ミドルフェイズ3(前編)
ミドルフェイズ3 シーン6〈対決! 黒とピンクのアイツ〉
シーンプレイヤー 七雲空
GM「トリガーイベントに入ったから、ここは全員で登場して貰おうか。シーンプレイヤーは空でいいね。先にダイス振って」
《シーン登場》
凍矢1D10→9 49%→58%
月1D10→10 44%→54%
空1D10→8 42%→50%
翼1D10→3 55%→58%
ツバサ「わー、みんなより低い数字なのに何コレ?」(遠目)
ムーン「俺らガッツリ上がったなー」
グラッセ「まあ中盤辺りだから逆に丁度いいかもしれないな」
GM「それでは、トリガーイベントに入ろう。空がFHについて調べていると、翼がやってくるよ」
翼『あー、こんな所にいたー! 探したよー!』
空『翼か。やっと姿見せたな』
GM「こうして翼も合流したその時、彼女のポケットから携帯が鳴る。相手は狩谷からだ」
翼「すぐに出るよ!『狩谷さん? どうしたの?』」
狩谷『翼、緊急事態ダ。空もそこにいるカ?』
翼『う、うん! それより狩谷さん、緊急事態って?』
GM「その時、君達の近くで空間の揺らぎを感じる。少し離れた位置で《ワーディング》が張られるよ」
狩谷「『公園ガード下で卯月が襲われてるソウダ。位置的に翼達が近いからすぐに救援に向かって欲しイ、俺達も急ぐカラ』そう言って通信は切れるよ」
翼「じゃあ、今の狩谷さんの話を皆に伝えるよ。『そう言う訳だから、公園ガード下に行こう! 早くしないと八代さんがやられちゃう!』」
空『待て、一人で先に行くな! オーヴァードと言えど女の子だろ、俺も一緒に行くから離れるな!』
翼『あ、ありがと…えへへ、怖い人かと思ったけど優しんだね』
空『ち、ちが…そう言うんじゃねーよ』
凍矢『俺達も行きます! 協力している身ですし、人数は多い方がいい!』
月『そうだな。こっちも犯人捕まえないといけねーし、翼には借りもあるからな』
翼「『ありがと、月!』ってな感じで襲撃場所に向かうけど…折角だし皆でRPしたいんだけどダメ?」
GM「ダメって事はないよ。よく考えれば君らまともに話し合った事もないだろうし。よし、折角だし好きにRPしてくれ」
彼らは《ワーディング》の張られた方向へと急ぐ。近づくにつれて、多い筈の人が少なくなっている。
誰もが無意識にワーディングから遠ざかる中、四人だけは人の波に逆らうように目的の場所へと走っていた。
『――へー、凍矢ってオーヴァードになったばっかりなんだね。大変でしょ、いろいろと』
『ええ、まあ。で、空さんも志武谷に来たばっかりなんですね。意外です』
『意外で悪かったな』
翼にいろいろ話しつつ凍矢は空を見ると、居心地が悪そうにそっぽを向く。
協力関係とは言え、元が敵同士。月も同じように嫌気を隠さずに空へと話し出す。
『…お前、さっき電話でUGNを抜けたって言ってたよな? どうしてFHに鞍替えなんてしたんだ』
『鞍替えしたくもなるさ。あんな事されたんじゃ、信用なんて出来るか…!!』
『あんな事って?』
『お前らに話す義理はない』
空はそれだけ言うと、さっさと月との話を終えてしまった。
クウ「――って言うか、そこまで考えてないのが現状なんだよなぁ」
ツバサ「師匠、本音漏れてる」
SM「ならクウ。こう言うのどう?(ゴニョゴニョ…)」
クウ「お、それいいな! よし、それでいくか! あー、だったら…あれをこう変換して…」
SM(ふふふ…計画通り)
グラッセ「スピカさん、腹黒の笑顔になってますよ…!」
気まずいまま会話を終えてしまい、それからは誰も口を開く事無く目的の場所に急ぐ。
そんな中、思い直したのか軽く息を吐いて空が急に話し出した。
『…ま、いい。折角だからお前らにも話をしておく――1ヵ月…いや、それよりも前になるか。ある町で新しくUGNが管理する研究所を秘密裏に作る事になったんだ。そこの護衛として俺は数人の仲間と共に別の支部から派遣された』
『ああ。UGNにとってよくある話だな』
UGNにしてみれば、所属している支部から別の町の支部に配属されるのは珍しくない。人手が足りないなど要請をかけた場合、近くの支部や日本支部から令状を言い渡して派遣したりするのだ。
興味が出たのか月が話に乗っかると、空はさらに話を続ける。
『施設は着々と完成していった。研究所を狙うFHも俺達が倒していった。その甲斐あって研究所は建設を終えて、レネゲイトに関する研究が始まった……だが、それから少しして何故か俺と一緒に派遣されたエージェント達が一人ずついなくなった』
『いなくなった?』
何やら話の雲行きが怪しくなり、翼が不安そうに訊き返す。
『一緒の町に住んで、一緒に活動していたからな。凄く仲が良かった――なのに、何の連絡も無くいなくなったんだ。支部に戻ったって情報もなくて不審に思っていたらいつの間にか俺一人になってな。そんな時に研究所の地下に行った時、真実を目撃したんだ』
『真実、ですか?』
『UGNが運営した研究所。表向きは感染したレネゲイドを無くすためだが…裏ではオーヴァードや一般人を使って人体実験してたんだよ。ジャームの細胞を、シンドロームを、レネゲイドウィルスを埋め込んで、最強のオーヴァードを作り出す実験をな。その中に、俺の仲間がいた。もう人の原型を留めていなかった』
『なんだよ…それ』
日常を守る。世界中の人の為の組織が裏で行っていた非道な行いを知り、月が言葉を失う。
『そして、その部屋には上官がいた。上官はその実験で完成した最強のオーヴァードだったんだ。そいつは口封じ兼実験体にする為に俺を襲った――間一髪で俺は勝てたが、研究所は激しい戦闘が原因でそのまま爆破してしまった。その結果、俺一人だけが生き残ったんだ……誰も、助けられずにな…!』
『空さん…』
『だからUGNを抜けた。裏切り者だと言われてもいい、あんな悍ましい行為が許されるのなら、正義だって言うのなら――俺はその正義(ぎせん)をぶち壊す。その為にFHに入ったんだ。とは言っても、まだ正式にFHになれた訳じゃない。正式に決まるまでは何でも屋としてFHのセルで活動する事にしたのさ』
こうして身の内話を終わらせると、UGNに所属している凍矢と月は何も言えなくなる。
気持ちは同じなのか、翼も複雑な表情で胸を押さえる。
『UGNもFHも元を辿ればオーヴァードだからね。理性を保ったつもりでも、いつしか思考が歪んでしまう事も珍しくない。FHは確かに過激だけど、UGNだって一枚岩で成り立ってる訳じゃない。こう言うの、難しいよね』
『実験か…やる事はどこも一緒なんだな』
月も何かを思い出すようにしみじみと呟くと、凍矢が顔を逸らす。
『…俺、どうすればいいんだろう? UGNに助けられたからここにいる。けど…』
『ボクはFHに協力しているけど、それは狩谷さんのセルの環境を気に入ってるからさ。この町には大勢の人々がいるから。彼らを“見て知る”には都合がいいからこの町のセルに協力している。だから、どっちがいいかは凍矢自身が決める事だよ』
『俺、自身が…か』
『不安になる事はない。少なくとも志武谷支部は良い奴らだ。あいつらと出会わなければ、俺は救われなかったからな…』
『月?』
『お喋りはここまでだ。ついたぜ』
そうこう話しているうちに、空が足を止める。
話している内に付いた、ガードレール前。日常とワーディングの境目は目と鼻の先だった。
グラッセ「ちなみに、クウさんが話した過去の内容って…」
SM「ええ、FF7をモチーフにしてみたわ!」
クウ「そんで、俺なりにアレンジしたぞ! これぞ主役だよな!」
ムーン「言い切った!?」
グラッセ「本当にこれ、俺の為の集まり何ですか…? なんかもうみんな好き勝手やってますよね…?」
ツバサ「ねえねえ。折角だし、ここでロイスを取ろうよ。結構枠余ってるでしょ?」
GM「ああ、取りたかったら取ってもいいよ。保留とかでも、バックトラックまでに取れば全然大丈夫だから」
グラッセ「とは言え、出会った人は多いし…誰に取ろう…?」
ムーン「枠が6つしかないもんなぁ。あと3つはどうするか」
グラッセ「――よし! 俺は空さんと翼に取ろう。まずは空さんでポジティブは憧憬、ネガティブが劣等感。敵側になってまで正義の為に力を使う姿に憧れを感じる、なのに俺は持っている力を怖がって劣等を感じた。だから表はNに。で、翼はポジティブに感服、ネガティブは不安。小さい子なのにしっかりしてるけど、やっぱり不安に感じる。表はPにしておくよ」
ムーン「俺はグラッセと羽狛に取るわ。グラッセのポジティブは庇護で、ネガティブは憐憫。異常に人に怯える感じに、護らないとって感じだ。羽狛はポジティブが尊敬でネガティブが厭気。こっちは支部長として尊敬するが、おせっかいとかかけられるのはちょっとなって言う反抗的な奴な。どっちも表はPだ」
クウ「俺は後でするわ。一応人を避けてるからな」
ツバサ「んー、ボクは師匠に取りたいけどもう少し好感度高めてからにするよ」
GM「それじゃ、続き行くよー」
GM「君達はワーディング内に足を踏み入れる。そこに広がっていた光景は、戦ったのかあちこちコンクリートが抉れており、中央では一人の女性が倒れている」
ツバサ「それ、八代さんで合ってる?」
GM「うん。翼には面識がある女性だね。ピンクの髪に黒い服――セルメンバーの一人、八代卯月だ」
翼『八代さん、大丈夫!?』
卯月『っ…ア、アンタ…! 何でここに…!』
翼『狩谷さんから連絡を受けたんだ! 敵は何処? それよりまずは治療を! 凍矢、治して!』
凍矢『ああ、任せろ!』
GM「その時、凍矢と翼の間を割り込む様に黒い何かが過るよ。そして、鋭い声が飛んでくる」
?『させないよ、FH!』
ムーン「すぐに声のした方を振り向くぜ!」
GM「そこにはピンクの髪をした少女がいた。その傍らには、攻撃してきた黒いブタ…いや、ネコのぬいぐるみが爪を立てて二足歩行している」
四人「「「「…あれ?」」」」
SM「『増援のつもりだけど、簡単にやられ――あれ、ムーン!?』少女はムーンに気付くなり驚きの表情を浮かべるわ」
ムーン「なあ、確認の為に訊くが……美坂四季か?」
GM「うん。彼女は志武谷支部のメンバーのシキだ。けど、顔見知りなのは月だけで他は知らないからね?」
月「まあそうなるよな。『シキ、何でここに?』」
シキ『そう言うムーンこそ、どうしてFHの人達と一緒にいるの!? まさか、人質にされてる!?』
月『いやな、シキ。そう言う訳じゃなくて、と言うか俺の話を』
シキ『待っててムーン! すぐに助けるから! ニャンたん、行くよ!!』
月『あー! やっぱりこうなるかー!!』
GM「と言う訳で四人共――初の戦闘だ!!」
シーンプレイヤー 七雲空
GM「トリガーイベントに入ったから、ここは全員で登場して貰おうか。シーンプレイヤーは空でいいね。先にダイス振って」
《シーン登場》
凍矢1D10→9 49%→58%
月1D10→10 44%→54%
空1D10→8 42%→50%
翼1D10→3 55%→58%
ツバサ「わー、みんなより低い数字なのに何コレ?」(遠目)
ムーン「俺らガッツリ上がったなー」
グラッセ「まあ中盤辺りだから逆に丁度いいかもしれないな」
GM「それでは、トリガーイベントに入ろう。空がFHについて調べていると、翼がやってくるよ」
翼『あー、こんな所にいたー! 探したよー!』
空『翼か。やっと姿見せたな』
GM「こうして翼も合流したその時、彼女のポケットから携帯が鳴る。相手は狩谷からだ」
翼「すぐに出るよ!『狩谷さん? どうしたの?』」
狩谷『翼、緊急事態ダ。空もそこにいるカ?』
翼『う、うん! それより狩谷さん、緊急事態って?』
GM「その時、君達の近くで空間の揺らぎを感じる。少し離れた位置で《ワーディング》が張られるよ」
狩谷「『公園ガード下で卯月が襲われてるソウダ。位置的に翼達が近いからすぐに救援に向かって欲しイ、俺達も急ぐカラ』そう言って通信は切れるよ」
翼「じゃあ、今の狩谷さんの話を皆に伝えるよ。『そう言う訳だから、公園ガード下に行こう! 早くしないと八代さんがやられちゃう!』」
空『待て、一人で先に行くな! オーヴァードと言えど女の子だろ、俺も一緒に行くから離れるな!』
翼『あ、ありがと…えへへ、怖い人かと思ったけど優しんだね』
空『ち、ちが…そう言うんじゃねーよ』
凍矢『俺達も行きます! 協力している身ですし、人数は多い方がいい!』
月『そうだな。こっちも犯人捕まえないといけねーし、翼には借りもあるからな』
翼「『ありがと、月!』ってな感じで襲撃場所に向かうけど…折角だし皆でRPしたいんだけどダメ?」
GM「ダメって事はないよ。よく考えれば君らまともに話し合った事もないだろうし。よし、折角だし好きにRPしてくれ」
彼らは《ワーディング》の張られた方向へと急ぐ。近づくにつれて、多い筈の人が少なくなっている。
誰もが無意識にワーディングから遠ざかる中、四人だけは人の波に逆らうように目的の場所へと走っていた。
『――へー、凍矢ってオーヴァードになったばっかりなんだね。大変でしょ、いろいろと』
『ええ、まあ。で、空さんも志武谷に来たばっかりなんですね。意外です』
『意外で悪かったな』
翼にいろいろ話しつつ凍矢は空を見ると、居心地が悪そうにそっぽを向く。
協力関係とは言え、元が敵同士。月も同じように嫌気を隠さずに空へと話し出す。
『…お前、さっき電話でUGNを抜けたって言ってたよな? どうしてFHに鞍替えなんてしたんだ』
『鞍替えしたくもなるさ。あんな事されたんじゃ、信用なんて出来るか…!!』
『あんな事って?』
『お前らに話す義理はない』
空はそれだけ言うと、さっさと月との話を終えてしまった。
クウ「――って言うか、そこまで考えてないのが現状なんだよなぁ」
ツバサ「師匠、本音漏れてる」
SM「ならクウ。こう言うのどう?(ゴニョゴニョ…)」
クウ「お、それいいな! よし、それでいくか! あー、だったら…あれをこう変換して…」
SM(ふふふ…計画通り)
グラッセ「スピカさん、腹黒の笑顔になってますよ…!」
気まずいまま会話を終えてしまい、それからは誰も口を開く事無く目的の場所に急ぐ。
そんな中、思い直したのか軽く息を吐いて空が急に話し出した。
『…ま、いい。折角だからお前らにも話をしておく――1ヵ月…いや、それよりも前になるか。ある町で新しくUGNが管理する研究所を秘密裏に作る事になったんだ。そこの護衛として俺は数人の仲間と共に別の支部から派遣された』
『ああ。UGNにとってよくある話だな』
UGNにしてみれば、所属している支部から別の町の支部に配属されるのは珍しくない。人手が足りないなど要請をかけた場合、近くの支部や日本支部から令状を言い渡して派遣したりするのだ。
興味が出たのか月が話に乗っかると、空はさらに話を続ける。
『施設は着々と完成していった。研究所を狙うFHも俺達が倒していった。その甲斐あって研究所は建設を終えて、レネゲイトに関する研究が始まった……だが、それから少しして何故か俺と一緒に派遣されたエージェント達が一人ずついなくなった』
『いなくなった?』
何やら話の雲行きが怪しくなり、翼が不安そうに訊き返す。
『一緒の町に住んで、一緒に活動していたからな。凄く仲が良かった――なのに、何の連絡も無くいなくなったんだ。支部に戻ったって情報もなくて不審に思っていたらいつの間にか俺一人になってな。そんな時に研究所の地下に行った時、真実を目撃したんだ』
『真実、ですか?』
『UGNが運営した研究所。表向きは感染したレネゲイドを無くすためだが…裏ではオーヴァードや一般人を使って人体実験してたんだよ。ジャームの細胞を、シンドロームを、レネゲイドウィルスを埋め込んで、最強のオーヴァードを作り出す実験をな。その中に、俺の仲間がいた。もう人の原型を留めていなかった』
『なんだよ…それ』
日常を守る。世界中の人の為の組織が裏で行っていた非道な行いを知り、月が言葉を失う。
『そして、その部屋には上官がいた。上官はその実験で完成した最強のオーヴァードだったんだ。そいつは口封じ兼実験体にする為に俺を襲った――間一髪で俺は勝てたが、研究所は激しい戦闘が原因でそのまま爆破してしまった。その結果、俺一人だけが生き残ったんだ……誰も、助けられずにな…!』
『空さん…』
『だからUGNを抜けた。裏切り者だと言われてもいい、あんな悍ましい行為が許されるのなら、正義だって言うのなら――俺はその正義(ぎせん)をぶち壊す。その為にFHに入ったんだ。とは言っても、まだ正式にFHになれた訳じゃない。正式に決まるまでは何でも屋としてFHのセルで活動する事にしたのさ』
こうして身の内話を終わらせると、UGNに所属している凍矢と月は何も言えなくなる。
気持ちは同じなのか、翼も複雑な表情で胸を押さえる。
『UGNもFHも元を辿ればオーヴァードだからね。理性を保ったつもりでも、いつしか思考が歪んでしまう事も珍しくない。FHは確かに過激だけど、UGNだって一枚岩で成り立ってる訳じゃない。こう言うの、難しいよね』
『実験か…やる事はどこも一緒なんだな』
月も何かを思い出すようにしみじみと呟くと、凍矢が顔を逸らす。
『…俺、どうすればいいんだろう? UGNに助けられたからここにいる。けど…』
『ボクはFHに協力しているけど、それは狩谷さんのセルの環境を気に入ってるからさ。この町には大勢の人々がいるから。彼らを“見て知る”には都合がいいからこの町のセルに協力している。だから、どっちがいいかは凍矢自身が決める事だよ』
『俺、自身が…か』
『不安になる事はない。少なくとも志武谷支部は良い奴らだ。あいつらと出会わなければ、俺は救われなかったからな…』
『月?』
『お喋りはここまでだ。ついたぜ』
そうこう話しているうちに、空が足を止める。
話している内に付いた、ガードレール前。日常とワーディングの境目は目と鼻の先だった。
グラッセ「ちなみに、クウさんが話した過去の内容って…」
SM「ええ、FF7をモチーフにしてみたわ!」
クウ「そんで、俺なりにアレンジしたぞ! これぞ主役だよな!」
ムーン「言い切った!?」
グラッセ「本当にこれ、俺の為の集まり何ですか…? なんかもうみんな好き勝手やってますよね…?」
ツバサ「ねえねえ。折角だし、ここでロイスを取ろうよ。結構枠余ってるでしょ?」
GM「ああ、取りたかったら取ってもいいよ。保留とかでも、バックトラックまでに取れば全然大丈夫だから」
グラッセ「とは言え、出会った人は多いし…誰に取ろう…?」
ムーン「枠が6つしかないもんなぁ。あと3つはどうするか」
グラッセ「――よし! 俺は空さんと翼に取ろう。まずは空さんでポジティブは憧憬、ネガティブが劣等感。敵側になってまで正義の為に力を使う姿に憧れを感じる、なのに俺は持っている力を怖がって劣等を感じた。だから表はNに。で、翼はポジティブに感服、ネガティブは不安。小さい子なのにしっかりしてるけど、やっぱり不安に感じる。表はPにしておくよ」
ムーン「俺はグラッセと羽狛に取るわ。グラッセのポジティブは庇護で、ネガティブは憐憫。異常に人に怯える感じに、護らないとって感じだ。羽狛はポジティブが尊敬でネガティブが厭気。こっちは支部長として尊敬するが、おせっかいとかかけられるのはちょっとなって言う反抗的な奴な。どっちも表はPだ」
クウ「俺は後でするわ。一応人を避けてるからな」
ツバサ「んー、ボクは師匠に取りたいけどもう少し好感度高めてからにするよ」
GM「それじゃ、続き行くよー」
GM「君達はワーディング内に足を踏み入れる。そこに広がっていた光景は、戦ったのかあちこちコンクリートが抉れており、中央では一人の女性が倒れている」
ツバサ「それ、八代さんで合ってる?」
GM「うん。翼には面識がある女性だね。ピンクの髪に黒い服――セルメンバーの一人、八代卯月だ」
翼『八代さん、大丈夫!?』
卯月『っ…ア、アンタ…! 何でここに…!』
翼『狩谷さんから連絡を受けたんだ! 敵は何処? それよりまずは治療を! 凍矢、治して!』
凍矢『ああ、任せろ!』
GM「その時、凍矢と翼の間を割り込む様に黒い何かが過るよ。そして、鋭い声が飛んでくる」
?『させないよ、FH!』
ムーン「すぐに声のした方を振り向くぜ!」
GM「そこにはピンクの髪をした少女がいた。その傍らには、攻撃してきた黒いブタ…いや、ネコのぬいぐるみが爪を立てて二足歩行している」
四人「「「「…あれ?」」」」
SM「『増援のつもりだけど、簡単にやられ――あれ、ムーン!?』少女はムーンに気付くなり驚きの表情を浮かべるわ」
ムーン「なあ、確認の為に訊くが……美坂四季か?」
GM「うん。彼女は志武谷支部のメンバーのシキだ。けど、顔見知りなのは月だけで他は知らないからね?」
月「まあそうなるよな。『シキ、何でここに?』」
シキ『そう言うムーンこそ、どうしてFHの人達と一緒にいるの!? まさか、人質にされてる!?』
月『いやな、シキ。そう言う訳じゃなくて、と言うか俺の話を』
シキ『待っててムーン! すぐに助けるから! ニャンたん、行くよ!!』
月『あー! やっぱりこうなるかー!!』
GM「と言う訳で四人共――初の戦闘だ!!」