スピカとカヤの審神者交流会1(*刀剣乱舞ネタです)
*今回の話はいつも書いている「KH」ではなく「刀剣乱舞」の二次創作となります。
軽く入った筈なのにいつの間にか嵌ってしまい、同じくゲームをしているリラさんと共にちまちまとプレイしながら出来たネt…ゴフン!プレイ日記を元に作品にしてみました。
この作品では自分達のオリキャラを審神者として置き換えていますが、実際は違う名前でプレイしています。
日本庭園を思わせる、和式の屋敷と景色が広がっている。
この場所は【本丸】と呼ばれており、特殊な空間に存在する。
陽の光が一面に射している庭が一望出来る床の間で、四人が座布団の上に座っていた。
「今日は遠路遙々俺の本丸に来てくれてありがとう――スピカ」
「こちらこそ招いてくれてありがとう――カヤ」
その内の二人は、何時もの洋服ではなく和服を着ているカヤとスピカ。
そして、もう二人――いや、正確には二振だが――も互いにお辞儀をする。
「この本丸の初期刀、山姥切国広だ。よろしく頼む」
「うむ。わしは彼女の初期刀、陸奥守吉行じゃ。こっちこそよろしゅう頼むぜよ!」
山姥切国広。陸奥守吉行。元は刀だが、審神者の力により人として顕現している存在。彼らは【刀剣男子】と呼ばれている。
尚、初期刀と言うのは、事前に用意された五振の刀から一番最初に選ばれた刀剣男子の事を言う――考え方は審神者それぞれだが、カヤとスピカにとっては、初めて本丸にきてからずっと一緒にいる為、愛着がある特別な存在なのだ。
「さて、自己紹介も終わった事で…スピカも審神者を初めているなんて思ってなかったよ」
「それはこっちの台詞よ。私は前々から興味があってようやく始められたんだけど、カヤが審神者を始めるなんて思ってなかったわ」
「ああ、ちょっと周りの環境でな」
そうした他愛のない話をしていると、山姥切が口を開いた。
「主、そろそろ」
「っと、そうだったな…それじゃ、お互いの審神者交流会を始めるか」
スピカがカヤの本丸に赴いた理由が、今言った趣旨である。
お互い審神者として本丸を運営している者同士。今日は互いの本丸で戦いの事、生活の事、刀剣達の事。普段は隔離されて知れない色んな事を話し合うのだ。
早速お茶を軽く啜っていた陸奥守が、興味津々な目で主であるスピカを見た。
「そいで、まずは何をするんじゃ?」
「まずはお互いにつけてきた日記を見せあうんだったかしら? 言われた通り日記は持ってきたけど」
「ああ。まずは俺から見せるよ。スピカは俺より遅く始めたからそんなに書いていないだろ?」
「そうね…諸事情で期間も空けていた時期があったから。じゃ、遠慮なく読ませてもらうわ」
まずはカヤの付けた日記から見る事となり、スピカはゆっくりと初めのページを捲った。
○月○日
訳合って、俺、カヤは本丸と言う場所で審神者をやる事になった。「こんのすけ」と言う狐に色々教えてもらいながら最初に選んだのは『山姥切国広』…通常「まんば」と呼ぶらしい。彼と共に、時間遡行軍から歴史を守るために頑張っていこうと思う。
ところで、普段「写し写し」とネガティブなのに、戦いになると滅茶苦茶勇ましい。戦闘見ていて「お前あのコンプレックス拗らせ系か?」と問いたくなったのは内緒だ。
○月◎日
審神者を初めて数日。鍛刀に挑戦したら、天下五剣の青いおじいちゃん――超レアと言われる『三日月宗近』が出てきた。その次は狐っぽい男が出てきた。調べてみたら、三日月と同じで超レアと言われる『小狐丸』だった。連続でレア刀が出てきて、自分の運勢が怖くなった…。
「そう…初めて数日で、三日月と小狐丸が連続で……ふ、ふふ。うふふふふふ…!!!」
「ス、スピカさん…!?」
突然スピカが不気味な笑い声を上げ、全身から黒い靄まで湧き出ている。何かもう今にも闇堕ちしそうである。
あまりの怖さに座布団ごと後ずさるカヤに、陸奥守は目を逸らしながら訳を話し出した。
「すまんのぉ…主は最初のんびりと集めるつもりじゃったが…あまりの運のなさに一時期ヤケになってしもうて」
「あっはい、何かよく分からないけどすいません…!」
カヤが謝るが、彼は一切悪くない。気を取り直して、スピカは先を読む事にした。
○月×日
少しずつ刀剣たちも増えて、強くなってきた。そんな時、用事があって本丸に来れない日が出来た。俺がいなくても本丸はみんながいるから機能するが、出陣や遠征、手入れなどは審神者である俺がいないと使えない。
困っていると、グラッセが代わりに審神者代理をすると言ってくれた。彼なら大丈夫だろうと思い、代理を頼む事にした。みんなに紹介していると、俺のまんばと気が合ったようだ。これなら大丈夫そうだと確信し数日間留守にした。
用事も終わり、お土産を持って帰ってきたら、何故か俺のまんばがグラッセと共に部屋の隅で暗いオーラを纏って座り込んでいた。どうやら気が合い過ぎてネガティブな部分が合わさったらしい。まんばの為にも、グラッセは出禁に指定した。
○月△日
審神者になって、もうすぐ一ヵ月となる。そんな時に、また本丸を留守にしないといけなくなった。前回の反省を踏まえ、今度はムーンに審神者代理を頼んで俺は数日間本丸を留守にした。
帰ってきたら、『歌仙兼定』と『燭台切光忠』がムーンに料理を教えてもらったらしく、レシピのレパートリーが増えたと喜んでいた。俺も本丸で美味しいご飯を食べられるから感謝した。
だが…『小夜左文字』の様子が明らかにおかしかった。目つきも身に纏うオーラも黒く、赤く…傍にいたムーンと共に復讐の色に染まっていた。
今にも人を――と言うか、ムーンと共にリクさんを暗殺する計画立てていた。『宗三左文字』の目が「ようやく他の感情が芽生えだした弟に物騒な事を吹き込んで…!!」と今にも殺しそうに刀を構えていた。厨を任せているメンツには悪いが、小夜とリクさんの為に即座にムーンを追い出し出禁にした。
「カヤ、あなた…」
「何も言わないでくれ…と言うか、まだこいつらのは良い方だ」
「良い方なの!?」
思わずツッコミを入れてしまったが、続きを読む事に。
×月○日
ようやく一ヵ月過ぎた。刀剣もだいぶ種類が揃い、それに伴い出陣や遠征が出来る場所も増えてきた。
とはいえ、現実もあり本丸を抜ける日も出来てしまう。今度は比較的まともなラックに頼む事にした。思考は大人だから、ちゃんと審神者代理をしてくれるだろう。
帰ってきたら、刀剣達の錬度(Lvの事)も上がって遠征もやってくれていた。だが、大食い達を筆頭に本丸の食糧が根こそぎなくなっていた。食事費も通常の半分以上が消えていた。このままでは飢餓になるとラックも出禁にした。
×月◎日
槍が何故か来ない、皆時代巡りで入手しているというのになぜか来ない。こちらの編成は完璧なのに、何十回も回っているのに何故だぁぁぁ!!?
×月△日
ようやく念願の槍――『蜻蛉切』と『御手杵』が鍛刀で来た。一体なぜだ…何回も回ったあの苦労は一体…? 嬉しいからいいけど。
×月□日
敵が強くなり、刀剣達の手入れが追い付かない日々が続いてしまった。そんな時に運悪く、また本丸を離れる日が来てしまった。
どうしようか困ったが、刀剣達を傷だらけのまま放置する訳にはいかない。なので、今度はジェダイトに審神者代理を任せてみた。彼なら常識人だし、手入れだけと念を押しているからきっと安心だ。
用事を終わらせ帰ってきたら、なぜか短刀達が怯えていた。どうやら銃装を装備していた短刀にジェダイトが色々――銃に関して恐ろしい事を言ったらしく「もう二度と銃装使いませーん!!」と半泣きして俺に縋ってきた。
俺の可愛い短刀達、特に『秋田藤四郎』を泣かせやがって!! ジェダイトも出禁にした!!
「…意外ね、ジェダイトって大人しいイメージがあったのに」
「どうやら、銃に関して何かあったようでな。半端な扱いする奴見ると殺意湧くらしい」
「そう言えば、ウィドも銃の使い方を教えてくれって頼んだらしいけど…結局、何も習得出来ずに帰って来たのよ。その時、少し青ざめた顔してたわね」
そんな話をしていると、陸奥守の顔色が見る見る青くなっていく。
「わし、そのじぇだいとと言う奴におうたら殺されるんかの…!?」
「大丈夫よ。坂本龍馬はちゃんと銃についての心得はあったでしょう、陸奥守だってそれを持ってるんだから目の敵にはされないわ」
「ああ。俺達の所の陸奥守は目の敵にされなかった、安心していいぞ」
「ほうか? なら安心じゃのぅ」
スピカと山姥切に言われ、ホッと安堵の息を吐く陸奥守。これには思わず三人がクスッと笑ってしまう。
「それにしてもあなた、秋田が気に入ってるの?」
「当たり前だ。まんばの次に来た短刀だからな」
「私も次に来たのが秋田だから、気持ちは分かるわ」
意外な共通点に花を咲かせ、続きに目を通した。
△月○日
あれだけ鍛冶をしても出なかった『一期一振』がまさかの時代巡りで入手、今までの苦労と素材は一体、泣いた。
だけど、粟田口兄弟はとっても喜んでいた。なんかもうそれだけで俺の苦労が浄化されていく感じがした。純粋な兄弟愛っていいな…。
△日◎日
また、本丸を離れなければいけない用事が出来てしまった。今度の留守での審神者代理はウラノスに頼む事にした。彼は強さにこだわるから、刀剣達の錬度上げを頼んだ。
錬度上げを期待して帰ってきたら、俺のまんばが重傷どころか破壊寸前だった…!! 思わず悲鳴を上げていたら、ウラノスが極悪の笑み浮かべて他の刀剣達の意見を無視して、まんば一人で最新のマップに行かせようとしていた。どうやらまんばがグラッセと似ているらしく、グラッセの代わりに鬱憤晴らしに破壊する気だったようだ。
俺のまんばを壊す――いや、傷つけるものは誰一人として許さん!!! それなのにあの野郎「いいじゃねーか一本くらい俺の好きに壊してよぉ! こいつ何本でも出てくるだろ? 要は雑魚な刀だろ? 写しなんだろ? 役立たずで布で引き籠る奴より、弱いって言う短刀の方が使えるだろぉ!!」とか抜かしやがって…!!! 俺のまんばを何だと思ってるんじゃあ!!! たとえ他のまんばが出たとしても、俺のまんばは初期刀で選んだまんばだけじゃあ!!! 死ね!! あいつマジで死んでしまえ!! 師匠に殺されて来世も殺されてしまえぇぇぇ!!!!!
とりあえず、即刻で氷漬けにして火山に放り込んでやった!! あんなやつ出禁所か歴史修正主義者に通報してやる!!! 日本の歴史よりあいつの性格修正しろ時間遡行軍っ!!! おまけに錬度99の検非違使もつけてくれ!!! 審神者である俺が許可するからぁ!!!
△月×日
ウラノスの出来事からまんばに無期限の休暇を言い渡し、一週間と少しが経った。兄弟である『堀川国定』と『山伏国定』のおかげで、どうにかまんばの心の傷も癒されつつある。ウラノスマジ許さねぇ…次に会ったら火山どころか深海に沈めてやる…!!!
そんなまんばの一大事に、またまた用事が出来てしまった。次の審神者代理は、何とテルスが自ら申し出た。弟であるウラノスが俺の本丸で迷惑をかけたというのが理由らしい……正直不安が大きいが、彼女しか手が空いている人がいないのだからこの際仕方ない。
どうにか用事を終わらせ帰ってきたら、殆どの刀剣が全裸になって倒れていた。しかも全員心の傷を負って、重傷と疲労の赤マークである。
あまりの変わりようにフリーズしていると、奥で悲鳴が聞こえたので急いで駆けつけた。襖を開けたら、怯える粟田口兄弟を必死に守る上半身裸の一期と、変態モードとなって目を光らせるテルスの姿を発見。一期はテルス相手に服を脱がされながらも戦ってくれた。弟達の為に身を挺して戦うなんて、いいお兄さんだよ一期…。
とにかく速攻でテルスは氷像にして、出禁させた。その後、数日は出陣と遠征どころではなく必死で手入れと疲労取りを行った…。おかげで資材がごっそり減った。あの変態の金を慰謝料に、幕の内弁当と資材買いこもうと心に誓った。
「……カヤ」
「何も言わないでくれ…!!! 今思い返しても、あの大バカ最低姉弟には腸が煮えくり返る思いなんだ…!!!」
「そう…」
スピカは言いたい事を言うのを止め、日記に視線を落とすしか出来なかった。
軽く入った筈なのにいつの間にか嵌ってしまい、同じくゲームをしているリラさんと共にちまちまとプレイしながら出来たネt…ゴフン!プレイ日記を元に作品にしてみました。
この作品では自分達のオリキャラを審神者として置き換えていますが、実際は違う名前でプレイしています。
日本庭園を思わせる、和式の屋敷と景色が広がっている。
この場所は【本丸】と呼ばれており、特殊な空間に存在する。
陽の光が一面に射している庭が一望出来る床の間で、四人が座布団の上に座っていた。
「今日は遠路遙々俺の本丸に来てくれてありがとう――スピカ」
「こちらこそ招いてくれてありがとう――カヤ」
その内の二人は、何時もの洋服ではなく和服を着ているカヤとスピカ。
そして、もう二人――いや、正確には二振だが――も互いにお辞儀をする。
「この本丸の初期刀、山姥切国広だ。よろしく頼む」
「うむ。わしは彼女の初期刀、陸奥守吉行じゃ。こっちこそよろしゅう頼むぜよ!」
山姥切国広。陸奥守吉行。元は刀だが、審神者の力により人として顕現している存在。彼らは【刀剣男子】と呼ばれている。
尚、初期刀と言うのは、事前に用意された五振の刀から一番最初に選ばれた刀剣男子の事を言う――考え方は審神者それぞれだが、カヤとスピカにとっては、初めて本丸にきてからずっと一緒にいる為、愛着がある特別な存在なのだ。
「さて、自己紹介も終わった事で…スピカも審神者を初めているなんて思ってなかったよ」
「それはこっちの台詞よ。私は前々から興味があってようやく始められたんだけど、カヤが審神者を始めるなんて思ってなかったわ」
「ああ、ちょっと周りの環境でな」
そうした他愛のない話をしていると、山姥切が口を開いた。
「主、そろそろ」
「っと、そうだったな…それじゃ、お互いの審神者交流会を始めるか」
スピカがカヤの本丸に赴いた理由が、今言った趣旨である。
お互い審神者として本丸を運営している者同士。今日は互いの本丸で戦いの事、生活の事、刀剣達の事。普段は隔離されて知れない色んな事を話し合うのだ。
早速お茶を軽く啜っていた陸奥守が、興味津々な目で主であるスピカを見た。
「そいで、まずは何をするんじゃ?」
「まずはお互いにつけてきた日記を見せあうんだったかしら? 言われた通り日記は持ってきたけど」
「ああ。まずは俺から見せるよ。スピカは俺より遅く始めたからそんなに書いていないだろ?」
「そうね…諸事情で期間も空けていた時期があったから。じゃ、遠慮なく読ませてもらうわ」
まずはカヤの付けた日記から見る事となり、スピカはゆっくりと初めのページを捲った。
○月○日
訳合って、俺、カヤは本丸と言う場所で審神者をやる事になった。「こんのすけ」と言う狐に色々教えてもらいながら最初に選んだのは『山姥切国広』…通常「まんば」と呼ぶらしい。彼と共に、時間遡行軍から歴史を守るために頑張っていこうと思う。
ところで、普段「写し写し」とネガティブなのに、戦いになると滅茶苦茶勇ましい。戦闘見ていて「お前あのコンプレックス拗らせ系か?」と問いたくなったのは内緒だ。
○月◎日
審神者を初めて数日。鍛刀に挑戦したら、天下五剣の青いおじいちゃん――超レアと言われる『三日月宗近』が出てきた。その次は狐っぽい男が出てきた。調べてみたら、三日月と同じで超レアと言われる『小狐丸』だった。連続でレア刀が出てきて、自分の運勢が怖くなった…。
「そう…初めて数日で、三日月と小狐丸が連続で……ふ、ふふ。うふふふふふ…!!!」
「ス、スピカさん…!?」
突然スピカが不気味な笑い声を上げ、全身から黒い靄まで湧き出ている。何かもう今にも闇堕ちしそうである。
あまりの怖さに座布団ごと後ずさるカヤに、陸奥守は目を逸らしながら訳を話し出した。
「すまんのぉ…主は最初のんびりと集めるつもりじゃったが…あまりの運のなさに一時期ヤケになってしもうて」
「あっはい、何かよく分からないけどすいません…!」
カヤが謝るが、彼は一切悪くない。気を取り直して、スピカは先を読む事にした。
○月×日
少しずつ刀剣たちも増えて、強くなってきた。そんな時、用事があって本丸に来れない日が出来た。俺がいなくても本丸はみんながいるから機能するが、出陣や遠征、手入れなどは審神者である俺がいないと使えない。
困っていると、グラッセが代わりに審神者代理をすると言ってくれた。彼なら大丈夫だろうと思い、代理を頼む事にした。みんなに紹介していると、俺のまんばと気が合ったようだ。これなら大丈夫そうだと確信し数日間留守にした。
用事も終わり、お土産を持って帰ってきたら、何故か俺のまんばがグラッセと共に部屋の隅で暗いオーラを纏って座り込んでいた。どうやら気が合い過ぎてネガティブな部分が合わさったらしい。まんばの為にも、グラッセは出禁に指定した。
○月△日
審神者になって、もうすぐ一ヵ月となる。そんな時に、また本丸を留守にしないといけなくなった。前回の反省を踏まえ、今度はムーンに審神者代理を頼んで俺は数日間本丸を留守にした。
帰ってきたら、『歌仙兼定』と『燭台切光忠』がムーンに料理を教えてもらったらしく、レシピのレパートリーが増えたと喜んでいた。俺も本丸で美味しいご飯を食べられるから感謝した。
だが…『小夜左文字』の様子が明らかにおかしかった。目つきも身に纏うオーラも黒く、赤く…傍にいたムーンと共に復讐の色に染まっていた。
今にも人を――と言うか、ムーンと共にリクさんを暗殺する計画立てていた。『宗三左文字』の目が「ようやく他の感情が芽生えだした弟に物騒な事を吹き込んで…!!」と今にも殺しそうに刀を構えていた。厨を任せているメンツには悪いが、小夜とリクさんの為に即座にムーンを追い出し出禁にした。
「カヤ、あなた…」
「何も言わないでくれ…と言うか、まだこいつらのは良い方だ」
「良い方なの!?」
思わずツッコミを入れてしまったが、続きを読む事に。
×月○日
ようやく一ヵ月過ぎた。刀剣もだいぶ種類が揃い、それに伴い出陣や遠征が出来る場所も増えてきた。
とはいえ、現実もあり本丸を抜ける日も出来てしまう。今度は比較的まともなラックに頼む事にした。思考は大人だから、ちゃんと審神者代理をしてくれるだろう。
帰ってきたら、刀剣達の錬度(Lvの事)も上がって遠征もやってくれていた。だが、大食い達を筆頭に本丸の食糧が根こそぎなくなっていた。食事費も通常の半分以上が消えていた。このままでは飢餓になるとラックも出禁にした。
×月◎日
槍が何故か来ない、皆時代巡りで入手しているというのになぜか来ない。こちらの編成は完璧なのに、何十回も回っているのに何故だぁぁぁ!!?
×月△日
ようやく念願の槍――『蜻蛉切』と『御手杵』が鍛刀で来た。一体なぜだ…何回も回ったあの苦労は一体…? 嬉しいからいいけど。
×月□日
敵が強くなり、刀剣達の手入れが追い付かない日々が続いてしまった。そんな時に運悪く、また本丸を離れる日が来てしまった。
どうしようか困ったが、刀剣達を傷だらけのまま放置する訳にはいかない。なので、今度はジェダイトに審神者代理を任せてみた。彼なら常識人だし、手入れだけと念を押しているからきっと安心だ。
用事を終わらせ帰ってきたら、なぜか短刀達が怯えていた。どうやら銃装を装備していた短刀にジェダイトが色々――銃に関して恐ろしい事を言ったらしく「もう二度と銃装使いませーん!!」と半泣きして俺に縋ってきた。
俺の可愛い短刀達、特に『秋田藤四郎』を泣かせやがって!! ジェダイトも出禁にした!!
「…意外ね、ジェダイトって大人しいイメージがあったのに」
「どうやら、銃に関して何かあったようでな。半端な扱いする奴見ると殺意湧くらしい」
「そう言えば、ウィドも銃の使い方を教えてくれって頼んだらしいけど…結局、何も習得出来ずに帰って来たのよ。その時、少し青ざめた顔してたわね」
そんな話をしていると、陸奥守の顔色が見る見る青くなっていく。
「わし、そのじぇだいとと言う奴におうたら殺されるんかの…!?」
「大丈夫よ。坂本龍馬はちゃんと銃についての心得はあったでしょう、陸奥守だってそれを持ってるんだから目の敵にはされないわ」
「ああ。俺達の所の陸奥守は目の敵にされなかった、安心していいぞ」
「ほうか? なら安心じゃのぅ」
スピカと山姥切に言われ、ホッと安堵の息を吐く陸奥守。これには思わず三人がクスッと笑ってしまう。
「それにしてもあなた、秋田が気に入ってるの?」
「当たり前だ。まんばの次に来た短刀だからな」
「私も次に来たのが秋田だから、気持ちは分かるわ」
意外な共通点に花を咲かせ、続きに目を通した。
△月○日
あれだけ鍛冶をしても出なかった『一期一振』がまさかの時代巡りで入手、今までの苦労と素材は一体、泣いた。
だけど、粟田口兄弟はとっても喜んでいた。なんかもうそれだけで俺の苦労が浄化されていく感じがした。純粋な兄弟愛っていいな…。
△日◎日
また、本丸を離れなければいけない用事が出来てしまった。今度の留守での審神者代理はウラノスに頼む事にした。彼は強さにこだわるから、刀剣達の錬度上げを頼んだ。
錬度上げを期待して帰ってきたら、俺のまんばが重傷どころか破壊寸前だった…!! 思わず悲鳴を上げていたら、ウラノスが極悪の笑み浮かべて他の刀剣達の意見を無視して、まんば一人で最新のマップに行かせようとしていた。どうやらまんばがグラッセと似ているらしく、グラッセの代わりに鬱憤晴らしに破壊する気だったようだ。
俺のまんばを壊す――いや、傷つけるものは誰一人として許さん!!! それなのにあの野郎「いいじゃねーか一本くらい俺の好きに壊してよぉ! こいつ何本でも出てくるだろ? 要は雑魚な刀だろ? 写しなんだろ? 役立たずで布で引き籠る奴より、弱いって言う短刀の方が使えるだろぉ!!」とか抜かしやがって…!!! 俺のまんばを何だと思ってるんじゃあ!!! たとえ他のまんばが出たとしても、俺のまんばは初期刀で選んだまんばだけじゃあ!!! 死ね!! あいつマジで死んでしまえ!! 師匠に殺されて来世も殺されてしまえぇぇぇ!!!!!
とりあえず、即刻で氷漬けにして火山に放り込んでやった!! あんなやつ出禁所か歴史修正主義者に通報してやる!!! 日本の歴史よりあいつの性格修正しろ時間遡行軍っ!!! おまけに錬度99の検非違使もつけてくれ!!! 審神者である俺が許可するからぁ!!!
△月×日
ウラノスの出来事からまんばに無期限の休暇を言い渡し、一週間と少しが経った。兄弟である『堀川国定』と『山伏国定』のおかげで、どうにかまんばの心の傷も癒されつつある。ウラノスマジ許さねぇ…次に会ったら火山どころか深海に沈めてやる…!!!
そんなまんばの一大事に、またまた用事が出来てしまった。次の審神者代理は、何とテルスが自ら申し出た。弟であるウラノスが俺の本丸で迷惑をかけたというのが理由らしい……正直不安が大きいが、彼女しか手が空いている人がいないのだからこの際仕方ない。
どうにか用事を終わらせ帰ってきたら、殆どの刀剣が全裸になって倒れていた。しかも全員心の傷を負って、重傷と疲労の赤マークである。
あまりの変わりようにフリーズしていると、奥で悲鳴が聞こえたので急いで駆けつけた。襖を開けたら、怯える粟田口兄弟を必死に守る上半身裸の一期と、変態モードとなって目を光らせるテルスの姿を発見。一期はテルス相手に服を脱がされながらも戦ってくれた。弟達の為に身を挺して戦うなんて、いいお兄さんだよ一期…。
とにかく速攻でテルスは氷像にして、出禁させた。その後、数日は出陣と遠征どころではなく必死で手入れと疲労取りを行った…。おかげで資材がごっそり減った。あの変態の金を慰謝料に、幕の内弁当と資材買いこもうと心に誓った。
「……カヤ」
「何も言わないでくれ…!!! 今思い返しても、あの大バカ最低姉弟には腸が煮えくり返る思いなんだ…!!!」
「そう…」
スピカは言いたい事を言うのを止め、日記に視線を落とすしか出来なかった。
■作者メッセージ
と言う訳で(どう言う訳だ)KHに全く関係ない刀剣乱舞ネタです。ゲーノベだし、総合って書いてあるから大丈夫だよね!
このネタはお互いに刀剣乱舞を初めて(私はスマホ版、リラさんはPC版でやっています)、チャットで刀剣見つけた、どこまで進んだ、これが大変だったなど話し合っていた際に「これ、プレイ日記風にすれば作品になるのでは?」と思い付いたのが理由です。もちろん、リラさんからネタの許可は取ってあります。
なので、冒頭にも少し書きましたがキャラを使ったネタだけでなく、実際にプレイして起こった事も日記として出ています。今回はリラさんがプレイした出来事ですが、私も後に出します。
話は変わりますが、刀剣乱舞の大阪城イベント大変です…。包丁藤四郎はレベルとしては頑張れば手に入るだろうと想定してますが…どちらかと言うと、私のお目当てとしては博多藤四郎です。九州人としては是非とも手に入れたい刀剣! なのに、もう30階到達…!! 50階以降はレベル的にマズいんだよ…!!(重傷的な意味で)
博多よ、早よう来とくれー!! 日本号もお兄ちゃん(一期一振)もおらんけど長谷部と兄弟達が待っとっとばーい!!(熊本弁)
このネタはお互いに刀剣乱舞を初めて(私はスマホ版、リラさんはPC版でやっています)、チャットで刀剣見つけた、どこまで進んだ、これが大変だったなど話し合っていた際に「これ、プレイ日記風にすれば作品になるのでは?」と思い付いたのが理由です。もちろん、リラさんからネタの許可は取ってあります。
なので、冒頭にも少し書きましたがキャラを使ったネタだけでなく、実際にプレイして起こった事も日記として出ています。今回はリラさんがプレイした出来事ですが、私も後に出します。
話は変わりますが、刀剣乱舞の大阪城イベント大変です…。包丁藤四郎はレベルとしては頑張れば手に入るだろうと想定してますが…どちらかと言うと、私のお目当てとしては博多藤四郎です。九州人としては是非とも手に入れたい刀剣! なのに、もう30階到達…!! 50階以降はレベル的にマズいんだよ…!!(重傷的な意味で)
博多よ、早よう来とくれー!! 日本号もお兄ちゃん(一期一振)もおらんけど長谷部と兄弟達が待っとっとばーい!!(熊本弁)