格〇けチェックパロ・3
「正解おめでとー!! まさかムーンの料理に騙されない人がいるなんて思わなかったわ!!」
「「ほ、本当に正解だったのか!?」」
Aの扉を開けて入ってきたリズに、リクとルキルは信じられないとばかりに目を丸くする。
セヴィルは当然と言わんばかりに椅子にふんぞり返っている。
「美味しさに関しては見事だったが、高級食材を使ってないからこそ見分けられたものだ。要は技術と素材の違いだな」
「流石はスピカの師匠ね、ムーンが聞いたら負けず嫌いに火が付きそうな発言だわ。――と言う事で、絶対アカン枠のBの人達は2ランクダウンとなりまーす。じゃ、先に戻りましょうか」
「リズゥゥゥ!! 行かないでくれリズゥゥゥ!!」
絶対アカンのB部屋からロクサスの絶叫がここまで響き渡るが、リズは無視して戻っていくのをリクとルキルは何とも言えない顔で眺めるしかなかった。
「さて。一流の方はおめでとうございます。ただ、この中に二流と三流がいたようですね。三流の方は次間違えたら映す価値無しになりますので気を付けて下さいね」
そう言ってウィドが見る方向には、木箱の椅子とボロのスリッパを吐いているロクサスが。現在彼は絶望の淵に立たされた顔で頭を押さえて蹲っている。
「あああああ何でこんな事にぃぃぃ……!!」
「俺達もう後がない……リク助けてー!!」
「今の俺に助けを求めるな、こっちも崖っぷち状態だ……!!」
隣のソラがリクに助けを求めるが、一流キープを続けている事が逆に過度なストレスとなって苦虫を噛んだ顔をして睨みつける。
そんな三流も一流も間違ったら終わりの雰囲気を、丸椅子にスリッパを履いているテラは何とも言えない表情で見ていた。
「一流の方もプレッシャーがやばいな……」
「じゃ、4つ目のチェックに行きましょうか」
またまた空気をぶち壊すようにリズが司会を進めると、ウィドも頷いて用意していた紙に目を通す。
「次の項目は音楽です。正解の方はアトランティカの誇る王宮音楽家の演奏となります。とはいえ、海の生き物である音楽家の皆さんを陸の世界に上がらせる訳にはいかないので、事前に海の中で撮影した映像を流します。不正解はオパールが音楽ソフトで作成したデータで作った音楽となります。2つの音楽を聴き分けて、見事正解を選んで下さい。今回はヒントのVTRはございません」
「ヒントと言えるヒントが全くなかった気がするから、正直どっちも変わりないわね」
説明を聞き終えて、アクアが至極当然な感想を呟く。
そんな中、シオンだけは自信満々に笑っていた。
「生演奏とデータなら分かりそうだね!」
「シオン、それもう何度も言ってるでしょ……」
カイリが思わず頭を押さえると、ウィドがメンバーを見回す。
「この問題は代表者一名で一緒に判定をして貰います。一流からはリク様、二流からはアクア、カイリ、三流はロクサスになります」
ウィドが代表者を述べると、まず初めにロクサスは不穏なオーラを浮かべながら立ち上がった。
「父親としての威厳の為にも、ここで消える訳にはいかない……何が何でも当てるぞ俺を不正解にさせたら命はないと思えぇ!!」
「私達まで巻き込まれてる!?」
「これはいつからデスゲームに変わったの!?」
「最初からだ……!!」
カイリとアクアが叫ぶと、既に追い込まれ状態のリクが青い顔で答える。
こうして間違えたら即命が無い状況となってしまい、ロクサス以外のメンバーは冷や汗を浮かべながら移動するのだった。
チェック部屋に向かう4人を見送った後、リズは一枚の紙を取り出した。
「さーて。代表者が向かった所で――ここにいる皆さんに、正解を見せたいと思いまーす。正解は――Aになりまーす! さあ、みんなはどんな判定をするのかしらねー?」
先ほどと同じ意地悪い笑みを浮かべながら、モニターに注目するのだった。
「分からないんだが!? データって言ってたけど嘘だろ!?」
開口一番、そんなロクサスの叫びが響き渡る。
現在、チェック部屋にてアトランティアでは有名であり人気の曲【アンダー・ザ・シー】をAとBで聞き終えたばかり。頭を押さえて唸るロクサスだけでなく、3人も追い詰められた顔で見合わせている。
この光景に、司会席ではリズが不思議そうに首を傾げた。
「困ってるわねー。こんなの聞けば勘で分かるもんじゃない?」
「普通の人間に常時アビリティ《野生の勘》を求めてないでください」
「常時アビリティにした覚えはないんだけど!?」
思わずツッコミを入れるリズだが、一緒に暮らしていたソラとシオンは何とも言えない顔をしている。
「仮にもオパールは、我がメンバーが誇る腕利きのメカニックですからね。ここのモニターやカメラ調整、照明や音楽などの機材の設定も全部彼女が監修をやってくれるほど、機械に関する技術の腕は高いんですよ」
「お父さんにあそこまで暴走する恋の狂人が?」
ウィドの補足に、普段から過激なツンしか見てない所為だろう。リズは信じられないと言う顔をする。
そうこう話していると、チェック部屋では動きがあった。
「うーん……私はAにしておこうかな」
難しい顔でカイリがAの札を上げる。その瞬間、ロクサスがクワッと睨みつけた。
「本当にAが正解か!?」
「せ、正解かは分からないよ。Bの可能性もあるかもだし」
「なら俺はBを選べばいいのか!? 間違ったらカイリでも許さんぞ!?」
もはや脅しも同然でカイリに詰め寄るロクサスの姿に、アクアは青い顔になってしまう。
「ロクサスを絶対正解にさせない限り、私達の命が無いわ……! セヴィルがここにいれば、彼に全部任せられるのに……!」
「ちくしょう! なんでこういう時に限って代表者がセヴィルじゃないんだぁ!!」
「答えが一発で分かるからだろ……!」
本気で悔しがるロクサスに、リクも青い顔で理由を述べる。
答えが決まらないまま話し合いの時間もそろそろ無くなってくる。このまま全員勘で選ぶ事になろうとした時だった。
「……仕方ないわ。出来れば卑怯な事はしなくないけど、背に腹は代えられない」
「どうするの、アクア?」
神妙な顔をして何か案を思いついたアクアに、カイリが質問する。
直後、アクアは手を上げた。
「審判! 命が掛かってるし、ちょっとロクサス抜きで別室でみんなで相談させて貰ってもいいかしら!?」
会場を一旦出たアクア達が戻ったのは、それから数分後だった。
時間だとスタッフが伝えると、4人は札を両手に持って準備する。
そして、運命の決断となる。
「俺はB!」
「「「Aで」」」
1人考えてたロクサスがBを選ぶと同時に、残りの3人は一斉にAの札を上げた。
「お前達、本当にそっちでいいのか?」
「ロクサス、変えるなら今の内だよ」
不信がるロクサスに対し、真顔で答えるカイリ。脅しに屈する所か『こちらを選んだ方が良いぞ』と言う雰囲気すら感じる。
「そ、そうか? ならAで……本当にこっちが正解か? 間違えたらどうなるか」
「大丈夫、話し合った結果よ」
「そうだな、話し合った結果だ」
アクアとリクまでAの札を上げながら同調する。これにはロクサスもBからAに持っている札を変える。
メイン会場の方では正解を選んだことで参加者全員が歓声を上げる。そんな中、司会席でリズは呆れた目を浮かべていた。
(これはあの3人、何かしたわね……ウィドも気づいてそうだけど、黙ってるって事は見逃すって方針なんでしょうねー。じゃあ黙っておきましょ)
リズは余計な詮索はしなくてもいいと結論付け、正解発表の為に未だに歓声が続く会場を後にした……。
アクア達が何をしたのか――数分前に遡る。
スタジオ内にある、とある技術室。
その中でオパールは椅子に座り、1人暗闇の部屋の中で唯一の光源であるモニター画面を凝視しながら作業をしていた。
「はーあ、やっと次のセッティング終わったー。えーと次は……」
長時間悪い環境で目を酷使させていたので背もたれに寄り掛かりながら瞼をゴシゴシと擦っていると、突然後ろのドアが開く。
振り返ると、そこには固い表情で入り口に立つアクアがいた。
「え、アクア!? 今確か格付けチェックしてる筈じゃ――ってリク!?」
アクアの横から入ってきたリクに驚いていると、何故か無言で部屋に入る。
困惑するオパール。リクはどんどん近づいて、突然右腕が伸ばされて後ろにあった機材に叩き込まれる。
なんとモニター画面の光源に照らされながら、オパールはリクに壁ドンをされていた。
「ひあぁ!?」
「悪い、(抜け出す時間が僅かで)急いでいるんだ」
「は、はひ!?」
「お前が作って用意したお題の音楽データがどっちか、答えを教えて欲しい」
「そそそ、そんな事言われてもぉ……んぐ!?」
頬を赤く染めつつも思わず目線を逸らすと、今度は左手で顎を掴まれて無理やり顔を前に向かせられる。
「どうしてもか?」
至近距離で真剣な目をしたリクと目線が嫌でも合う。
瞬間、オパールの思考回路が焼き切れた。
「ふああああああ教えます、Bですぅぅぅ!! あ、もうダメ」
ショートしてしまったようで、そのまま椅子から転げ落ちる様に倒れるオパール。
気絶したのを見て、リクは先ほどと違い困惑した顔でアクア達に振り返った。
「時間もないからとにかく顔を近づけて目を合わせて聞き出せってしたが、これで良かったのか? 何故か気絶したが」
未だに自分が何をしたか分かってない様子に、カイリは真顔でアクアを見た。
「素でああいう事が出来るのはこっちも一緒みたいだけど、あの反応で何でそっちのリクは何も気づいてないの?」
「私達も謎よ」
「「ほ、本当に正解だったのか!?」」
Aの扉を開けて入ってきたリズに、リクとルキルは信じられないとばかりに目を丸くする。
セヴィルは当然と言わんばかりに椅子にふんぞり返っている。
「美味しさに関しては見事だったが、高級食材を使ってないからこそ見分けられたものだ。要は技術と素材の違いだな」
「流石はスピカの師匠ね、ムーンが聞いたら負けず嫌いに火が付きそうな発言だわ。――と言う事で、絶対アカン枠のBの人達は2ランクダウンとなりまーす。じゃ、先に戻りましょうか」
「リズゥゥゥ!! 行かないでくれリズゥゥゥ!!」
絶対アカンのB部屋からロクサスの絶叫がここまで響き渡るが、リズは無視して戻っていくのをリクとルキルは何とも言えない顔で眺めるしかなかった。
「さて。一流の方はおめでとうございます。ただ、この中に二流と三流がいたようですね。三流の方は次間違えたら映す価値無しになりますので気を付けて下さいね」
そう言ってウィドが見る方向には、木箱の椅子とボロのスリッパを吐いているロクサスが。現在彼は絶望の淵に立たされた顔で頭を押さえて蹲っている。
「あああああ何でこんな事にぃぃぃ……!!」
「俺達もう後がない……リク助けてー!!」
「今の俺に助けを求めるな、こっちも崖っぷち状態だ……!!」
隣のソラがリクに助けを求めるが、一流キープを続けている事が逆に過度なストレスとなって苦虫を噛んだ顔をして睨みつける。
そんな三流も一流も間違ったら終わりの雰囲気を、丸椅子にスリッパを履いているテラは何とも言えない表情で見ていた。
「一流の方もプレッシャーがやばいな……」
「じゃ、4つ目のチェックに行きましょうか」
またまた空気をぶち壊すようにリズが司会を進めると、ウィドも頷いて用意していた紙に目を通す。
「次の項目は音楽です。正解の方はアトランティカの誇る王宮音楽家の演奏となります。とはいえ、海の生き物である音楽家の皆さんを陸の世界に上がらせる訳にはいかないので、事前に海の中で撮影した映像を流します。不正解はオパールが音楽ソフトで作成したデータで作った音楽となります。2つの音楽を聴き分けて、見事正解を選んで下さい。今回はヒントのVTRはございません」
「ヒントと言えるヒントが全くなかった気がするから、正直どっちも変わりないわね」
説明を聞き終えて、アクアが至極当然な感想を呟く。
そんな中、シオンだけは自信満々に笑っていた。
「生演奏とデータなら分かりそうだね!」
「シオン、それもう何度も言ってるでしょ……」
カイリが思わず頭を押さえると、ウィドがメンバーを見回す。
「この問題は代表者一名で一緒に判定をして貰います。一流からはリク様、二流からはアクア、カイリ、三流はロクサスになります」
ウィドが代表者を述べると、まず初めにロクサスは不穏なオーラを浮かべながら立ち上がった。
「父親としての威厳の為にも、ここで消える訳にはいかない……何が何でも当てるぞ俺を不正解にさせたら命はないと思えぇ!!」
「私達まで巻き込まれてる!?」
「これはいつからデスゲームに変わったの!?」
「最初からだ……!!」
カイリとアクアが叫ぶと、既に追い込まれ状態のリクが青い顔で答える。
こうして間違えたら即命が無い状況となってしまい、ロクサス以外のメンバーは冷や汗を浮かべながら移動するのだった。
チェック部屋に向かう4人を見送った後、リズは一枚の紙を取り出した。
「さーて。代表者が向かった所で――ここにいる皆さんに、正解を見せたいと思いまーす。正解は――Aになりまーす! さあ、みんなはどんな判定をするのかしらねー?」
先ほどと同じ意地悪い笑みを浮かべながら、モニターに注目するのだった。
「分からないんだが!? データって言ってたけど嘘だろ!?」
開口一番、そんなロクサスの叫びが響き渡る。
現在、チェック部屋にてアトランティアでは有名であり人気の曲【アンダー・ザ・シー】をAとBで聞き終えたばかり。頭を押さえて唸るロクサスだけでなく、3人も追い詰められた顔で見合わせている。
この光景に、司会席ではリズが不思議そうに首を傾げた。
「困ってるわねー。こんなの聞けば勘で分かるもんじゃない?」
「普通の人間に常時アビリティ《野生の勘》を求めてないでください」
「常時アビリティにした覚えはないんだけど!?」
思わずツッコミを入れるリズだが、一緒に暮らしていたソラとシオンは何とも言えない顔をしている。
「仮にもオパールは、我がメンバーが誇る腕利きのメカニックですからね。ここのモニターやカメラ調整、照明や音楽などの機材の設定も全部彼女が監修をやってくれるほど、機械に関する技術の腕は高いんですよ」
「お父さんにあそこまで暴走する恋の狂人が?」
ウィドの補足に、普段から過激なツンしか見てない所為だろう。リズは信じられないと言う顔をする。
そうこう話していると、チェック部屋では動きがあった。
「うーん……私はAにしておこうかな」
難しい顔でカイリがAの札を上げる。その瞬間、ロクサスがクワッと睨みつけた。
「本当にAが正解か!?」
「せ、正解かは分からないよ。Bの可能性もあるかもだし」
「なら俺はBを選べばいいのか!? 間違ったらカイリでも許さんぞ!?」
もはや脅しも同然でカイリに詰め寄るロクサスの姿に、アクアは青い顔になってしまう。
「ロクサスを絶対正解にさせない限り、私達の命が無いわ……! セヴィルがここにいれば、彼に全部任せられるのに……!」
「ちくしょう! なんでこういう時に限って代表者がセヴィルじゃないんだぁ!!」
「答えが一発で分かるからだろ……!」
本気で悔しがるロクサスに、リクも青い顔で理由を述べる。
答えが決まらないまま話し合いの時間もそろそろ無くなってくる。このまま全員勘で選ぶ事になろうとした時だった。
「……仕方ないわ。出来れば卑怯な事はしなくないけど、背に腹は代えられない」
「どうするの、アクア?」
神妙な顔をして何か案を思いついたアクアに、カイリが質問する。
直後、アクアは手を上げた。
「審判! 命が掛かってるし、ちょっとロクサス抜きで別室でみんなで相談させて貰ってもいいかしら!?」
会場を一旦出たアクア達が戻ったのは、それから数分後だった。
時間だとスタッフが伝えると、4人は札を両手に持って準備する。
そして、運命の決断となる。
「俺はB!」
「「「Aで」」」
1人考えてたロクサスがBを選ぶと同時に、残りの3人は一斉にAの札を上げた。
「お前達、本当にそっちでいいのか?」
「ロクサス、変えるなら今の内だよ」
不信がるロクサスに対し、真顔で答えるカイリ。脅しに屈する所か『こちらを選んだ方が良いぞ』と言う雰囲気すら感じる。
「そ、そうか? ならAで……本当にこっちが正解か? 間違えたらどうなるか」
「大丈夫、話し合った結果よ」
「そうだな、話し合った結果だ」
アクアとリクまでAの札を上げながら同調する。これにはロクサスもBからAに持っている札を変える。
メイン会場の方では正解を選んだことで参加者全員が歓声を上げる。そんな中、司会席でリズは呆れた目を浮かべていた。
(これはあの3人、何かしたわね……ウィドも気づいてそうだけど、黙ってるって事は見逃すって方針なんでしょうねー。じゃあ黙っておきましょ)
リズは余計な詮索はしなくてもいいと結論付け、正解発表の為に未だに歓声が続く会場を後にした……。
アクア達が何をしたのか――数分前に遡る。
スタジオ内にある、とある技術室。
その中でオパールは椅子に座り、1人暗闇の部屋の中で唯一の光源であるモニター画面を凝視しながら作業をしていた。
「はーあ、やっと次のセッティング終わったー。えーと次は……」
長時間悪い環境で目を酷使させていたので背もたれに寄り掛かりながら瞼をゴシゴシと擦っていると、突然後ろのドアが開く。
振り返ると、そこには固い表情で入り口に立つアクアがいた。
「え、アクア!? 今確か格付けチェックしてる筈じゃ――ってリク!?」
アクアの横から入ってきたリクに驚いていると、何故か無言で部屋に入る。
困惑するオパール。リクはどんどん近づいて、突然右腕が伸ばされて後ろにあった機材に叩き込まれる。
なんとモニター画面の光源に照らされながら、オパールはリクに壁ドンをされていた。
「ひあぁ!?」
「悪い、(抜け出す時間が僅かで)急いでいるんだ」
「は、はひ!?」
「お前が作って用意したお題の音楽データがどっちか、答えを教えて欲しい」
「そそそ、そんな事言われてもぉ……んぐ!?」
頬を赤く染めつつも思わず目線を逸らすと、今度は左手で顎を掴まれて無理やり顔を前に向かせられる。
「どうしてもか?」
至近距離で真剣な目をしたリクと目線が嫌でも合う。
瞬間、オパールの思考回路が焼き切れた。
「ふああああああ教えます、Bですぅぅぅ!! あ、もうダメ」
ショートしてしまったようで、そのまま椅子から転げ落ちる様に倒れるオパール。
気絶したのを見て、リクは先ほどと違い困惑した顔でアクア達に振り返った。
「時間もないからとにかく顔を近づけて目を合わせて聞き出せってしたが、これで良かったのか? 何故か気絶したが」
未だに自分が何をしたか分かってない様子に、カイリは真顔でアクアを見た。
「素でああいう事が出来るのはこっちも一緒みたいだけど、あの反応で何でそっちのリクは何も気づいてないの?」
「私達も謎よ」