ミドルフェイズ8
ミドルフェイズ8 シーン13〈工作された真実〉
シーンプレイヤー 御坂翼
GM「さて、次のシーンだが…社長室から初めて行くよ。出たい人はいる?」
グラッセ「出たい人って言うか…今現在、俺以外浸食率が100%超えてとんでもない事になってますよね…?」
ムーン「SMの口実に負けて、浸食率が一気に跳ね上がったしなぁ…」
クウ「俺は『戦闘用人格』のデメリットがあるから、出るにしてもあと一回が限度だ」
ツバサ「うーん…ボクは『生還者』で余裕あるから、一緒に出ようか?」
グラッセ「そうだな…ここは二人で出よう。購入判定もやっておきたいし」
GM「では、シーンプレイヤーは翼だ。ダイスを振ってくれ」
《シーン登場》
凍矢1D→1 82%→83%
翼1D→6 100%→106%
狭間と陸が去った社長室は、無残にも窓が割られており戦闘の余波で床や壁が壊れている。
今この場にいるのは、凍矢と翼の二人だけだ。
翼『…凍矢、月は?』
凍矢『ムーンは別室で休ませてる。念の為、蒼空さんが一緒にいてくれてる』
翼『そう…』
凍矢『狭間、一体何が目的で…闇って何の事だよ?』
翼『分からない。だけど、何かしでかそうとしているのは分かる。ゼノスが目を付けるくらいだし…』
凍矢『ゼノス?』
翼『あ…まあ、その…話は後! とにかくあいつの手掛かりを見つけよう! きっとこの部屋の何処かに残っているよ!』
ツバサ「それでGM、ボクらこれからどうすればいいの?」
GM「情報を開示出来てないから、これ以上の事は出来ないと伝えておこう」
グラッセ「残っている情報は…《闇代グループについて》の上位情報だけでしたね。これを出さないといけなかったのか…」
ツバサ「でもあと一つでしょ? ちゃっちゃと終わらせようよ!」
グラッセ「では、俺が調べます。《闇代グループについて》を〈UGN〉で。最後の『情報収集チーム』を使います!」
闇代グループについて
6D+2→11 成功
グラッセ「よし、今度は成功だ!」
GM「それでは上位の情報を渡そう」
UGN10
表向きは企業会社な為、UGNに所属している人やオーヴァードが社長や会社に用があって来訪する時は身分を偽り、出来る限り密室になれる社長室で要件を済ませるようにしている。
社長室を調べれば、接触したというFHに関する情報が手に入るかもしれない。
SM「この情報を開示し、現在社長室にいるので《闇代グループに接触したFHについて》の難易度が【精神】30からUGN/FH14へと変更となります」
グラッセ「難易度14…かなり下がりましたが、中々高いですね…出来そうか、翼「《インスピレーション》」…へ?」
ツバサ「《インスピレーション2》発動して、その情報貰うよ。条件は解除してるし、貰えるでしょ?」
グラッセ「い、いいのかツバサ? 浸食率100%超えてるし、温存していた方が」
ツバサ「でも、このシーンで確実に情報を手に入れられるからね。いつ使うか、今でしょ!」
GM「分かった。浸食率は108%にしておいてくれ。さあ、隠されていた最後の情報だ!」
UGN/FH14
秘書であるゼムナス、UGN諜報員の祐嗣狭間は全て同一人物であり偽名。本名は風切冷牙、エグザイルのピュアブリードでコードネームは“スネークマリス”。
元はFHの情報工作セル【ラットフィンク】と連携を取るセルリーダーで、依頼されればあらゆる情報を捏造・隠蔽する活動をしていた。その手腕を見込まれ、【ダークカオス】にスカウトされてそのまま引き抜きされた。それからは《究極擬態》での変装能力を使い、潜入工作員として暗躍している。
10年も前から闇代家の執事として潜入し、《メンタルイベイジョン》を使って闇代陸を洗脳していた。目的は闇代家が代々守護していた闇の力を手に入れる為である。
“闇”の力を引き出せるのは、負の感情に囚われている闇代家の血を引く者のみ。彼は父親に不満を抱いていた月を失意のどん底に陥れる事により、彼を通して闇の力を手に入れようとしている。月と母親が連れ込まれた研究所も彼の息がかかっており、UGNに月が救出された際も狭間となって入り込む事で、常に月の動きから目を離す事はなかった。
現在彼は、“闇”の依代ともなる闇代家の血筋――彼の父親を連れ去って“闇”が封印されている闇代家が所有している山の洞窟へと向かったようだ。
翼『資料はこれで全部だね』
凍矢『凄い、翼…あっという間に調べちゃうなんて』
翼『点と点の情報に線を結ぶ。そんなロジックを形にしただけだよ。相手の目的はハッキリしたし…場所もそこそこ遠いけど、月の能力ならすぐにつくね』
凍矢『けど、これ以上ムーンに無理をさせる訳には…』
翼『そうだね。出来れば、月に負担がかからないように移動したい所だけど…』
GM「さて…翼が《インスピレーション》を使ったんだ。折角だから、この情報も渡して置こう」(メモを渡す)
ツバサ「何々…(メモを読む)…ふんふん。これ、他の皆にも話していいの?」
GM「ああ。どうするかは翼の判断に任せる」
ツバサ「了解! なら――」
調べものも終わり、これからどうするかを話し合っていた時。読み終わった資料を直していた翼はふとある所に目を止める。
壁際に置かれたキャビネット。目立たないだろう小さな引き出しを開けると、二通の手紙が仕舞ってあった。
翼『あれ? こっちの引き出しに何か入ってる?』
凍矢『これは…手紙?』
「汐音へ
今度の海へ行く約束だが、UGNの大事な会議が連日で入ってしまってその日までに帰れそうもない。
約束を破った事で月にはまた嫌われるだろうが、どうかゼムナスと共に月のフォローしてやってくれ。こんな父親ですまない」
「陸へ
この前、家族で行った海は楽しかったよ。最初は急な仕事で行けないって話で月も拗ねていたけど、海に行けたおかげで今では満足しているから安心して仕事に取り掛かってね。
まだまだ大変だろうけど、次の休暇では今度こそ家族三人で旅行に行けたらいいね。その時は、みんなで海に行こうね。
PS:秘書さんに「ありがとう」とお礼を言っておいてね」
凍矢『この手紙はいったい? 何だか話が噛み合ってないように見えるけど?』
翼『うーん…月なら何か分かるかもしれないけど』
ツバサ(…まあメタな発想になるけど、今までの情報を照らし合わせたらあらかた想像がつくんだよね…ここで他のPL、特に月にバラすのもなんだし話題変えようか)
翼『――ねえ、凍矢。聞いてもいいかな?』
凍矢『何を?』
翼『家族って言うのは、血が繋がってたとしてもああして憎み憎まれる悲しい存在なの? 人間はそんな存在と、大人になるまで一緒に暮らさなきゃならないの?』
凍矢『はぁ!? いきなり、何を…!』
翼『ボク、レネゲイドビーイングだからさ。血の繋がった家族とかいないから分からないんだよねー。アニメや漫画では、家族の絆として温かい感じや見守ってくれるような描写はあるけど…中には月のように暗い感じや、痛々しいのもある。…ねえ、家族の姿ってどれが本当なの? 人間である凍矢なら、分かるよね?』
凍矢『……家族ってさ、それぞれだから。良い所もあれば悪い所もある。血が繋がってようがいまいが関係ないんだ』
翼『ふーん。要は、個々で違うって事?』
凍矢『そんな感じだ。…実は、俺にはゼノって言う義理の姉がいるんだ。だけど、血が繋がっていない所為か学校の連中と共に本当に死にたいって思えるレベルまで虐げられた。だけど、父親と母親は違った。姉の行為に気づかなかっただけだけど、ちゃんと俺に優しくして育ててくれた』
翼『凍矢…そんな過去があったんだ』
凍矢『正直、最初は陸さんの事をゼノ…いや、姉と同じって思ってた。自分の事だけ考えて、人の事なんて知ったことかって感じだったから凄く頭に来たよ…。でも、それが違うって分かった今、俺は陸さんを助けたい。冷牙に操られていただけなんだろうけど、月に酷い事をしたのには変わりないからさ、土下座させてでも償わせたいと思ってる』
翼『ふーん、そっか。なら、ボクも協力しないとね!』
ツバサ「ここでボクは闇代陸にロイスを取るよ。Pは執着、Nは不信感。陸さんの事を知るのも人間観察の一種だからね。とは言え、冷牙の洗脳の事があるから今後も信じていいのか分からないって感じだ。表はPだよ」
グラッセ「俺は風切冷牙にロイスを取ります。Pは執着、Nは敵愾心。彼が真の敵と分かった以上、なにがなんでも倒します。表はNです」
ツバサ「さーて。情報も全部手に入ったし、クライマックスに向けて購入判定もやっちゃおうよ。GM、いいよね?」
GM「ああ、構わないよ」
グラッセ「さて、何にするか…」
ツバサ「ボクは射撃の武器で『ショットガン』買いたいな。遠くから攻撃は出来るけど、さっきの戦闘考えて、同エンゲージでも攻撃を強化しておいても損はないかなって」
グラッセ「俺は防具を買うかな…ネタになっちゃうけど『戦闘用きぐるみ』に挑戦してみよう」
GM「では、ダイスを振って貰おう」
《購入判定》
難易度14 凍矢6D+3→10 失敗
難易度11 翼4D+3→16 成功
ツバサ「うわぁ。ダイスの達成値が逆なら財産ポイント使って手に入ったのに…」
クウ「凍矢に買い物は無理だな」
グラッセ「チクショー! 次は財産ポイント溜めてやる!」
話も終わり、凍矢は月と蒼空の待つ部屋に戻ろうとした。
だが、翼は社長の机に向かうと何やらゴソゴソと引き出しを漁り出す。
凍矢『翼、なにして』
翼『ふふ〜ん――何かな何かなー? ごーまーだーれー♪』
上機嫌に某伝説ゲームの替え歌BGMを口ずさみながら、一番下の大きな引き出しからショットガンを取り出すと角にある監視カメラ目線で上に掲げた。
凍矢『拳銃!?』
翼『RPGの鉄則で何かないか物色したら見つけたんだー! ボクが使う拳銃よりも質がいいね〜♪』
凍矢『この戦いが終わったらちゃんと返そうね?』
GM「さて、やる事はやったね。このままクライマックスにいけるけど、進むかい?」
クウ「GM、それ何だが…俺、少し月と話をしたいと思っているんだ。とは言え、月の浸食率がかなりキツめだからあまり無理強いはしない。あくまでも俺の個人的な提案だしな」
GM「ふむ…月、どうする? 出ないなら出ないでも構わないよ?」
ムーン「正直怖いが、俺も購入判定はしたいと思っているから丁度いい…けど、クウはいいのか? 低めとは言え、デメリットが付いているお前が一番上げちゃマズいだろ?」
クウ「アージの事があるから、ちょっとだけ上げてもいいかなって判断したんだ。アージエフェクトは浸食率が120%超えないと使えないからな。上手くいけば、ボス戦で丁度上がるように調節出来る筈だ。そうだ、凍矢の『応急手当キット』を使って月のHPも回復したいが…」
グラッセ「そう言えば、ムーンのHP1しかないですもんね…GM、シーン外になりますが俺が空さんにアイテムを手渡した事にしても構いませんか?」
GM「…そうだね。強制イベントとして月を戦闘不能にしたらか、今回のアイテムの受け渡しは認めよう。では、二人で次のシーンに登場すると言う形でいいかな? いいならダイスを振って登場してくれ」
ムーン&クウ「「おうっ!」」
シーンプレイヤー 御坂翼
GM「さて、次のシーンだが…社長室から初めて行くよ。出たい人はいる?」
グラッセ「出たい人って言うか…今現在、俺以外浸食率が100%超えてとんでもない事になってますよね…?」
ムーン「SMの口実に負けて、浸食率が一気に跳ね上がったしなぁ…」
クウ「俺は『戦闘用人格』のデメリットがあるから、出るにしてもあと一回が限度だ」
ツバサ「うーん…ボクは『生還者』で余裕あるから、一緒に出ようか?」
グラッセ「そうだな…ここは二人で出よう。購入判定もやっておきたいし」
GM「では、シーンプレイヤーは翼だ。ダイスを振ってくれ」
《シーン登場》
凍矢1D→1 82%→83%
翼1D→6 100%→106%
狭間と陸が去った社長室は、無残にも窓が割られており戦闘の余波で床や壁が壊れている。
今この場にいるのは、凍矢と翼の二人だけだ。
翼『…凍矢、月は?』
凍矢『ムーンは別室で休ませてる。念の為、蒼空さんが一緒にいてくれてる』
翼『そう…』
凍矢『狭間、一体何が目的で…闇って何の事だよ?』
翼『分からない。だけど、何かしでかそうとしているのは分かる。ゼノスが目を付けるくらいだし…』
凍矢『ゼノス?』
翼『あ…まあ、その…話は後! とにかくあいつの手掛かりを見つけよう! きっとこの部屋の何処かに残っているよ!』
ツバサ「それでGM、ボクらこれからどうすればいいの?」
GM「情報を開示出来てないから、これ以上の事は出来ないと伝えておこう」
グラッセ「残っている情報は…《闇代グループについて》の上位情報だけでしたね。これを出さないといけなかったのか…」
ツバサ「でもあと一つでしょ? ちゃっちゃと終わらせようよ!」
グラッセ「では、俺が調べます。《闇代グループについて》を〈UGN〉で。最後の『情報収集チーム』を使います!」
闇代グループについて
6D+2→11 成功
グラッセ「よし、今度は成功だ!」
GM「それでは上位の情報を渡そう」
UGN10
表向きは企業会社な為、UGNに所属している人やオーヴァードが社長や会社に用があって来訪する時は身分を偽り、出来る限り密室になれる社長室で要件を済ませるようにしている。
社長室を調べれば、接触したというFHに関する情報が手に入るかもしれない。
SM「この情報を開示し、現在社長室にいるので《闇代グループに接触したFHについて》の難易度が【精神】30からUGN/FH14へと変更となります」
グラッセ「難易度14…かなり下がりましたが、中々高いですね…出来そうか、翼「《インスピレーション》」…へ?」
ツバサ「《インスピレーション2》発動して、その情報貰うよ。条件は解除してるし、貰えるでしょ?」
グラッセ「い、いいのかツバサ? 浸食率100%超えてるし、温存していた方が」
ツバサ「でも、このシーンで確実に情報を手に入れられるからね。いつ使うか、今でしょ!」
GM「分かった。浸食率は108%にしておいてくれ。さあ、隠されていた最後の情報だ!」
UGN/FH14
秘書であるゼムナス、UGN諜報員の祐嗣狭間は全て同一人物であり偽名。本名は風切冷牙、エグザイルのピュアブリードでコードネームは“スネークマリス”。
元はFHの情報工作セル【ラットフィンク】と連携を取るセルリーダーで、依頼されればあらゆる情報を捏造・隠蔽する活動をしていた。その手腕を見込まれ、【ダークカオス】にスカウトされてそのまま引き抜きされた。それからは《究極擬態》での変装能力を使い、潜入工作員として暗躍している。
10年も前から闇代家の執事として潜入し、《メンタルイベイジョン》を使って闇代陸を洗脳していた。目的は闇代家が代々守護していた闇の力を手に入れる為である。
“闇”の力を引き出せるのは、負の感情に囚われている闇代家の血を引く者のみ。彼は父親に不満を抱いていた月を失意のどん底に陥れる事により、彼を通して闇の力を手に入れようとしている。月と母親が連れ込まれた研究所も彼の息がかかっており、UGNに月が救出された際も狭間となって入り込む事で、常に月の動きから目を離す事はなかった。
現在彼は、“闇”の依代ともなる闇代家の血筋――彼の父親を連れ去って“闇”が封印されている闇代家が所有している山の洞窟へと向かったようだ。
翼『資料はこれで全部だね』
凍矢『凄い、翼…あっという間に調べちゃうなんて』
翼『点と点の情報に線を結ぶ。そんなロジックを形にしただけだよ。相手の目的はハッキリしたし…場所もそこそこ遠いけど、月の能力ならすぐにつくね』
凍矢『けど、これ以上ムーンに無理をさせる訳には…』
翼『そうだね。出来れば、月に負担がかからないように移動したい所だけど…』
GM「さて…翼が《インスピレーション》を使ったんだ。折角だから、この情報も渡して置こう」(メモを渡す)
ツバサ「何々…(メモを読む)…ふんふん。これ、他の皆にも話していいの?」
GM「ああ。どうするかは翼の判断に任せる」
ツバサ「了解! なら――」
調べものも終わり、これからどうするかを話し合っていた時。読み終わった資料を直していた翼はふとある所に目を止める。
壁際に置かれたキャビネット。目立たないだろう小さな引き出しを開けると、二通の手紙が仕舞ってあった。
翼『あれ? こっちの引き出しに何か入ってる?』
凍矢『これは…手紙?』
「汐音へ
今度の海へ行く約束だが、UGNの大事な会議が連日で入ってしまってその日までに帰れそうもない。
約束を破った事で月にはまた嫌われるだろうが、どうかゼムナスと共に月のフォローしてやってくれ。こんな父親ですまない」
「陸へ
この前、家族で行った海は楽しかったよ。最初は急な仕事で行けないって話で月も拗ねていたけど、海に行けたおかげで今では満足しているから安心して仕事に取り掛かってね。
まだまだ大変だろうけど、次の休暇では今度こそ家族三人で旅行に行けたらいいね。その時は、みんなで海に行こうね。
PS:秘書さんに「ありがとう」とお礼を言っておいてね」
凍矢『この手紙はいったい? 何だか話が噛み合ってないように見えるけど?』
翼『うーん…月なら何か分かるかもしれないけど』
ツバサ(…まあメタな発想になるけど、今までの情報を照らし合わせたらあらかた想像がつくんだよね…ここで他のPL、特に月にバラすのもなんだし話題変えようか)
翼『――ねえ、凍矢。聞いてもいいかな?』
凍矢『何を?』
翼『家族って言うのは、血が繋がってたとしてもああして憎み憎まれる悲しい存在なの? 人間はそんな存在と、大人になるまで一緒に暮らさなきゃならないの?』
凍矢『はぁ!? いきなり、何を…!』
翼『ボク、レネゲイドビーイングだからさ。血の繋がった家族とかいないから分からないんだよねー。アニメや漫画では、家族の絆として温かい感じや見守ってくれるような描写はあるけど…中には月のように暗い感じや、痛々しいのもある。…ねえ、家族の姿ってどれが本当なの? 人間である凍矢なら、分かるよね?』
凍矢『……家族ってさ、それぞれだから。良い所もあれば悪い所もある。血が繋がってようがいまいが関係ないんだ』
翼『ふーん。要は、個々で違うって事?』
凍矢『そんな感じだ。…実は、俺にはゼノって言う義理の姉がいるんだ。だけど、血が繋がっていない所為か学校の連中と共に本当に死にたいって思えるレベルまで虐げられた。だけど、父親と母親は違った。姉の行為に気づかなかっただけだけど、ちゃんと俺に優しくして育ててくれた』
翼『凍矢…そんな過去があったんだ』
凍矢『正直、最初は陸さんの事をゼノ…いや、姉と同じって思ってた。自分の事だけ考えて、人の事なんて知ったことかって感じだったから凄く頭に来たよ…。でも、それが違うって分かった今、俺は陸さんを助けたい。冷牙に操られていただけなんだろうけど、月に酷い事をしたのには変わりないからさ、土下座させてでも償わせたいと思ってる』
翼『ふーん、そっか。なら、ボクも協力しないとね!』
ツバサ「ここでボクは闇代陸にロイスを取るよ。Pは執着、Nは不信感。陸さんの事を知るのも人間観察の一種だからね。とは言え、冷牙の洗脳の事があるから今後も信じていいのか分からないって感じだ。表はPだよ」
グラッセ「俺は風切冷牙にロイスを取ります。Pは執着、Nは敵愾心。彼が真の敵と分かった以上、なにがなんでも倒します。表はNです」
ツバサ「さーて。情報も全部手に入ったし、クライマックスに向けて購入判定もやっちゃおうよ。GM、いいよね?」
GM「ああ、構わないよ」
グラッセ「さて、何にするか…」
ツバサ「ボクは射撃の武器で『ショットガン』買いたいな。遠くから攻撃は出来るけど、さっきの戦闘考えて、同エンゲージでも攻撃を強化しておいても損はないかなって」
グラッセ「俺は防具を買うかな…ネタになっちゃうけど『戦闘用きぐるみ』に挑戦してみよう」
GM「では、ダイスを振って貰おう」
《購入判定》
難易度14 凍矢6D+3→10 失敗
難易度11 翼4D+3→16 成功
ツバサ「うわぁ。ダイスの達成値が逆なら財産ポイント使って手に入ったのに…」
クウ「凍矢に買い物は無理だな」
グラッセ「チクショー! 次は財産ポイント溜めてやる!」
話も終わり、凍矢は月と蒼空の待つ部屋に戻ろうとした。
だが、翼は社長の机に向かうと何やらゴソゴソと引き出しを漁り出す。
凍矢『翼、なにして』
翼『ふふ〜ん――何かな何かなー? ごーまーだーれー♪』
上機嫌に某伝説ゲームの替え歌BGMを口ずさみながら、一番下の大きな引き出しからショットガンを取り出すと角にある監視カメラ目線で上に掲げた。
凍矢『拳銃!?』
翼『RPGの鉄則で何かないか物色したら見つけたんだー! ボクが使う拳銃よりも質がいいね〜♪』
凍矢『この戦いが終わったらちゃんと返そうね?』
GM「さて、やる事はやったね。このままクライマックスにいけるけど、進むかい?」
クウ「GM、それ何だが…俺、少し月と話をしたいと思っているんだ。とは言え、月の浸食率がかなりキツめだからあまり無理強いはしない。あくまでも俺の個人的な提案だしな」
GM「ふむ…月、どうする? 出ないなら出ないでも構わないよ?」
ムーン「正直怖いが、俺も購入判定はしたいと思っているから丁度いい…けど、クウはいいのか? 低めとは言え、デメリットが付いているお前が一番上げちゃマズいだろ?」
クウ「アージの事があるから、ちょっとだけ上げてもいいかなって判断したんだ。アージエフェクトは浸食率が120%超えないと使えないからな。上手くいけば、ボス戦で丁度上がるように調節出来る筈だ。そうだ、凍矢の『応急手当キット』を使って月のHPも回復したいが…」
グラッセ「そう言えば、ムーンのHP1しかないですもんね…GM、シーン外になりますが俺が空さんにアイテムを手渡した事にしても構いませんか?」
GM「…そうだね。強制イベントとして月を戦闘不能にしたらか、今回のアイテムの受け渡しは認めよう。では、二人で次のシーンに登場すると言う形でいいかな? いいならダイスを振って登場してくれ」
ムーン&クウ「「おうっ!」」