復古ギル祭・超高難易度戦2(オベロンネタバレ含みます)
【摩天楼の怪人】
「次は以蔵さんか。攻撃するとそのカード属性の耐性があって、宝具に関しても耐性がある。しかもブレイクした後は毎ターン人型特攻持ちがあると。基本最後はアーツで締めておかないと辛いね。バスターで終わったらスタン状態になっちゃうし」
いつも通り過去の攻略情報を見ながらメンバー選出するマスター。マシュも隣で見ると、選出メンバーに疑問を感じた。
「キャストリアさんは加えないのですね?」
「守りに関してはケルヌンノス作戦を使うのが良いけど、ここは回復と守りが出来るマーリンとジャンヌでやってみてもいいかなって。強化解除はメディアさんがいいんだろうけど、カードがアーツに偏っちゃうから厳しいかな。ここはオルタクーと天草を入れて挑戦してみるか。ダメだったらケルヌンノス作戦だ」
試合が開始され、岡田以蔵との戦闘が始まる。
ギミックの対策は分かるのだが、カード属性のチェインが組めない事。宝具も効きにくいのでとにかく地道にオルタのクーフーリンで削っている。
「あーマジでめんどくせぇ…。アーツで攻撃終わらせているけど、ダメージ通りにくいったらないよ。守りはマーリンとジャンヌで交互に出来ているけど、やっぱ火力不足だ」
グチグチと嘆いてはいるが、一応は前に進んでいる。ジャンヌとマーリンでお互いに守りながら、ようやくオルタクーがゲージを削り切った。
「よし、どうにかブレイク!」
「なんのぉ! ここからじゃあ!!」
ここから本気を出した以蔵、人型特攻が付与される。このバフはターンで消滅しないので、長引けば長引く程付与し続けて攻撃が強力になる。
「ジャンヌ、スキルでスタン!」
「はい!」
「なぬぅ!?」
以蔵を足止めし、時間を稼ぎつつダメージを、NPを稼ぐ。
「いっけ、オルタクー!」
「噛み砕く死牙の獣(クリード・コインヘン)!」
ダメージが通りにくいがバフは貰える。エクストラチャインも兼ねてダメージを稼いだのだが、誤算が出来てしまう。
「あ、やっば! バスターで終わらせたからジャンヌがスタンにかかった! カードもバスターしか選べないし…! 仕方ない! イシスの雨で回復!」
背に腹は代えられず、即座に礼装でジャンヌの状態異常を回復。これで再び盤面が揃う。
「王の話をしよう、永久に閉ざされた理想郷 (ガーデン・オブ・アヴァロン)!」
「よし、ジャンヌ! ここで宝具!」
「はい! 我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)!」
マーリンの毎ターン回復と無敵を組み合わせ、安全かつ大きく回復を行う。だが、その回復も段々と間に合わなくなり出す。
「くっそ、長引けば長引く程威力が高くなってる! いや1人犠牲にすれば解除出来るけどさぁ! マーリン生き延びればいい方だ! いけー!」
マーリンが落ちるよう半分くらい祈りながら攻撃を続けると、良い感じにマーリンが生き延びてNPも100%となる。
「よし、生き延びた! もう一度回復行くぞ!」
「その魔力、よこしな!」
「そん前にわしがしちょめて――!」
「勿体無いけど、メジェドの眼!」
「神明裁決!!」
「2回目じゃとぉ!?」
再度行動不能にされてしまい、宝具を打てなくなる以蔵。どうにか大技は阻止しながら回復を続ける。
「耐久は出来てるけど、これ防御切れたら終わりだ…! 丁度ジャンヌが宝具打てるけど…! いいや、宝具で無敵渡して!」
とにかく全員を防御しながら頑張っていたのだが、回避をつけていたオルタクーが集中的に狙われてしまう。
「クーちゃあああん!!」
「うるせぇ…! 礼装で耐えてやった、まだ終わらねえぞ!」
礼装のガッツでどうにか耐えて反撃するが、以蔵の宝具が次に来る。ここまで防戦をし続けていたので、マーリンとジャンヌの無敵が切れてしまった。
「どうしよう…クーちゃんの回避が剥がれた。スキルガッツは付けてるけど、無敵は自分の礼装のみだ…! ごめん、マーリン、ジャンヌ! オルタクー、アタッカーのお前が頼りだ! 来るなら来いよイゾーさんよぉ!!」
「これがわしの剣じゃあ!」
オルタクーに無敵を付けると、以蔵が向かった先は――なんとオルタクー。宝具を無敵で耐えると、マーリンに攻撃を当てて退場させた。これにより、以蔵の付いている人型特攻バフは全て剥がれる。
「よし、宝具オルタクーに撃った時は焦ったけどマーリン倒してくれたぁ!! 出番だ天草四郎!!」
「扱い酷くないかーい……」
退場に喜ぶマスターに嘆きの声を上げるマーリン。怪盗姿の天草四郎が登場すると、以蔵もテンションが上がる。
「はっ! マスターのお気に入りちゅう奴じゃな! わしと勝負じゃあ!」
「スタン!」
戦おうとした以蔵に対し、天草はスタンのスキルで足止めをする。
「なっ!? じゃがこれくらい」
「私も続きます!! スタン!!」
「4回連続じゃとぉ!? じゃが、わしにおんしらの宝具は――力が…抜ける…?」
ジャンヌのスキルで足止めをし続けて、天草の宝具を喰らう以蔵。威力自体は大した事ないのだが……強化解除の能力により、弱体化されてしまう。
「はい。あなたの力も更地にしちゃいました」
「おんのれ……ルーラーがなんじゃああ!! わしは剣の天才じゃあぁぁぁ!!」
得意げに笑う天草にブチ切れた以蔵は、ジャンヌに向かって宝具をぶつける。無敵も弱体も張っておらず、そのままジャンヌは倒れてしまった。
「ぐっ…ここまでのようです」
「ど、どうじゃあ! わしらに有利な強敵、討ち取ってみせ――!」
「隙を見せましたね」
天草の冷徹な呟きと同時に、オルタクーの槍が以蔵を貫く。
以蔵の体力ももう少しなのだが、反撃をしようと刀を振り上げる。
「なんのぉっ!」
「こいつ――!!」
怯んだオルタクーだが、黒剣が何本も飛んでくる。
この追撃により、とうとう以蔵は力尽きてその場に倒れて消えてしまった。
「勝利だけでなく、美味しい所も盗ませて頂きました」
こうして見事に勝利を掴んだ天草。勝利のファンファーレが鳴り響く中、ポーズを決めたのだった。
【おいでよジャガーの国】
「この戦闘では、それぞれのフィールドに対応した強化が起こる。一点集中はもちろん、カード耐性もあるからそこを編成しないといけない。対応策は全体宝具……うえー、めんどくせー」
「先輩が苦手なギミックですね…」
水着ノッブによる炎上、水着ジャンヌによる水上、ジャガーマンの森のフィールド。更に色に対応したカード耐性もある為、とにかく頭を悩ませる。
「もう変に考えず攻略に頼ろう。とりあえずフレンドはオススメであるぐだ子のオルジュナを入れて、プリテンダーのオベロンも入れる。他はメリュ……いや、クリアしてない人もいるんだから真明は言わないようにしよう。妖精騎士ランスロットやモルガンが良いって言うけど、持ってないし除外。後はキャストリアと卑弥呼のケンルンノス作戦で防御固めて……よし、残りはこれだ」
こうして、ジャガー達による試合が始まったのだが。
「ヤバイ! ジャンヌとノッブ開始早々でブレイクしたのはいいけど、オルジュナと卑弥呼様ピンチになった! 卑弥呼様の宝具して強化して…先にジャンヌ倒す!」
バーサーカーであるアルジュナだけでなく、水着ノッブが卑弥呼に攻撃した事で早々にピンチに。この状態で全体宝具のジャンヌの攻撃を受ける訳にはいかず、オルジュナでジャンヌを集中的に狙う。
「よし、バスタークリ殴りで先にジャンヌ撃破! フィールドも森になって、オルジュナも宝具溜まったから…! ここでスキルゲージ短縮、キャストリアもNP100%に! オルジュナ、魔力回して!」
「はい!」
「ふははは! 貴様は今、先急いで判断を誤ったニャー!」
オルジュナで宝具をぶっ放した所で、ジャガーの高笑いが響く。宝具に巻き込まれたにも関わらず、ジャガーは無傷。そう、回避をつけていたのだ。
「やば、ジャガーが回避つけてるの忘れてた! しかもノッブもそんなに効いてない!」
「どうするの、マスター!? 私達追い詰められているわ!!」
バスター耐性で生き残るノッブとジャガーの猛攻で、折角付けたキャストリアの防御が剥がれてしまう。
卑弥呼が指示を仰ぐために振り返ると――マスターは顔を俯かせて肩を震わせていた。
「……めんどくさい」
「マスター?」
「めんどくせえ……ええい、こうなったら特攻じゃーーー!! バスターに耐性があるなら耐性を下げればいいんだよぉ!! 卑弥呼様、オルジュナ、性能上げて相手下げてで無理やり突破してやるぅぅぅ!!」
「マスターがキレましたよ!?」
戦略を投げ捨てたマスターに、どこか既視感を覚えたキャストリアだった。
「――で、まさか本当にあの獣を追い詰めるとはね。と言うか、こっちもほぼボロボロじゃない?」
「うるせー。あっちがめんどくさすぎるだけだよ。ジャガーの奴、固すぎるんだよ……!」
真っ黒な笑顔で現状を伝えるオベロンに、マスターは余裕がないのかピンピンしているジャガーを睨んでいる。
ジャンヌとノッブはどうにか倒したのだが、既にオルジュナ、卑弥呼、キャストリアは退場している。今この場にいるのは、オベロン、マシュ、ベディヴィエールの後衛3名だ。尚、オベロンは普段はガチャ運の為に白にしているのだが、今は黒にしている。
「ジャガーさんの宝具、耐えました!」
タゲ集中と無敵を使って宝具だけでなく味方の被弾から守ったマシュを皮切りに、オベロンとベディが反撃をする。オベロンはプリテンダーなので三騎士に対しても弱点を狙えるのだが、ジャガーの体力は全然減らない。
「ああ、くそ! 本当に固いぞどうなってんだこの獣風情は!?」
「お互い、決定打を与えられませんね。オベロン殿の宝具も、秩序ではないのでダメージもそこまで入らず、睡眠も封じられる可能性が高いです」
「だとしても、攻撃解除までは防げないだろ!」
分析するベディに対し、オベロンはないよりマシと宝具を発動させようとする。それを見て、マスターはすぐにマシュに指示を出す。
「マシュ! オベロンに合わせて防御!」
「はい、ロードキャメロット!」
オベロンの魔力を受け取りつつ、防御を強化させるマシュ。
こちらの防御は固くなるが、弱体無効で睡眠を防いだジャガーの攻撃は止まらない。
「ニャニャニャー! こんなもんかにゃニャー!?」
肉球の槍で果敢に攻めるジャガー。こちらが限界に近いのもあってか完全に得意げになっている。これにはオベロンもブチ切れを起こす。
「あーーーー!! マジでムカつくなぁあの獣ぉ!! なんつーもん作ってんだよ汎人類史ぃ!!」
「……オベロン。ベティにスキル“全部”回せ」
マスターからの言葉に、オベロンはジャガーに向けていた怒りを収める。そして、バカにしたような笑いを見せつける。
「いいのかい? 失敗したら負けるよ? この勝負、1回目じゃないだろ?」
「どうせこのままでも、また負けるんだ。なら……一発勝負の大技に賭ける。これが舞台だったら、大逆転勝利なんだ。そう言うの、気持ちいいじゃん?」
さっきまでのヤケクソなど無かったかのように笑顔を見せるマスター。打って変わったその様子に、オベロンは鼻で笑う。
「君のそう言う所――本当に嫌いだなぁ!!」
そう叫び、ベディにスキルを――『朝のひばり』と『夢の終わり』をかける。NPを上げるのは宝具を撃つのならばデメリットは別にいい。問題は『夢の終わり』――バスター性能と宝具威力を大幅に上げてくれるのだが、攻撃が終わった瞬間に永続睡眠、完全に何も出来ない状態となってしまう。オベロンとマシュだけでジャガーは倒せない。ここで勝負を決めなければ確実に負けてしまう。
最後の一撃に賭けるその姿勢に、ベディも右腕を構えると、ジャガーに向かって駆ける。
「一閃せよ(デットエンド)――」
右腕が、防御耐性付きのジャガーを切り裂く。
「銀色の腕(アガートラム)!!」
ベディの宝具が光を発し、この場を白い光が染め上げる。
何も見えない中、マスターは固唾を呑みこむ。
「一発勝負……」
徐々に光が収まると、立っている人影と崩れ落ちている人影が。
立っていたのは――ベディヴィエールだった。
「勝ったーーーーー!!! よっしゃあああああ!!!」
こうして逆転に勝利したマスターは大きく拳を振り上げたのだった。
■作者メッセージ
箱イベ、お疲れさまでした。皆さんどうでしたか? 私は高難易度頑張ってましたが2019年のアキレウス戦で諦めました。むしろ本当に2019は何度もトライ&エラーを繰り返して頑張った方です。諦めてからはチケット集めに専念しました。
復刻の高難易度やって思ったこと。マーリン、光コヤン、闇コヤンが欲しい。サポートが本当に欲しい、スカディとかも欲しい始皇帝も欲しい何ならモルガンも欲しい。キャストリアとオベロン、ホームズや卑弥呼様とかもいるけど、もう足りない。無理。倒せないって本当に思った。
今は二部二章でスカディピックアップしているから、狙いたい所……優良なサポート鯖が欲しい、本気でそう思った……。
あと、今回の高難易度はオベロンがあらゆる面で頑張ってくれました。近い内に、と言うかBOXガチャ開封したら聖杯捧げようと思います。ガチで。生き残るのと生き残らないじゃ違う、本当に違う。レイド三連戦にバレンタイン、今回の高難易度とBOX周回……ここまでやったら苦手意識も薄れたさすがに。
「摩天楼の怪人」
マーリン(フレ)・ジャンヌ・オルタクー・天草四郎・マシュ・キルケー
「おいでよジャガーの国」
オルジュナ(フレ)・キャストリア・卑弥呼・マシュ・オベロン・ベティヴィエール
復刻の高難易度やって思ったこと。マーリン、光コヤン、闇コヤンが欲しい。サポートが本当に欲しい、スカディとかも欲しい始皇帝も欲しい何ならモルガンも欲しい。キャストリアとオベロン、ホームズや卑弥呼様とかもいるけど、もう足りない。無理。倒せないって本当に思った。
今は二部二章でスカディピックアップしているから、狙いたい所……優良なサポート鯖が欲しい、本気でそう思った……。
あと、今回の高難易度はオベロンがあらゆる面で頑張ってくれました。近い内に、と言うかBOXガチャ開封したら聖杯捧げようと思います。ガチで。生き残るのと生き残らないじゃ違う、本当に違う。レイド三連戦にバレンタイン、今回の高難易度とBOX周回……ここまでやったら苦手意識も薄れたさすがに。
「摩天楼の怪人」
マーリン(フレ)・ジャンヌ・オルタクー・天草四郎・マシュ・キルケー
「おいでよジャガーの国」
オルジュナ(フレ)・キャストリア・卑弥呼・マシュ・オベロン・ベティヴィエール