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クトゥルフ神話TRPGリプレイ 「悪霊の家」

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 KP&キャラ探索者紹介編
  • 02 悪霊の家・パート1
  • 03 悪霊の家・パート2
  • 04 悪霊の家・パート3
  • 05 悪霊の家・パート4
  • 06 悪霊の家・パート5
  • 07 悪霊の家・パート6
  • 08 悪霊の家・パート7
  • 09 悪霊の家・パート8
  • 10 悪霊の家・パート9
  • 11 悪霊の家・パート10
  • 12 悪霊の家・パート11
  • 13 悪霊の家・後日談&アトガキ
  • 悪霊の家・パート1


    KP「季節は11月終盤、本格的に冬に入った頃だ。さて、菜月。君は今日から数日間非番を与えられた訳だけど、午前中は何をしてる?」
    菜月「んー、休みの日だからな。自宅で最近嵌ってるオカルト雑誌でも読んでるわ」
    オルガ「じゃ、そこに俺が突入するぜ! 『菜月ー、遊びに来たぞー!!』」
    KP「へぇ、二人は知り合いって設定?」
    オルガ「ああ! その方がRPしやすいしな! あ、ちなみに変装の為にコスプレしているんだがいいか?」
    KP「通常なら技能を振って欲しいんだけど、内容によっては良い事にしよう。どんなコスプレ?」
    オルガ「相○の甲○亨だ!!」
    空淵「1シーズン前の某有名刑事ドラマかよ!?」
    菜月「って事は、俺が右○さんか。くぅー、燃えるぜ!!」
    KP「あっはははは! いいねいいね、身長は逆だけど許可するよ! じゃ、RP再開っ!」
    菜月『オルガ、相変わらず元気だな。つーか今回のコスプレは刑事モノか?』
    オルガ『ああ! 菜月に合わせて作ってみたんだ、似合うか?』
    菜月『スーツだからなぁ。刑事に見えるかどうかは置いといて、似合ってると思うぜ』
    オルガ『本当か! 夜なべして作った甲斐があったぜ、甲斐だけに…なーんてな!』
    空淵「ここ、ツッコミ入れる所なのか?」
    KP「じゃあ、君達が話をしていると玄関のチャイムが鳴るよ」
    菜月「開けるぜ。『はいはーい』」
    KP「菜月がドアを開けると、そこには40代の男が立っている。菜月、君には彼がオカルトサイトを通じて知り合った人だと言う事が分かるよ。『やあ菜月君、突然の訪問になってしまったが君に頼みたい事があるんだ。少しだけ時間をくれないか?』」
    菜月「『頼み? 立ち話も何だし、上がってくれよ』そう言って上がらせて、飲み物用意するぜ」
    オルガ「俺も手伝う!」
    KP「では、飲み物を用意して皆でテーブルを囲むと男が口を開くよ。『すまないね。えーと、そちらの方は?』」
    オルガ『俺は緋天オルガ、菜月とは昔からの友人でモデルやってるんだ。最近はテレビにも出るようになったんだぜ!』
    男(KP)『はぁ…モデル、ですか。すまない、私はそう言うのに疎くて…オカルト関連なら分かるのですが…』
    菜月『で、オイラに用件って言うのは? あ、オルガは下がらせた方がいいか?』
    男(KP)『いや、彼もいても大丈夫だよ。実は菜月君、オカルト内で噂されていた幽霊屋敷を買う事に成功したんだ』
    菜月『幽霊屋敷?』
    KP「ここで菜月。君にはTRPGの要でもあるダイスロールをやって貰うよ。《オカルト》で判定するから、この1D100用のダイスを振ってくれ」
    菜月「よーし、オイラの初出番だ! 数字低いけど…」
    空淵「いいから振ってみろ。俺も一番最初、初期値並みの数値で振ったらクリティカルの1出したからな」
    オルガ「凄いなクウ!! あ、俺も挑戦してみていいか?」
    KP「いいよ、やってごらん。そうそう、一応確認だが技能の数値以下の数字が出れば成功。それ以上だと失敗になるからね」
    二人「「よーし!」」

     【オカルト】

     菜月25→23 成功
     オルガ5→83 失敗

    全員「「「「成功したー!!?」」」」
    KP「うわぁ、まさか本当に成功するなんて…!」
    空淵「自分で言っといて何だけど、失敗するかと思ってた…」
    菜月「1/4でも当たるんだな! さ、どんな事が分かるんだ!」
    KP「じゃあ、菜月はその屋敷について分かるよ。丁度隣町の外れにコービットと言う外国人が建てた古い屋敷で、誰もいない筈なのに時折物音がしたり人影を見たそうだ。前々からオカルト内では幽霊が住んでいるのではないかと噂されていたようだね。さ、この情報を元にRPしてくれ」
    菜月『あー…聞いた事あるな。コービットって人が建てた古い屋敷で、場所は丁度ここの隣町だよな?』
    男(KP)『おお、さすがは菜月君だ! その真意を確かめる為、屋敷を買ったのはいいんだが…噂は本当のようでな。最初は興奮したが、後々考えたらあの家に住み続けたら前の家主と同じようになってしまうのではと思って…菜月君、君の敏腕刑事の力を使って、屋敷の異変を解決してほしいんだ』
    菜月『敏腕刑事! ああ、任せてくれ! オイラの推理とヒラメキでこの事件解決に導いてやるぜ!』
    空淵「随分な自信だな…ここは普通、断る所じゃねえのか?」
    菜月「刑事としての力を求められているんだ、断る理由なんてどこにある?」
    空淵「お前、凄い楽天家だな…」
    オルガ「んー、俺も付いて行く方がいいよな。『なあ、俺も手伝っていいか? 幽霊屋敷に興味あるし、本当だったら幽霊をぶん殴れる体験も出来るしな! 菜月と俺のコンビなら怖い物無しだぜ!』」
    KP「ふむ。では男は喜んでお礼を言うよ。『ありがとう! この異変を解決したのなら、お礼は倍にして弾もう! この後用事があるから一旦戻るが、菜月君、オルガ君。検討を祈る』そう言って男は菜月の家を後にしたよ」
    菜月「よーし、さっそく現場に行こうぜ!!」
    KP「の前に、別のシーンに移るよ」



    KP「さて、次にクウ――いや、空淵の導入に入るよ」
    空淵「いよいよ俺の番か」
    KP「二人と同じ同時刻。空淵、君は仕事を終えて自分の家でもある屋敷に帰っていた」
    菜月「極道の仕事って何だよ?」
    KP「んー、カツアゲや恐喝?」
    オルガ「お前本当に勇者か?」
    空淵「てめえら後で表出ろ」
    KP「さて、帰宅している君に電話がかかる。画面を見ると、君の知り合いからだ」
    空淵「じゃ、出るぜ。『もしもし』」
    ?(KP)『どうも、空淵。今暇ですか? と言うか年柄年中暇な職でしたよね。すぐに私の事務所に来て欲しいのですが』
    空淵「……KP、これ断っていいか?」
    KP「ダメに決まってるだろ?」(黒笑)
    空淵「既に嫌な予感しかしねぇ…! 『あ〜…事務所って…?』」
    ?(KP)『氷狩探偵事務所です』
    空淵『探偵って何だよ!? お前詐欺師だろうがぁ!?』
    菜月&オルガ「「詐欺師!?」」
    空淵「あ〜…メタ発言いいか?(*5)」
    KP「君に関わる事件の話に繋がるだろ、だから禁止。『いいから来なさい。客も待たせているんですから』そう言ってブツリと電話を切ったよ」
    空淵「『…チッ』俺も切って、渋々だが事務所に向かう。場所って分かってんのか?」
    KP「うん、知り合いだからね。じゃ、歩いて30分かけて君は事務所のあるビルに辿り着いたよ」
    空淵「じゃあ事務所に入る。『来たぜー。氷狩』」
    KP「中は簡易的――とはいかなく物が乱雑してるね。整理整頓が苦手なようだ」
    空淵『相変わらず汚い所だな…』
    KP「そんな事をぼやいていると、電話の主である氷狩が現れるよ。『随分待たせてくれましたね、空淵。とにかくそこに座ってください』そう言って、乱雑から間逃れたソファーを勧めるよ」
    空淵『氷狩、何の用だよ? 俺これでも忙しいんだけど?』
    氷狩(KP)『用と言うのは他でもありません。彼の依頼を引き受けて欲しいんです』
    空淵『彼?』
    KP「君が訊き返した直後、隣から気配を感じる。振り返ると、そこには黒いコートに黒い目隠しをした銀髪の少年がいつの間にか隣に立っていた。あ、こんな人ね」(絵を見せる)
    空淵「ゲェ…!」(戦慄)
    菜月「え? これリクじゃん」
    オルガ「はー、こいつを使って依頼を――どうした、クウ?」
    空淵「俺帰る!! 速攻で逃げたい!! つーか関わりたくもねぇ!!」
    KP「ハッハッハ、良いではないか良いではないか?」(黒笑)
    空淵「嫌だぁぁぁーーーーーーー!!! 俺は人間捨てたくねぇぇぇ!!!」
    オルガ「な、なに!? 何時からリクにトラウマ持ったんだ!?」
    空淵「見た目に騙されるな…!! こいつに関わったら最後、人間として必要な物失うぞ…!!」
    菜月「ん、んな大げさな…」
    空淵「こいつの所為でこの氷狩ってキャラ、知ってはいけない部分知って人間捨てた…!(*6)」
    菜月&オルガ「「何があった!?」」
    KP「はいはい、とにかく進めるよー。大丈夫、序盤からそんな事しないよ。君が余計な行動をしない限りねぇ…?」
    空淵「ち、ちくしょう…!」
    少年(KP)『どうも、初めまして。今回こちらに依頼をさせて頂きます――名前は…リク、もしくはナイアとでも呼んでください。分かりやすい偽名ですがね?』
    空淵「(あ…もうあかん奴だ…! 一緒にいる時点で氷狩が洗脳されてたりとか、正気度無くなっててもおかしくねぇ…!)」(滝汗)
    氷狩(KP)『私は他に依頼がありまして、ここは暇そうなあなたに任せようかと。報酬はあげますからさっさと解決しといてくださいね。では失礼』
    菜月&オルガ&空淵「「「こいつ逃げたー!」」」
    空淵「『待ちやがれ氷狩!』そう言って捕まえる!!」
    KP「残念。氷狩は足早に扉に手を掛けてバタンと閉める。汚い部屋の中に残されたのは君と少年の二人だ」
    空淵「……《心理学》しながら向かい側のソファーに座るわ」
    KP「ふむ――ではそうすると少年はニッコリと笑かけて人差し指を口元に当てる。すると君の背筋に怖気が走る。まるで心臓に刃物を当てているような、今にも握りつぶされそうな…そんな命の危険を感じるだろう。これ以上心を読もうとしたら…言わなくても聡明な君は分かるだろう?」
    空淵「無理だと承知はしてたよ。どうせこいつとは初対面だし、諦めて話聞くわ。『…わりいな、本当はあいつに依頼したかったんだろ?』」
    少年(KP)『いえ。別にあなたでも構いませんよ? 一回とは言え、経験はあるようですし…ね』
    空淵『経験?』
    少年(KP)「『こちらの話です。さて、私からの依頼ですが――ある屋敷の異変を解決して貰おうかと思っているんです』。そう言うと、一通りの資料を差し出すよ」
    空淵『屋敷の異変?』
    少年(KP)『前にちょっと、こちらの屋敷に関わった事がありまして。私としてはこのままほっといてもいいのですが、念のためと言う言葉があります…そこでこちらの事務所に依頼を出した所、あなたを紹介して貰ったんです』
    空淵『氷狩の奴…やっぱり俺に押し付けたな…!!』
    少年(KP)「『ああ、折角ですので依頼金は前もって払って置きますね?』そう言うと、彼は50万を空淵に与えたよ」
    菜月&オルガ「「50万!?」」
    空淵「…お金には触れない。『その屋敷の異変って何だよ? 危険なら俺は引き受けねえぞ』代わりにそう聞く」
    少年(KP)『異変ですか。そうですね、分かりやすく言うなら――“悪霊”が住みついてます』
    オルガ「うわ、バッサリ言い切ったぞこいつ」
    空淵『あく、りょう…? おい、俺にお祓いしろって言うのか?』
    少年(KP)「『ふふふ…それはあなた次第です。では頼みますよ――ああ、そうだ』ここで言葉を着ると、君に向かって不敵に笑いかける」
    空淵「え?」
    少年(KP)「『今度は、守れるといいですね?』そう言うと、彼は扉を開けて去った」
    菜月「ど、どう言う意味だ?」
    空淵「こっちの話だ。追いかけ――は無駄だろうな。不満げに資料を確認してもいいか?」
    KP「資料には屋敷の住所と写真があるね。それ以上の事は書かれていない」
    空淵「自分達で調査しろって事か…だが、その前に菜月達と合流した方がいいな」
    オルガ「んー、現地付近で合流するか? 俺達が屋敷を調べて、クウ…いや、空淵に出会うって形で」
    空淵「だな。じゃあ、それで行くぜ」
    KP「よし、次のシーンに移ろう」

    15/11/26 00:03 NANA   

    ■作者メッセージ

    *5:今まで参加したセッション、つまり神話生物に関する事件・話をする事。尚、探索者同士でその会話を聞いてしまうともれなくSANチェック&内容に見合った《クトゥルフ神話》技能をゲットしてしまう。

    *6:見た目はリクの姿を引用しているが、実際は大いなる存在であり邪神。そこに関わった所為で、最大で持てるSAN値が減少する《クトゥルフ神話》技能を手に入れる事になった。
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