悪霊の家・パート4
空淵『ちくしょう…! 急に頭痛が酷くなりやがって…! って、あれ? 引いた…? ん、メール?』
【お願い、早く助けて】
空淵『あの地下、どんだけ怖い物があるんだよ…にしても、骸骨――くそっ、嫌でもあの旅館思い出すぜ…』
菜月「あの旅館?」
KP「前のセッション、旅館が舞台だったんだ」
空淵『あったあった。さて、オルガを助けにツゥ!!』
【正気度減少】
空淵 1D3→2 74→72
空淵『んな、もんで…足を止めてたまるかぁ!!』
オルガ「さて、空淵の助けを待つとして――あのさ、一応この場所調べてもいい?」
KP「調べる場合、《図書館》になるね」
オルガ「それも初期値だ…けど、空淵が大事な何かと引き換えに俺を助けてくれるんだ。何もしないよりマシだ」
【図書館】
オルガ25→23 成功
オルガ「やった! 成功したぜ!」
菜月「凄いぜオルガ!」
KP「ではオルガ。君は一冊の本を見つけたよ。あと《目星》を」
オルガ「え?」
【目星】
オルガ25→2 クリティカル
菜月&空淵「「クリティカル出た!」」
オルガ「よっしゃー! 運が向いてきたー!」
KP「………(汗)」
空淵「KP…黙り込んでどうした?」
KP「いや、あの…うん。どうしようかと思ってね…」
オルガ「え?」
KP「オルガ。君はもう一冊、鎖に繋がれた分厚い本を見つけた。だけど、君は気付いてしまう。本の表紙が紙ではなく――人間の皮で出来ている事に」
菜月「なん…だと…!」
KP「オルガ、非常に申し訳ないと思うが――SANチェックだ(*10)」
オルガ「希望が絶望に変わったーーー!!?」
空淵「女神だ、ダイスの女神に嫌われてる…」
【SANチェック】
オルガ79→49 成功
菜月「何気に成功している…さすがは主人公組」
KP「では、オルガ。成功と言う事で正気度1の消失だ」
オルガ「それでも減ったぁ…」
【正気度喪失】
オルガ79→78
KP「そうこうしている間に、空淵の準備が出来てロープが垂れてくるよ」
空淵『オルガー! 早く上がってこーい!』
オルガ「『分かった、空淵!』俺は…うん、この2冊を持って上がりたいんだが、鎖って外せるか?」
菜月「そんな危なさそうな本を持って行くのか!?」
空淵「絶対中身危ない奴だぞそれ!!」
オルガ「折角見つけたんだし、ここ廃墟だろ? 大丈夫大丈夫! それに、ここで読む訳にもいかないしな。変な頭痛とかする訳だし」
空淵「あの記号思いだぜ。誰かに見られている可能性もあるんじゃ…!」
オルガ「じゃあ空淵が《隠す》使えばいいだろ!」
空淵「これ以上モタモタしてたら俺の正気度減るだろ! …あー、もう分かったよ! 持って行け! その代わり、俺絶対中身読まないからな! お前が責任もって読めよ、いいな!」
KP「さて、話に戻るけど…机は腐っているおかげで難なく鎖から外す事が出来たよ」
オルガ「よし、じゃあロープで脱出だー!」
KP「では脱出した辺りでオルガ、【POW×3】を」
オルガ「時間かけてるもんな~。そろそろヤバイかも…」
【POW×3】
オルガ48→3 クリティカル
空淵「女神だ…オルガに女神が降臨してるぞ…!!」
菜月「ある意味すげぇよ、オルガ…!」
KP「オルガ、君は頭痛が引いた感じがしたよ。もう少しならここにいれるだろうけど」
オルガ「いや、空淵の具合もあるしここで引くよ。『空淵、悪いな! って顔色酷いぞ?』」
空淵『正直頭がガンガンする…! この場を離れないと、気が狂いそうだ…!』
オルガ『そうだな。ロープは俺が回収するから、先に車に戻ってくれ』
空淵『すまねぇ…!』
オルガ「と言う訳で、ロープを回収して車に戻るぜ。『空淵、戻ったぜ。助けに来てくれてありがとな!』」
空淵『ったく、今後は気を付けろよ』
オルガ『でもまあ、収穫はあったよ。とりあえず、この本を調べるとして――お、菜月からメールだ』
空淵『菜月は何て?』
オルガ『ああ。道に迷ったからコンビニまで迎えに来てくれってさ』
空淵『はぁ!? あいつ警察署居たんじゃねーのか!? つーかコンビニって何処のコンビニだ!!』
オルガ『一応、周りの情報とか教えてくれてるけど…うーん』
空淵「なあ、これどうすればいい?」
KP「正直な所、場所を指定してないから《ナビゲート》。もしくはネットを使って探す《コンピューター》になるね…」
菜月「ファンブルって恐ろしいな…誰も持っちゃいねぇ…」
オルガ「このままじゃ菜月と合流できない…駄目元で振ってみるか?」
空淵「――KP、提案があるんだが」
KP「なに?」
空淵「お前、導入で氷狩とリクモドキ出したよな? って事は、俺以外の探索者も把握してるって事だよな?」
KP「そりゃまあ、じゃないと君継続なんだし前回の内容も頭に入れないと――…空淵、もしかして《あの子》使うの?」
空淵「それしか菜月見つける方法ねぇだろ。俺達誰もその技能持っちゃいねえし」
KP「まあ、僕としてもこの状況はマズイって思ってるし…いいよ、特別に許可する」
菜月「なあ、二人で何を話しているんだ?」
空淵「すぐに分かる。じゃ、電話するぜ」
KP「君がコールすると、すぐに相手が出るよ。『空淵さん、どうしたんですか?』」
空淵『頼みがある、玲愛。今から俺が言う情報を使って場所を調べてくれ』
菜月「玲愛? 何だ、聞き覚えのあるフレーズな気が…」
KP「『え? あ、はい。分かりました』で、どっちを振るの?」
空淵「両方は可能か?」
KP「OK。分かった」
【ナビゲート】
玲愛40→77 失敗
【コンピューター】
玲愛55→94 失敗
空淵「玲愛ーーー!!? 前回の運の良さは何処いったんだよ!? 本人か! 本人じゃないといけないのか!!」
KP「ちょっとそれどう言う意味! 僕じゃ不満か!」
オルガ「お、俺も一応挑戦しとくぜ!」
【ナビゲート】
オルガ10→34 失敗
【コンピューター】
オルガ1→14 失敗
オルガ「ダメか~」
空淵「もう一回! もう一回可能か! あいつは2回目には必ず成功するんだ…《コンピューター》で頼む!」
KP「うん。僕も菜月を合流させたいから頼むよ…!」
【コンピューター】
玲愛55→91 失敗
全員『………』
空淵「…スズ。どれくらい時間経ってる?」
KP「合流が15時、聞き込みからの警察署で17時。チャペル調べるので判定が3回だから19時。今までの判定を30分で見積もって…20時半だね」
空淵「もう一回だけ、挑戦してみるか」
KP「結構調べてるし、補正で 10上げるよ」
菜月「頼む、玲愛ちゃん!!」
オルガ「俺達に希望を与えてくれ!!」
空淵(うわ、すっげぇ殴りてぇ)
【コンピューター】(+10)
玲愛65→61 成功
菜月「よしゃー!! 玲愛ちゃん愛してふべっ!!」
オルガ「ありがとう、玲愛あだぁ!? いきなり何すんだ!?」
空淵「ちょっとムカついただけだ…!」
菜月&オルガ「「理不尽な!?」」
KP「『やっと分かりました! すみません、空淵さん…時間かけてしまいました』…そう言ってしょぼんと玲愛は謝るよ」
空淵『いや、お前は良くやってくれたよ。ごめんな、急にこんな頼みごとして』
玲愛(KP)『いえ、気にしてません。空淵さんの役に立てるのなら何よりです。ところで、今日は何時に帰って来るんですか?』
空淵『悪い、玲愛。氷狩の用事を手伝う事になって、しばらく帰れそうにない。くみ…皆にそう伝えておいてくれ』
玲愛(KP)『氷狩さんの……分かりましたぁ。空淵さんのバカ』
空淵『何で急に不機嫌になるんだ!』
玲愛(KP)『不機嫌じゃないです! 空淵さんの浮気者! 私なんかよりも氷狩さんの方がいいんですもんね、恋人同士ですもんね! 空淵さんの…バカァーーーーっ!!!』
空淵『ぐお!? 玲愛、まだあいつの嘘引き摺ってるのか!? おい玲愛(ブツリ!)――あ、もうこれ協力してくれなさそうだな…』
オルガ『えーと…空淵、あんた二股してんのか?』
空淵『ちげーよ! つーか今の相手彼女じゃねーから! 一緒に住んでる家族だ!』
オルガ『と、とにかく場所も分かったし早く菜月を迎えにいかないとな!』
空淵『だな…ついでにコンビニで何か買うか』
KP「では、君達は15分程車を走らせて菜月のいるコンビニについたよ」
オルガ『菜月ー、迎えに来たぜー』
菜月『やっと来たぁ、もう待ちくたびれたぜ…』
空淵『お前、何がどうしてこんな所にいたんだよ?』
菜月『それは斯く斯く云々』
オルガ『四角いキューブ。なるほど、門前払いされたんだな』
空淵「おい今懐かしいCMの宣伝になってなかったか!?」
菜月『ところで、今日どうする? ここで晩御飯買って解散するか?』
オルガ『いや。折角だ、三人で俺ん家に泊まろうぜ!! 結構いい体格の奴も見つけたし、今日はコスプレパーティだぁ!!』
菜月&空淵「「コス…プレ…?」」
オルガ「ああそうだ! 俺はいろんなコスプレをして仕事しているって設定なんだ! つまり、自宅にはコスプレの服が合ってもおかしくないし無かったら作ればいい。てな訳でKP、構わないよな…!!」(黒笑)
空淵「ふ、ふざけんな!! KPそんなの断「イエース、オフコース!」スズノヨミぃぃぃ!!?」
KP「では君らはコンビニで夕飯を買い、オルガの家へと辿り着いた!」
菜月「滅茶苦茶いい笑顔で先に進めたぁ!?」
KP「菜月はオルガと昔馴染みなんだから、家に遊びに来てもおかしくないだろ。それに空淵、君玲愛と喧嘩した状態で屋敷に戻ったら組員総出で簀巻きにされて海に放り出されるよ?」
空淵「この下衆がぁ…!」
オルガ「よーし、RPだぁぁ!! コスプレイヤーの力見せてやるぜぇ!」
KP「さーて、僕は高みから傍観してよう。好きに演じていいからね~♪」
菜月「クウ…こいつ、こんなキャラなの?」
空淵「あぁ、こんなキャラなんだ…!」
オルガ『さあ、上がってくれ! 足の踏み場は少ないが気にするな!』
菜月『…オルガ、またコスプレの服作ったのか?』
オルガ『おうよ! あ、ダンボール踏まないようにな。あとそっちの部屋は武器庫だから無暗に入らないでくれ』
空淵『武器庫!?』
オルガ『ああ。剣やら杖やら銃やら特殊な武器まで全部そっちの部屋に入れてんだ! ご飯はこっちで食おうぜ! ちゃんと片付けてあるから安心しろ』
菜月『前より酷くなってるのはオイラの気のせいか…?』
空淵『俺、こいつの事見くびってたかもしれない…』
オルガ『さーて、ご飯を食いながら今後の事を決めたいんだが』
空淵『今後の事…ああ、ちゃんと作戦会議する気は』
オルガ『あの屋敷に乗り込む際の衣装を決めるぞ!!』
空淵『今後ってそっちか!? つーか普段着でいいだろ!!』
オルガ『言い訳あるか。これから向かう場所はチャペルと同じで普通じゃないだろ。だったら俺達も対抗する為の服が必要だろ!』
菜月『オ、オルガ。あの屋敷の周りには一応一般人の目があるんだぜ? さすがにそれは…』
オルガ『さーて、どんな衣装にするかね。幽霊が住んでるんだから、デビ○メイ○ライ風で行くか? それともシ○ィハンター…いや、青の退○師でも…』
空淵「オ、オルガ本気か? コスプレ衣装着ただけで防御力上がるとかそう言うのは…!」
KP「厚手の衣装なら装甲1くらいは認めてもいいよ~? 何なら、《芸術(コスプレ)》で衣装を作る際にクリティカル出したら更なる補正あげるし」
空淵「てめぇは悪魔かぁぁぁ!!!」
KP「悪魔? 違うよ、KPだ。KPの言う事は~? ぜった~い」
空淵「お前…セッション終わったら覚えてろ…!!」
オルガ「さーて、夜なべして作るぞぉぉぉ!!! 空淵! 菜月! サイズ図らせろぉ!!!」
菜月「って、何でメジャー持ってるの!? 何リアルで図ろうとしてるの!?」
空淵「てめぇ現実と仮想を一緒にするんじゃ――おい、何で服に手を掛けぎゃああああ!! ズボン脱がすなぁぁ!!?」
KP「ぶっあははははは!! ヒー、お腹が捩れるぅ…!!」(バンバンバン!)
■作者メッセージ
*10:クリティカルだからと言って、良い効果ばかりではない。時に気づいてはいけない事にも気づいてしまう。逆のファンブルもまた然りで、気づかないからこそ良い事もある。