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ダブルクロスThe 3rd Edition【It,s a Wonderful Hearts】

NANA

INDEX

  • あらすじ
  • 01 セッションの準備編
  • 02 ハンドアウト配布・シンドローム説明編
  • 03 PC紹介・前編
  • 04 PC紹介・後編
  • 05 オープニングフェイズ1&2
  • 06 オープニングフェイズ3
  • 07 ミドルフェイズ1
  • 08 閑話休題
  • 09 ミドルフェイズ2
  • 10 ミドルフェイズ3(前編)
  • 11 ミドルフェイズ3(中編)
  • 12 ミドルフェイズ3(後編)
  • 13 ミドルフェイズ4
  • 14 ミドルフェイズ5&6
  • 15 クライマックスフェイズ1
  • 16 クライマックスフェイズ2
  • 17 クライマックスフェイズ3
  • 18 クライマックスフェイズ4
  • 19 クライマックスフェイズ5
  • 20 クライマックスフェイズ6&バックトラック
  • 21 エンディングフェイズ
  • ミドルフェイズ4


     ミドルフェイズ4 シーン7〈一筋の不安〉
     シーンプレイヤー 海命凍矢

    GM「さて、君達は戦いを終えて再び町に戻ってきた。誰が出るか決めてくれ」
    グラッセ「あのー、俺空さんと出たいんだけどいいですか? 傷を治さないといけないし」
    クウ「だな。場所は…拠点の支部もセーフハウスもマズイよな? ワーディングすれば人避け出来るが、他の奴に気づかれるし…」
    ムーン「だったら、小さくワーディングを張ればいいんじゃないか? どっかの建物の片隅とか、広場の隅とかで外からは中の様子が見えないワーディング張るとか」
    SM「GM、出来るかしら…?」
    GM「うーん…まあ、小規模のワーディングもやろうと思えば出来るだろうし、設定も自由だからね。じゃあ、場所は駅前広場。その片隅に君達がいた事にしよう。あとは自由にしてくれ」

    《シーン登場》

     凍矢1D10→7 61%→68%
     空1D10→8 63%→71%


    凍矢『来てくれましたか、空さん』
    空『…何でお前、俺の連絡先知ってんだよ?』
    凍矢『ムー…月さんを通して翼さんに電場番号を教えて貰ったんです。再びみんなで合流出来るようにと思って』
    空『で、俺に何の用だ? こんな小さなワーディングまで張って』
    凍矢『こうでもしないと、俺達に気付かれるじゃないですか。さてと…空さん、隣座ってください。怪我したままですよね?』
    空『必要ねぇ……が、来たのが無駄足になりそうだからな。治療してくれるなら受けるさ』
    グラッセ「では、ここで《大急手当キット》を使います」

     応急手当キット
     2D10→18 空HP24→32

    ツバサ「すごい、全回復だ!」
    ムーン「グラッセ運がいいな、さすが主人公」
    クウ「サンキュ、グラッセ!」
    グラッセ「いやぁ、それほどでも…!」

    凍矢『――よし、これで終わりです』
    空『悪いな』
    凍矢『…あの、空さん』
    空『ん?』
    凍矢『スター・キラーが言ってた事が気になっているんです…人の縛りを断ち切った時、俺達はどうなるんでしょうか?』
    空『…俺の想像だが、それってジャームになるって事だろ? あいつら、俺らがジャームになるのを見たいんじゃないか?』
    凍矢『な、何でそんなに他人事なんですか!? 俺達が人間じゃなくなるんですよ!?』
    空『もう人間じゃねーよ。レネゲイドの力を――オーヴァードとなった瞬間から、俺達はここにいる奴らとは違うだろ? いい加減自覚しろよ、中身は化け物の甘ちゃん』
    凍矢『っ…!』
    空『――あーあ! ホント、全部ぶっ壊せれば楽なのに! 人間って言う柵(しがらみ)無くなっちまえば軽くなるのに…!』
    凍矢『空、さん?』
    空『なぁ、凍矢。どうして俺らがウイルスに感染しても尚、人でいれるか分かるか?』
    凍矢『絆…ですよね? テルーズさんから聞きました。人と人との絆、それがレネゲイドの力に対抗出来る力だって』
    空『そうだ。仮にジャームになる程の力を使ってしまっても…誰かと繋がっていれば、心に残っていれば、人の心を失わずに済むんだよ。それがどんな繋がりだったとしてもな』
    凍矢『空さん』
    空『それに俺はUGNに復讐するって決めているんだ、ジャームになったらそんな事覚えていられるかどうかも分からない。だから理性を、人の心を失わずにここまでこれたんだ。これからだってそうする……凍矢、お前は人でいたいか? 化け物でいたいか?』
    凍矢『俺――オーヴァードになる前、学校でいじめられていたんです。家庭でも、義理の姉に毎日いじめられてました。いなくなれ、消えろ、他人を不幸にしかしない、お前の友達なんだからいじめて当然とか、本当に産まれた理由なんてないくらい蔑まれました』
    空『…お、ま…っ!!』
    凍矢『そんなある日、オーヴァードに覚醒したんですが…いじめはもっと酷くなりました。本物の“化け物”として、生徒も先生からも…何時しか数少ない友達も強制的に引き剥がされ、化け物退治と称して毎日毎日ボロボロになるまで怪我されて…俺は独りぼっちになったんです』
    空『………』

    クウ(く、暗い…設定が重くて暗すぎるんですけどグラッセ!? 俺これ以上ウラノス演じきれねーよ、良心擦り切れるわっ!! どうすりゃいーんだよ!?)
    四人((((心中お察しいたします…))))

    凍矢『そんな俺に、テレーズさんが手を差し伸べてくれたんです。化け物なのにって言ったのに――あの人は言ってくれました。《あなたは人の心を持っている、その心があれば人なんだ》って。だから、俺は…人でいたいです。化け物でも、人の心を持っていたい』
    空『…ったく、お前は強いな。そんじゃま…元UGNとしてだが、お前に一つ良い事教えてやる』
    凍矢『何ですか?』
    空『――絆を持て。その絆は、俺達を日常に繋ぎ止めるモノであり、強くなれる力だ』
    凍矢『…ハイ!』

    クウ「さてと…GM、凍矢にロイスを取りたいがいいか?」
    GM「もちろん!」
    クウ「ポジティブは誠意。それだけの仕打ちに耐える心は見習うべきだなって。ネガティブは脅威、暗くて重い過去にはヤバイ何かを感じた。表はPだ。――それとさ、シナリオロイスの黒コートの人物、名前を変えたいしNからPに変えたいんだがいいか?」
    GM「いいよー」
    グラッセ「さて…折角だから情報収集を行いたいけど出来ます?」
    SM「ええ、いいわよ。出来るのはこれらになるわ」


     遺産について(情報:UGN12)
     スター・キラーについて(情報:UGN・FH8)
     シューティングスターについて(情報:UGN・FH7 FH10)


    ツバサ「あれ? 羽狛さんと黒コートの情報が消えてる?」
    GM「実は羽狛か狩谷のどちらか調べればトリガーイベントに移行出来たんだ。で、どっちを調べるかで君らと戦う敵が変わったのさ。黒コートも逃走先やどう言った方法を用いて強奪したかだからね。それはトリガーイベントで明らかになったから除外したよ」
    グラッセ「もしかして、羽狛の方を調べたら敵は卯月になっていたんですか?」
    ムーン「じゃあこれ、両方調べていたらどうなってたんだ?」
    SM「敵が二人になるわ」
    クウ「片方だけ調べてて本当に良かった…!!」
    グラッセ「さて…何がともあれ、もう一度情報収集が必要ですね」
    クウ「俺はPC的にもシューティングスターを調べたい。ダイスは低いしコネも使いきったが…どうにかするさ」
    グラッセ「俺は遺産について調べてみますね。あ、また《情報収集チーム》を使いたいんですが…(ボソボソ)…と言うのは駄目ですか?」
    GM「いや、全然いいよ。それじゃあRPしようか!」


    凍矢『さてと…俺、ちょっと遺産について調べてみますね――この端末で繋いで、と…』
    テルーズ『――はい、こちらテレーズよ』
    凍矢『お久しぶりです、テレーズさん。海命凍矢です』
    テルーズ『凍矢、どうしたの? 私の力が必要?』
    凍矢『はい。今回の事件について調べたいんです、力を貸してくれませんか?』
    テルーズ『いいわよ。それじゃあ、調べたいデータを片っ端から送るから言って頂戴』
    グラッセ「よし。振るダイスは浸食合わせて5個。達成値は2。行きます!」

     遺産について
     5D+2→21 成功

    グラッセ「やった! 素でクリティカルが出た! しかも連続!」
    ツバサ「凄いよグラッセ!」
    GM「それでは、これが調べた情報だ」


     UGN12
    ・遺産の正体は、鉱物型のEXレネゲイトの一種。Eロイス『堕落の誘い』×3と『傲慢な理想』×3を持っていて、オルクスの能力を与える事で辺り一帯にレネゲイドウイルスをまき散らす。更に自力で行動出来ない代わりに『愚者の契約』を使い、人の欲を媒介にして手足とする。



    ツバサ「わー、『堕落の誘い』に『傲慢な理想』の大量セット。これはヤバイよ」
    クウ「ヤバイってどう言う事だ?」
    ツバサ「例えるなら、発動したら町一つがジャーム版のラグーンシティになっちゃう」
    グラッセ&ムーン&クウ「「「確かにヤバイな」」」
    ツバサ「にしても、『愚者の契約』か…師匠の知り合いであの態度…あー、もうちょっと情報が欲しいなぁ」
    SM「ツバサは今話しかけない方がいいわね。次は空だけど…大丈夫?」
    クウ「俺、浸食合わせてもダイス2個なんだよな。達成値は2…最低でも5、最高で8出ればこっちのモノだが、やるしかねーだろ!!」

     シューティングスターについて
     2D+2→11 成功

    クウ「よっしゃあ!! 9出た!」
    ムーン「意外と情報収集出来てるんだな、お前」
    ツバサ「何気に師匠って土壇場でのダイス運強いもんね」
    SM「では、これが情報よ」



     FH7
    ・エンジェルハイロウとハヌマーンとノイマンのクロスブリードのオーヴァードの女性。接近戦を主にして戦い、そのスピードは証言によると神速並みだとの事。感情は特になく、命令に沿って動いているようだ。

     FH10
    ・本名は天義星華(あまぎせいか)。ある支部のUGNエージェントだったが、ある研究所で実験に巻き込まれていた所、実験体としてFHのとある機関によって引き取られている。尚、その研究所は同じ支部のUGNエージェントであった七雲空によって破壊された。



    クウ「うわぁ…これは、何ていうか…」
    ツバサ「SM…これ、考えてた?」
    SM「ちゃんと組み込む設定だったのよ…ちょっとハンドアウトの際説明不足で失敗したけど、あの過去話での私の案を受け入れてくれて良かったわ」
    ツバサ(それにしてもこの情報…いや、まさかね。考え過ぎだよね、アハハ…!)
    クウ「そうだ、GM。情報収集した後だけど、購入判定って出来るか?」
    GM「1シーンに1回、GMから許可を取れば出来るよ。OKはもちろん出そう」
    SM「で、何を買うの?」
    クウ「凍矢用に武器でも調達しようと思ってるんだ。グラッセ、何が良い?」(ルルブを開く)
    グラッセ「ええ!? そんな、俺のような支援に武器なんて…!」
    クウ「持つと持たないでは全然違うぞ。浸食が80%上がるまでは手持ち沙汰になるだろ。ほら、選べ」
    グラッセ「あ、ありがとうございます…。あ、GM。俺も購入判定しても大丈夫? 武器のお礼に防具くらいはプレゼントしたいんですが」
    GM「んー…別にいいよ。当たるか当たらないかは君達のダイスにかかってるし。相談してくれ」


     *相談中…


    クウ「決まった。俺が『スタングレネード』を買う。《コネ:手配師》使ってダイスを3個増やすぞ」
    グラッセ「そして俺が『アームドスーツ』を買います」
    GM「えー、戦闘用着ぐるみじゃないのー?」
    SM「私的にはアルティメイド服を着て欲しいわー」
    クウ「着ぐるみや執事服着てボス戦挑めるか! 場違いだろ!」
    GM「クトゥルフではダ○テの服で幽霊屋敷乗り込んでたくせに何言ってんの?」
    クウ「あれは俺の意思じゃねぇ!!」
    ムーン「アルティメイド服? メイド服なんてあるのか?」
    ツバサ「ぶっ! い、いや…見た目はメイド服だけど意外と性能高いんだよ。でも師匠がメイド服――似合いそう…」
    クウ「妙な想像は止めろ!! どこぞのコスプレイヤーに嗅ぎつけられたらマジで着せられる!!」
    GM「ハイハイ。とにかく判定行くよー!」

     購入判定
     難易度15 凍矢5D+3→10 失敗
     難易度5 空5D+2→16 成功

    グラッセ&クウ「「ふぐぉ!!」」
    ツバサ「うわ! 逆だったらどっちも成功してたのに!」
    ムーン「何でクウがクリティカル出すんだ!?」
    GM「さて、それでは空のみ武器を手に入れる事が出来たよ――と言いたい所だけど、よく見ればグラッセ財産ポイントが5残ってるね。それを全部つぎ込めば買えるがどうする?」
    グラッセ「うー…使います! 使わせてください!」
    SM「では、二人共目的の品を手に入れる事が出来たわ」
    クウ「ついでにグラッセに俺の持ってた盾も渡すわ。防御に役立つと思ってたけど、カバーリング型のグラッセに装備させてた方が効率良さそうだ」
    空『さてと。ほれ』
    凍矢『な、何ですかこれ?』
    空『ちょっとした護身用だ。非力なお前でもこれぐらいは使えるだろ』
    凍矢『あ、ありがとうございます』
    空『足手纏いを連れてく気はないからな。勘違いすんなよ』
    凍矢『あ、待ってください。はいこれ、どうぞ。話をしてくれたお礼です』
    空『へぇ、こいつは凄いな。ありがたく装備させて貰うわ』
    クウ「あ、終わる前に今の情報を全員に伝えておくぜ」
    GM「よし、ではここでこのシーンを終わろうか」

    16/01/08 20:21 NANA   

    ■作者メッセージ

     補足:購入判定について

     ダブルクロスのルールでは、セッション中で手に入れたいアイテムは購入判定を行う必要がある。アイテムを購入したい時、PCはGMの許可を得た上で、アイテム欄に書いてある購入難易度の数字で〈調達〉判定に成功する必要がある。
     このゲームではお金の概念は無く、手に入るかどうかは運次第で決まる。言い換えれば、ダイスの目が良ければ強力な武器や防具が簡単に手に入り、ダイス目が悪ければ簡単なアイテムすら手に入らない。


    オルガ「と言う訳で、呼ばれて飛び出てジャジャジャーン!! 早速噂に出た着ぐるみ(KHの王様版)とメイド服を作って」
    クウ「帰れぇーーーーーーっ!!!」
    スズ「…ここからは今回出たアイテムについて軽く説明するよ」


     【スタングレネード】:〈射撃〉命中−3・対象は範囲(エンゲージ内にいる者達)で、命中すると、硬直と放心のバッドステータスを与える事が出来る。ダメージは受けない。

     【アームドスーツ】:〈防具〉ドッジ−3、行動−2、装甲値10・装備している間、白兵攻撃に+3の補正。

     【戦闘用着ぐるみ】:〈防具〉ドッジ−1、行動−1、装甲12・文字通り着ぐるみ。見た目は所有者が決めてよい、ネタ系の一つだが装甲が高いのでかなり高性能。ちなみに、購入判定の難易度は14。

     【アルティメイド服】:〈防具〉行動−3、装甲10。見た目はメイド服ないし執事服のデザン。装甲は高く、〈RC〉判定の達成値に+3の補正が入る。ちなみに、購入判定の難易度は20と高め。
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