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ダブルクロスThe 3rd Edition【Dual Trigger】

NANA

INDEX

  • あらすじ
  • 01 セッション準備前&プリプレイ
  • 02 ハンドアウト&PC紹介・前編
  • 03 ハンドアウト&PC紹介・後編
  • 04 オープニングフェイズ1&2
  • 05 オープニングフェイズ3&4
  • 06 ミドルフェイズ1
  • 07 ミドルフェイズ2
  • 08 ミドルフェイズ3&4&5
  • 09 ミドルフェイズ6&7
  • 10 ミドルフェイズ7(前編)
  • 11 ミドルフェイズ7(中編)
  • 12 ミドルフェイズ7(後編)
  • 13 ミドルフェイズ8
  • 14 ミドルフェイズ9
  • 15 ミドルフェイズ10(前編)
  • 16 ミドルフェイズ10(後編)
  • 17 クライマックスフェイズ1
  • 18 クライマックスフェイズ2
  • 19 クライマックスフェイズ3
  • 20 クライマックスフェイズ4&バックトラック
  • 21 エンディングフェイズ1
  • 22 エンディングフェイズ2
  • 23 エンディングフェイズ3
  • 24 エンディングフェイズ4
  • 25 FS判定・練習編(前編)
  • 26 FS判定・練習編(後編)
  • エンディングフェイズ4

     エンディングフェイズ5 〈本当の居場所〉
     シーンプレイヤー 御坂 翼


     空が生還を果たし、数日が経った。
     レネゲイドも落ち着いた事で、ようやく退院となった。
     志武谷の町に戻る為に駅までの道のりの途中で、御剣が待っていた。

    「いろいろ助かった、御剣」

    「これでもあなたと私の仲ですからね」

     どこか呆れつつ肩を竦めるが、満更でもないような笑みを浮かべる。
     そんな時、空は少しだけ黙るとめんどくさそうに溜息を吐いた。

    「…もう一人の俺も“ありがと”ってさ」

    「…蒼空、と名乗っているんですよね。出来れば面と向かって話をしたいのですが」

    「それが出来ればこっちも苦労しない…いちいち通訳するの面倒だしよ」

     本当にそう思っているようで、頭をガシガシと乱暴に掻く。
     符宴との戦いで、そしてお互いに受け入れた事で、まるで内側の見えない壁がとり払われたように互いの存在を認識出来るようになった。お蔭で、自分達限定でだがこうして会話も出来る。

    「ですが、不可能ではないでしょう。ある戦闘用人格は人格を自由に交換が可能ですし、中には意識の状態でも特殊なレネゲイドを使って会話が出来る、と聞いた事があります」

    「へぇ…」

     そんな話をしていると、御剣は腕時計に目をやった。

    「さて、そろそろ私は戻らさせて頂きます。頭領は大変なんです」

     そう言って、空に背を向けると近くに停めてあったベンツに向かう。
     しかし、途中で足を止めて空に振り返った。

    「また、会えたら会いましょう」

    「おう」

     軽く手を上げると、御剣も軽く会釈してから車へと乗りこんだ。
     妙な因縁を持った恩人を見送っていると、軽い足音が近づいてくる。
     顔だけ向けると、そこには翼が首を傾げた状態で笑っていた。

    「話、終わった?」

    「お前まで一緒にいる事なかったんだぞ? さっさと帰れただろうし」

    「何言ってるの。あんな事があったんだから、一緒にいるのは当然でしょ?」

    「悪かったよ――あ?」

     急に頭を押えて声を出す空。
     すぐに翼は、内側の蒼空が話しているのだと分かった。

    「蒼空さん、なんて?」

    「…折角付いてきてくれたから、何か奢るってよ。ったく、勝手に決めて…」

    「ホント!? じゃあボク、あれ食べたい!! 今行列できてるあのジェラート!! バニラとチョコのダブルでっ!!」

    「はぁ!? あーもー、行けばいいんだろ並べばいいんだろ…!!」

     外側と内側から催促され、空はブツブツ文句を言いつつも行列へと並びに行く。
     今回の事件でだいぶ丸くなった彼の姿に、翼はニコニコしながら見送りつつその場で待つ事にした。



    「ごきげんよう、雷光(ライトニング)」



     突然声を掛けられ、翼は反射的に振り返る。
     休憩用のベンチに座りながら、黒い髪の少女が笑いながらこちらを見ている。
     見た目は自分よりも少し幼い少女だ。だが、翼は知っている。
     彼女が何者であるか。彼女に秘められた途方もない力を。

    「あなたは…!」

    「今は“御坂翼”、と言う名前でしたね。少しお話があるのです」

    「―――」



     翼と蒼空に言われるがままに、ジェラート店に並ぶ空。
     ようやく行列の半分、と言う所でポケットに入れている携帯が鳴った。

    「メール?」

     時間潰しに取り出して確認すると、何故か送り主は翼からだった。
     不思議に思いながら『無題』と書かれた画面を開くと、こう書かれていた。

    “急用が入ったから、先に帰らなきゃ。ごめんね”

    「はぁ!? せっかく並んでるのにあいつ…!」



     少女は親しい友人を前にしているように、翼に向かって語る。

    「FHと言う偽りではなく、我々――【ゼノス】の一員として」

     その言葉を、翼は携帯を握りしめながら聞いて――笑った。

    「――了解、“プランナー”」

    16/05/26 20:42 NANA   

    ■作者メッセージ
    GM「これにて、今回のシナリオは終了だ。お疲れ様」
    ツバサ「お疲れ様ー!!」
    男四人『…………』
    GM「ん? どうした男共。ノリが悪いぞ?」
    クウ「いや…お前らが最後コソコソ話していたの、最後のコレだったのか…?」
    GM「まあな! 色々考えて、ツバサにはこういう選択肢を与えてみたんだ。そうしたら、滅茶苦茶乗り気になってね」
    ツバサ「ゼノス所属のスパイなんてかっこいいじゃん! ふっふーん、今後は二重スパイとして立ち回っていくぞー!」
    ムーン「ふーん。って事は、裏切った時は今回みたいに容赦なく『ボコって』いいんだな?」
    ツバサ「・・・・・・・・・ど、don’tこーい…」(震&汗)
    グラッセ「ツバサ、無理に強がった意味がないぞ…」
    クウ「まあでもこれぐらいが俺達らしいよな」



    GM「さて、今回のエンディングだが…実は裏話がある」
    SM「あ〜…ダイスの所為で作者が大変な思いしたからな〜…」
    クウ「一番驚いてるの俺だけどな…!」
    ツバサ「どう言う意味かは、下をご覧ください」


     ――時は遡って、バックトラック…。


    クウ「…よし。あえて等倍で行ってみるぜ、おらぁ!」

     空5D→26 125%→99%

    クウ「…………エ?」
    三人「「「うわああああああああああああ!!! ギリギリィィィ!!!」」」
    GM「あ、あぶなぁ!!? リアルで振った作者もこの出目に思わず変な声出したよ!? 何度も見返したし計算もし直したわ!!」
    クウ「ハ、ハハハハ…ドウダコレガオレノジツリョクダ…!!」
    SM「滅茶苦茶声って言うか全身震えてるぞ!? しかも白目になりかけてるし!!」
    ツバサ「な、何がともあれお帰り“二人とも”!!」
    ムーン「今回も全員生還だな」
    グラッセ「主役が戻ってこれてなによりだな」
    クウ「これも妖怪イチタリタのお蔭だな…!」


    GM「この99%と言う、まさしく奇跡としか言いようがない数字を出した為に、エンディングは大幅に変更した。本来は符宴倒して事件は解決して終わりだったのを、ギリギリの生還にさせる為に今後登場する敵や組織の名前を出す羽目になった…」
    クウ「…あれ? もしかして俺が目立つセッションって必ず病院通いしてないか?」
    グラッセ「一体どこの上条当麻ですか?」
    GM「尚、作者がクウをモチーフにしたPCキャラでセッションをすると、肉体か精神で大怪我負うからよくエンディングで病院に通うんだよね…このサイトで出した【悪霊の家】のセッションでは入院とかもしたし」
    ツバサ「どうなってるの、師匠PCで振るダイス…」
    ムーン「お前、滅茶苦茶ダイスに嫌われてるじゃないのか…?」
    クウ「サタスペやパラノイアやったら俺五体満足じゃいられねーぞ…」
    グラッセ「そう言えば前回もロイスが一番少なかったですし…ほんと、よく生き残りますね…」

     全く持ってその通りである。



    GM「さて、ここからはいろいろとセッションの際の補足を言い合う。
     まず、最後の戦闘。今回かなり残ったが、GM的にはもう少しロイスを削る作戦だったんだ――だが、
     空がセットアップで取り巻きのエンゲージに入った所為で離脱不可。よって、空にだけ攻撃が出来ない状態。
     ダイス運が良すぎて、三人ともまさかの一ラウンドで取り巻きを倒す。
     ボスである符宴は範囲攻撃なのに、全員配置がバラバラ。
     以上の点を踏まえて、ロイスが残る結果になった…――何でだよ女神様ぁ!!!」

    ツバサ「ていうか…何でボクの攻撃で《盲目の羊》使わなかったの? 1ラインドに1回だから使えたよね?」
    SM「…実は完全に忘れてた…」
    GM「次回はちゃんとロイスを削れるように強力に作る必要がありそうだな…フフフ…!!」
    四人(GMの目が恐ろしい…)


    GM「さて、ここからは間違いについてだ。今回もいろいろ間違いが出てきてしまい、申し訳ありません…。
     まず凍矢と符宴が使った《声なき声》。このエフェクトの範囲は視界、つまりは目に見える範囲の人しか効果がなく。電話のようにいない人に声を届ける訳ではなかった。
     そして次は月の使う《完全獣化》。実はこれ、素手を除くあらゆるアイテム使用不可。その為、防具も装備不可だったんだ…《知性の獣》を習得すれば装備もアイテムも使用可能になるけどね。
     空も本来ブラム=ストーカーでHPを減らしてエフェクトを使用する時、メインプロセスの終わり…攻撃が終わった後に減らすと言う事になっている。とは言え、前回や今回に関しては特に支障は無かった。
     そして、セットアップの行動順。宣言の順番も、メインプロセスと同じように行動値の高い人から行うものでした。次はそうならないように気を付けます。
     この後、あるイベント練習をさせるんだが、翼のエフェクト《オリジン:ヒューマン》の使い方も間違っている。《オリジン:ヒューマン》の効果はエフェクトと組み合わせないと発揮されない。一度発動すればシーン中効果持続されるが、単独で発動しても意味がありません。以上、確認している間違いでした」



    GM「ここからはお待ちかね、アフタープレイによる経験点配分だー」
    四人『待ってましたー!』
    SM「それじゃあ、表を確認しながら配分するよ。前回の表に加え、今回はSロイスの分も加えるからね」
    GM「それじゃ、項目を確認しながら配布しよう。まずは『セッションに最後まで参加した』これは全員1点獲得だ」
    SM「次に『シナリオの目的を達成した』。符宴を倒した事で10点。更に登場した敵の持っていたDロイス『戦闘用人格』5つ分、そしてシナリオで使ったEロイス7つ。それぞれを1点として、合計12点を与えるよ」
    GM「本来はトゥルーエンド限定で『黒須と協力して空を正気に戻した』で5点与えるつもりだったが……月の所為で滅茶苦茶になりかけたからその分は無しだ」
    ムーン「俺の所為!? いいじゃんか、結果的にトゥルーエンドだっただろ!?」
    GM「黒須が使ったEロイスで2点貰えるんだ、それで十分だろ。さて、『最終浸食値による経験点』これは凍矢と月と空が等倍で戻ったから5点。翼も等倍だけど、浸食値は70%以下だから4点になるよ」
    ツバサ「うーん、これは仕方ないよね…」
    SM「次に『よいロールプレイをした』、『他のプレイヤーを助けるような発言や行動を行った』、『セッションの進行を助けた』。今回もそれぞれ1点ずつ与える。投票したいけど…まだ保留にしておくよ」
    GM「次にSロイスを持っているかだが、全員持っているから5点与える。最後に『場所の手配、提供、連絡や参加者のスケジュール調整を行った』。これも1点ずつだ。
     さて、配分される経験点の合計は――」

     凍矢37点
     月37点
     空37点
     翼36点

     GM&SM:49点

    ムーン「おおー!! 結構増えたー!」
    グラッセ「これなら色々成長出来そうですね!」
    ツバサ「よーし、《ミスディレクション》取るぞー!」
    GM「では、今回のセッションはこれで終わりだ。みんな、お疲れ様!」
    四人『お疲れ様ー!』





     話はこれで終わりですが、実はもう少しだけ続きます。
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