ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ2 シーン5〈初めての共同作業〉
シーンプレイヤー 海命凍矢
GM「それでは、次は情報収集だ。二人は支部である喫茶店の奥で負傷者の手当てを終えると、カウンターにいる支部長の羽狛に呼ばれたよ。あ、ダイス振ってくれ」
グラッセ&ムーン「「シーンイン!」」
《シーン登場》
凍矢1D10→7 42%→49%
月1D10→3 41%→44%
グラッセ「一気に上がった!?」
ムーン「俺は逆に少なくて助かった」
ツバサ「いいなぁ、低くて…」
GM「さて、話を戻すよ。店の扉には既に看板を掛けて閉店させている。誰もいない店内で羽狛は神妙な面付きで二人に話を切り出すよ」
羽狛『まずはグラッセ、来たばっかりだってのに事件に巻き込んですまないな。その上、負傷者の手当てまでしてくれて…爆発に巻き込まれたエージェント達に死者は出なかった。迅速な対応が功をなしたようだ。まあ、その大半がFHのおかげ…と言うのが皮肉だが、この際目を瞑ろう』
月『それより羽狛。どうして俺と凍矢を呼んだんだ?』
羽狛『お前達を呼んだのは他でもない。この襲撃事件を解決して欲しいんだ』
凍矢『お、俺達が…ですか?』
羽狛『本来なら、支部メンバー全員で当たるんだが…破壊されたビルや負傷したエージェント達の対処に追われていて人手が割けない状態なんだ。UGNとFHの交戦はよくある事だ。しかし、この状況は異常だ。現にUGN日本支部長“霧谷雄吾”から早期解決の命を受けた』
ムーン「霧谷雄吾?」
ツバサ「日本と言う国のUGN支部長だよ。要は国一番のお偉いさん」
凍矢『とにかく、この爆破事件には裏がある。それを調べた上で犯人を見つければいいんですね?』
羽狛『そう言う事だ。グラッセはまだ入ったばかりで分からないだろうから、ムーンと一緒に活動してくれ。大変だと思うが、任せてもいいか?』
月『ああ。任せてくれ』
凍矢『は、はい! こんな俺でも、出来る事があるなら…』
ムーン「で、話は終わりだよな? これから何をすればいいんだ?」
GM「これから二人は情報収集をして貰う。以下の情報が調べられるよ」
爆破事件について(情報:UGN・FH7 UGN10)
黒コートの人物について(情報:裏社会・噂話6)
羽狛について(情報:UGN5・UGN10)
狩谷について(情報:FH5・FH10)
グラッセ「全部で4つか」
ムーン「しかも一部はFHで調べないといけないのか…」
ツバサ「どうする? ボク達も出た方がいいかな?」
クウ「あー…コネ使えばダイス増えるんだよな? てか、途中から出ても大丈夫か?」
GM「うん、全然構わないよ」
ツバサ「うー…ボク浸食率ヤバイから、結果によっては次で出るよ。師匠だけお願い」
クウ「だな。じゃあシーンインするぜ」
《シーン登場》
空1D10→1 41%→42%
クウ「うっしゃ! 一番低い数値来たぜ!」
GM「では、羽狛も去って二人が店内で作戦会議していた時、閉店にしている扉が開かれる。そこから入ってきたのは、FHセル側にいた空だった」
クウ「あー、ちなみに俺ってどう言う立場?」
SM「なら、その辺は回想シーンで振り返りましょうか。そうすれば二人も伝わるし」
GM「では時は少し遡る。救助活動を終えて暇を持て余していた空は、初めて狩谷と出会ったビルの屋上に呼び出されていた」
狩谷『ヨウ、さっきは御苦労サン。あんたも手伝ってくれたおかげで、どうにか死者は出さずにすんだヨウダ』
空『で、俺をここに呼び出して何の用だ?』
狩谷『マスターセルからの命令ダ。UGNを巻き込んだ爆破事件、その犯人を始末及び盗まれた物を回収しろってサ』
空『まさか、俺一人でか?』
狩谷『いんヤ、他のメンバーにもちゃんと伝えて既に行動開始してル。お前さんにも伝えようとシタガ、一人不貞腐れてどっか行っちまったんで連絡が遅れたダケサ』
空『悪かったよ…! ったく、UGNと戦えるかと思ったら犯人探しかよ…!』
狩谷『だが、悪い話じゃないハズダ。お前サン…どうやら犯人と顔見知りっぽいカラナ』
空「『な! か、顔見知りじゃない! ただ…何と言うか…』と言って口籠る。声だけの状態じゃ、自信はないからな」
狩谷「『フム…その様子ダト、どうやら犯人を追うのに適任しているようダ。ま、一人じゃ大変ダロ。内のメンバーの切れ者である翼を付けるから頑張ってくれヨ。あ、手段は問わないから好きにしてクレ』そう言うと、狩谷は《ディメイジョンゲート》を使って屋上から去るわ」
GM「と言う訳で、回想を交えて君はUGN支部にやってきた事にしようか。RPしてくれ」
空「なら…『おい、ここに翼は来てるか?』」
月『お前はFH! 何の用だ!』
空『用は言っただろ。翼って子は来てるか? 友達なんだろ?』
月『来てないよ。大体、友達って言っても買い物の時に借りを作っただけで…友達って訳じゃ…』
凍矢『えっと、あなたは翼って子を探す為にわざわざ敵陣の店に来たんですか?』
空『仕方ないだろ…! 俺は数時間前にこの町に来たばっかりなんだ、しかも翼って子に会ったのもほんの少し前だ。思いつくのはここしかなかったんだよ』
月『お前、実はバカだろ』
空『てめえ、血を根こそぎ奪って俺の糧にするぞ?』
凍矢『あ、あの! どうして翼さんを探しているんですか!?』
空「『それは…』と言って、さっきの回想シーンを話すか」
月「何だかんだやりつつ、結局は話が通じる奴になってるな。まあその方が合流しやすいか。『――なるほど、お前らFHも爆破事件の犯人を追ってる訳か』」
凍矢『あの、月さん。俺、まだこちら側の世界の事を良く知らないから言える事何だけど…FHの人達と協力して事件を解決するって出来ないのかな?』
月『正直敵側だから、信用は出来ない…が、あんたはどう考えてる?』
空『UGNには嫌な思いをさせられたんだ、協力とか出来るか――って言いたい所だが、正直二人じゃどうしようもない。それにリーダーからは“手段は問わない”って言われたんだ。犯人も気になるし…どうしてもって言うなら手を組むさ。子供相手なら負ける気はしねーし』
月『こいつ失礼だな…!』
凍矢『まあまあ! では、事件が解決するまで協力と言う事で。宜しくお願いします…えっと』
空「『七雲空、だ。確認の為言うが、協力は一時的だからな』と、合流はこんなものか?」
グラッセ「後は翼と合流だけど、そっちは簡単に終わりそうだから考える必要はないですね」
ムーン「とりあえず、FHを店内に入れとく訳にはいかないから別の場所で調べたいけど出来るか?」
GM「全然いいよ。ファミレスとか、広場とか場所は適当でいいとして…そろそろ情報収集して貰おうか」
グラッセ「一番低いのは支部長かセルリーダーについて。順に黒コート、爆破事件…」
クウ「俺はコネを使えば狩谷について調べる事は可能だ」
ムーン「俺はUGNについては高いが、コネ使うなら裏社会が使える」
グラッセ「俺は達成値を上げられるコネを持ってる。でも噂話も技能あるし」
SM「相談は構わないわよ。好きにして頂戴」
グラッセ「――よし、まずは【社会】が高い俺が調べてみます! 調べるのは爆破事件について。コネで《情報収集チーム》を使います! これで達成値+2! 8が出れば全部情報が貰える、行くぞ!」
爆破事件について
4D+2→10 成功
グラッセ「やった、8出た!」
GM「じゃ、これが情報だ」(一枚の紙を見せる)
UGN7の情報
・発端は数か月前にFHが遺産(レガシー)として発見した鉱石型のEXレネゲイトが原因。解析の結果、遺産は広範囲にレネゲイドウイルスを大量にまき散らす能力があった。そこでFHは町一つを巻き込こんでオーヴァードやジャームを作り出す計画を立て実行に移そうとする。しかし、その計画を知り阻止する為、UGNは日本支部からエージェントを送り込み遺産を奪還しようと争いに発展した。
UGN10の情報
・とうとう遺産を所有しているFHを志武谷の一角に追いつめ、UGNは遺産諸共攻撃しようとした。だがその瞬間を狙う様に、黒コートを着た人物が襲撃した。突然現れた黒コートは漁夫の利とばかりにUGNと交戦しているFHから遺産を奪い、圧倒的な速さ見せつけて二つの部隊を壊滅させた。
クウ「レガシー? EXレネゲイド?」
SM「それらは下の項目で説明するわ。この情報により、今度は《遺産(レガシー)について(情報:UGN・FH12)》が調べられるようになったわ。さ、次は誰が調べる?」
ムーン「次は俺が調べるよ。黒コートについて、《コネ:情報屋》を使ってダイスを2個増やし、合計4個で振るぜ! 6来い!」
黒コートについて
4D→3 失敗
ムーン「で、出なかった…!」
ツバサ「これだと財産ポイントでも足りないね」
SM「では、ムーンは情報が見つからなかったわ。さ、最後は空の番だけど?」
クウ「俺は一番低いセルリーダーについて調べる。〈FH2〉持ってるし、《コネ:要人への貸し》でダイスを3個増やせば、グラッセと同じになる」
ツバサ「FHの要人で貸し…春日さんが思い浮かぶよ」
グラッセ「春日? 誰だ?」
ツバサ「春日恭二。FHの報われないエージェントで、ダブクロのアイドルとも言われる存在だよ! 別名ヤラレ役とも呼ばれるけど、詳しくは基本ルルブ1の295Pをチェック!」
SM「途中から宣伝になってるわよ」
クウ「(ペラペラ…)お、こいつはいいな。よし、こいつを脅して情報搾り取るか!」
GM「あ、これRP必要になる雰囲気だね。まあでも面白いしやってみようか」
クウ「じゃあ、俺は携帯で春日に電話するぜ」
春日『――…誰だ?』
ツバサ「キャー! カスガサーンダー!!」
ムーン「ツバサのテンションが急激に上がったぞ!?」
空『久しぶりだな“ディアボロス”。ちょーっと頼みたい事あるんだけどいいか?』
春日『な、何の用だUGNの狗が!?』
空『あんな組織とっくに辞めて、今はFHの何でも屋だ。調べものして欲しいんだけど、お前そう言うの出来るよな? 何たってFHで有名なエージェントだもんなぁ?』
春日『む…!』
ツバサ「そうそう! ヤラレ役で有名なFHエージェントだよカスガサーン!!」
グラッセ「何かテンション任せに酷い事言ってる!?」
空『それに、UGNにボロボロにやられてたお前を助けたのは何処の誰だったかなぁ? あー、俺今FHの何でも屋だから、他のセルに派遣される度にうっかりその事口にしちゃうかもなー?』
春日『ええい分かった!! 調べてやるから待っていろ!! クソ、どうして私はこんな目にばかり…!!』
クウ「よし、協力が貰えたと言う事でさっそく調べるぜ!!」
グラッセ「いや、脅迫の間違いじゃ…」
狩谷について
4D+2→11 成功
ツバサ「キャーカスガサーン!! さっすがー!」
クウ「いやいや、俺の交渉のおかげだ!」
GM「まさか本当にやってのけるとは…あ、情報はこれね」
FH5
・志武谷を拠点にしているFH管理セル・ブラックスカル団のリーダー。飄々な性格に見えて意外と硬派でプライドが高い。普段はテロや犯罪活動する訳でもなく、メンバー全員が志武谷の町で各々日常を過ごしている。しかし、上から何らかの命令が下るとセルメンバーも含め迅速な対応で応じるやり手。それ故、今の所文句だけで済まされている。現在は他のセルの応援で別行動させていた八代卯月が、爆破事件の逃走者を追っ手いる。
FH10
・彼のシンドロームはピュアブリードのバロール。FHエージェントとして実力は高く幹部候補にまでなったが、昇進の話を蹴って志武谷に残っている。この町、そこに住む人々を眺める事を好んでいる為、FHでの破壊行動を起こさない。だが、大っぴらな活動をしないおかげでUGNの監視の目を間逃れている。最近、セルのメンバーの一人である八代卯月は幹部候補を狙っているのか度々他のセルの増援や救援へ出動しているらしい。
クウ「まあ、何と言うか…原作をモチーフにしてるな」
グラッセ「うーん、この内容からして八代と戦う事になりそう…」
ムーン「死神組は俺と同じバロール持ちは確定だろうな。情報は三人ともしたから、これで終わりだな」
GM「じゃあ、次のシーンに移ろう。次は――条件を満たしたからトリガーイベントだよ!」
四人『……エ?』
■作者メッセージ
補足:人物&単語説明
霧谷雄吾:UGN日本支部長。コードネームは“リヴァイアサン”と呼ばれている。国を代表するUGNの纏め役であり、温和派として人とオーヴァード共存を目的に活動をしている。
春日恭二:FHエージェントの一人。幹部候補までのし上がったが、どう言う訳か来る任務来る任務で失敗に終わっている。大抵のシナリオで彼が出る時、それは中ボス的な扱い。
EXレネゲイド:レネゲイドビーイングが人間以外のものに浸食した時「自分をレネゲイドの一種」と自覚しているかどうかに分けられ、自我が発達していないものを総称してこう呼ぶ。その一部はレネゲイドの力が宿っているとして強力なアイテムと化し、それらを《遺産》と呼ぶ。