セッション準備前&プリプレイ
某所某日―――セッション数日前…。
スズ「や、待ってたよー」
クウ「俺を呼び出して何の用だよスズ?」
スズ「そう警戒しないでくれよ。今度するダブクロでの事で話が合ってね」
クウ「あー…そういやまたするって言ってたな。って事はグラッセ達も収集かけてるのか?」
スズ「いや、実はシナリオの事で相談があるんだ。次のシナリオ、空に中心にしたいと思ってさ」
クウ「それ、もしかして俺が主役か!?」
スズ「ああ。まあそれ以前に、君と他メンバーの関係性どうにかしないとって考えているから…」
クウ「あ〜…調子乗って、ウラノス演じるんじゃなかったかな〜…?」(遠目)
スズ「そこで、君のキャラについて少し設定を作ろうと思って。幸いにもDロイスの《戦闘用人格》を選んでくれたし、そこを焦点に当てて考えればシナリオも固まるからね」
クウ「俺の設定か…今から考えるでもいいのか?」
スズ「何の為に事前に呼んだと思ってるのさ? 早速始めるが、まずは確認の為に聞くよ…七雲空を他メンバーとどうさせたいの?」
クウ「そりゃ、仲間として仲良くなりたい。敵同士だけど、協力する時は互いに信頼して欲しいし」
スズ「ふんふん。んじゃ、二重人格設定について聞くけど、そっちは他の仲間をどう考えてる?」
クウ「普段表に出てる方は元が戦闘用人格…ウラノスだから無理だろうな。あいつ敵とか容赦ないだろ、シャオとかも嫌ってたし……逆に元の人格は穏便だろうけど」
スズ「まんまクウだもんね〜…うーん、どうするか」
クウ「どうしようもない気がするんだが…?」
スズ「言うな。これはあくまでもフィクションなんだ、多少設定弄っても問題ないさ――…と言うか、これ本人に知られたらお前殺されるぞ? 知られない為にもバレないように弄らないとまずいだろ」
クウ「否定出来ねぇ…あいつと戦って生き残れたのって、本当に奇跡だよな…」
スズ「とにかく、ここはストーリーを固めよう。セッションでは戦闘用人格が表に出たって所を作ったが、クウは他に何か考えている事ってある?」
クウ「んー…――あー、設定ならこう言うの考えてあるんだけど…」
スズ「――なるほどね。結構かっこいい設定だし、シナリオに組み込んでも問題ないかな。さて、設定はあらかた決まったが…過去の話をどうするか。まあ、凍矢みたいにルルブに掲載しているキャラを使うって手もあるけどね。上級ルルブとか沢山キャラ載ってるし使ってみる?」
クウ「どれどれ…(パラパラ)…へー、こんな奴らがいるんだなー。あ、これとか使っちゃ駄目か?」
スズ「暴力団トップと知り合いってどんなキャラにする気だ!?」
クウ「チッ、その方がかっこいいだろ? 小物と知り合いとか俺がアレだし、そもそも俺のキャラの出自って政治権力だし」
スズ「お前な…元とは言えUGNだろ、正義の味方だろうが。とはいえ…出自や寝返った状況を考えると裏社会と繋がり持ってた方がしっくりくるよね…」
(あ…そういや、上級ルルブに空と似たような境遇のダブルクロスのキャラが確か…(パラパラ)…あったあった。うーん…とんでもないけど、上手く行けばシナリオに使えそうかな?)
クウ「じゃ、これと知り合いは駄目か?」
スズ「へーえ? シナリオで“狩猟者(プレデター)”とタイマンでぶつけてくれって? そんなに自分のキャラを殺して欲しかったのか全く知らなかったよー? よし今度クトゥルフやる時も神格を目の前に召喚させるシナリオ作ってあげようかー? クトゥルフにハスターはもちろん、アザトースにヨグ=ソトース、シュブ=ニグラス、おまけにニャルラトホテプも出してあげるよー? 1D100のSANチェックが幾つ起こるかなー? 君は正気を保てるかなー? 人間のまま生還出来るかなー?」(ゴゴゴゴゴ…!!!)
クウ「すいません調子に乗りすぎましたっ!!! 真面目に考えますぅ!!!」
(とりあえず、脅しもした事で――次も一応、SMを用意するか。二重人格だから…あいつでいいか)
―――そんなこんなで、セッション当日…。
スズ「――さて、三人とも久々だね。クウはこの前会ったから別だけど」
グラッセ「え、そうなんですか?」
クウ「ああ、事前に俺のキャラについて話し合いをしたんだ。今回のセッションは俺が主役だからさ!」
ツバサ「そうなの! 師匠が主役のセッションなんて、楽しみだなー!」
ムーン「中身、戦闘狂で協調性皆無だけどな」
クウ「何とでも言えよ。今回から俺は変わるぜ!」
スズ「さて、二回目のセッションだが今回もSMを用意したよ」
グラッセ「へー、誰です?」
???「久々の登場だぜー!! 待たせたな、カラス野郎とガキと赤髪とその取り巻き!!」
四人「「「「どちら様ですか?」」」」
フェン「フェンだ!! 貴様ら覚えろぉ!!!」
スズ「うっさい。雑魚並みの扱いなのに、この場に呼んだ事に感謝しろ。ほら、とっとと座れ」
フェン「てめえまでそんな事を言うのかよ!? ぽっと出での子供で本編に登場しないキャラが偉そうな口を叩きやがって!! 俺が直々に教育してやってもふぐぉおお?!」
スズ「いいから、す・わ・れ? 雑魚キャラに負けるほど、僕は弱くないし落ちぶれちゃいないぞ? お前のお気楽な頭にアルテマ喰らいたいか?」(右手に魔力を溜め込む)
フェン「きょ…今日の所はこれぐらいにしてやるか…!!」(滝汗流しながら椅子に座る)
グラッセ(本当にこの人弱いですね)
クウ(ああ。話にならないくらいにな)
ツバサ(でも体力は変に高いし、いろんな状態異常使うから面倒で…)
ムーン(あー、確かに面倒だな。こんな奴、パンチ一発で終わりそうなのに)
フェン「お前ら聞こえてるぞ!? おいカラス野郎、このセッションじゃ目にもの見せてやるから覚悟しとけよ!!」
GM「役者も揃った事で、プリプレイを始めるとしよう。まずは今回のセッションについて説明だ。今回使用するルルブは基本1・2、更に上級ルルブの三冊だ。これにより、Sロイスのシステムを導入する事が出来るよ」
男三人「「「Sロイス?」」」
SM「経験点貰えるロイスって事さ」
GM「台無しになる言い方止めろ」
ツバサ「Sロイスは“スペリオルロイス”って言って、大切な人に結べる特別なロイスの事なんだ。例を出して説明すると――グラッセはリズの事が大切だよね?」
グラッセ「ああ。ムーンと同じで大切な幼馴染だよ」
ツバサ「じゃあ、二人の内どっちが大切か選ぶとしたらどっちを選ぶ?」
グラッセ「え、えーと…俺としては、その…リズになってしまうかな。ムーン、ごめん…」
ムーン「気にするなよ。お前がリズの事を好きなのは今に始まった事じゃないから」
クウ「あー、なるほどな。つまり、俺達にとって最も特別って思える奴に取るロイスなんだな」
ツバサ「うん。そのSロイスは特別な分、タイタス昇華すると通常よりも高い効果を得られるんだ。昇華せずに取っておけば経験点が貰えるんだよ。まあ一番大切な人だから、一人につき一つまでしか取れないけど」
GM「Sロイスの説明は終わったが、今回のセッションで習得する時はGMの許可を取ってからにして欲しい――それじゃ、キャラクターの成長始めてくれ。前回手に入れた経験点、そして矛盾しない程度に一部の能力をリビルドするのも可能だ。リビルドについては、下に載せておくよ」
四人「「「「おう(はーい)!!」」」」
よーし、俺は攻撃を重点において成長させるか。
グラッセ、しなくていい。お前は援護を優先的に上げてくれ。
ムーンの言うとおりだ。役に立たないものを無理に伸ばしても意味ないから。
ムーンもクウさんも酷すぎるだろ!?
んー、ボクはどうしようかなー。とりあえず、ファンアウトは必要だけど情報収集用にインスピレーションとかもいいし、グラッセのカバーを有効活用出来るミスディレクションも欲しいし…。
ファンアウトは戦闘の移動を短縮するエフェクトだよな。それは俺とクウで取るから、お前は別のエフェクトを選べよ。
え? いいの?
ツバサにばかり無理させる訳にはいかないからな。俺もそれを選ぼうと思っていたから。
二人とも優しーい。じゃあ、そうだなー。攻撃を上げつつ、情報収集出来る感じで上げとこうかなー。
取るものは取ったが、残りの経験点をどうするか…。
とりあえず、これを削ってどうにか攻撃を上げれば…。
あのー…これ、どうしても削らなきゃダメ?
駄目だ。
駄目に決まってんだろ。
余計な事考えないでさっさと選んでよ。
うわーん!!
GM「キャラ成長は終わったね。それじゃあ、今回のトレーラーを発表しよう。少し豪華に作ったぞ〜」
クウ「豪華って?」
GM「ふっふ〜ん…行くぞ! これが今回のトレーラーだ!!」
昨日と同じ今日。
今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
「今日はどうしようかな〜? 新作バーガー食べてー、新刊の雑誌立ち読みしてー、それから…」
「――お前が雷光(ライトニング)か?」
「え…?」
だが、人々の知らない所で――。
「《人変わり》の噂、知ってる?」
「《人変わり》?」
世界は、既に変貌していた。
「あんたは…!」
「鴻央会系暴力団高川組組長、“クロックワーク”御剣祥那です。久しぶりですね――“ブラッドエッジ”」
《志武谷にマスターレイスの一人が潜伏したそうです。相手が誰かはまだ不明、ですが厳重な警戒態勢を敷いて置いて欲しいのです》
「マスターレイスだって!?」
「FHの中でも特別と言える存在…厄介所の話じゃないよ…!」
平和になった筈の町に迫る、新たなる闇の出現。
「エリー…心配してくれてありがと――ごめんね」
「空さんが行方知れず…」
「――それがてめえの本心か、FH…!!」
闇の根本に潜む、過去の事件。
表と裏、白と黒。
想いと衝動、本物と虚像。
正反対の意思が複雑に絡み合う。
「七雲空。戦闘用人格を持ち、あの二人を打ち負かした人物です。しかも――」
「《シューティングスター》と同じ…いえ、例の研究所で生き残った最後の貴重な披検体です」
それは悪の連鎖を生み出し――
「どうだ? 今の気分は?」
「ああ…悪くない」
「何もかもぶち壊したい気分だ」
一度結んだはずの絆を脆く崩壊させる。
「グダグダうるせぇんだよ。てめえらの事なんぞ知らない――俺は邪魔する敵を殺せればそれでいいんだよぉ!!!」
「お前は連れて帰らない。てめえは俺が――始末する。元仲間であろうと、FHは…危険分子は始末する。それがUGNの仕事だ!!」
“二つの人格”が選ぶ答えは、支配か? 浸食か? それとも――。
「やっと会えたな、宿主様よ?」
「望んでいるんだろ、全部破壊する事。だったら丁度いいじゃないか、協力して好きに暴れれば。全部壊せばそれで――」
「ああ、そうだな…だったら一番障害となるてめぇを消し去ってやるよ宿主ぃ!!」
飽くなき破壊の意思により、混乱の渦へと引き金は引かれる。
「てめえらも、こんなイカれた世界も、全部ぶっ壊してやらぁ!!!」
ダブルクロスThe 3rd Edition【Dual Trigger(デュアルトリガー)】
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
ツバサ「わー、これ確実にPvPが来るねー…」
GM「話の流れ次第では起こらないが、今回は想定してやっていこうと思う。その為に特殊なルールも作って準備しているからね」
ムーン「相手が味方だろうが、俺は容赦しないがな」
クウ「こっちだって容赦しねーぞ」
グラッセ「もうあそこの二人殺る気になってる…」
ツバサ「でも実際空さんと戦う場合、月が適任だよね…ボクも凍矢も純粋な攻撃型じゃないし」
スズ「や、待ってたよー」
クウ「俺を呼び出して何の用だよスズ?」
スズ「そう警戒しないでくれよ。今度するダブクロでの事で話が合ってね」
クウ「あー…そういやまたするって言ってたな。って事はグラッセ達も収集かけてるのか?」
スズ「いや、実はシナリオの事で相談があるんだ。次のシナリオ、空に中心にしたいと思ってさ」
クウ「それ、もしかして俺が主役か!?」
スズ「ああ。まあそれ以前に、君と他メンバーの関係性どうにかしないとって考えているから…」
クウ「あ〜…調子乗って、ウラノス演じるんじゃなかったかな〜…?」(遠目)
スズ「そこで、君のキャラについて少し設定を作ろうと思って。幸いにもDロイスの《戦闘用人格》を選んでくれたし、そこを焦点に当てて考えればシナリオも固まるからね」
クウ「俺の設定か…今から考えるでもいいのか?」
スズ「何の為に事前に呼んだと思ってるのさ? 早速始めるが、まずは確認の為に聞くよ…七雲空を他メンバーとどうさせたいの?」
クウ「そりゃ、仲間として仲良くなりたい。敵同士だけど、協力する時は互いに信頼して欲しいし」
スズ「ふんふん。んじゃ、二重人格設定について聞くけど、そっちは他の仲間をどう考えてる?」
クウ「普段表に出てる方は元が戦闘用人格…ウラノスだから無理だろうな。あいつ敵とか容赦ないだろ、シャオとかも嫌ってたし……逆に元の人格は穏便だろうけど」
スズ「まんまクウだもんね〜…うーん、どうするか」
クウ「どうしようもない気がするんだが…?」
スズ「言うな。これはあくまでもフィクションなんだ、多少設定弄っても問題ないさ――…と言うか、これ本人に知られたらお前殺されるぞ? 知られない為にもバレないように弄らないとまずいだろ」
クウ「否定出来ねぇ…あいつと戦って生き残れたのって、本当に奇跡だよな…」
スズ「とにかく、ここはストーリーを固めよう。セッションでは戦闘用人格が表に出たって所を作ったが、クウは他に何か考えている事ってある?」
クウ「んー…――あー、設定ならこう言うの考えてあるんだけど…」
スズ「――なるほどね。結構かっこいい設定だし、シナリオに組み込んでも問題ないかな。さて、設定はあらかた決まったが…過去の話をどうするか。まあ、凍矢みたいにルルブに掲載しているキャラを使うって手もあるけどね。上級ルルブとか沢山キャラ載ってるし使ってみる?」
クウ「どれどれ…(パラパラ)…へー、こんな奴らがいるんだなー。あ、これとか使っちゃ駄目か?」
スズ「暴力団トップと知り合いってどんなキャラにする気だ!?」
クウ「チッ、その方がかっこいいだろ? 小物と知り合いとか俺がアレだし、そもそも俺のキャラの出自って政治権力だし」
スズ「お前な…元とは言えUGNだろ、正義の味方だろうが。とはいえ…出自や寝返った状況を考えると裏社会と繋がり持ってた方がしっくりくるよね…」
(あ…そういや、上級ルルブに空と似たような境遇のダブルクロスのキャラが確か…(パラパラ)…あったあった。うーん…とんでもないけど、上手く行けばシナリオに使えそうかな?)
クウ「じゃ、これと知り合いは駄目か?」
スズ「へーえ? シナリオで“狩猟者(プレデター)”とタイマンでぶつけてくれって? そんなに自分のキャラを殺して欲しかったのか全く知らなかったよー? よし今度クトゥルフやる時も神格を目の前に召喚させるシナリオ作ってあげようかー? クトゥルフにハスターはもちろん、アザトースにヨグ=ソトース、シュブ=ニグラス、おまけにニャルラトホテプも出してあげるよー? 1D100のSANチェックが幾つ起こるかなー? 君は正気を保てるかなー? 人間のまま生還出来るかなー?」(ゴゴゴゴゴ…!!!)
クウ「すいません調子に乗りすぎましたっ!!! 真面目に考えますぅ!!!」
(とりあえず、脅しもした事で――次も一応、SMを用意するか。二重人格だから…あいつでいいか)
―――そんなこんなで、セッション当日…。
スズ「――さて、三人とも久々だね。クウはこの前会ったから別だけど」
グラッセ「え、そうなんですか?」
クウ「ああ、事前に俺のキャラについて話し合いをしたんだ。今回のセッションは俺が主役だからさ!」
ツバサ「そうなの! 師匠が主役のセッションなんて、楽しみだなー!」
ムーン「中身、戦闘狂で協調性皆無だけどな」
クウ「何とでも言えよ。今回から俺は変わるぜ!」
スズ「さて、二回目のセッションだが今回もSMを用意したよ」
グラッセ「へー、誰です?」
???「久々の登場だぜー!! 待たせたな、カラス野郎とガキと赤髪とその取り巻き!!」
四人「「「「どちら様ですか?」」」」
フェン「フェンだ!! 貴様ら覚えろぉ!!!」
スズ「うっさい。雑魚並みの扱いなのに、この場に呼んだ事に感謝しろ。ほら、とっとと座れ」
フェン「てめえまでそんな事を言うのかよ!? ぽっと出での子供で本編に登場しないキャラが偉そうな口を叩きやがって!! 俺が直々に教育してやってもふぐぉおお?!」
スズ「いいから、す・わ・れ? 雑魚キャラに負けるほど、僕は弱くないし落ちぶれちゃいないぞ? お前のお気楽な頭にアルテマ喰らいたいか?」(右手に魔力を溜め込む)
フェン「きょ…今日の所はこれぐらいにしてやるか…!!」(滝汗流しながら椅子に座る)
グラッセ(本当にこの人弱いですね)
クウ(ああ。話にならないくらいにな)
ツバサ(でも体力は変に高いし、いろんな状態異常使うから面倒で…)
ムーン(あー、確かに面倒だな。こんな奴、パンチ一発で終わりそうなのに)
フェン「お前ら聞こえてるぞ!? おいカラス野郎、このセッションじゃ目にもの見せてやるから覚悟しとけよ!!」
GM「役者も揃った事で、プリプレイを始めるとしよう。まずは今回のセッションについて説明だ。今回使用するルルブは基本1・2、更に上級ルルブの三冊だ。これにより、Sロイスのシステムを導入する事が出来るよ」
男三人「「「Sロイス?」」」
SM「経験点貰えるロイスって事さ」
GM「台無しになる言い方止めろ」
ツバサ「Sロイスは“スペリオルロイス”って言って、大切な人に結べる特別なロイスの事なんだ。例を出して説明すると――グラッセはリズの事が大切だよね?」
グラッセ「ああ。ムーンと同じで大切な幼馴染だよ」
ツバサ「じゃあ、二人の内どっちが大切か選ぶとしたらどっちを選ぶ?」
グラッセ「え、えーと…俺としては、その…リズになってしまうかな。ムーン、ごめん…」
ムーン「気にするなよ。お前がリズの事を好きなのは今に始まった事じゃないから」
クウ「あー、なるほどな。つまり、俺達にとって最も特別って思える奴に取るロイスなんだな」
ツバサ「うん。そのSロイスは特別な分、タイタス昇華すると通常よりも高い効果を得られるんだ。昇華せずに取っておけば経験点が貰えるんだよ。まあ一番大切な人だから、一人につき一つまでしか取れないけど」
GM「Sロイスの説明は終わったが、今回のセッションで習得する時はGMの許可を取ってからにして欲しい――それじゃ、キャラクターの成長始めてくれ。前回手に入れた経験点、そして矛盾しない程度に一部の能力をリビルドするのも可能だ。リビルドについては、下に載せておくよ」
四人「「「「おう(はーい)!!」」」」
よーし、俺は攻撃を重点において成長させるか。
グラッセ、しなくていい。お前は援護を優先的に上げてくれ。
ムーンの言うとおりだ。役に立たないものを無理に伸ばしても意味ないから。
ムーンもクウさんも酷すぎるだろ!?
んー、ボクはどうしようかなー。とりあえず、ファンアウトは必要だけど情報収集用にインスピレーションとかもいいし、グラッセのカバーを有効活用出来るミスディレクションも欲しいし…。
ファンアウトは戦闘の移動を短縮するエフェクトだよな。それは俺とクウで取るから、お前は別のエフェクトを選べよ。
え? いいの?
ツバサにばかり無理させる訳にはいかないからな。俺もそれを選ぼうと思っていたから。
二人とも優しーい。じゃあ、そうだなー。攻撃を上げつつ、情報収集出来る感じで上げとこうかなー。
取るものは取ったが、残りの経験点をどうするか…。
とりあえず、これを削ってどうにか攻撃を上げれば…。
あのー…これ、どうしても削らなきゃダメ?
駄目だ。
駄目に決まってんだろ。
余計な事考えないでさっさと選んでよ。
うわーん!!
GM「キャラ成長は終わったね。それじゃあ、今回のトレーラーを発表しよう。少し豪華に作ったぞ〜」
クウ「豪華って?」
GM「ふっふ〜ん…行くぞ! これが今回のトレーラーだ!!」
昨日と同じ今日。
今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
「今日はどうしようかな〜? 新作バーガー食べてー、新刊の雑誌立ち読みしてー、それから…」
「――お前が雷光(ライトニング)か?」
「え…?」
だが、人々の知らない所で――。
「《人変わり》の噂、知ってる?」
「《人変わり》?」
世界は、既に変貌していた。
「あんたは…!」
「鴻央会系暴力団高川組組長、“クロックワーク”御剣祥那です。久しぶりですね――“ブラッドエッジ”」
《志武谷にマスターレイスの一人が潜伏したそうです。相手が誰かはまだ不明、ですが厳重な警戒態勢を敷いて置いて欲しいのです》
「マスターレイスだって!?」
「FHの中でも特別と言える存在…厄介所の話じゃないよ…!」
平和になった筈の町に迫る、新たなる闇の出現。
「エリー…心配してくれてありがと――ごめんね」
「空さんが行方知れず…」
「――それがてめえの本心か、FH…!!」
闇の根本に潜む、過去の事件。
表と裏、白と黒。
想いと衝動、本物と虚像。
正反対の意思が複雑に絡み合う。
「七雲空。戦闘用人格を持ち、あの二人を打ち負かした人物です。しかも――」
「《シューティングスター》と同じ…いえ、例の研究所で生き残った最後の貴重な披検体です」
それは悪の連鎖を生み出し――
「どうだ? 今の気分は?」
「ああ…悪くない」
「何もかもぶち壊したい気分だ」
一度結んだはずの絆を脆く崩壊させる。
「グダグダうるせぇんだよ。てめえらの事なんぞ知らない――俺は邪魔する敵を殺せればそれでいいんだよぉ!!!」
「お前は連れて帰らない。てめえは俺が――始末する。元仲間であろうと、FHは…危険分子は始末する。それがUGNの仕事だ!!」
“二つの人格”が選ぶ答えは、支配か? 浸食か? それとも――。
「やっと会えたな、宿主様よ?」
「望んでいるんだろ、全部破壊する事。だったら丁度いいじゃないか、協力して好きに暴れれば。全部壊せばそれで――」
「ああ、そうだな…だったら一番障害となるてめぇを消し去ってやるよ宿主ぃ!!」
飽くなき破壊の意思により、混乱の渦へと引き金は引かれる。
「てめえらも、こんなイカれた世界も、全部ぶっ壊してやらぁ!!!」
ダブルクロスThe 3rd Edition【Dual Trigger(デュアルトリガー)】
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
ツバサ「わー、これ確実にPvPが来るねー…」
GM「話の流れ次第では起こらないが、今回は想定してやっていこうと思う。その為に特殊なルールも作って準備しているからね」
ムーン「相手が味方だろうが、俺は容赦しないがな」
クウ「こっちだって容赦しねーぞ」
グラッセ「もうあそこの二人殺る気になってる…」
ツバサ「でも実際空さんと戦う場合、月が適任だよね…ボクも凍矢も純粋な攻撃型じゃないし」
■作者メッセージ
補足:リビルドについて
リビルドとは、キャラクターの再作成である。
サプリメントを導入した時のデータ追加、追加ルールの採用で新しくキャラクターを作り直したい場合。キャラクターを微調整したい時も行える。
主に既存しているエフェクトを他のエフェクトに変更、一部の能力を削った分の経験点を他に割り当てるなどが出来る。
ただし、あくまでも調整の為、キャラの名前や年齢、性別などの根本的な部分は代えられないし、セッションごとにキャラを最適化――例えば白兵型のキャラを情報収集用の社会型に変えたり、射撃型からRC型にエフェクトを大幅に変えたりなど。
リビルドする際は、あくまでも設定は同一で、データが微調整されると言う形にする事。そうでなければ、新しいキャラクター作成となってしまうので注意。
リビルドとは、キャラクターの再作成である。
サプリメントを導入した時のデータ追加、追加ルールの採用で新しくキャラクターを作り直したい場合。キャラクターを微調整したい時も行える。
主に既存しているエフェクトを他のエフェクトに変更、一部の能力を削った分の経験点を他に割り当てるなどが出来る。
ただし、あくまでも調整の為、キャラの名前や年齢、性別などの根本的な部分は代えられないし、セッションごとにキャラを最適化――例えば白兵型のキャラを情報収集用の社会型に変えたり、射撃型からRC型にエフェクトを大幅に変えたりなど。
リビルドする際は、あくまでも設定は同一で、データが微調整されると言う形にする事。そうでなければ、新しいキャラクター作成となってしまうので注意。