復刻ネロ祭・超高難易度7
第五演技「最後の晩餐」
「取り巻きエネミーが沢山。その状態でダヴィンチさんを倒すと、取り巻きに超強化が入る。だからダヴィンチちゃんは最後に倒さないといけない……これもこれで大変だな」
「流石に全体宝具戦法は使えませんね。しかもエネミーは全てクラスがバラバラです。倒すのならバーサーカーが好ましいでしょうが…」
キャスターのダヴィンチ戦にむけてエネミー情報を見ているマスターとマシュ。しかし、有効な対策が思いつかず表情は暗くなるばかり。
「防御無視のごり押しも、やろうと思えば可能だけどね…うーん、単体アタッカーのバーサーカーのオルタXを採用するのは厳しい。ヘラクレスなら、まあ行けなくはない。茨木童子も強化解除持ってるから行けそうだが…」
「サポートはどうしますか、先輩?」
「ダヴィンチちゃん、無敵貫通持ってるからここもキャストリア必須だな。そのサポートで今回は玉藻ちゃん入れて、マシュも入れて…3人は決まり。あと3人、フレも含めてどうするか…うーん…! 出来れば特攻礼装つけているのが好ましいんだけど…」
使えそうなサポートを探してフレンドを漁るが、BOXイベも並行しているため全体宝具持ちばかりが揃っている。単体系では中々いいのが見つからない。
そうして困っているマスターに、声をかける者が。
「お困りのようですね、マスター」
「アストライア」
正義と天秤の女神、アストライア。人を見守り導く存在である彼女は、アドバイスするように人差し指を立てる。
「マスター、ここは逆に考えてみてはどうでしょうか?」
「逆?」
「はい。今回の同二騎禁止ルールを逆手に取り――自軍の全力を使うのではなく、相手の戦力を使えばよろしいのです」
それを聞いて、マスターはハッとする。
「相手の、戦力……そうか! 自分がフレンドのキャストリアを使えば結構リソースに空きが出来る! で、アストライア」
「はい」
「何がお望みなんだ?」
「あら、お気づきで。大した事ではありませんが……キャストリアと玉藻の前を入れるのでしたら、私が大いに役に立つと思いまして!」
アストライアの瞳はこの上なく輝いていた。戦いによる歓喜で。
キャストリア、玉藻の前。そして最後にアストライア。彼女達前衛三人と、ダヴィンチの戦いが始まる。
ルーラーと言う事もあり、2人の強化を貰ったアストライアが次々とダヴィンチが用意したエネミーを潰していく。弱点は付けないが、特攻礼装とアーツ強化で底力を上げているので高い攻撃力を維持している。
「うん、耐久になっているけど着々と数を減らしてる…! プロレスすごい…!」
見守るマスターに、後衛組のマシュも頷く。
「ルーラーに加えてアーツと言う事もあり、2人との相性も抜群ですね。ただ…」
「なんだろうなぁ…キャストリアが狙われている気が…くそう、スフィンクスのタゲ集中がめんどい…! けど、ここさえ乗り切れば!」
「私のルチャを受けなさい!」
マスターの掛け声と共に、アストライアが天秤の固有結界を出現させてバックドロップが炸裂する。
こうして面倒なスフィンクスを一発で倒しつつ、回避持ちの取り巻きを連続攻撃で潰した。
「すげえ! アストライアの無敵貫通効果で2体沈めた!」
「まだだよ! 今度はライダー2体だ!」
「「くっ…!」」
キャスターの弱点が2体同時に現れて、キャストリアと玉藻が顔を顰める。しかし、アストライアだけは闘志を消す事はない。
「でしたら、全力で相手になるだけですわ! マスター、あなたのリソースもここにつぎ込んで!」
「分かった! 全体強化!」
「さあ、行きますわよ!」
「連続2体、落とせるか!?」
マスターの強化を貰い、再びアストライアのバックドロップが炸裂する。
どうにか一体は倒したが、もう一体は仕留めきれずに取り溢してしまった。
「一体は落とした! だけど一匹生き残った…うわああ二人とも!」
まるで狙ったかのように、ライダーの攻撃がキャストリアと玉藻に襲い掛かる。
2人は大ダメージを受けるが消える事はなく、アストライアが状況を伝えた。
「いえ、どうにか2人生き残りましたわ!」
「く、次は亡霊…しかもダヴィンチちゃんの宝具が…仕方ない、スタン!」
ダヴィンチの動きを封じ、宝具発動を遅らせる。
「ここでライダー落とす!」
作戦を伝え、このターンで脅威である残りのライダーを落とす事に専念する。
しかし、カードの引きが悪くキャスターの攻撃で最後までHPは削れず、結果キャストリアが退場してしまう。
「だめだ、キャストリアが落ちた!?」
「こうなれば、ここで2体落とします! 手伝いなさい、BB!」
「無理ですよ、流石に!」
入れ替わりで登場したBBに無茶ぶりを言うアストライア。
BBはルーラー以外のクラスに対応は出来るが、攻撃力が低い。結果、保守に回ってダヴィンチに攻撃してチャージを減らす事に専念する。
「どうにかダヴィンチちゃんのチャージは減らした…! くそう、凄く厳しいぞこれ…!」
「でも、取り巻き残り2体になってます!」
「後はこのバカでかいやつを倒せば…! 『裁きの時はいま。汝の名を告げよ(クストス・モルム)!!』」
どうにか一番の脅威のエネミーを倒す。
その瞬間、アストライアにデバフが襲い掛かる。
「倒しましたが…くっ…!」
なんとアストライアは最大HP1となり、一度でも攻撃を喰らえば終わりとなってしまう。キャストリアがいない今、防御も出来ない。
あちらはまだ、ダヴィンチともう一人の取り巻きが残ったままだ。
「もうアストライアさんは使えないと見ていいでしょう……仕方ありません。玉藻さん、私に強化をください!」
「それは構いませんが、ちゃんと倒せるんですか!?」
「正直、倒せればいい方と思っていただければ!」
口喧嘩をしつつも協力はするBBと玉藻の前。玉藻のアーツ強化を貰い、BBはアストライアと共に攻撃に専念する。
「やはり無理でしたか…! しかも、ダヴィンチの無敵貫通スキル来ました!」
「いいえ、させません! スタン!」
ここでBBがスキルを使い、ダヴィンチの行動を封じる。
「ナイスですわ、BBさん! 再度強化しますから、何とかしてくださいまし!」
玉藻もサポートスキルと宝具を惜しみなく使う。
こうして最後の取り巻きをアストライア込みで撃破出来た。
「やった、ダヴィンチちゃん最後に残った!」
「けど、もう無理っぽいですね…」
難所を乗り越えた事でガッツポーズを作るマスターに、BBの表情が曇る。
一斉攻撃でダヴィンチをブレイクした瞬間、チャージがMAXになる。結果なんの対策も出来ないまま、ダヴィンチに全体宝具を打たれてしまい大ダメージを喰らう事になった。
「皆全滅したぁぁぁ!?」
「まだ、私は、生きてますぅ…!」
玉藻とアストライアが退場する中、何とBBだけが生き残っている。とはいえ、ボロボロの状態だが。
2人退場し、残りの後衛メンバー二人が前に出る。
「残りはマシュ、BB、村正――」
ライダークラスはいないが、やれなくはないメンツ。最後のダヴィンチに畳みかける。
「駄目押しのCCC(カースド・キューピット・クエンザー)!」
「もう一度全体強化! おじいちゃん、頼む!」
「おう! 『無元の牽制(つむかりむらまさ)』! オラオラァ!!」
BBに続く様に村正も大技を繰り出す。
更に、村正の宝具からのアーツチェイン。クリティカルも出た事で――NPが100%となる。
「連続無元の牽制キターーーー!! あれ? ナニコレデジャウ!?」
「ごふっ!」
前半の7回戦を思い出すマスターの叫びに、遠くの観戦席でエミヤの吐血が聞こえる。だが、燃え上がる展開にエミヤを見る者は誰も居なかった。
「こいつで仕舞いだぁぁぁーーー!!!」
怒涛の攻撃で村正がトドメを刺し、ボスであるダヴィンチは消滅した。
「おおおーーーし! 勝ったーーー!! アーツ様々!!」
こうして、この戦いはアーツパーティで勝利を収めたのだった。
「取り巻きエネミーが沢山。その状態でダヴィンチさんを倒すと、取り巻きに超強化が入る。だからダヴィンチちゃんは最後に倒さないといけない……これもこれで大変だな」
「流石に全体宝具戦法は使えませんね。しかもエネミーは全てクラスがバラバラです。倒すのならバーサーカーが好ましいでしょうが…」
キャスターのダヴィンチ戦にむけてエネミー情報を見ているマスターとマシュ。しかし、有効な対策が思いつかず表情は暗くなるばかり。
「防御無視のごり押しも、やろうと思えば可能だけどね…うーん、単体アタッカーのバーサーカーのオルタXを採用するのは厳しい。ヘラクレスなら、まあ行けなくはない。茨木童子も強化解除持ってるから行けそうだが…」
「サポートはどうしますか、先輩?」
「ダヴィンチちゃん、無敵貫通持ってるからここもキャストリア必須だな。そのサポートで今回は玉藻ちゃん入れて、マシュも入れて…3人は決まり。あと3人、フレも含めてどうするか…うーん…! 出来れば特攻礼装つけているのが好ましいんだけど…」
使えそうなサポートを探してフレンドを漁るが、BOXイベも並行しているため全体宝具持ちばかりが揃っている。単体系では中々いいのが見つからない。
そうして困っているマスターに、声をかける者が。
「お困りのようですね、マスター」
「アストライア」
正義と天秤の女神、アストライア。人を見守り導く存在である彼女は、アドバイスするように人差し指を立てる。
「マスター、ここは逆に考えてみてはどうでしょうか?」
「逆?」
「はい。今回の同二騎禁止ルールを逆手に取り――自軍の全力を使うのではなく、相手の戦力を使えばよろしいのです」
それを聞いて、マスターはハッとする。
「相手の、戦力……そうか! 自分がフレンドのキャストリアを使えば結構リソースに空きが出来る! で、アストライア」
「はい」
「何がお望みなんだ?」
「あら、お気づきで。大した事ではありませんが……キャストリアと玉藻の前を入れるのでしたら、私が大いに役に立つと思いまして!」
アストライアの瞳はこの上なく輝いていた。戦いによる歓喜で。
キャストリア、玉藻の前。そして最後にアストライア。彼女達前衛三人と、ダヴィンチの戦いが始まる。
ルーラーと言う事もあり、2人の強化を貰ったアストライアが次々とダヴィンチが用意したエネミーを潰していく。弱点は付けないが、特攻礼装とアーツ強化で底力を上げているので高い攻撃力を維持している。
「うん、耐久になっているけど着々と数を減らしてる…! プロレスすごい…!」
見守るマスターに、後衛組のマシュも頷く。
「ルーラーに加えてアーツと言う事もあり、2人との相性も抜群ですね。ただ…」
「なんだろうなぁ…キャストリアが狙われている気が…くそう、スフィンクスのタゲ集中がめんどい…! けど、ここさえ乗り切れば!」
「私のルチャを受けなさい!」
マスターの掛け声と共に、アストライアが天秤の固有結界を出現させてバックドロップが炸裂する。
こうして面倒なスフィンクスを一発で倒しつつ、回避持ちの取り巻きを連続攻撃で潰した。
「すげえ! アストライアの無敵貫通効果で2体沈めた!」
「まだだよ! 今度はライダー2体だ!」
「「くっ…!」」
キャスターの弱点が2体同時に現れて、キャストリアと玉藻が顔を顰める。しかし、アストライアだけは闘志を消す事はない。
「でしたら、全力で相手になるだけですわ! マスター、あなたのリソースもここにつぎ込んで!」
「分かった! 全体強化!」
「さあ、行きますわよ!」
「連続2体、落とせるか!?」
マスターの強化を貰い、再びアストライアのバックドロップが炸裂する。
どうにか一体は倒したが、もう一体は仕留めきれずに取り溢してしまった。
「一体は落とした! だけど一匹生き残った…うわああ二人とも!」
まるで狙ったかのように、ライダーの攻撃がキャストリアと玉藻に襲い掛かる。
2人は大ダメージを受けるが消える事はなく、アストライアが状況を伝えた。
「いえ、どうにか2人生き残りましたわ!」
「く、次は亡霊…しかもダヴィンチちゃんの宝具が…仕方ない、スタン!」
ダヴィンチの動きを封じ、宝具発動を遅らせる。
「ここでライダー落とす!」
作戦を伝え、このターンで脅威である残りのライダーを落とす事に専念する。
しかし、カードの引きが悪くキャスターの攻撃で最後までHPは削れず、結果キャストリアが退場してしまう。
「だめだ、キャストリアが落ちた!?」
「こうなれば、ここで2体落とします! 手伝いなさい、BB!」
「無理ですよ、流石に!」
入れ替わりで登場したBBに無茶ぶりを言うアストライア。
BBはルーラー以外のクラスに対応は出来るが、攻撃力が低い。結果、保守に回ってダヴィンチに攻撃してチャージを減らす事に専念する。
「どうにかダヴィンチちゃんのチャージは減らした…! くそう、凄く厳しいぞこれ…!」
「でも、取り巻き残り2体になってます!」
「後はこのバカでかいやつを倒せば…! 『裁きの時はいま。汝の名を告げよ(クストス・モルム)!!』」
どうにか一番の脅威のエネミーを倒す。
その瞬間、アストライアにデバフが襲い掛かる。
「倒しましたが…くっ…!」
なんとアストライアは最大HP1となり、一度でも攻撃を喰らえば終わりとなってしまう。キャストリアがいない今、防御も出来ない。
あちらはまだ、ダヴィンチともう一人の取り巻きが残ったままだ。
「もうアストライアさんは使えないと見ていいでしょう……仕方ありません。玉藻さん、私に強化をください!」
「それは構いませんが、ちゃんと倒せるんですか!?」
「正直、倒せればいい方と思っていただければ!」
口喧嘩をしつつも協力はするBBと玉藻の前。玉藻のアーツ強化を貰い、BBはアストライアと共に攻撃に専念する。
「やはり無理でしたか…! しかも、ダヴィンチの無敵貫通スキル来ました!」
「いいえ、させません! スタン!」
ここでBBがスキルを使い、ダヴィンチの行動を封じる。
「ナイスですわ、BBさん! 再度強化しますから、何とかしてくださいまし!」
玉藻もサポートスキルと宝具を惜しみなく使う。
こうして最後の取り巻きをアストライア込みで撃破出来た。
「やった、ダヴィンチちゃん最後に残った!」
「けど、もう無理っぽいですね…」
難所を乗り越えた事でガッツポーズを作るマスターに、BBの表情が曇る。
一斉攻撃でダヴィンチをブレイクした瞬間、チャージがMAXになる。結果なんの対策も出来ないまま、ダヴィンチに全体宝具を打たれてしまい大ダメージを喰らう事になった。
「皆全滅したぁぁぁ!?」
「まだ、私は、生きてますぅ…!」
玉藻とアストライアが退場する中、何とBBだけが生き残っている。とはいえ、ボロボロの状態だが。
2人退場し、残りの後衛メンバー二人が前に出る。
「残りはマシュ、BB、村正――」
ライダークラスはいないが、やれなくはないメンツ。最後のダヴィンチに畳みかける。
「駄目押しのCCC(カースド・キューピット・クエンザー)!」
「もう一度全体強化! おじいちゃん、頼む!」
「おう! 『無元の牽制(つむかりむらまさ)』! オラオラァ!!」
BBに続く様に村正も大技を繰り出す。
更に、村正の宝具からのアーツチェイン。クリティカルも出た事で――NPが100%となる。
「連続無元の牽制キターーーー!! あれ? ナニコレデジャウ!?」
「ごふっ!」
前半の7回戦を思い出すマスターの叫びに、遠くの観戦席でエミヤの吐血が聞こえる。だが、燃え上がる展開にエミヤを見る者は誰も居なかった。
「こいつで仕舞いだぁぁぁーーー!!!」
怒涛の攻撃で村正がトドメを刺し、ボスであるダヴィンチは消滅した。
「おおおーーーし! 勝ったーーー!! アーツ様々!!」
こうして、この戦いはアーツパーティで勝利を収めたのだった。
■作者メッセージ
第五演技
玉藻の前・キャストリア(フレ)・アストライア・BB・マシュ・村正
玉藻の前・キャストリア(フレ)・アストライア・BB・マシュ・村正