リラ様との作品コラボ 〜出演を賭けた人助け!?〜・3
「じゃ、次の人――…うえぇえええええええええっ!!?」
「どうしたんだ、シャオ!?」
シャオが先に進めようと司会用の紙に目を向けた途端、絶叫が上がる。
思わずグラッセが聞いていると、相談者のいるカーテンが開く。
そこから現れた人物に、シャオが叫んだ理由が分かった。
「あー!! てめえはぁ!?」
「アンセム…いや、ゼアノート!!? 何しに来たぁ!!!」
ムーンに続く様に、グラッセも目の敵と言わんばかりに睨みつける。
そう、次の相談者はアンセムと呼ばれた頃のゼアノートだったのだ。
ボスキャラの登場にスタジオの空気が張り詰める中、アンセムは軽く手を上げた。
「まあ待て。今日は相談者として参ったのだ。争い事は一切する気は無いから安心したまえ」
「あんたが相談? ロクな事じゃないでしょうねぇ?」
リズが冷たい目で睨みつけると、残りの人達も最低限の構えで疑いの目を向ける。
そんな状況で、一人だけ平然としている人物がいた。
「はいはい、聞きたくないならいいんですよ? その分、ゲスト出演が遠ざかるだけですから」
「「「グヌヌヌ…ッ!?」」
笑いながらそんな事を言うウィドに、三人は釈然としない感情が湧き上がり歯軋りする。
それでも渋々ながらも相談を聞く体制になると、シャオも恐る恐る話を進めた。
「そ、それで…あなたの悩みは何ですか…?」
「私の悩みはただ一つ…――どうやってリクを懐かせ身体を手中に「あんだとテメェェェーーーーーーーーッ!!!!!」ごぶぉおおおおおおおおお!!!??」
―――キラリーン!!
今起こった事を簡潔に説明すると、オパールがアンセムをスタジオの天井を貫通するほどの蹴りを見舞い、そのまま青い空に輝く星にしましたとさ。
「オイ…蹴り一つでラスボスを星にしたぞ…!?」
「スピカより強いんじゃない、この人…!?」
「サイクスのバーサク並みだな…!?」
あまりの威力と速さに、リクを憎んでいるムーンだけでなくリズ、グラッセも震えあがる始末だ。
ちなみにこの時、オパールが暴れる際は『コンボリーヴ』と『ラストリーヴ』をつけていないと生き残れないのではないかと三人は切に思ったと言う。
今も怒りの表情で青空が見える天井を睨むオパールに、何も感じていないのかウィドは平然と話しかける。
「依頼人がいなくなった今、相談どうしますかねぇ? 一応、やっておきます?」
「あぁん!? あんな依頼却下よっ!!! って、言いたい所だけど…話続かないから、一応やって置くわよ…い、言っておくけど!! リクと仲良くなる手段が欲しいとか、そんなの思ってないんだからね!?」
「「「「「ツンデレ御馳走様です」」」」」
「何よそのセリフゥ!!?」
ここにいる全員に手を合わせてそんな事を言われるものだから、オパールは大量の手榴弾を持ち出す。
だが、ツンデレ発言のおかげでどうにか周りの空気が和らぐとムーンが不機嫌そうに腕を組んで口を開いた。
「で、あいつと仲良くする方法か? そんなのある訳ないだろ」
「そうだよねー。あったら、今頃ムーンもツンツンじゃないし」
「リズ、それはどう言う意味だ?」
「ムーン、落ち着いて…!!」
頷きながら言うリズに、ムーンは思わず拳を作る。
すかさずシャオが後ろから押さえていると、グラッセは腕を組んで案を考え始める。
「うーん…父さんとリクさんは結構仲良いけど、やっぱり俺とリズみたいに幼馴染みってのが一番の理由だからなぁ…」
だが、三人の中で唯一リクと友好な関係を持つグラッセが考えて見てもこれと言った策が思いつかない。
そうなると、残りの二人も必然的に諦めモードとなってしまう。
「って言うか、これもう無理じゃない?」
「俺もお手上げって事で」
「あんたら、ジンオ○ガ達のエサにするわよ?」
真面目に考えない二人に、オパールは青筋を立てて一つのボタンに親指を当てる。
「そ、そうだぁ!? さっき売店で売ってたこれ上げたらどうかなぁ!?」
檻の中にいる最強モンスターの餌食となりかねない状況に、リズは滝のように汗を掻きつつある物を取り出す。
リズが見せた様々な色をしたコンペイトウやクッキーと言ったお菓子に、ウィドは不思議そうに首を傾げた。
「それは…ドリームイーターのエサですか?」
『3D』をやった人なら分かるだろう。これらのお菓子は、スピリットに使う育成アイテムで種類によってさまざまなステータスを上げたりする事も出来る代物だ。
このアイテムに他の人達も首を傾げていると、リズはまくしたてる様に説明した。
「ほ、ほら! リクって確か夢の世界ではドリームイーターでしょ? だったら、こう言った物を食べさせれば相性良くなるんじゃないかなーって!?」
「まあ、確かにそうですね…」
理論としては間違っておらず、ウィドは考える様に指を顎に当てる。
しかし、残り三人の少年は顔を真っ青にしてリズを見ていた。
「おい、リズ!? さすがにその案は不味くないか!?」
「そ、そうだよ!? さっきのゼアノートの二の舞に――!?」
リクをペット扱いしている考えに、ムーンとシャオが恐怖を浮かべてオパールの方を振り向くと。
「そっか、ドリームイーターなら…えへへへ…!」
「オ、オパールさーん? 涎、出てますよー?」
「ハッ!?」
グラッセが若干引きながら言うと、すぐにオパールは口元の涎を腕で拭き取る。
予想とは違いリズの案に乗り気なオパールに、シャオは恐る恐る声をかけた。
「な、何を想像したの…?」
「いや、ドリームイーターなら食べ物以外にも撫でたり出来るかなって…あー、リクゥ…!!」
「あの…今度は鼻血出てますよ…?」
またまたグラッセに言われ、オパールは慌ててティッシュを取り出す。
そうして鼻血を拭き取るオパールに、ムーンは思わず遠い目でリズに話しかけた。
「リズ…俺、シオンが母さんで本当に良かったと切実に感じるんだが…」
「うん…私もそう思うよ、ムーン」
「気持ちは分かるけど…一応、オパールさんにも本編ではちゃんとした見せ場あるから」
フォローするようにシャオが言っていると、今まで黙っていたウィドが口を開いた。
「さて、話を戻しますが…――他に案が無かったら、今のリズの案で採用となりますが宜しいですか?」
「俺はもう、これと言って考え切れないから…」
「俺も論外だ」
グラッセとムーンが同時にお手上げのポーズを取ると、ウィドは紙にリズの案を纏める。
それをオパールに渡すのを見て、シャオは安堵の溜息をついてから再び司会用の紙を手に取った。
「じゃあ、リズの案で決まり…と。さーて、どんどん行こうかー」
「どうしたんだ、シャオ!?」
シャオが先に進めようと司会用の紙に目を向けた途端、絶叫が上がる。
思わずグラッセが聞いていると、相談者のいるカーテンが開く。
そこから現れた人物に、シャオが叫んだ理由が分かった。
「あー!! てめえはぁ!?」
「アンセム…いや、ゼアノート!!? 何しに来たぁ!!!」
ムーンに続く様に、グラッセも目の敵と言わんばかりに睨みつける。
そう、次の相談者はアンセムと呼ばれた頃のゼアノートだったのだ。
ボスキャラの登場にスタジオの空気が張り詰める中、アンセムは軽く手を上げた。
「まあ待て。今日は相談者として参ったのだ。争い事は一切する気は無いから安心したまえ」
「あんたが相談? ロクな事じゃないでしょうねぇ?」
リズが冷たい目で睨みつけると、残りの人達も最低限の構えで疑いの目を向ける。
そんな状況で、一人だけ平然としている人物がいた。
「はいはい、聞きたくないならいいんですよ? その分、ゲスト出演が遠ざかるだけですから」
「「「グヌヌヌ…ッ!?」」
笑いながらそんな事を言うウィドに、三人は釈然としない感情が湧き上がり歯軋りする。
それでも渋々ながらも相談を聞く体制になると、シャオも恐る恐る話を進めた。
「そ、それで…あなたの悩みは何ですか…?」
「私の悩みはただ一つ…――どうやってリクを懐かせ身体を手中に「あんだとテメェェェーーーーーーーーッ!!!!!」ごぶぉおおおおおおおおお!!!??」
―――キラリーン!!
今起こった事を簡潔に説明すると、オパールがアンセムをスタジオの天井を貫通するほどの蹴りを見舞い、そのまま青い空に輝く星にしましたとさ。
「オイ…蹴り一つでラスボスを星にしたぞ…!?」
「スピカより強いんじゃない、この人…!?」
「サイクスのバーサク並みだな…!?」
あまりの威力と速さに、リクを憎んでいるムーンだけでなくリズ、グラッセも震えあがる始末だ。
ちなみにこの時、オパールが暴れる際は『コンボリーヴ』と『ラストリーヴ』をつけていないと生き残れないのではないかと三人は切に思ったと言う。
今も怒りの表情で青空が見える天井を睨むオパールに、何も感じていないのかウィドは平然と話しかける。
「依頼人がいなくなった今、相談どうしますかねぇ? 一応、やっておきます?」
「あぁん!? あんな依頼却下よっ!!! って、言いたい所だけど…話続かないから、一応やって置くわよ…い、言っておくけど!! リクと仲良くなる手段が欲しいとか、そんなの思ってないんだからね!?」
「「「「「ツンデレ御馳走様です」」」」」
「何よそのセリフゥ!!?」
ここにいる全員に手を合わせてそんな事を言われるものだから、オパールは大量の手榴弾を持ち出す。
だが、ツンデレ発言のおかげでどうにか周りの空気が和らぐとムーンが不機嫌そうに腕を組んで口を開いた。
「で、あいつと仲良くする方法か? そんなのある訳ないだろ」
「そうだよねー。あったら、今頃ムーンもツンツンじゃないし」
「リズ、それはどう言う意味だ?」
「ムーン、落ち着いて…!!」
頷きながら言うリズに、ムーンは思わず拳を作る。
すかさずシャオが後ろから押さえていると、グラッセは腕を組んで案を考え始める。
「うーん…父さんとリクさんは結構仲良いけど、やっぱり俺とリズみたいに幼馴染みってのが一番の理由だからなぁ…」
だが、三人の中で唯一リクと友好な関係を持つグラッセが考えて見てもこれと言った策が思いつかない。
そうなると、残りの二人も必然的に諦めモードとなってしまう。
「って言うか、これもう無理じゃない?」
「俺もお手上げって事で」
「あんたら、ジンオ○ガ達のエサにするわよ?」
真面目に考えない二人に、オパールは青筋を立てて一つのボタンに親指を当てる。
「そ、そうだぁ!? さっき売店で売ってたこれ上げたらどうかなぁ!?」
檻の中にいる最強モンスターの餌食となりかねない状況に、リズは滝のように汗を掻きつつある物を取り出す。
リズが見せた様々な色をしたコンペイトウやクッキーと言ったお菓子に、ウィドは不思議そうに首を傾げた。
「それは…ドリームイーターのエサですか?」
『3D』をやった人なら分かるだろう。これらのお菓子は、スピリットに使う育成アイテムで種類によってさまざまなステータスを上げたりする事も出来る代物だ。
このアイテムに他の人達も首を傾げていると、リズはまくしたてる様に説明した。
「ほ、ほら! リクって確か夢の世界ではドリームイーターでしょ? だったら、こう言った物を食べさせれば相性良くなるんじゃないかなーって!?」
「まあ、確かにそうですね…」
理論としては間違っておらず、ウィドは考える様に指を顎に当てる。
しかし、残り三人の少年は顔を真っ青にしてリズを見ていた。
「おい、リズ!? さすがにその案は不味くないか!?」
「そ、そうだよ!? さっきのゼアノートの二の舞に――!?」
リクをペット扱いしている考えに、ムーンとシャオが恐怖を浮かべてオパールの方を振り向くと。
「そっか、ドリームイーターなら…えへへへ…!」
「オ、オパールさーん? 涎、出てますよー?」
「ハッ!?」
グラッセが若干引きながら言うと、すぐにオパールは口元の涎を腕で拭き取る。
予想とは違いリズの案に乗り気なオパールに、シャオは恐る恐る声をかけた。
「な、何を想像したの…?」
「いや、ドリームイーターなら食べ物以外にも撫でたり出来るかなって…あー、リクゥ…!!」
「あの…今度は鼻血出てますよ…?」
またまたグラッセに言われ、オパールは慌ててティッシュを取り出す。
そうして鼻血を拭き取るオパールに、ムーンは思わず遠い目でリズに話しかけた。
「リズ…俺、シオンが母さんで本当に良かったと切実に感じるんだが…」
「うん…私もそう思うよ、ムーン」
「気持ちは分かるけど…一応、オパールさんにも本編ではちゃんとした見せ場あるから」
フォローするようにシャオが言っていると、今まで黙っていたウィドが口を開いた。
「さて、話を戻しますが…――他に案が無かったら、今のリズの案で採用となりますが宜しいですか?」
「俺はもう、これと言って考え切れないから…」
「俺も論外だ」
グラッセとムーンが同時にお手上げのポーズを取ると、ウィドは紙にリズの案を纏める。
それをオパールに渡すのを見て、シャオは安堵の溜息をついてから再び司会用の紙を手に取った。
「じゃあ、リズの案で決まり…と。さーて、どんどん行こうかー」