【Re:開闢の宴】終盤突入企画・戦闘能力分析編 1
*本来は前回のあとがきにも載せましたように、次の夢さんのバトンの時に投稿する予定でしたが、「早く出してほしい」との声を貰ったので急遽予定を変更して早めに出す事となりました。
ここは番外編で使われる、大きなスタジオ。
ここに、『開闢の宴』のNANAパートに登場する人物14人が集まっていた。
「皆さん、この作品に目を通して頂きありがとうございます。今回の番外編での司会進行を務めさせて頂きます、ウィドです」
「同じく、司会進行を務めるクウだ。今回は話も終盤に近づいたと言う事で、俺達の戦闘力を分析すると言う話を作る事になった」
「尚、私達の作品を見ている読者の中には、一部の『KHシリーズ』しかやっていない人などがいるだろうと考え、作品に登場するKHキャラ達も戦闘能力の分析に参加させています」
「ただし、KHキャラはあくまでも『開闢の宴』での作品内にてのステータスだ。ある程度はゲーム内でのデータを元にしているが、一部作者の偏見も含んで作られているからな。そこもご了承して見て欲しいとの事だ」
こうしてウィドとクウの説明が終わると、ソラが首を傾げた。
「でも、こんなの意味あるのか? 俺達って、あっちの作者の作品に比べると戦うキャラの数少なすぎるだろ?」
―――グサッ!!
「今、何処からか何かが突き刺さる音が…?」
スタジオの外から聞こえた音にテラが辺りを見回すと、ウィドが無視するように司会用のレポートに目を向けた。
「いいから、無視して進めましょう。共同で手掛ける夢旅人氏と違って、KHキャラもいるのに圧倒的に戦いに参加するキャラが少ないのは事実なんですから」
「さり気に酷い事言ってない…?」
淡々と話すウィドに、アクアはコソコソと他の人に耳打ちする。
だが、彼の言う事はある意味事実だ。戦う人数はシャオも含めて13人。それなのに、3倍しても夢キャラの味方の数には届かないとこちらのキャラの数は圧倒的に少ない。設定等の話でゼロボロスと無轟を借りれなかったらどうなっていたか分からなかった。夢旅人さんには本当に頭が上がりません。
「さて、今回の作品に伴い、私達の作者と縁のある各作者の作品からゲストキャラを招いています。まずは、リラ様の作品に登場する――」
「覚悟しろリクゥゥ!!!」
ウィドの説明の途中で、一人の少年が乱入しキーブレードでリクに斬りかかった。
「い、いきなりなんだぁ!?」
「本来なら俺の世界のお前を倒したかったが、ここで会ったのも何かの縁だ…――ここでてめえには消えて貰うぞぉ!!!」
そう言ってリクと鍔迫り合いするのは、前回の出演権勝負で勝利したムーンである。
この親子喧嘩(?)に、クウとヴェンは呆れた目で見つめていた。
「…紹介する前から喧嘩売るとは…」
「何でだろ…ムーンとなら、リリスと気が合いそうに感じるのは…?」
「まあ、どうせすぐに終わるでしょう」
ウィドが横目で言っていると、リクと対峙するムーンの肩に手が置かれる。
「ムーン? 一体何をしてるのかしらぁ…?」
ムーンが訝しげに振り向くと…――そこには、怒りのオーラを纏わせて目を光らせるオパールが立っていた。
「あ、あの…!? どうしてそんなに怒っているんですか…!?」
「こっち、本編でとぉぉぉっても、いやぁぁぁな事があったから、猛烈にイライラしててねぇ? これ以上暴れたら、ブチ切れて魔石での無限コンボ使っちゃうかも〜?」
「スミマセン…チャント、オトナシクシマス…!!」
「よろしい」
ガタガタ震えるムーンにオパールが満足そうに頷くと、クウが先を進めた。
「続けて、合同で『開闢の宴』を手掛けている夢旅人氏からは、俺達のパーティにいる無轟の息子で夢サイドでは主役の一人である神無だ」
そうして神無が登場するが、何処かぎこちない表情だ。
「俺…この空気で登場していいのか?」
「大丈夫だ、神無。空気など気にせず、堂々としていればいい」
「その心は?」
自分の肩に手を置く父親でもある無轟に聞くと、ゼロボロスと炎産霊神が笑いかけた。
「少しすれば、神無にもこの空気が読めるようになりますよ」
『ぶちゃけ、僕達もう彼らの展開には慣れちゃったし』
「そ、そうか…」
ゼロボロスだけでなく、最強と言われる父親と神さえも彼らの中に溶け込んでいる様子に、この作者の作り出す空気に自分も飲まれてしまうのではと恐れを感じる神無であった。
「さて、ゲストキャラの紹介も終わりましたし、ここで話の内容を詳しく説明します」
「まずは、戦闘能力におけるそれぞれのランク分けを俺達13人で行う。分かりやすいように、上からS・A・B・C・Dと五段階に評価している。その後で、小説内での各キャラの戦闘ステータスや特別なスキルや持ち物等を見ていく」
「尚、ステータスの方は『攻撃(主に腕力や脚力)』、『魔力(主にMPや精神力)』、『耐久(主にHPや防御力)』『敏捷(素早さや渾身の一撃など)』、『戦術(戦いに置いての立ち回り)』、『知識(物事や戦闘を見極める)』の6つをそれぞれ数字で表記します。尚、一番最高を100としておりますので、50が平均値だと思ってくれればいいです」
「ただし、最高と言ってもゲームで言えばLv100の状態だ。キャラによっては、100以上になる事もあるからな。そこも含めて、今回の話を見て欲しい」
「ちなみに、今回測定するボクの能力は『モード・スタイル』を行わない通常の状態だよ!」
最後にシャオが補足を入れると、クウが本題に入った。
「説明も終わった事で、早速行ってみるか。まずはそれぞれのランク分けだ! 最初は『総合攻撃力』…主に力や武器での攻撃に優れているかだ」
総合攻撃力
Sランク:テラ・クウ・無轟
Aランク:リク・ルキル・ゼロボロス
Bランク:ソラ・アクア・シャオ
Cランク:ヴェン・オパール・ウィド
Dランク:レイア
「これはまた、ある程度予想した結果になりましたね」
発表されたランキングに、ウィドが関心を見せる。
「オッサンもテラも最上位…それでいて、俺もか」
「レイアが最下位だとしても、俺達のパーティは完全にパワーでは勝っているな」
クウとテラが笑っていると、カイリがランキングを見てある事に気づいた。
「でも、素早さ中心のメンバーって意外と力無かったんだ…」
「仕方ありませんよ。素早く、それでいて力強い攻撃何て簡単に出来ませんからね。それでも、数で補う事は出来ます」
「あたしはそう言うの難しいから、不意打ち狙っての攻撃するんだけどね。タイミングが必要だけど、上手く行けば一撃で倒せたりするし」
ウィドとオパールがカイリに説明していると、神無もある事に気づいた。
「そう言えば、ゼロボロス。お前、クウと同じ格闘家だろ? なのに、どうして1ランク低いんだ?」
「格闘家と言っても彼と僕では型が違いますからね。僕は彼ほど直線的でなく、意表を突く攻撃が主流のようですし。それに、いざとなれば『式』を使って身体能力を強化する事も出来ますし」
「そういや、お前って『式』や魔力の格闘術があるもんな…」
クウの格闘術はどちらかと言えば力で攻める技が多い。対して、ゼロボロスは攻撃を避けて反撃する技や魔力を使うのが多く、場合によっては『式』で強化する。クウは攻撃タイプ、ゼロボロスは魔法タイプの格闘使いと思えばいい。
こうして神無が納得していると、クウが先に進めた。
「じゃ、次々行くぜ! 次は『総合魔法力』…魔法での攻撃やコントロールに優れているかだな」
総合魔法力
Sランク:レイア・アクア・ゼロボロス
Aランク:ソラ・ヴェン
Bランク:リク・クウ・無轟・ルキル・シャオ
Cランク:テラ
Dランク:オパール・ウィド
「主に魔法が使えるものと使えない物に分かれたな…」
「気にしませんよ。どうせ私は、姉さんと違って魔法の素質何てありませんし」
「あたしだって、魔法使えない代わりに『合成』があるんだから! 少なくとも、足手纏いにはなってないわよ!?」
ランキングを見たルキルの呟きに、ウィドとオパールが何処か不機嫌そうに答える。
だが、13人のキャラの中で2人だけ魔法が使えないのはある意味疎外感を感じるだろう。
そんな中、クウはランキングである事に気づいた。
「でも、意外だな。オッサンが中間に来るなんて…」
「旅をするに当たって、ある程度の魔法は心得ている。だが、炎神霊産と契約を交わしているので、実用的に使えるのは炎の力だ。故に、この炎を自在に操って敵を殲滅するぐらいの力しか俺は持っていない。」
『それでも、無轟はよくやってくれてるよ。僕の炎をコントロールして、さまざまな技を生み出してるもん。その気になれば、溶岩ぐらいの熱の力だって出せるでしょ?』
「そう過大評価するな。これも努力の結果だ」
「…オッサン、Sランクに移した方がいいんじゃねーのか?」
「息子である俺もそう思う…」
ちなみに、溶岩の温度は最低でも約700℃である。
「にしても、ソラとヴェンは上位に区分されてるんだな」
「俺達と同じ、普通のランクだと思ったんだが…」
リクとルキルがランキングを見ながら思った事を呟いていると、ウィドがレポートを取り出した。
「これは、作者が関係してますね。『ソラはKH2では魔法力はあるし、ヴェンもプレイを見る限り平均よりは上だろう』と判断して二人を上位に組み込んだそうです」
「二人とも、本編では技だけじゃなくて魔法使ったりしてるもんね」
カイリが本編での事を思い出していると、ウィドがレポートから目を離した。
「では、次に行きます。次はちょっと見方を変えて『連携』と行きましょうか」
「連携? それって何ですか?」
「要はどれだけ他者と息を合わせられるかと言った所です。信頼して肩を並べ、共に戦い合う事でより強い力を発揮出来ますからね…まぁ、人により『相性』と言うのが存在しますがぁ?」
「何で俺を見ながら言うんだよ…」
レイアに説明すると、何処か黒い笑みをクウに見せつけるウィド。
このウィドの変わり様に、ルキルとレイアは冷や汗を掻いた。
「そう言えば、先生。最初にクウと一緒に戦った時、全然息が合ってなかったよな…」
「その所為で、セヴィルさんにも指摘されてましたね…」
本編では出会ったばかりのクウとウィドが共に戦い始めた時、息が合わずセヴィルにまともに攻撃を当てられなかった。しかし、息を合わせた後は二人は劇的に強くなった。連携と言うのは、ただ人数が多くなるのではない。他者と力を合わせる事で倍以上に自分の力を発揮するものである。
「とにかく、こちらか連携のランク分けです」
ウィドはそう言うと、ランキングを表示した。
■作者メッセージ
そう言う訳で、始まりました戦闘能力分析。
今の所、キャラの強さの微調整等がまだ終わっていない部分があるのでこの話の投稿は遅めになります。
今の所、キャラの強さの微調整等がまだ終わっていない部分があるのでこの話の投稿は遅めになります。