第四:旅立ちの序曲Y(後編)
「サクヤ!!!」
沈黙を切り裂くような声にサクヤが振り返ると、そこには不思議な形の剣を持ったソラが血相を変えてこちらに向かってくるのが見えた。
「ソラ!!」
「サクヤ!良かった。お前の船まであるから心配して・・・」
そこまで言いかけたソラは、はっとしたようにサクヤの顔を見た。
「そうだ!サクヤ、リクとカイリを見なかったか?」
「ううん、見てない」
「そうか・・・ん?」
サクヤの言葉にがっかりしたようにうなだれるソラだったが、何かの気配を感じて顔を上げる。
するとそこには、先ほどのハートレスたちが二人を取り囲むように現れていた。
「こいつらっ・・・!サクヤ、俺の後ろにいろ。絶対に離れるなよ!」
ソラはそう言ってサクヤを自分の背後に隠すと、持っていた鍵のような剣を向けた。
サクヤはその不思議な剣に、何故か見覚えがあった。
――キーブレード・・・
サクヤの頭の中に声が響く。
――キーブレード・・・
闇を払う光の力――
ハートレスたちはしばらく様子をうかがっていたようだが、やがて一斉に二人に向かって飛びかかってきた。
ソラはキーブレードを振り回し、襲い掛かってくるハートレスたちを次々に倒していく。
やがてその場にいたすべてのハートレスをソラが倒し、その場を離れようとしたその時。
不意に、ソラの足元から不気味な闇が広がりだした。
「駄目!!」
サクヤは叫ぶと、立ち尽くしているソラを思い切り突き飛ばした。
彼はそのまま砂浜に倒れ、闇はソラからサクヤへと目的を変えた。
「サクヤ!?」
急いで起き上がると、サクヤの身体にはすでに闇の筋がいくつも這い上がっていた。
闇は瞬く間に広がり、彼女の体を覆い尽くそうとしていた。
「サクヤ!サクヤ!!」
ソラは何度も名前を呼び、その手を必死に伸ばすがあと少しのところで届かない。
「――」
サクヤの口が動いているのを見たのを最後に、彼女の姿は完全に闇に覆われそして消えてしまった。
沈黙を切り裂くような声にサクヤが振り返ると、そこには不思議な形の剣を持ったソラが血相を変えてこちらに向かってくるのが見えた。
「ソラ!!」
「サクヤ!良かった。お前の船まであるから心配して・・・」
そこまで言いかけたソラは、はっとしたようにサクヤの顔を見た。
「そうだ!サクヤ、リクとカイリを見なかったか?」
「ううん、見てない」
「そうか・・・ん?」
サクヤの言葉にがっかりしたようにうなだれるソラだったが、何かの気配を感じて顔を上げる。
するとそこには、先ほどのハートレスたちが二人を取り囲むように現れていた。
「こいつらっ・・・!サクヤ、俺の後ろにいろ。絶対に離れるなよ!」
ソラはそう言ってサクヤを自分の背後に隠すと、持っていた鍵のような剣を向けた。
サクヤはその不思議な剣に、何故か見覚えがあった。
――キーブレード・・・
サクヤの頭の中に声が響く。
――キーブレード・・・
闇を払う光の力――
ハートレスたちはしばらく様子をうかがっていたようだが、やがて一斉に二人に向かって飛びかかってきた。
ソラはキーブレードを振り回し、襲い掛かってくるハートレスたちを次々に倒していく。
やがてその場にいたすべてのハートレスをソラが倒し、その場を離れようとしたその時。
不意に、ソラの足元から不気味な闇が広がりだした。
「駄目!!」
サクヤは叫ぶと、立ち尽くしているソラを思い切り突き飛ばした。
彼はそのまま砂浜に倒れ、闇はソラからサクヤへと目的を変えた。
「サクヤ!?」
急いで起き上がると、サクヤの身体にはすでに闇の筋がいくつも這い上がっていた。
闇は瞬く間に広がり、彼女の体を覆い尽くそうとしていた。
「サクヤ!サクヤ!!」
ソラは何度も名前を呼び、その手を必死に伸ばすがあと少しのところで届かない。
「――」
サクヤの口が動いているのを見たのを最後に、彼女の姿は完全に闇に覆われそして消えてしまった。