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クトゥルフ神話TRPGリプレイ 「悪霊の家」

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 KP&キャラ探索者紹介編
  • 02 悪霊の家・パート1
  • 03 悪霊の家・パート2
  • 04 悪霊の家・パート3
  • 05 悪霊の家・パート4
  • 06 悪霊の家・パート5
  • 07 悪霊の家・パート6
  • 08 悪霊の家・パート7
  • 09 悪霊の家・パート8
  • 10 悪霊の家・パート9
  • 11 悪霊の家・パート10
  • 12 悪霊の家・パート11
  • 13 悪霊の家・後日談&アトガキ
  • KP&キャラ探索者紹介編


     11月某日。ある方の一年に一回しかない記念すべき日。
     その方の為に今回は、ある二人と一人が呼ばれた。
     これから始まるのは、彼らが恐怖と狂気とボケとツッコミの中で奮闘したゲームの記録である…。



    菜月「さて、今年はオイラ達か…」
    オルガ「俺が呼ばれたって事は、今年もまたコスプレか! さーて、今年はどんなコスプレをみんなに着せるかなー!」
    菜月「お前のそう言う所、オイラは好きだぜ? 他人を巻き込もうとする所を除けばだけど…――お、ここだな! どうもー、今回呼ばれた菜月とオルガでーす」

     菜月が指定された部屋の扉を開ける。そこにはテーブルと四脚の椅子が用意されており、鈴の付いた巫女衣装を着た少女が用意された椅子に座っていた。

    ?「やあ、こんにちは。今日はよろしく頼むよ」
    菜月&オルガ「「お前、誰?」」
    ?「ああ、言うと思ったよ。予想なんてしてるよ本編には出ないキャラなんだからさぁ!!」

     ムキー!と立ち上がるなり地団駄を踏む少女。それから数分、気が済んだのか怒りを沈めて咳払いをした。

    ?「ゴホン。僕は《鈴乃詠(スズノヨミ)》。まあ、この通り名前が長いからスズちゃんと呼んでくれ。今回君達を呼んだのは、あるゲームをして欲しいのさ」
    オルガ「あるゲーム?」
    菜月「分かった! 魂を賭けた闇のゲームだろ!」
    スズ「遊○王じゃないよ!! まあ、闇のゲーム…とはいかないけど、それなりに恐怖を味わえるゲームと言えるかな」

     そう言うと、スズは一冊の分厚い本を二人に見せつけた。

    スズ「今回やるのは紙と鉛筆とダイスで遊べるゲーム――TRPGの中でも人気のある『クトゥルフ神話TRPG』さ」
    オルガ「あー、それってあれか? 確か【這い○れニャ○子】とか【女神○生・ペル○ナシリーズ】とかの?」
    スズ「まあ、有名どころと言えばそれだね。だけど、それらの作品の原作はこれ――正確にはラグ・クラフトと言う人物の作品が元で、それをTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)として作ったのがこれなのさ。ま、今日はこのゲームをして貰う為に君達を呼んだんだ」
    菜月「でも、どうしてこのゲームをするんだ? って言うか、何でオイラ達が選ばれたんだ?」
    スズ「このゲームは夢旅人も知ってて一時的に嵌っていたそうだからね――まあぶっちゃけた理由、作者が動画見て嵌ったあまり大金使ってルルブ購入したのはいいけど、どの作者に声かけても誰もやろうとしないから『ならば脳内セッションだけでも!!』と言う事で…」
    菜月「なんつー理由!?」
    オルガ「ちょ…お前の所の作者、友達少ないのか?」
    スズ「あと、君達が呼ばれたのは君らの作者の意思さ。『菜月とオルガのギャグコンビでお願いします』と」
    オルガ「え? 俺達そんなコンビだったっけ? 初耳なんだけど?」
    スズ「ま、結局の所これから起きるのは実際に人がやったセッションではないよ。だけど、ダイス目は実際に振って出た結果を使っているから、充分楽しめると思うからね」
    オルガ「あのさー。やるのはいいんだけど、俺達二人とも初心者なんだけど?」
    スズ「大丈夫、助っ人…基、経験者を呼んであるから」
    菜月&オルガ「「経験者?」」

     その時、タイミングよく部屋のドアが開かれた。

    ?「入るぜー、スズ。って、お前ら…」
    菜月&オルガ「「クウ!?」」
    クウ「おい、その机にある奴…もしかして…」
    スズ「ふふん、察しが良いね。クウ、TRPGやるよ!」
    クウ「しかもクトゥルフかよ…お前まで感化しやがって…」
    スズ「こんなに楽しいゲームは他にないからね。あ、二人はこのルルブとダイスを使ってキャラ作成やって。ちなみに、これがサンプルね」(ピラッ)
    クウ「って、それ俺が作ったキャラシートじゃねーか!! 何でお前が持ってんだ!?」
    スズ「管理してたスピカから拝借させて貰ったのさ。ちゃんと許可は取ってあるよ」
    クウ「スピカァァ…!! よりにもよってこんな奴に…!!」
    菜月「とりあえず、オイラ達もキャラを作ってみるか」
    オルガ「そうだな。ルールを見てると楽しそうだし。えーとまずダイスを三つ使って…(*1)」
    クウ「…とりあえず状況見て把握はした。スズ、何で俺なんだ?」
    スズ「夢旅人氏が『この二人に対するツッコミが見てみたい』ってさ」
    クウ「たったそんだけの理由かよ!!」



     *キャラ作成中…(コロコロコロ〜)



    スズ「さて、キャラ作りは終わったようだね。早速見せて貰おうか」
    菜月「じゃ、まずはオイラからだ!!」


    七属 菜月(しぞく なつき)
     性別・男 年齢・25

     STR=14 DEX=10 INT=10 CON=15 APP=7 POW=12 SIZ=14 EDU=16
     年収800万・財産4000万
     SAN=60 幸運=60 アイデア=50 知識=80 耐久力=15 マジックポイント=12 db+1D4

     刑事:目星75・聞き耳75・法律60・説得55・心理学55・値切り30・図書館75:回避50・応急手当80・オカルト25


    菜月「オイラは七属菜月。ある街に所属している刑事だ。荒事は苦手だが、現場検証や聞き込みに関する情報収集に関しては得意分野なんだ。最近はオカルト系に嵌っていて、休みの日はのんびりとオカルトに関する事を漁っているぜ」
    スズ「平均的にステータスは高めだね。外見(APP)を除けば」
    クウ「平均が9辺りだからな。モテなさそうなのは間違いねーな」
    菜月「しょ、しょうがないだろ! それに人を見かけで判断しない方がいいぜ!」
    スズ「ふむふむ、技能は基本的に探索系だね。対人様に説得と心理学も取っていて、回復も出来ると」
    菜月「ま、何だ。探索と回復は俺に任せてくれ!」
    オルガ「次は俺だな!」


     緋天 オルガ(ひてん オルガ)
     性別・男 年齢・25

     STR=10 DEX=17 INT=11 CON=17 APP=8 POW=16 SIZ=10 EDU=20
     年収400万・財産2000万
     SAN=80 幸運=80 アイデア=55 知識=99 耐久力=14 マジックポイント=16 db+0

     エンターテイナー:言いくるめ35・心理学70・信用70・芸術(コスプレ)75・変装81・回避79・投擲80:精神分析61・こぶし/パンチ60・キック65


    オルガ「俺の名は緋天オルガ。名前から分かるが、日本人と外国人のハーフだ。ある時、コスプレをして散策していたら芸能事務所にスカウトされたのをキッカケに、外国人ハーフとしてテレビに出る事になった。今はモデルとして活躍しつつ時折テレビにも出演したりするぜ!」
    クウ「オイィ!! 何か一個変な技能混じってんぞ!?」
    オルガ「何を言う、コスプレは立派な文化だろ(*2)」
    クウ「神話生物と戦ったり謎解きするゲームだぞ!! コスプレが何の役に立つんだよ!! クトゥルフ神話TRPG舐めんなぁ!!」



     しかし、この技能が後に役に立つなど…この時は誰も思っていなかった…。



    クウ「妙なフラグ立てるなKPっ!!」
    スズ「まあでも、モデルをしているって割にAPPが平均以下だね。体力(CON)や教育(EDU)がダントツに高いのを考えると、お笑い芸人じゃないの?」
    オルガ「あー、うん…そこはあれだ! 変装して誤魔化しているのさ! コスプレ用のモデルで顔を隠すキャラとか演じれば、顔なんてあんまり関係ないだろ!」
    クウ「お前、そんなんでよくテレビに出れるな…一種の詐欺だぞ?」
    菜月「そうそう。オイラは探索中心に技能だから、オルガは戦闘系で技能を取ってくれたんだぜ! 二人合わせれば無敵だぜ!」
    スズ「最低限の格闘技に回避持ち。ダメージボーナス無いのが何とも言えないけど…投擲は攻撃以外にも使う方法あるからいいかもね」
    オルガ「それにSAN値(正気度)は高いし、アイデアも低めだ。そうそう発狂もしないから任せてくれよ!」
    スズ「…正気度が一番高くても、発狂する時は発狂するからねぇ…」
    クウ「…おいスズ、何で俺を見る?」
    スズ「えぇ〜? ぼくはなんにもしらないよぉ〜?」
    クウ「白々しいんだよ!!」
    オルガ「で、クウのはどんなキャラ何だ?」
    クウ「俺は…これだ」


     丹羽 空淵(にわ くうえん)
     性別・男 年齢・26

     STR=9 DEX=12 INT=13 CON=16 APP=11 POW=14 SIZ=18 EDU=12
     年収800万・財産4000万
     SAN=74 幸運=70 アイデア=65 知識=60 耐久力=17 マジックポイント=14 db+1D4

     暴力団組員《自称・極道》:言いくるめ25・隠す35・芸術(イカサマ)25・心理学25・値切り25・目星65・マーシャルアーツ51・キック75:回避・39・こぶし70・組みつき40・跳躍35・鍵開け41・運転50(自動車)・聞き耳31・信用19

     所持品 武器:安全靴(+1)・グローブ(+1)
         防具:厚手のジャケット(装甲+1)
         ピッキングツール(鍵開け+10)


    クウ「俺の名前は丹羽空淵。ある町の極道をしているんだ。極道と言っても、今では忘れられた任侠の精神を大事にしている。そんな訳で、組合内では家族ぐるみで生活しているぜ。ちなみに5月に身内と知り合いで旅行に行ったんだが……まあ、いろいろあった。うん」
    菜月「筋力(STR)弱っ!」
    オルガ「お前本職は格闘持ちの剣士だろ、低いなオイ」
    クウ「うっせー!! 外見が平均以下の奴らに言われたくねぇよ!!」
    スズ「にしても、CONは高めでSIZ(体格)はカンスト叩き出してるんだね…完全に肉壁タイプだ」
    菜月「あ、本当だな。耐久力(HP)オイラ達の中で一番高いや」
    オルガ「なるほど、いざって時はクウが庇えばいいんだな。頼りにしてるぜ!」
    クウ「俺に死ねと言いたいのかお前ら?(*3)」
    オルガ「ところでお前のキャラ、一部のステータスや技能の数字上乗せしてないか?」
    クウ「これでも一回クリア経験してるからな…その時に成長ロールや正気度回復しているから、他の奴より能力アップした状態で始められるんだよ」
    菜月「要はレベルアップした状態で始められるんだな。はー、技能を見ると俺より戦闘寄りなんだな」
    クウ「ああ。他の奴らとやった時に、俺が戦闘系で作る事になったんだよ。で、余った分はいろんな技能や使える物に振ってみたんだ」
    菜月「確率は1/4以上で成功か…厳しくないか?」
    クウ「大丈夫だろ、当たる時は当たるからな」
    スズ「外す時は盛大に外すクセに〜」
    クウ「一言余計なんだよスズ!!」
    オルガ「でもさ〜…マズくないか?」
    クウ「なにがだ?」
    オルガ「だって極道だろ? 刑事の菜月と鉢合わせしたら…」
    菜月&クウ「「あ…」」
    スズ「そこはクウ次第だね。頑張って捕まらないようにね〜」



    スズ「では、キャラも作った所でさっそく今回やるシナリオを発表するよー」
    菜月&オルガ「「シナリオ?」」
    クウ「クトゥルフ神話TRPGもそうだが、その他のTRPGをプレイする際KPがゲームをする話を持ってくるんだ。それをシナリオって言うんだ」
    スズ「説明ありがとね。今回やるシナリオは、初心者にオススメ! ルルブに乗ってあるサンプルシナリオ【悪霊の家】だ! このシナリオ、舞台は外国なんだけど今回は現代日本に置き換えてプレイしていくよー。三人共、死なない様に頑張ってねー!」
    菜月「え? 死なないようって…?」
    クウ「あ〜…クトゥルフ神話ってのは、オカルトやホラー要素混じってんだ。大抵のシナリオは耐久力・SANが0にならなくても、条件満たさないとキャラがロスト(消失)になるから気を付けろよ」
    菜月「そんなに危険なゲームなのかこれ!?」
    オルガ「魂を賭けた闇のゲームか…!」
    スズ「いい加減遊○王から離れようね? じゃないと…初っ端から神格入れ込んで、本気でキャラロストさせるよ?(*4)」
    クウ「KPでもやって良い事と悪い事あるぞ…!」
    スズ「冗談だよ。それじゃ、レッツプレイ!」

    15/11/26 00:02 NANA   

    ■作者メッセージ

    セッションの際のハンドアウト説明

    ・クリティカル(01〜05)&ファンブル(96〜00)あり、スペシャル(判定の五分の一で成功)あり。
    ・SANチェックにクリファンはなし。
    ・一部補正ルールを適応(交渉等、場所や道具類など)
    ・何かしらPLが思いついた事で、KPがいいと判断すれば採用していい(これ重要)
    ・RP(ロールプレイ)、PL同士の会話は自由にしていい。




    *1:キャラ作成の際、6面ダイスを使用します。ダイスの見方は1D100ですと1個の100面ダイスを振る。2D6ですと、2個の6面ダイスを振る。と言った感じです。

    *2:《芸術》と言う技能は種類があり、基本PLが自由に選べます。一例は《芸術:音楽》とか《芸術:料理》と言った感じです。今回のような場合…KPが納得すればOK貰えるので覚えておきましょう。

    *3:敵となる大半の神話生物やクリーチャーは当たれば普通に大ダメージを負います。中には避けられない攻撃をして一撃でやられたり能力を吸収されたり捕食されたり…耐久力が多い=死ににくいと言うゲームではないのでご注意を。

    *4:神に値する神話生物を見てしまった際は1D10/1D100のSANチェックを起こします。ダイスの出目によってはワンチャンで永久的発狂でロスト(消失)します。無事に正気を保っても、どうにかして追い返さないと死ぬどころか世界滅亡します。このTRPGでは、人はどう足掻いても神格には勝てないと言うルールなのです。
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