおさらばだな――』
羽粋『ん? 雷神お兄ちゃん、何か聞こえない?』
雷神『は?』
羽粋の言葉に、雷神は辺りを見回す。
だが、周りを見回しても特に何も見当たらない。
雷神『特に何も…』
そうして雷神が羽粋に視線を落とし、初めて気づいた。
自分達に向かって、氷の道が出来ている事に。
空『このままかっ飛ばせ! 後は俺がどうにかする!』
青峰ミユキ『ええ!』
そうして氷の回廊で出来た坂を使い、ミユキの運転するバイクはアクセル全開にして雷神達のハングライダー目掛けて宙を飛ぶ。
ある程度近づいた所で、後ろの座席に立っていた空は思いっきり蹴り上げて跳躍すると雷神のハングライダーに大剣を振りかぶる。
雷神『まさかお前――!』
空『うおらああああああぁ!!』
返事を待たず、空はハングライダーを一刀両断した。
ハングライダーだけを的確に壊したことで、雷神に抱えられていた羽粋はその手を離れて空中に投げ出される。
羽粋『きゃああああああ!!』
青峰ミユキ『そこっ!』
地面へと落ちる羽粋を片手で受け止めるミユキ。彼女の能力で作り出した氷の回廊の範囲を広げて、空中でバイクを安全に静止させる。
空もまた、アルファルトの地面ではなくミユキの作った氷の道へと着地した。
空『…あの誘拐犯は?』
蒼空(アルファルトに落ちた。オーヴァードだから、生きてはいると思うが…)
羽粋『空さんってすごいね! あんな高い所から剣でズバーってやっちゃうんだから! ね、今度やり方教えて!』
空『あー、はいはい。機会がありゃあな』
蒼空(さて。ここからどうするか…送り届けたいのは山々だが、連絡は出来ないからこちらから教える事も出来ない…)
羽粋『あ、そう言えば雷神お兄ちゃんと飛んでいた時なんだけど…変な機械があるのを見たよ』
空『変な機械?』
羽粋『うん。あっち側に』
SM「と言う訳で。ここから羽粋の見つけた機械について探して貰うよ」
クウ「恐らく、この機械を破壊すれば通信が回復するかもだな…」
ウラノス「ちょっと待て! 俺はどうなった!? 反撃は出来るだろ出来るよな!?」
GM「出来る訳ないだろ。雷神はアスファルトに激突してダメージ受けたせいで、しばらく気絶しているよ。FHだから別部隊に攻撃される事はないから安心しろ」
ウラノス「なんだよそれー!! ガイアやテルス姉さんは味方として動くのに、俺これで終わりなのかよ!?」
ガイア「はいはい、欲を出し過ぎた結果でしょ? 今回の敵役の出番は終わったんだから、素直に退場しようね」
SM「で、調べられる情報は『謎の機械が設置されている場所』だね。難易度は9だよ」
ツバサ「ねえ、GM。ミユキさんと行動している空さんなら、ボクが代わりに情報収集出来るんだよね?」
GM「ああ、そうだよ。ただ、FHで調べる情報を肩代わりするから、技能はゼノスではなくFHになるよ」
ツバサ「じゃあ、空さんのその情報はボクが代わりに調べるよ。《聞耳頭巾》二回目使用、技能:FHで調べるよ」
3D+1→14 成功
ツバサ「よしよし、成功!」
5.5
GM「ほい、じゃあ情報だ」
【謎の機械が設置されている場所】
FH9
羽粋が見た方向と地点を絞った結果、機械の設置されている場所は『志武谷駅』の内部と分かった。その機械にどんな効果があるかは、実際現地に行かないと判断できないだろう。
GM「以上だ」
クウ「そうか、駅……って、行ける場所リストに載ってねぇ!」
ツバサ「もうめんどいから、それもボクが調べる! 行ける場所についてを《聞耳頭巾》…はそろそろ取っておきたいから、プランナーのNPCカードで、ダイス+5個して挑戦だよ!」
6D+1→19 成功
ツバサ「これでボクの行動値は残り3だけど、節約にはなったはず」
クウ「なんか悪いな、ツバサ」
ツバサ「寧ろこの事態はボクの所為だもん。気にしないで」
SM「じゃあはい、情報だよ」
【現在行ける場所】
「志武谷駅《行動値3》」が追加
クウ「バイクのおかげで1で消費は可能だが…残りが5だよな。あー、GM。オフィス街に戻るってアリか?」
グラッセ「あ、もしかして陸さんと響さんの誤解を解きに?」
クウ「流石にあのままにしておく訳にもいかないだろ?」
ムーン「俺としてはあのままで」
クウ「ゲームと現実をごちゃ混ぜにすんな!」
グラッセ「まあでも、クウさんの言う事には一理ありますね。もしかしたら、何らかのギミックで必要になる可能性もあるし」
ツバサ「余裕はあるんだし、ボクも賛成かな。今空さんってPCでは一人だし、味方は多い方がいいよ」
クウ「決定だな。じゃあ、オフィス街に戻るぞ」
GM「了解だ」
空『……さて。もうすぐだな』
羽粋『この先に月のお父さんがいるの?』
空『ああ。今度は話を聞いてくれると助かるんだが…』
蒼空(次も攻撃されたら、俺達もう死ぬぞ…)
空『オーヴァードなんだから死んだりはしねーよ……見えた』
バイクで再びオフィス街へと戻ると、丁度逃げているのか前方から陸と響が走ってきた所だった。
陸『っ! 空!』
響『どうしよ、挟み撃ちされた!』
ミユキ『見事に誤解をされてますね』
空『俺は悪くねえよ! ああもう、話を聞け!』
2D+3→16 成功
陸『待て、なんで羽粋がそこにいる!? まさか、誘拐――!』
空『当たっているが俺じゃねえよ!! 寧ろ助けた方だ!』
響『あれ? その隣の女の人って、あの学園祭で…』
蒼空(色々あったんだよ! だから話をだな…!)
陸『…どうやら正気なようだな。洗脳が解けたようで何よりだ』
空『どんな確認の仕方だ! てか、最初から解けてるっての!!』
響『あはは、何かこのやり取りするとホッとするなぁ。で、なんで羽粋とあの時の女の人がいるの?』
空『あー。まあ、かくかくしかじかだ』
陸『なるほどな…つまり、この事態はFHやゼノスの本位じゃないと』
ミユキ『はい。私は翼ちゃんの頼みでこちらの調査をしていた所、正気を保っている彼を見つけて協力体制を申し出ました』
響『とにかく、まずは羽粋を送り届けないと!』
陸『だが、UGNの部隊がいる場所は戦闘区域になっている。通り抜けるのは至難の業だろうな。通信も出来ない状態にある、迎えに来るのは難しそうだ』
蒼空(それなんだが…どうにかなるかもしれない)
GM「じゃあ、誤解も解けたから二人のNPCカードを渡しておこう」
【NPCカード】
・闇代陸:判定前に使用、ダイス+3する。1ラウンド1回
・大晴響:ダメージ直前に使用、ダメージ+2Dする。1シナリオ1回
ムーン「俺らと似たような効果だな」
グラッセ「でも、これでグッと楽にはなりましたね」
■作者メッセージ
えー、こちらの更新がものすごーく久々になりました。本当にすみません。
なんとなくで作ったFGOの作品はもちろん、なかなかこう…執筆する暇はあるけど、筆が乗らず気づけば数か月の時が立ってしまった…。
なんとなくで作ったFGOの作品はもちろん、なかなかこう…執筆する暇はあるけど、筆が乗らず気づけば数か月の時が立ってしまった…。