世界的人気ゲームの映画ネタ
*KHでの声優ネタです。完全ギャグです。何よりリクのキャラに関してイメージが崩壊する恐れがあります。ご注意ください。
それは某日の事――とあるニュースをソラ、カイリ、クウ、ウィド、オパールが見ていた。
あの世界的人気ゲームキャラ、マ〇オの映画。その日本語吹き替え版キャストの公開記事を。
『…………』
「「なんだよ、言いたい事あるなら言えよ?」」
神妙な顔で記事を見ている人達に対し、半ば睨みながら同じ声をかけたのはリクとルキルだ。
『言葉によってはどうなるか分かっているだろうな?』と無言の脅しをかける2人に対し、ソラは目を逸らす。
「い、いや……」
「まあ、それはそれ、これはこれですしはい」
ウィドがどうにかフォローを入れるが、普段は冷静である彼ですら2人と目を合わせようとしない。
「そうだな、中の人としては合ってると言うか何と言うか」
「「ああ?」」
フォローのつもりが琴線に触れる発言をしてしまったクウに、低い声が2人分返ってくる。更に鋭くなった視線に、必死で目を合わせない様にクウだけでなく皆が逸らし続ける。
分かっている。分かってはいるのだ。このキャスト発表により、リクの声がマ〇オと声が一緒になった。けど一緒なのは声だけで結局中身は別物だと。
そう。分かってはいるのだ。けど、一度意識してしまうとどうにも止まらない。もしここで「今度からリクがマ〇オになるんだー」なんて発言を誰かが口にした瞬間、無差別でダークオーラ辺りが2つ分飛んでくるだろう。とにかくここは耐えるしかない。
そうしていると、こちらにやってくる小さな足音が2つ。
「伯父さんー! 父さーん! ニュース見たよ、あの超有名人の主人公の声に選ばれたんでしょ!! とっても凄いよ、ボク感動しちゃったー!!」
(((((ツバサ!?)))))
輝かしい笑顔で感想を述べるツバサの姿に、全員が固まる。そんな中、ツバサだけでなく一緒に居たレイアも目をキラキラさせて尊敬の眼差しを見せる。
「はい! 私プレビュー拝見しましたけど、違和感が無くて!! 演技がとっても素晴らしかったです!!」
「「そ、そうか?」」
怒る所か照れを見せる2人。どうやら純粋な誉め言葉にリクもルキルも怒りが静まったようだ。
これで嵐は去った――そう思い、彼らは気を抜いた。
「いやー、まさか父さん達が選ばれるなんて。ソラさんがスマ〇ラに出てるんだから、もうリクさんも登場してるも同然じゃん!」
「丁度ソラさんの参戦ムービーで握手も交わしてましたよねー。懐かしいです」
『クッ…!』
ツバサとレイアの爆弾発言に、ソラ達は一斉に口を手で押さえてどうにか笑いを堪える。
急いでリク達から身体を背けるも、彼らは思い浮かべてしまった――ソラと握手する、マ〇オの恰好をしたリクを。
(ヤバイ、ツバサとレイアの所為で変な想像しちまった…!)
(笑い堪えるの、ツライ…!)
(やめなさい、私だって自分のキャラ保つのに必死なんです…!)
(2人とも、すっごい目で睨んでるのに…笑いの感情が止まらない…!)
順にクウ、オパール、ウィド、カイリが必死で笑いを堪えながら目配せする。そんな自分達に、後ろを向いていても突き刺さる視線。誰のかなんて見なくても分かる。
今はどうにか均衡を保っているが、ここで誰かが噴き出したら最後。我慢している残りの人も一斉に笑い声を上げてしまうだろう。そうなったら戦闘不能は確定だ。
一触即発した状態にまで悪化してしまい、とにかく笑いを堪える事だけに専念していた時だ。
「あなた達、そのくらいにしなさい」
諫めるように言いながらやってきたのは、スピカだ。彼女は腕を組み、呆れたようにソラ達を見ている。
「スピカさん…!」
大人の対応をする彼女の姿に、ルキルが思わず感心する。そんな第二の弟の尊敬の眼差しを受けながら、スピカは悠然とした立ち姿で注意をする。
「ウィドも言ってたでしょ? それはそれ、これはこれ。声が一緒だからってキャラを混合しないの。そもそも、あの超有名ゲームキャラの主役の声なんてそう簡単になれるものじゃない。寧ろ誇るべき勲章と言っても差支えがないわ――リク、ルキル。胸を張りなさい、これからも私はあなた達個人を応援してブフッ!!」
(((噴いたーーーー!!?)))
物凄く良い事を言っていたのに、途中で噴き出したスピカに5人は心の中で絶叫する。
真面目に語っていた人が急に笑う様に噴き出した事で、何が起きたか頭が追い付かないリクとルキル。目の前のスピカは肩がプルプルと小刻みに震えていて、それが段々と大きくなる。
「クッ、フフフ……アッハハハハ!! もうダメおかしい! よりによってあなた達がマ〇オって、それでイヤッフーとかマンマミーアとか掛け声なんて聞かされたら笑うしかないじゃないアハハハハ!! しかもル〇ージの声がヨゾラって!! 折角のイケメンキャラなのにまさかのマ〇オ映画でも似た見た目のキャラとか、もうKHじゃそんな風にしか見えないって言うかアハハハハ!!」
「皆思ってても口にしなかった事を爆笑しながら暴露してるわよあの人!?」
「冷静な顔で地雷原避けてたのに、自ら飛び込んで暴れまわってる…」
右手で床を叩き、左手でお腹を抱えながら涙を流して爆笑するスピカ。本人を前にしての失礼極まりない行動に、オパールは恐れを抱き、カイリも引いてしまう。
一方、リクとルキルは未だに目の前で爆笑するスピカに思考が停止している。先程までの真剣さとは真逆の態度を見せたのだから当然だろう。ポカンとしている2人に、これ幸いとばかりにクウがすかさず割り込んだ。
「頼むスピカ! もう黙っててくれ!!」
「分かった、分かってるわ……!」
肩を掴んで止めようとするクウに、スピカは笑いすぎで涙を流し、息を絶え絶えにしつつ顔を上げる。そうして両手を使って自分の口を押えるのだが、まだ震えている。
「プッ……クッフ…!」
「駄目です、姉さんが完全にドツボに嵌ってます!! ああ、姉さんしっかり!!」
「努力は認めるけど、もうちょっと隠そうな!? 逆に失礼だから!!」
もはや隠し切れないスピカの笑いに、ウィドとクウが叫ぶ。
2人して揺さぶっていると、スピカの手が口から外れた。
「アハハハハ、我慢できないお腹痛い……アッハハハハハ!!」
もはや取り繕う事もなく、スピカは再び床を叩いて爆笑を始めてしまう。その様子に、クウの中で笑いの感情が急速に冷えるのを感じた。
「すげー…あそこまで清々しいと、笑う気も起きなくなるんだな…」
「そ、それより…2人の目が物凄く怖いんだけど…!」
ソラが恐る恐る指を差す。そこには、ドス黒い闇のオーラを纏ったリクとルキルが武器を構えていた。
「「キサマヲ、コロス」」
闇を纏いながら目を光らせ、武器をクウに突き付ける。
「何で俺ぇ!?」
「「彼女の不始末は彼氏が拭うもんだろ…!?」」
「スピカとは元カノの関係だっての!? あ、ちょ、ま――!!」
直後、1人分の悲鳴と共に激しい爆発が巻き起こったのは言うまでもない。
それは某日の事――とあるニュースをソラ、カイリ、クウ、ウィド、オパールが見ていた。
あの世界的人気ゲームキャラ、マ〇オの映画。その日本語吹き替え版キャストの公開記事を。
『…………』
「「なんだよ、言いたい事あるなら言えよ?」」
神妙な顔で記事を見ている人達に対し、半ば睨みながら同じ声をかけたのはリクとルキルだ。
『言葉によってはどうなるか分かっているだろうな?』と無言の脅しをかける2人に対し、ソラは目を逸らす。
「い、いや……」
「まあ、それはそれ、これはこれですしはい」
ウィドがどうにかフォローを入れるが、普段は冷静である彼ですら2人と目を合わせようとしない。
「そうだな、中の人としては合ってると言うか何と言うか」
「「ああ?」」
フォローのつもりが琴線に触れる発言をしてしまったクウに、低い声が2人分返ってくる。更に鋭くなった視線に、必死で目を合わせない様にクウだけでなく皆が逸らし続ける。
分かっている。分かってはいるのだ。このキャスト発表により、リクの声がマ〇オと声が一緒になった。けど一緒なのは声だけで結局中身は別物だと。
そう。分かってはいるのだ。けど、一度意識してしまうとどうにも止まらない。もしここで「今度からリクがマ〇オになるんだー」なんて発言を誰かが口にした瞬間、無差別でダークオーラ辺りが2つ分飛んでくるだろう。とにかくここは耐えるしかない。
そうしていると、こちらにやってくる小さな足音が2つ。
「伯父さんー! 父さーん! ニュース見たよ、あの超有名人の主人公の声に選ばれたんでしょ!! とっても凄いよ、ボク感動しちゃったー!!」
(((((ツバサ!?)))))
輝かしい笑顔で感想を述べるツバサの姿に、全員が固まる。そんな中、ツバサだけでなく一緒に居たレイアも目をキラキラさせて尊敬の眼差しを見せる。
「はい! 私プレビュー拝見しましたけど、違和感が無くて!! 演技がとっても素晴らしかったです!!」
「「そ、そうか?」」
怒る所か照れを見せる2人。どうやら純粋な誉め言葉にリクもルキルも怒りが静まったようだ。
これで嵐は去った――そう思い、彼らは気を抜いた。
「いやー、まさか父さん達が選ばれるなんて。ソラさんがスマ〇ラに出てるんだから、もうリクさんも登場してるも同然じゃん!」
「丁度ソラさんの参戦ムービーで握手も交わしてましたよねー。懐かしいです」
『クッ…!』
ツバサとレイアの爆弾発言に、ソラ達は一斉に口を手で押さえてどうにか笑いを堪える。
急いでリク達から身体を背けるも、彼らは思い浮かべてしまった――ソラと握手する、マ〇オの恰好をしたリクを。
(ヤバイ、ツバサとレイアの所為で変な想像しちまった…!)
(笑い堪えるの、ツライ…!)
(やめなさい、私だって自分のキャラ保つのに必死なんです…!)
(2人とも、すっごい目で睨んでるのに…笑いの感情が止まらない…!)
順にクウ、オパール、ウィド、カイリが必死で笑いを堪えながら目配せする。そんな自分達に、後ろを向いていても突き刺さる視線。誰のかなんて見なくても分かる。
今はどうにか均衡を保っているが、ここで誰かが噴き出したら最後。我慢している残りの人も一斉に笑い声を上げてしまうだろう。そうなったら戦闘不能は確定だ。
一触即発した状態にまで悪化してしまい、とにかく笑いを堪える事だけに専念していた時だ。
「あなた達、そのくらいにしなさい」
諫めるように言いながらやってきたのは、スピカだ。彼女は腕を組み、呆れたようにソラ達を見ている。
「スピカさん…!」
大人の対応をする彼女の姿に、ルキルが思わず感心する。そんな第二の弟の尊敬の眼差しを受けながら、スピカは悠然とした立ち姿で注意をする。
「ウィドも言ってたでしょ? それはそれ、これはこれ。声が一緒だからってキャラを混合しないの。そもそも、あの超有名ゲームキャラの主役の声なんてそう簡単になれるものじゃない。寧ろ誇るべき勲章と言っても差支えがないわ――リク、ルキル。胸を張りなさい、これからも私はあなた達個人を応援してブフッ!!」
(((噴いたーーーー!!?)))
物凄く良い事を言っていたのに、途中で噴き出したスピカに5人は心の中で絶叫する。
真面目に語っていた人が急に笑う様に噴き出した事で、何が起きたか頭が追い付かないリクとルキル。目の前のスピカは肩がプルプルと小刻みに震えていて、それが段々と大きくなる。
「クッ、フフフ……アッハハハハ!! もうダメおかしい! よりによってあなた達がマ〇オって、それでイヤッフーとかマンマミーアとか掛け声なんて聞かされたら笑うしかないじゃないアハハハハ!! しかもル〇ージの声がヨゾラって!! 折角のイケメンキャラなのにまさかのマ〇オ映画でも似た見た目のキャラとか、もうKHじゃそんな風にしか見えないって言うかアハハハハ!!」
「皆思ってても口にしなかった事を爆笑しながら暴露してるわよあの人!?」
「冷静な顔で地雷原避けてたのに、自ら飛び込んで暴れまわってる…」
右手で床を叩き、左手でお腹を抱えながら涙を流して爆笑するスピカ。本人を前にしての失礼極まりない行動に、オパールは恐れを抱き、カイリも引いてしまう。
一方、リクとルキルは未だに目の前で爆笑するスピカに思考が停止している。先程までの真剣さとは真逆の態度を見せたのだから当然だろう。ポカンとしている2人に、これ幸いとばかりにクウがすかさず割り込んだ。
「頼むスピカ! もう黙っててくれ!!」
「分かった、分かってるわ……!」
肩を掴んで止めようとするクウに、スピカは笑いすぎで涙を流し、息を絶え絶えにしつつ顔を上げる。そうして両手を使って自分の口を押えるのだが、まだ震えている。
「プッ……クッフ…!」
「駄目です、姉さんが完全にドツボに嵌ってます!! ああ、姉さんしっかり!!」
「努力は認めるけど、もうちょっと隠そうな!? 逆に失礼だから!!」
もはや隠し切れないスピカの笑いに、ウィドとクウが叫ぶ。
2人して揺さぶっていると、スピカの手が口から外れた。
「アハハハハ、我慢できないお腹痛い……アッハハハハハ!!」
もはや取り繕う事もなく、スピカは再び床を叩いて爆笑を始めてしまう。その様子に、クウの中で笑いの感情が急速に冷えるのを感じた。
「すげー…あそこまで清々しいと、笑う気も起きなくなるんだな…」
「そ、それより…2人の目が物凄く怖いんだけど…!」
ソラが恐る恐る指を差す。そこには、ドス黒い闇のオーラを纏ったリクとルキルが武器を構えていた。
「「キサマヲ、コロス」」
闇を纏いながら目を光らせ、武器をクウに突き付ける。
「何で俺ぇ!?」
「「彼女の不始末は彼氏が拭うもんだろ…!?」」
「スピカとは元カノの関係だっての!? あ、ちょ、ま――!!」
直後、1人分の悲鳴と共に激しい爆発が巻き起こったのは言うまでもない。
■作者メッセージ
いやー、マ〇オ映画のキャスト発表から思わずこんな作品書き上げてしまった。ソラのスマブラ参戦後にこの情報ですよ? もはやリクと握手しているようなものだって見えてしまう…やめてくれ。マモさんイケメンから変人まで色んな役やってるけどさ。
KH界隈賑わっていたからつい……でも実際映画のプレビュー見ると、声に違和感なかったので長年活動してプロになった人は違うなと感心しました。
本当にこんな新作書く暇あったらFGO日記も書こうよ自分……
KH界隈賑わっていたからつい……でも実際映画のプレビュー見ると、声に違和感なかったので長年活動してプロになった人は違うなと感心しました。
本当にこんな新作書く暇あったらFGO日記も書こうよ自分……