【Re:開闢の宴】終盤突入企画・戦闘能力分析編 2
連携
Sランク:ソラ・ヴェン・アクア
Aランク:オパール・クウ・レイア・ゼロボロス
Bランク:テラ・ウィド・シャオ
Cランク:リク・ルキル
Dランク:無轟
「これはまた、意外な結果に」
「キーブレード使いが上位に来るのは分かりますが、二名がそれ以下ですね…」
ゼロボロスとアクアが思った事を呟くと、ウィドが再びレポートを取り出して目を通した。
「これも考えた結果だそうです。テラは一人で旅をしていたとはいえ、『ディメイションリンク』と言う絆の力を使えますから上位とは行かないものの普通のランクに。対して、リクは一年間は主に単独で戦ってきた。そんな彼が、上手く他者と連携何てとれるのかと考えて下位のランクにしたそうです」
「これでも、ソラやオパールとは一緒に戦って来たんだがな…」
「それでも、二人っきりで戦った時は息が合うまで時間かかったじゃない。あたしがサポートタイプじゃなかったら、どうなっていたのかしらねぇぇぇ?」
思わずリクが愚痴を零すと、オパールが腕を組んで睨みつける。
どう見ても不機嫌そうなオパールに、ムーンが疑問を浮かべてカイリを見た。
「えっと、カイリさん…何であんなにイラついているんだ?」
「本編でリクが水中で体力削る技使って、死にかけたからじゃないかな」
「あー、そりゃ怒るな」
「どうしてそこで納得する!?」
「「じゃあ、どうしてリクは自分を大事にしないのっ!!?」」
「す、すみません…」
ムーンにツッコミを入れるリクだったが、逆にオパールとカイリに怒鳴られてしまう。
何も言い返せず塩をかけた青菜のように萎びるリクを、ウィドは少し距離を置いて眺めていた。
「ムーン、あなたの親友の前では父親のマネはしない方がいいみたいですよ」
「ああ、出来る限り気を付ける…」
「あっちで説教が始まったが…オパールやクウと言ったオリキャラ部類は上位に入ってるな」
ムーンが顔を青くしながら頷く中、ランキングを見ていたテラは上位の部分に注目した。
「私はいろんな魔法が使えますから、サポートはお任せください」
「格闘家は前に出てこそだからな。一応魔法も使えるし、対処もある程度は出来るぜ」
「僕も一人旅をしていたとはいえ、昔は大勢の人達と戦っていた時期がありますからね。その時の経験のおかげですよ」
笑いながらレイア、クウ、ゼロボロスが魔導師や格闘使いとして言葉を述べる。
攻撃や回復・補助などの魔法を覚える魔導師はパーティの要の存在になるし、格闘家も前線に立ちその身で攻撃を繰り出したり受け止めたりする。他者と息を合わせなければ命取りになりかねない分、連携を常に心掛けている。
尚、ゼロボロスの言葉について知りたい方は【第二章 反剣士編】をご覧ください。
「いいなぁ…ボクだって『モード・スタイル』が使える状態ならいろんな連携取れるのに…」
「お前の場合、『モード・スタイル』が出来ない状態での測定だもんな…」
そんな中、恨めしそうな目でシャオがランキングを見ているのをムーンが肩を叩いて宥めている。
さすがにシャオが可哀想に思ったのか、ウィドも宥めに入った。
「言い換えれば、シャオはその力を使ってこそ実力を発揮出来るタイプですね。それでも、ランクが平均なだけいいではないですか」
「まあ、最下位よりはマシだけど…――と言うか、無轟さんが一番下なのはしょうがないし…」
「すまん…いろんな意味で親父が足を引っ張るようで…」
無轟が理解できずに不思議そうな表情を浮かべる中、息子として神無が頭を下げる。
何処か淀んだ空気になりつつあるので、ウィドが先を促した。
「とにかく、気を取り直して次に行きましょう。次のランク分けは素早さです」
素早さ
Sランク:ヴェン・ウィド・ゼロボロス
Aランク:オパール・クウ・無轟
Bランク:ソラ・アクア・シャオ
Cランク:リク・テラ・ルキル
Dランク:レイア
「えー!? あたしSランクじゃないのー!?」
ランキングを見た途端、オパールが抗議の声を上げる。
すると、ウィドはレポートを取り出して説明した。
「このレポートに依りますと、『オパールは、どちらかと言うと素早さよりも器用さが高い』との事でこのような結果になったそうです」
「あの作者、シメる…!!」
「ま、まあまあ落ち着けって…」
「そうですよ、素早さのランクは無轟さんと一緒なんですから…」
物騒な事を呟くオパールに、ソラとレイアが宥める。
そうしていると、ランキングを見ていたカイリはある事に気づいた。
「こうしてみると、総合攻撃力で下位にいた人と格闘家が上位に入ってるんだね」
「一つのランキングで上位や下位だったからと言って、他もそうとは限らない。これは、人には得手不得手がある事を改めて思い知る事が出来るな」
『そうだね。あっち(夢旅人パート)でも最強って言われる無轟も、見方によってはまだまだ差を付けられてるね』
「だからこそ、強さに限界と言う線引きをつけずに求められると言うものだ」
カイリの言葉に賛同するように、テラ、炎産霊神、無轟もそれぞれ思った事を述べた。
「でも、テラはともかくどうして俺も下位なんだ?」
「俺もこいつのニセモノだから能力は同じになるが…平均ぐらいじゃないのか?」
リクとルキルが不満そうにしていると、クウとウィドが何処か呆れた目をした。
「何言ってんだ? 『KH2』でのゼムナス戦思い出してみろ。走るスピードソラよりも遅くて、作者が何度ゲームオーバーになったか…」
「しかも『Re:COM』では『Dモード』になると攻撃が強力になる代わりに、移動スピード、ジャンプの高さ、高速ステップも無敵状態にならないとデメリットがありますし…これで素早さ低いと言わず、何と言えばいいんでしょうね〜?」
「あの…ルキルも落ち込んでるんだけど…?」
「ボク、普通で良かったかも…」
司会者二人の言葉にダメージを受けて膝を付くリクとルキルに、ヴェンとシャオが冷や汗を掻いてしまう。
しかし、そんな二人の言葉を無視するようにウィドは先に進んだ。
「さて、次もちょっと見方を変えて運のランク分けに行きましょう」
「運? そんなのもあるんですか?」
アクアが目を丸くすると、ウィドはレポートを持ちながら頷いた。
「ええ、まあ。と言っても、KHキャラはゲームではそう言ったステータスがないので作者の独断でランク分けしたようなものですがね」
「んじゃ、これが俺達の運のランク分けだ!」
運
Sランク:オパール・レイア・無轟
Aランク:ソラ・ヴェン
Bランク:アクア・ウィド・ゼロボロス・シャオ
Cランク:リク・テラ・クウ
Dランク:ルキル
『『『納得』』』
「「「納得するなぁぁぁーーーっ!!!」」」
全員から言われた言葉に、すかさずリク、ルキル、クウが大声でツッコミを入れた。
「何で俺が低くて、オッサンが最上位なんだよ!? どう見ても運なんて無縁の人物じゃねーかぁ!!?」
『何言ってるのさ。僕のような神と出会えた事自体、運がいいと思わない?』
「ぬぐぎぎぎぎぎ…っ!!!」
胸を張る炎産霊神に、何も言い返せなくなってしまったクウであった。
「それよりも、問題は俺だぁ!!! どうして俺はホンモノよりも更に低いんだっ!!?」
ここでリクに負けたのが悔しいのか、ルキルが怒りを心頭させて出されたランキングをバンバンと叩く。
すると、勝ったのが嬉しいのかリクが不敵の笑みを浮かべながら腕を組んだ。
「シオンに比べたら、当然の事だろ? 誰にも救われず、敵のまま終わってるしな」
「ついでに前回の『3D』でのパーティの事もあるっけ」
「学者モードに殺人料理人のウィドに拾われては、命が持ちませんしねぇ」
「うぐぅ…!!」
リクに続く様に、カイリとゼロボロスに言われてしまい、ルキルは力なくその場に座り込んでこまった。
「あの…本当の事だけど、もう傷付けてあげないでください…」
「と言うか、ゼロボロス。最後はどう言う意味ですか?」
そうして落ち込むルキルにどうにかフォローを入れようとするシャオと、ゼロボロスに剣を構えるウィド。
この空気に入り込んではいけないと感じたのか、他の人達は無視してランキングの上位に注目した。
「にしても、ソラやヴェンは良いとしてレイアやオパールは運がいいんだな?」
「えっと、運がいいと言われても私は何も…」
「あたしは、これ付けてるからかな?」
テラの呟いた疑問に困ったようにレイアが顔を下げる中、オパールはあるモノを取り出した。
「それ、『ラッキーリング』?」
『KH2』に登場するラック(敵がアイテムを落とす確率)を上げるアクセサリーに、ソラだけでなく他の人も注目する。
「『合成』って、材料が無かったら何にも作れないもん。だから、こう言った装備品で運を上げて敵のアイテム落とす確率上げてるんだー」
「運って言っても、ちゃんと意味があるんだな」
「でも、何で俺がテラ達と同じで低いんだよ…あいつらほど、不憫な扱い受けてた覚えがないんだが…?」
神無が関心していると、クウは納得しない表情で首を傾げる。
すると、ウィドは例のレポートを取り出してざっと目を通した。
「えー、このレポートに依りますとあなたの場合【女運】が無いそうです」
「女運ってなんだよ!?」
「そうですよ!? どういう事ですか!?」
「あー、実際無いよね…いろんな意味で」
クウとレイアが叫ぶと、シャオは何処か遠い目で明後日の方向を見つめた。
「文句なら作者に言いなさい…――まあ、本当はもう一つ理由があるんですけどね…」
出来る限りウィドがボソリと呟いたが、たまたま近くにいたムーンに声が届いてしまった。
「何か言ったか?」
「いえ、何も。さあ、次でランク分けも最後です。最後は賢さ…その名の通り、頭の良さについてです」
賢さ
Sランク:ウィド・ゼロボロス・シャオ
Aランク:リク・オパール・アクア・ルキル
Bランク:テラ・クウ・レイア・無轟
Cランク:ヴェン
Dランク:ソラ
『『『はあああぁぁーーーーーっ!!?』』』
ランキングが出た途端、シャオを除く全員から絶叫が上がる。
そして、ムーンは口元を引くつかせてシャオを見た。
「シャオ…お前、頭いいのか…?」
「うーん…頭が良いって言うか、記憶力がいいんだよね。本編ではまったく触れないんだけど」
「ちなみに、今回の為に拝借したシャオの通知表がありまして…」
「わーーーっ!!? 何でウィドさんが持ってるの!!?」
何処からともなく取り出した通知表に、シャオは顔を真っ赤にした。
「なあ、見せて!!」
「うわぁ!! 見ないでぇぇぇ!!!」
即座にソラがウィドから受け取ると、慌てるシャオを押しのけて通知表を開いた。
そして、五段階評価の通知表に全員は驚愕の表情になった。
「体育以外、オール5!?」
「ど…どれだけ、天才なんだ…?」
「そんなんじゃないよ、記憶力がいいだけなんだって」
リクだけでなく神無も言葉を失う中、シャオは謙遜するように手を振った。
「いいなぁ…俺もシャオみたいに記憶力良くなりたいー!!」
「それはいいが…――自分が自分でなくなるぞ」
「何か言った?」
「いや、何も」
ソラとクウがそんな会話をしていると、ウィドが頭を押さえながら溜息を吐いた。
「まあ、記憶力は置いておくとして…下位に入ってる二名、どう言う事ですか?」
「どう言うって、言われても…」
「俺、テラやアクアみたいに勉強は苦手で…」
教師として見過ごせないのか、ギロリとウィドが睨むとソラとヴェンが頭を掻く。
これを見て、ウィドは再び溜息を吐いた。
「はぁ…これが終わったら、エラクゥスと一緒に特別授業させましょうか…」
「「えええぇぇーーーーっ!!?」」
「『えー』じゃないわ、ヴェン。さすがにこれは無いわよ」
「ソラもキーブレードを使うのなら、勉強は大事だ」
「「そんなー!!」」
アクアとテラにも言われ、二人は絶望の声を上げる。
「あー、俺ランクが平均で助かったな…」
この二人に対し、元・キーブレード使いであるクウは横目でそんな事を小さく呟いた。
Sランク:ソラ・ヴェン・アクア
Aランク:オパール・クウ・レイア・ゼロボロス
Bランク:テラ・ウィド・シャオ
Cランク:リク・ルキル
Dランク:無轟
「これはまた、意外な結果に」
「キーブレード使いが上位に来るのは分かりますが、二名がそれ以下ですね…」
ゼロボロスとアクアが思った事を呟くと、ウィドが再びレポートを取り出して目を通した。
「これも考えた結果だそうです。テラは一人で旅をしていたとはいえ、『ディメイションリンク』と言う絆の力を使えますから上位とは行かないものの普通のランクに。対して、リクは一年間は主に単独で戦ってきた。そんな彼が、上手く他者と連携何てとれるのかと考えて下位のランクにしたそうです」
「これでも、ソラやオパールとは一緒に戦って来たんだがな…」
「それでも、二人っきりで戦った時は息が合うまで時間かかったじゃない。あたしがサポートタイプじゃなかったら、どうなっていたのかしらねぇぇぇ?」
思わずリクが愚痴を零すと、オパールが腕を組んで睨みつける。
どう見ても不機嫌そうなオパールに、ムーンが疑問を浮かべてカイリを見た。
「えっと、カイリさん…何であんなにイラついているんだ?」
「本編でリクが水中で体力削る技使って、死にかけたからじゃないかな」
「あー、そりゃ怒るな」
「どうしてそこで納得する!?」
「「じゃあ、どうしてリクは自分を大事にしないのっ!!?」」
「す、すみません…」
ムーンにツッコミを入れるリクだったが、逆にオパールとカイリに怒鳴られてしまう。
何も言い返せず塩をかけた青菜のように萎びるリクを、ウィドは少し距離を置いて眺めていた。
「ムーン、あなたの親友の前では父親のマネはしない方がいいみたいですよ」
「ああ、出来る限り気を付ける…」
「あっちで説教が始まったが…オパールやクウと言ったオリキャラ部類は上位に入ってるな」
ムーンが顔を青くしながら頷く中、ランキングを見ていたテラは上位の部分に注目した。
「私はいろんな魔法が使えますから、サポートはお任せください」
「格闘家は前に出てこそだからな。一応魔法も使えるし、対処もある程度は出来るぜ」
「僕も一人旅をしていたとはいえ、昔は大勢の人達と戦っていた時期がありますからね。その時の経験のおかげですよ」
笑いながらレイア、クウ、ゼロボロスが魔導師や格闘使いとして言葉を述べる。
攻撃や回復・補助などの魔法を覚える魔導師はパーティの要の存在になるし、格闘家も前線に立ちその身で攻撃を繰り出したり受け止めたりする。他者と息を合わせなければ命取りになりかねない分、連携を常に心掛けている。
尚、ゼロボロスの言葉について知りたい方は【第二章 反剣士編】をご覧ください。
「いいなぁ…ボクだって『モード・スタイル』が使える状態ならいろんな連携取れるのに…」
「お前の場合、『モード・スタイル』が出来ない状態での測定だもんな…」
そんな中、恨めしそうな目でシャオがランキングを見ているのをムーンが肩を叩いて宥めている。
さすがにシャオが可哀想に思ったのか、ウィドも宥めに入った。
「言い換えれば、シャオはその力を使ってこそ実力を発揮出来るタイプですね。それでも、ランクが平均なだけいいではないですか」
「まあ、最下位よりはマシだけど…――と言うか、無轟さんが一番下なのはしょうがないし…」
「すまん…いろんな意味で親父が足を引っ張るようで…」
無轟が理解できずに不思議そうな表情を浮かべる中、息子として神無が頭を下げる。
何処か淀んだ空気になりつつあるので、ウィドが先を促した。
「とにかく、気を取り直して次に行きましょう。次のランク分けは素早さです」
素早さ
Sランク:ヴェン・ウィド・ゼロボロス
Aランク:オパール・クウ・無轟
Bランク:ソラ・アクア・シャオ
Cランク:リク・テラ・ルキル
Dランク:レイア
「えー!? あたしSランクじゃないのー!?」
ランキングを見た途端、オパールが抗議の声を上げる。
すると、ウィドはレポートを取り出して説明した。
「このレポートに依りますと、『オパールは、どちらかと言うと素早さよりも器用さが高い』との事でこのような結果になったそうです」
「あの作者、シメる…!!」
「ま、まあまあ落ち着けって…」
「そうですよ、素早さのランクは無轟さんと一緒なんですから…」
物騒な事を呟くオパールに、ソラとレイアが宥める。
そうしていると、ランキングを見ていたカイリはある事に気づいた。
「こうしてみると、総合攻撃力で下位にいた人と格闘家が上位に入ってるんだね」
「一つのランキングで上位や下位だったからと言って、他もそうとは限らない。これは、人には得手不得手がある事を改めて思い知る事が出来るな」
『そうだね。あっち(夢旅人パート)でも最強って言われる無轟も、見方によってはまだまだ差を付けられてるね』
「だからこそ、強さに限界と言う線引きをつけずに求められると言うものだ」
カイリの言葉に賛同するように、テラ、炎産霊神、無轟もそれぞれ思った事を述べた。
「でも、テラはともかくどうして俺も下位なんだ?」
「俺もこいつのニセモノだから能力は同じになるが…平均ぐらいじゃないのか?」
リクとルキルが不満そうにしていると、クウとウィドが何処か呆れた目をした。
「何言ってんだ? 『KH2』でのゼムナス戦思い出してみろ。走るスピードソラよりも遅くて、作者が何度ゲームオーバーになったか…」
「しかも『Re:COM』では『Dモード』になると攻撃が強力になる代わりに、移動スピード、ジャンプの高さ、高速ステップも無敵状態にならないとデメリットがありますし…これで素早さ低いと言わず、何と言えばいいんでしょうね〜?」
「あの…ルキルも落ち込んでるんだけど…?」
「ボク、普通で良かったかも…」
司会者二人の言葉にダメージを受けて膝を付くリクとルキルに、ヴェンとシャオが冷や汗を掻いてしまう。
しかし、そんな二人の言葉を無視するようにウィドは先に進んだ。
「さて、次もちょっと見方を変えて運のランク分けに行きましょう」
「運? そんなのもあるんですか?」
アクアが目を丸くすると、ウィドはレポートを持ちながら頷いた。
「ええ、まあ。と言っても、KHキャラはゲームではそう言ったステータスがないので作者の独断でランク分けしたようなものですがね」
「んじゃ、これが俺達の運のランク分けだ!」
運
Sランク:オパール・レイア・無轟
Aランク:ソラ・ヴェン
Bランク:アクア・ウィド・ゼロボロス・シャオ
Cランク:リク・テラ・クウ
Dランク:ルキル
『『『納得』』』
「「「納得するなぁぁぁーーーっ!!!」」」
全員から言われた言葉に、すかさずリク、ルキル、クウが大声でツッコミを入れた。
「何で俺が低くて、オッサンが最上位なんだよ!? どう見ても運なんて無縁の人物じゃねーかぁ!!?」
『何言ってるのさ。僕のような神と出会えた事自体、運がいいと思わない?』
「ぬぐぎぎぎぎぎ…っ!!!」
胸を張る炎産霊神に、何も言い返せなくなってしまったクウであった。
「それよりも、問題は俺だぁ!!! どうして俺はホンモノよりも更に低いんだっ!!?」
ここでリクに負けたのが悔しいのか、ルキルが怒りを心頭させて出されたランキングをバンバンと叩く。
すると、勝ったのが嬉しいのかリクが不敵の笑みを浮かべながら腕を組んだ。
「シオンに比べたら、当然の事だろ? 誰にも救われず、敵のまま終わってるしな」
「ついでに前回の『3D』でのパーティの事もあるっけ」
「学者モードに殺人料理人のウィドに拾われては、命が持ちませんしねぇ」
「うぐぅ…!!」
リクに続く様に、カイリとゼロボロスに言われてしまい、ルキルは力なくその場に座り込んでこまった。
「あの…本当の事だけど、もう傷付けてあげないでください…」
「と言うか、ゼロボロス。最後はどう言う意味ですか?」
そうして落ち込むルキルにどうにかフォローを入れようとするシャオと、ゼロボロスに剣を構えるウィド。
この空気に入り込んではいけないと感じたのか、他の人達は無視してランキングの上位に注目した。
「にしても、ソラやヴェンは良いとしてレイアやオパールは運がいいんだな?」
「えっと、運がいいと言われても私は何も…」
「あたしは、これ付けてるからかな?」
テラの呟いた疑問に困ったようにレイアが顔を下げる中、オパールはあるモノを取り出した。
「それ、『ラッキーリング』?」
『KH2』に登場するラック(敵がアイテムを落とす確率)を上げるアクセサリーに、ソラだけでなく他の人も注目する。
「『合成』って、材料が無かったら何にも作れないもん。だから、こう言った装備品で運を上げて敵のアイテム落とす確率上げてるんだー」
「運って言っても、ちゃんと意味があるんだな」
「でも、何で俺がテラ達と同じで低いんだよ…あいつらほど、不憫な扱い受けてた覚えがないんだが…?」
神無が関心していると、クウは納得しない表情で首を傾げる。
すると、ウィドは例のレポートを取り出してざっと目を通した。
「えー、このレポートに依りますとあなたの場合【女運】が無いそうです」
「女運ってなんだよ!?」
「そうですよ!? どういう事ですか!?」
「あー、実際無いよね…いろんな意味で」
クウとレイアが叫ぶと、シャオは何処か遠い目で明後日の方向を見つめた。
「文句なら作者に言いなさい…――まあ、本当はもう一つ理由があるんですけどね…」
出来る限りウィドがボソリと呟いたが、たまたま近くにいたムーンに声が届いてしまった。
「何か言ったか?」
「いえ、何も。さあ、次でランク分けも最後です。最後は賢さ…その名の通り、頭の良さについてです」
賢さ
Sランク:ウィド・ゼロボロス・シャオ
Aランク:リク・オパール・アクア・ルキル
Bランク:テラ・クウ・レイア・無轟
Cランク:ヴェン
Dランク:ソラ
『『『はあああぁぁーーーーーっ!!?』』』
ランキングが出た途端、シャオを除く全員から絶叫が上がる。
そして、ムーンは口元を引くつかせてシャオを見た。
「シャオ…お前、頭いいのか…?」
「うーん…頭が良いって言うか、記憶力がいいんだよね。本編ではまったく触れないんだけど」
「ちなみに、今回の為に拝借したシャオの通知表がありまして…」
「わーーーっ!!? 何でウィドさんが持ってるの!!?」
何処からともなく取り出した通知表に、シャオは顔を真っ赤にした。
「なあ、見せて!!」
「うわぁ!! 見ないでぇぇぇ!!!」
即座にソラがウィドから受け取ると、慌てるシャオを押しのけて通知表を開いた。
そして、五段階評価の通知表に全員は驚愕の表情になった。
「体育以外、オール5!?」
「ど…どれだけ、天才なんだ…?」
「そんなんじゃないよ、記憶力がいいだけなんだって」
リクだけでなく神無も言葉を失う中、シャオは謙遜するように手を振った。
「いいなぁ…俺もシャオみたいに記憶力良くなりたいー!!」
「それはいいが…――自分が自分でなくなるぞ」
「何か言った?」
「いや、何も」
ソラとクウがそんな会話をしていると、ウィドが頭を押さえながら溜息を吐いた。
「まあ、記憶力は置いておくとして…下位に入ってる二名、どう言う事ですか?」
「どう言うって、言われても…」
「俺、テラやアクアみたいに勉強は苦手で…」
教師として見過ごせないのか、ギロリとウィドが睨むとソラとヴェンが頭を掻く。
これを見て、ウィドは再び溜息を吐いた。
「はぁ…これが終わったら、エラクゥスと一緒に特別授業させましょうか…」
「「えええぇぇーーーーっ!!?」」
「『えー』じゃないわ、ヴェン。さすがにこれは無いわよ」
「ソラもキーブレードを使うのなら、勉強は大事だ」
「「そんなー!!」」
アクアとテラにも言われ、二人は絶望の声を上げる。
「あー、俺ランクが平均で助かったな…」
この二人に対し、元・キーブレード使いであるクウは横目でそんな事を小さく呟いた。