悪霊の家・パート3
KP「さて、警察署について菜月を送る訳だけど――空淵、《幸運》を」
空淵「頼むぞ…!」
【幸運】
空淵70→80 失敗
空淵「なんで失敗すんだーーー!!!」
KP「では、菜月が降りてお礼を言った所で刑事らしき一人の男が近づいてくるよ。『お前、どっかで見たと思ったら風楼組の所の――!』」
空淵「即座に逃げる!! 菜月降りてんだろ!!」
KP「急な運転だから《運転》技能振る事になるよ?」
空淵「構うか!!」
オルガ「ちょ、俺乗ってんだけどぉ!?」
空淵「シートベルトしてるだろ! 問題ねえ!」
【運転】
空淵50→46 成功
菜月&オルガ「「成功した!?」」
KP「なら空淵。君は荒い運転ながらもすぐに駐車場から逃走する事に成功するよ。残されたのは菜月と刑事だけだ」
菜月「あ〜…声かけるわ。『えーと…あの男と知り合いか?』」
刑事(KP)『そう言う君は誰だ? あいつの車から降りていたな』
菜月「わぁい、疑われてるぅ〜」
空淵「すまん、菜月…」
菜月「『オイラは隣町の刑事だ。これが証拠だ』そう言って警察手帳見せるけど、大丈夫?」
KP「刑事は菜月の手帳を見て警戒は解くけど、訝しげに訊くよ。『確かに本物のようだが、どうして極道の者と一緒だったんだ?』」
空淵「あーバレたか」
オルガ「バレたなー」
菜月「オイラは初めて聞いたからまぬけな顔してる。『へ? 極道?』」
刑事(KP)『知らない…のも無理はないかもしれんな、所轄が違うようだし。あいつは隣町の極道・風楼組の組員の一人、丹羽空淵と言う奴だ。今の所、奴らは目立った行動をしていないから傍観を続けているんだが…』
菜月『あいつが極道? そんな人間には見えなかったぜ、こうしてオイラを送ってくれたし』
刑事(KP)『あそこの組は任侠を大事にしていると言う話だからな。まあ、極道と言う奴らがそんな事しても無意味だと言うのに』
菜月「『…少なくとも、空淵はそんな奴じゃねえぜ』。男の横をすり抜けながらそう言って警察署に入るぜ」
KP「無駄にかっこいいRPだね。なら、君は警察署で調べるって事でいいのかい?」
菜月「ああ。俺刑事だし出来るだろ?」
KP「でも君、非番だし別の警察署でしょ? 調べるとしても、そうだね…まず、それ相当の理由を述べてから《説得》を成功させ、更に続けて《法律》に成功しないといけない」
菜月「それ相当の理由ってなんだよ!?」
KP「それは自分で考えな。はいRP!」
菜月『すいませーん、隣町の刑事の菜月って者ですー! あの、今はもうないチャペルについての情報が欲しいんですがいいですかー?』
KP「その説得の仕方だと、《説得》半分でロールだね」
菜月「うう…何がいけなかったんだよ…こうなりゃヤケだぁ!!」
【説得】(1/2)
菜月28→59
菜月「どっちみち失敗だー!!」
KP「では、受付の人から『すみませんが、そのような理由で機密情報を見せる訳にはいきません』と断られたよ」
菜月「撃沈だ〜…」
オルガ「初っ端から失敗って、どうするんだよ?」
空淵「…菜月、お前携帯持ってるんだよな? ネットとかで調べたりするのはどうだ?」
KP「お、さすが経験者。そうだね、僕からヒントを上げるなら…図書館で調べる事も可能だよ」
菜月「《図書館》なら技能を持ってる! よし、オイラは図書館に移動して調べてみるぜ。確かパソコンも使えるだろうし。あ、オルガに図書館に行くってメールしとくぜ」
KP「そうだ。時間は夕方過ぎになってるから、時間までに図書館に付いたかダイスで判定させて貰うよ。この場合《幸運》になるね」
菜月「よーし、任せろ!」
【幸運】
菜月60→99 ファンブル
オルガ&空淵「「うおいいぃいぃい!!?」」
菜月「ぎゃああぁ!!! オイラどうなっちゃうのー!?」
KP「では、君は見知らぬ土地の所為で目的地に着かないばかりか、暗い夜道の中で自分が何処にいるのか迷ってしまった」
菜月『うわーん! お巡りさん助けてー!』
空淵「お前が警察だろうが! どうすんだよオイ!」
オルガ「さっきからダイスの調子が悪くないか…?」
KP「では、菜月が道に迷った辺りでオルガ達のシーンに移ろう」
菜月「ちょ、オイラこのまま!? 夜道で誰かに襲われたらどうすんだよ!?」
空淵「警察がビビってどうすんだよ…」
オルガ「なあ、菜月の近くにコンビニとかないのか? そこにいけば多少は安全じゃないか?」
KP「うん、この時代ならコンビニは何処にでもあるし認めよう。菜月、どうする?」
菜月「もちろんコンビニに入るぜ! あと、迎えに来て貰うようにメールも送って置く。じゃ、出番になるまでコンビニでジャ○プでも立ち読みしてるぜ。『いやー、今週のジャ○プも面白いなー!』(泣)」
KP「では、空淵達のシーンに映そう」
KP「さて、君達は老人に教えられた屋敷から少し離れたチャペルへとやって来たよ。そこには建物の残骸がある」
空淵「車を降りるが、ザッと見て分かる事はあるか?」
KP「風雨に曝され、雑草や木が多い茂っている為に灰色の瓦礫には建築物の壁や土台の跡と言うよりも自然の石のように見えるね。どうする、近づく?」
オルガ「ああ。近づいて調べてみるぜ」
KP「そうか――ならば、君達はチャペルに近づく際に崩れかけた壁の傍を通ると、白いペンキで記号が書いて在る事に気付く。明らかに最近になって刷毛で描かれたものだ。
記号は3つのYの字から成っていてYの2つの頂点が両側にある別のYの頂点と触れ合うような形で三角形に並んでいる。そうやって出来た真ん中のスペースにはじっと見つめているような目が書き込まれている」(記号を見せる)
空淵「や、やな予感が…!」
KP「そして君達は感じるだろう…記号の傍に来た途端、額の辺りがチクチクするような…いや、ちょっと頭痛のようでもあるが、やはり頭痛とは違っていてチクチクと神経に触る嫌な感じであると…! さあお前ら、初のSANチェックだ!! クトゥルフの醍醐味を存分に味わいな!!(*9)」
空淵「ここでSANチェック!? オルガ、乗り切るぞ!」
オルガ「おう!」
【SANチェック】
オルガ80→99 失敗
空淵74→62 成功
オルガ「ぎゃああああぁ!!! 俺もファンブル出たー!!」
KP「大丈夫。SANチェックはファンブルやクリティカルは無いんだ。さて、不可解な頭痛に曝されたと言う事で、成功は0。失敗は1減少だ」
空淵「成功して良かった…!」
【SAN値減少】
オルガ80→79
オルガ「減っちゃった…大丈夫かな、俺?」
空淵「1だけ減っても沢山あるんだ、大丈夫だよ。RPしとくか」
オルガ「そうだな…『痛っ…! なんだ、この頭痛…!』」
空淵『どうやら、あんまり長居は出来そうにないな…! 手分けして探るぞ…!』
KP「では、探るとしてまずは謎の頭痛に対抗出来たか《POW×5》で振って貰おう。もし成功したら、《目星》を振っていいよ」
空淵「分かった」
【POW×5】
オルガ80→78 成功
空淵70→3 クリティカル
菜月&オルガ「「すげー!! クリティカルだ!!」」
空淵「どうだ! 伊達に事件に巻き込まれてる訳じゃねーぜ!」
KP「まだ一回しか巻き込まれてないクセに…じゃあ、オルガも空淵も耐えられた。空淵は《目星》を免除。オルガ、《目星》振って」
空淵(ん? クリティカルで免除? どういう事だ?)
オルガ「分かったぜ――って、俺初期値だった!」
KP(あ、これ来るな)
【目星】
オルガ25→94 失敗
オルガ「失敗だー!」
KP「ではオルガ。君は周りの風景に気を取られていた…気付くと、君が立っている土の下に弱った床板がある事に気付く。同時に、ミシミシと嫌な音を立て始めた。さあ、【DEX×4】の判定だ。失敗したら君は地階に落されて1D6のダメージを受けるぞ!」
オルガ「いやー!!」
【DEX×4】
オルガ68→86 失敗
KP「失敗だね! なら、君の床が抜けて真下に――!!」
空淵「待てKP! 俺は落ちそうになるオルガの腕を掴む事は可能か! クリティカルしてるって事は頭痛とか感じてなくて周囲を見てんだろ! とっさに掴む事は出来る筈だ!」
KP「う、うーん…! なら、空淵が反応出来るか同じく【DEX×4】で判定して貰おうか」
オルガ「頼む、空淵!!」
【DEX×4】
空淵48→92 失敗
菜月&オルガ&空淵「「「あっ…」」」
KP「……残念。空淵の伸ばす手も虚しく、オルガは3m下の地階に落された。1D6のダメージ判定だ」
【ダメージ】
1D6→2
耐久14→12
オルガ「どうにか被害が少なく済んだ…」
KP「では、オルガは運よく破壊された家具の上に落された感じだね」
空淵『オルガー!! 大丈夫かー!!』
オルガ『いったた…! どうにかー! にしても、何だここ…?』
KP「それって、辺りを見回すって事?」
オルガ「ああ、そうだけど?」
KP「そうか。なら君は焼けた跡に紛れ、ある物を見つける――それは絹のローブの切れ端を纏った骸骨が2体、地面に転がっている」
空淵「あ…この後の展開予想できた」
KP「白骨化した遺体を見たオルガは、再びSANチェックの時間だ」
オルガ「またかー!?」
【SANチェック】
オルガ79→49 成功
オルガ「うおおおっ! 成功したー!」
KP「白骨化した遺体だから、減少は無しだ」
オルガ『あ、ヤバ…!』
空淵『どうした、オルガ! 何か見つけたか!』
オルガ『ちょっと、骸骨がね…!』
空淵『がい……またかよ…』
オルガ『空淵ー! どうしたー!?』
空淵『何でもねぇ! オルガ、とりあえず出口を探せ! 無いようなら、俺ロープでも持ってくる!』
オルガ『分かったー!』
KP「では、今度は【POW×4】の対抗ロールだ」
空淵「さっきより数が減ってないか…?」
KP「いいから振れ」
菜月「命令口調!?」
【POW×4】
オルガ64→24 成功
空淵56→65 失敗
空淵「やべっ、失敗した!」
KP「では空淵。君の頭痛が酷くなった。これ以上ここにいる事に耐えられないだろう」
空淵「…一応訊くが、無理にいようとしたらどうなる?」
KP「どうしてもと言う場合、SAN値を犠牲にしないといけなくなるね。減少値は1D3かな?」
空淵「オルガ、お前の事は忘れない…!」
オルガ「見捨てる気か!! いいから助けてくれよ!! って、俺は! 出口はあるのか!?」
KP「出口らしき場所は何トンともありそうな瓦礫で埋まってしまっている。何日か使って退かさないと抜けるのは不可能だ」
オルガ「空淵ー!! 助けてー!! キーブレードの勇者だろー!!」
空淵「誰が勇者だ! つか、ロープなんて持ってたっけ…?」
KP「んー…車のトランクに常備されてそうだけど、一応《幸運》振って貰おうかな?」
オルガ「頼む! 成功してくれー!」
空淵「お前が祈るな!」
【幸運】
空淵70→21 成功
KP「うん。ロープはトランクにあった。長さ的にオルガの所まで届くだろう」
空淵「で、一旦車まで離れた訳だが…戻ったら正気度減少になるのか?」
KP「チャペルから離れたから頭痛は引くよ。だけど車を置いた場所が近いし、場所を離れた上で時間をおいて休憩すればリセットは可能だ。逆に今のまま戻ればリセットされないから正気度が減るね」
空淵「……仕方ねえ、大事な物犠牲にして助けに行くか」
オルガ「ありがとう、空淵ー! 持つべき者は友達だー!」
■作者メッセージ
*9:シナリオ中に何らかの精神的ショックを起こす時、必ず探索者はSANチェックを行わなければならない。SAN値が0になるとその探索者は耐久力が残ってても、完全に正気を失ったとして永久的に使えなくなる。