第]話 修行編〜学究ト策士ノ魔法講座〜
「レクセウスから聞いたぞ、ハリス!」
次の日、寝ぼけ眼の俺をロビーで待ち受けていたのはブロンドの何か、博士っぽい人でした。
「………お休みなさい」
「寝るな!起きろ!ブリザド!」
ぽ〜とした状態の俺の頬に当たる冷たい氷。
……勿論、一発で目が覚めましたわ。
「ぎゃ!?冷たっ!何すんのさ、ブロンド博士(仮)」
「(仮)は要らん!……我が名はヴィクセン、No.Wだ」
そして、その影から前髪を半分垂らした少年が姿を現す。
「始めまして、僕はゼクシオンと申します。No.はYです……これは名刺代わりですが、僕が作った佃煮です」
差し出された佃煮(inパック)を思わず両手で受け取ってしまう。
「あ、これはご丁寧に……」
「さて、僕たちが貴方に教えるのは魔法についてです。昨日、エアロを暴走させたとレクセウスから聞きました」
「いや、暴走させてねぇぜ?普通に発動させたんだけど」
「よりたちが悪いわ!貴様は大量の魔力に任せて魔法を使ったのだ、適切な量の魔力を込めなければ魔法は発動しない。下手をすれば暴発させるかもしれんのだぞ!」
「ですから、僕たち二人で貴方に
・・・
正しい魔法の使い方を教えます」
なんだろう、二人がやけに楽しそうで………怖い。
〜以下、音声のみでお送りします〜
「ファイア!」
ちろちろ……
「マッチの火ですか、それは!次!!」
「ブリザド!」
ピシッ!!
「貴様、この部屋を冷凍庫にするつもりか!?次!!」
「サンダー!」
ドンガラガッシャーン!!
「くぁwせdrftgyふじこlp;@!!?」
「………次にいってください(後でケアルを掛けなければ……」
「ウォーター!」
チョロチョロ
「水芸か!?水芸のつもりなのか!?次!!」
「エアロ!」
ゴオォォォォ!!
「魔力の込めすぎです!次!!」
「いつまで続くんだー!!?」
〜数時間後〜
「ゼーハーゼーハー」
つっ疲れた……
何とか完璧にコントロール出来るようになったが………
「………大丈夫ですか?」
「…………………大丈夫に見えるかね」
尊い犠牲者でした……
サンダーの感電に始まり、エアロで吹き飛ばされ、ウォーターでびしょ濡れ、最後にはファイアでこんがりと上手に焼けてしまったのです……
ヴィクセン!あんたの犠牲を無駄にはしない!!
「まだ生きとるわ、愚か者!!」
うん、生きてるのは知ってる。ちょっとしたお茶目さ!
12/08/13 17:52 イクサリオン改め、ポスケ ▲
■作者メッセージ
書きやすい、Xの人より書きやすいよ、この二人!!