第13章 しらせ Y
「こっちだ。」
そうロインに案内された部屋は、棚中に大量のファイルが押し込まれていた。それでも整然として見えるのは、部屋の主の性格が表れているからだろう。
「すっげぇ…。」
「何度もロインの家には来てたけど、この部屋は初めて見るわ。」
そのファイルの量に圧倒され、2人は思わず溜息が出ていた。さすがにロインは平然としているが、2人とは違う意味で溜息を吐いて言った。
「悪いが、オレもこの部屋の中については詳しくない。手分けして調べるぞ。」
それはつまり、ロインも自分の父親の研究についてはよく知らないということ。それを聞いたティマとカイウスは、頷きながらも再度溜息を吐いたのだった。
定期的に手入れをしていたためか、資料はあまり埃を被っていなかった。そして部屋の主の性格か、ファイルは内容ごとに整理してあった。そのため、ロインたちはすぐに必要な情報を手に入れることが出来た。それも、思っていたよりも膨大な量を。
「おじさん、『白晶の装具(クリスタル・トゥール)』について調べてたんだ。」
「こんな偶然って…。」
「けど、これって本当に『白晶の装具』についてなのか?なんか少し違う気も…。」
カイウスはそう訝しげに言いながら資料をめくると、次の瞬間、目を瞬かせた。それに気がついたティマは、カイウスの見ている資料を覗き込んでみた。
「白晶岩?」
そしてそこにあった文字を見て、思わず声に出して呟いたティマ。それに気がついたロインも、どうしたのかと2人に声をかけた。
「どうやら、ドーチェさんが調べていたのは『白晶の装具』じゃなくて、白晶岩ってものらしいな。」
「白晶岩?」
「うん。マウディーラの何箇所かにある、大きい白い結晶でできてるっぽい岩なんだって。」
カイウスの持つ資料を見ながら、ティマは言った。どうやら、先ほどから見ていた資料の内容はその白晶岩に関するものだったらしい。
「白晶岩…『白晶の装具』とは関係ないのか?」
「そうでもないと思うけどな。」
ロインの言葉に、カイウスはうーんと唸りながらもそう言った。大きな岩とアクセサリー。確かに物は違うが、資料を見る限りでは全く無関係とは思えなかった。白い結晶でできているという共通点が、何かしらの関係性を3人に示しているようにも思えたのだ。
「とりあえず、もう少し手分けして調べてみようぜ。何かわかるかもしれないしな。」
カイウスの言葉に頷き、ティマとロインは調べ物を再開した。その時、ロインはある物に目がとまった。
(なんだ?マウディーラの歴史本?)
大量のファイルで埋まった本棚の中で、分厚い背表紙の存在は一際目立っていた。ドーチェが研究の対象としていた白晶岩と、一見関係なさそうに思える。しかしロインは気になり、その本を手に取った。ざっとページをめくってみるが、特に変わった内容も書き込みもない。一般知識として習う歴史の内容以外、これといったものはないように思えた。
(父さんはなんでこんなものを…?)
そうロインが疑問に思った時だった。
「『三騎士の血は主の力となり、その者に最後の力を与えん』…?」
見覚えのある筆跡で書かれた文字。それはその内容に合わせたのか、王家と三騎士の関係について記されたページの片隅にあった。だがその本の中身については、やはり一般的な知識があるばかりだった。
「なんだよ、ロイン。今の?」
彼の小さな呟きを聞きとったのか、カイウスが首を傾げて尋ねた。そして返ってきたロインの言葉に、苦笑いをする他なかった。
「さあな。知ってたらそもそも調べ物なんかしない。」
「そういうこと言うなって…。」
それから数時間が経った頃、3人は息を吐いて手を止めた。あらかた、部屋の中にある資料を読みつくしたのだ。
「とりあえず、情報を整理するか。」
ロインが言うと、ティマとカイウスは頷いた。
「私が調べた内容は、白晶岩はマウディーラの何箇所かに存在するってこと。性質はどれも同じみたい。」
「オレが調べてたのは、その性質だな。ペイシェント―――前にオレが話した赤い宝石と似てた。巨大な魔力を秘めているみたいだ。ただ、ペイシェントと違って、白晶岩の魔力は人に扱えるものじゃないらしいし、魔物を惹きつける厄介な性質もあるみたいだけど。」
「その魔物を惹きつけるってのは、白晶岩の成り立ちが関係してるらしいな。もともと魔物の墓場だった場所に白晶岩が生まれて、そこに集る魔物の死骸を吸収して成長したらしい。…父さん、よくもこんだけ調べられたな。戦えなかったのに。」
白晶岩を調べるには、おそらく実際に白晶岩のもとに行ったことがあるはず。魔物を引き寄せる性質を持つ白晶岩のもとに。それを思うと、ロインは感心とも呆れともなんとも言えぬ溜息を吐いた。
「ロイン。カイウス。どう思う?『白晶の装具』と、何か関係があるのかな?」
ティマは腕を組みながら2人に尋ねた。
「強い魔力を秘めてて、魔物を引き寄せる…。オレはそのふたつは似ていると思う。ティマ、オスルカ山のこと、覚えてるか?」
「え?う、うん。」
ロインが言ったのは、ティマが彼らとはぐれた時のことだ。あの時のティマには扱えないはずの上級魔法が使えたこと、突如大量の魔物に襲われたこと。魔法については、『白晶の首飾(クリスタル・ペンダント)』の持つ魔力がおそらく関係していたということが、『冥府の法』の件で推測がついている。ならばあの時の魔物の群れも、『白晶の首飾』が関係していたとしても不思議はない。だが
「確かにあの時のことは当てはまるかもしれないけど…でも、白晶岩の魔力って、カイウスが言ったけど、人には扱えないんでしょ?あの時もそうだったけど、私、『冥府の法』を行った時も『白晶の装具』の魔力を使ってたんでしょ?ふたつが同じものだとしたら、矛盾してるんじゃないかな?」
そう。ペイシェントと異なり、白晶岩の魔力は誰にでも引き出せるものではないはず。もしもふたつが同じ物質なら、そこに記されている内容とは矛盾するのだ。ロインも確かに、と、ティマの主張に考えを巡らせた。その時だった。
「そういえば…。」
カイウスは何かを思い出したらしく、真剣な眼をしてロインを見た。
「ロイン。バオイの丘でのこと、覚えてるか?」
「「バオイの丘?」」
ロインとティマは声をそろえて首を傾げた。
「そう。ティマの貝殻のペンダント…『白晶の首飾』だったけど、あれが魔物に取られて、オレが魔物を追って行った時のこと。あの場所のこと、覚えてないか?」
「! あの白い岩か。」
それは、ロインが大量のウルフらに襲われた時のことだった。確かにあの時、白い結晶でできた巨大な岩が彼のそばにあった。そしてその時襲ってきた魔物の様子がどこかおかしかったことも、彼はよく覚えていた。
「じゃあ、ロインは白晶岩を見たことあるの?」
「あれがそうなら、そうなるな。…だとしたら、やっぱり白晶岩と『白晶の装具』は同じ物な気がする。」
ロインはティマに頷きながら、岩に触れた時の記憶を思い出した。そして確かに、あの白く巨大な岩と形見の首飾りの白い結晶の本質は同じように感じられたのだ。
「ロインが言うならそうなのかもしれないけど…。」
ティマはどこか腑に落ちないようだったが、ひとまずロインの言うことに納得することにしたようだ。するとその直後、彼女ははっと顔を上げた。
「もしかしたら、その白晶岩から魔力が取り出せるようにしたのが『白晶の装具』で、『白晶の装具』に加工する方法があったのかも?」
「あぁ!それ、あり得る!」
ティマの推測にロインも思わずはっとした顔になり、カイウスは大きく手を叩いてぱっと明るい表情で言った。だがそれに反し、ロインはすぐに平静になった。
「けど、白晶岩は並大抵の衝撃じゃ欠けることもないって書いてあったぞ。軍事用の爆弾でも傷一つつかなかったってさ。」
「おじさん、どうやってそんなものを…。」
ロインの言葉に、ティマは呆れて脱力した声で呟いた。軍事用の爆弾などそう手にできる物ではないだろうし、手に入ったとしても、使用方法を間違えればドーチェもただでは済まない怪我を負う危険もあったはず。普段穏やかなドーチェが、そんな物騒な物を手にするなど考えにくいことだった。だがその一方で妙に肝が据わっていた人物だったことを思い出すと、ティマは小さく納得の溜息を吐いた。
「けど、実際に『白晶の装具』はあったんだ。どうにかして加工する方法があるのかもしれない。」
「さすがに、そこまでは調べられなかったみたいだけどな。」
そんなティマを余所に、カイウスの発言に、ロインは苦笑して答えた。資料の中に、彼らが求める内容はなかった。もしも資料があれば、もしも白晶岩から『白晶の装具』が作り出せるのなら、『冥府の法』を閉じるのに必要な魔力を手にできるかもしれない。だが仮にこの推測が正しいとしても、その答えが見つからなければ話は先に進まないのだ。ふたつの白い結晶の関係と『白晶の装具』の生成法。次に彼らが探し出すべきものが決まった。だが、それを探す手段がいまひとつ思いつかなかった。この書斎にある以上の情報が、はたして文献に残されているのか疑問だったからだ。
「一度家に戻らない?ルビアたちにも、この話をしないと。」
ここにいても、これ以上得られる情報はなさそうだ。それに家に戻れば、自分たちよりも博識であろうティルキスたちやマリワナ、フレアもいる。彼らなら、何か知恵を貸してくれるかもしれない。そう言うティマに、2人は頷いた。
そうロインに案内された部屋は、棚中に大量のファイルが押し込まれていた。それでも整然として見えるのは、部屋の主の性格が表れているからだろう。
「すっげぇ…。」
「何度もロインの家には来てたけど、この部屋は初めて見るわ。」
そのファイルの量に圧倒され、2人は思わず溜息が出ていた。さすがにロインは平然としているが、2人とは違う意味で溜息を吐いて言った。
「悪いが、オレもこの部屋の中については詳しくない。手分けして調べるぞ。」
それはつまり、ロインも自分の父親の研究についてはよく知らないということ。それを聞いたティマとカイウスは、頷きながらも再度溜息を吐いたのだった。
定期的に手入れをしていたためか、資料はあまり埃を被っていなかった。そして部屋の主の性格か、ファイルは内容ごとに整理してあった。そのため、ロインたちはすぐに必要な情報を手に入れることが出来た。それも、思っていたよりも膨大な量を。
「おじさん、『白晶の装具(クリスタル・トゥール)』について調べてたんだ。」
「こんな偶然って…。」
「けど、これって本当に『白晶の装具』についてなのか?なんか少し違う気も…。」
カイウスはそう訝しげに言いながら資料をめくると、次の瞬間、目を瞬かせた。それに気がついたティマは、カイウスの見ている資料を覗き込んでみた。
「白晶岩?」
そしてそこにあった文字を見て、思わず声に出して呟いたティマ。それに気がついたロインも、どうしたのかと2人に声をかけた。
「どうやら、ドーチェさんが調べていたのは『白晶の装具』じゃなくて、白晶岩ってものらしいな。」
「白晶岩?」
「うん。マウディーラの何箇所かにある、大きい白い結晶でできてるっぽい岩なんだって。」
カイウスの持つ資料を見ながら、ティマは言った。どうやら、先ほどから見ていた資料の内容はその白晶岩に関するものだったらしい。
「白晶岩…『白晶の装具』とは関係ないのか?」
「そうでもないと思うけどな。」
ロインの言葉に、カイウスはうーんと唸りながらもそう言った。大きな岩とアクセサリー。確かに物は違うが、資料を見る限りでは全く無関係とは思えなかった。白い結晶でできているという共通点が、何かしらの関係性を3人に示しているようにも思えたのだ。
「とりあえず、もう少し手分けして調べてみようぜ。何かわかるかもしれないしな。」
カイウスの言葉に頷き、ティマとロインは調べ物を再開した。その時、ロインはある物に目がとまった。
(なんだ?マウディーラの歴史本?)
大量のファイルで埋まった本棚の中で、分厚い背表紙の存在は一際目立っていた。ドーチェが研究の対象としていた白晶岩と、一見関係なさそうに思える。しかしロインは気になり、その本を手に取った。ざっとページをめくってみるが、特に変わった内容も書き込みもない。一般知識として習う歴史の内容以外、これといったものはないように思えた。
(父さんはなんでこんなものを…?)
そうロインが疑問に思った時だった。
「『三騎士の血は主の力となり、その者に最後の力を与えん』…?」
見覚えのある筆跡で書かれた文字。それはその内容に合わせたのか、王家と三騎士の関係について記されたページの片隅にあった。だがその本の中身については、やはり一般的な知識があるばかりだった。
「なんだよ、ロイン。今の?」
彼の小さな呟きを聞きとったのか、カイウスが首を傾げて尋ねた。そして返ってきたロインの言葉に、苦笑いをする他なかった。
「さあな。知ってたらそもそも調べ物なんかしない。」
「そういうこと言うなって…。」
それから数時間が経った頃、3人は息を吐いて手を止めた。あらかた、部屋の中にある資料を読みつくしたのだ。
「とりあえず、情報を整理するか。」
ロインが言うと、ティマとカイウスは頷いた。
「私が調べた内容は、白晶岩はマウディーラの何箇所かに存在するってこと。性質はどれも同じみたい。」
「オレが調べてたのは、その性質だな。ペイシェント―――前にオレが話した赤い宝石と似てた。巨大な魔力を秘めているみたいだ。ただ、ペイシェントと違って、白晶岩の魔力は人に扱えるものじゃないらしいし、魔物を惹きつける厄介な性質もあるみたいだけど。」
「その魔物を惹きつけるってのは、白晶岩の成り立ちが関係してるらしいな。もともと魔物の墓場だった場所に白晶岩が生まれて、そこに集る魔物の死骸を吸収して成長したらしい。…父さん、よくもこんだけ調べられたな。戦えなかったのに。」
白晶岩を調べるには、おそらく実際に白晶岩のもとに行ったことがあるはず。魔物を引き寄せる性質を持つ白晶岩のもとに。それを思うと、ロインは感心とも呆れともなんとも言えぬ溜息を吐いた。
「ロイン。カイウス。どう思う?『白晶の装具』と、何か関係があるのかな?」
ティマは腕を組みながら2人に尋ねた。
「強い魔力を秘めてて、魔物を引き寄せる…。オレはそのふたつは似ていると思う。ティマ、オスルカ山のこと、覚えてるか?」
「え?う、うん。」
ロインが言ったのは、ティマが彼らとはぐれた時のことだ。あの時のティマには扱えないはずの上級魔法が使えたこと、突如大量の魔物に襲われたこと。魔法については、『白晶の首飾(クリスタル・ペンダント)』の持つ魔力がおそらく関係していたということが、『冥府の法』の件で推測がついている。ならばあの時の魔物の群れも、『白晶の首飾』が関係していたとしても不思議はない。だが
「確かにあの時のことは当てはまるかもしれないけど…でも、白晶岩の魔力って、カイウスが言ったけど、人には扱えないんでしょ?あの時もそうだったけど、私、『冥府の法』を行った時も『白晶の装具』の魔力を使ってたんでしょ?ふたつが同じものだとしたら、矛盾してるんじゃないかな?」
そう。ペイシェントと異なり、白晶岩の魔力は誰にでも引き出せるものではないはず。もしもふたつが同じ物質なら、そこに記されている内容とは矛盾するのだ。ロインも確かに、と、ティマの主張に考えを巡らせた。その時だった。
「そういえば…。」
カイウスは何かを思い出したらしく、真剣な眼をしてロインを見た。
「ロイン。バオイの丘でのこと、覚えてるか?」
「「バオイの丘?」」
ロインとティマは声をそろえて首を傾げた。
「そう。ティマの貝殻のペンダント…『白晶の首飾』だったけど、あれが魔物に取られて、オレが魔物を追って行った時のこと。あの場所のこと、覚えてないか?」
「! あの白い岩か。」
それは、ロインが大量のウルフらに襲われた時のことだった。確かにあの時、白い結晶でできた巨大な岩が彼のそばにあった。そしてその時襲ってきた魔物の様子がどこかおかしかったことも、彼はよく覚えていた。
「じゃあ、ロインは白晶岩を見たことあるの?」
「あれがそうなら、そうなるな。…だとしたら、やっぱり白晶岩と『白晶の装具』は同じ物な気がする。」
ロインはティマに頷きながら、岩に触れた時の記憶を思い出した。そして確かに、あの白く巨大な岩と形見の首飾りの白い結晶の本質は同じように感じられたのだ。
「ロインが言うならそうなのかもしれないけど…。」
ティマはどこか腑に落ちないようだったが、ひとまずロインの言うことに納得することにしたようだ。するとその直後、彼女ははっと顔を上げた。
「もしかしたら、その白晶岩から魔力が取り出せるようにしたのが『白晶の装具』で、『白晶の装具』に加工する方法があったのかも?」
「あぁ!それ、あり得る!」
ティマの推測にロインも思わずはっとした顔になり、カイウスは大きく手を叩いてぱっと明るい表情で言った。だがそれに反し、ロインはすぐに平静になった。
「けど、白晶岩は並大抵の衝撃じゃ欠けることもないって書いてあったぞ。軍事用の爆弾でも傷一つつかなかったってさ。」
「おじさん、どうやってそんなものを…。」
ロインの言葉に、ティマは呆れて脱力した声で呟いた。軍事用の爆弾などそう手にできる物ではないだろうし、手に入ったとしても、使用方法を間違えればドーチェもただでは済まない怪我を負う危険もあったはず。普段穏やかなドーチェが、そんな物騒な物を手にするなど考えにくいことだった。だがその一方で妙に肝が据わっていた人物だったことを思い出すと、ティマは小さく納得の溜息を吐いた。
「けど、実際に『白晶の装具』はあったんだ。どうにかして加工する方法があるのかもしれない。」
「さすがに、そこまでは調べられなかったみたいだけどな。」
そんなティマを余所に、カイウスの発言に、ロインは苦笑して答えた。資料の中に、彼らが求める内容はなかった。もしも資料があれば、もしも白晶岩から『白晶の装具』が作り出せるのなら、『冥府の法』を閉じるのに必要な魔力を手にできるかもしれない。だが仮にこの推測が正しいとしても、その答えが見つからなければ話は先に進まないのだ。ふたつの白い結晶の関係と『白晶の装具』の生成法。次に彼らが探し出すべきものが決まった。だが、それを探す手段がいまひとつ思いつかなかった。この書斎にある以上の情報が、はたして文献に残されているのか疑問だったからだ。
「一度家に戻らない?ルビアたちにも、この話をしないと。」
ここにいても、これ以上得られる情報はなさそうだ。それに家に戻れば、自分たちよりも博識であろうティルキスたちやマリワナ、フレアもいる。彼らなら、何か知恵を貸してくれるかもしれない。そう言うティマに、2人は頷いた。
■作者メッセージ
おまけスキット
【魔物を食らう岩】
カイウス「あの時、バオイの丘のウルフらは、白晶岩に引き寄せられていたのか。」
ティマ「魔物を食らう岩…。『白晶の装具』がそんなのと同じだなんて考えたら、ちょっと怖いかも。」
ロイン「別に、直接的に魔物を取り込んだりするわけじゃないだろ。」
ティマ「え?」
ロイン「魔物が死んだら、その血肉は土に還るだろ?それを養分として吸収して成長したんだろうさ。魔力については、その成長過程と周囲の大気から取り込んだ結果かもしれない。」
カイウス「へぇ〜。ロイン、お前頭いいな。」
ティマ「さすが学者だったおじさんの息子だね。」
ロイン「別に。これくらい想像できるだろ。」
【思い出の続き】
カイウス「そういやあの時の続き、すっかり忘れてたぜ。」
ロイン「何の話だ?」
カイウス「お前とティマが仲良くなった経緯だよ。ティマ、結局約束ってなんだった」
ティマ「うわああああ!カカカカイウス、それはまた今度」
ロイン「…ティマ、何余計なこと話そうとしてたんだ?」
ティマ「ひぃっ!ロ、ロイン、落ちついて?ね、ね?」
ロイン「問答無用だ!」
ティマ「きゃああ!も〜、許してよ〜!」
カイウス「な、なんなんだよ!?気になるじゃねぇか!おい、ティマ、ロイン!教えろよ!」
【魔物を食らう岩】
カイウス「あの時、バオイの丘のウルフらは、白晶岩に引き寄せられていたのか。」
ティマ「魔物を食らう岩…。『白晶の装具』がそんなのと同じだなんて考えたら、ちょっと怖いかも。」
ロイン「別に、直接的に魔物を取り込んだりするわけじゃないだろ。」
ティマ「え?」
ロイン「魔物が死んだら、その血肉は土に還るだろ?それを養分として吸収して成長したんだろうさ。魔力については、その成長過程と周囲の大気から取り込んだ結果かもしれない。」
カイウス「へぇ〜。ロイン、お前頭いいな。」
ティマ「さすが学者だったおじさんの息子だね。」
ロイン「別に。これくらい想像できるだろ。」
【思い出の続き】
カイウス「そういやあの時の続き、すっかり忘れてたぜ。」
ロイン「何の話だ?」
カイウス「お前とティマが仲良くなった経緯だよ。ティマ、結局約束ってなんだった」
ティマ「うわああああ!カカカカイウス、それはまた今度」
ロイン「…ティマ、何余計なこと話そうとしてたんだ?」
ティマ「ひぃっ!ロ、ロイン、落ちついて?ね、ね?」
ロイン「問答無用だ!」
ティマ「きゃああ!も〜、許してよ〜!」
カイウス「な、なんなんだよ!?気になるじゃねぇか!おい、ティマ、ロイン!教えろよ!」