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ダブルクロスThe 3rd Edition【Hate and pain】

NANA

INDEX

  • あらすじ
  • 01 セッション準備編
  • 02 トレーラー紹介&PC紹介1
  • 03 PC2紹介
  • 04 PC3紹介
  • 05 PC4紹介
  • 06 オープニングフェイズ1&2
  • 07 オープニングフェイズ3&4
  • 08 ミドルフェイズ1
  • 09 ミドルフェイズ2
  • 10 ミドルフェイズ3
  • 11 ミドルフェイズ4&5
  • 12 ミドルフェイズ6(前編)
  • 13 ミドルフェイズ6(後編)
  • 14 ミドルフェイズ7(前編)
  • 15 ミドルフェイズ7(中編)
  • 16 ミドルフェイズ7(後編)
  • 17 ミドルフェイズ8
  • 18 ミドルフェイズ9
  • 19 クライマックスフェイズ1
  • 20 クライマックスフェイズ2
  • 21 クライマックスフェイズ3
  • 22 クライマックスフェイズ4
  • 23 クライマックスフェイズ5
  • 24 クライマックスフェイズ6
  • 25 バックトラック&エンディングフェイズ1
  • 26 エンディングフェイズ2
  • 27 エンディングフェイズ3
  • 28 外伝・月の決意(リラさん誕生日作品)
  • 29 外伝・月の決意2(リラさん誕生日作品)
  • 30 外伝・月の決意3(リラさん誕生日作品)
  • オープニングフェイズ1&2


     オープニングフェイズ1 シーン1〈ゼノスの依頼〉
     シーンプレイヤー 御坂翼


    GM「では最初のオープニング。まずは翼から初めて行こうと思う」

    ツバサ「分かったー! シーンインっと」


     《シーン登場》
     翼1D→5 37%→42%


    GM「では、前回の直後――場所を移したところから始めよう」



     志武谷郊外の町にある一軒の喫茶店。そこそこ繁盛しているようで、大きなパラソルを使って外にも席を常備させている。
     そのテラスに小さなお客二人が、ケーキと飲み物をテーブルに並べて談笑していた。

    都築『お変わりないようですね、翼さん?』

    翼『まあね。でもプランナー直々にボクに会いに来るなんて思いもしなかったよ、接触して大丈夫なの?』

    都築『志武谷でないのでしたら、ある程度は監視の目も薄れると判断したものですから。さて、人間観察は順調ですか?』

    翼『うん! FHの人達はみんないい人達ばかりだし、最近は友達も出来たからね。毎日が楽しいよ!』

    都築『それは良かったです。なにせあなたは、我々の“希望”ですから』

    翼『…希望』

    都築『さて、そろそろ本題に入りましょう。今日はあなたに任務を持ってきました』

     そう言って、都築京香は一枚の写真を取り出す。
     そこに映っているのは、薄暗い小さな祠の真ん中に黒く丸い物体――例えるなら、黒真珠のような石が収まっている所だった。

    翼『この写真は?』

    都築『こちらに映っている宝石――これは“闇”と呼ばれているものです』

    翼『闇?』

    都築『今回、あなたにお願いする任務。それはこの宝石を私の元に持ってくる事です。この“闇”は今後、私の計画するプランに必要不可欠になるのです』

    翼『なんで、ボクにそんな任務を? FHに潜入しているボクなんかよりも、他のエージェント達に頼めばいいんじゃないの?』

    都築『いいえ。この任務はあなたが一番適しています。なにせ、この“闇”は――闇代家が代々管理し守っている物ですから』

    翼『闇代、家…まさか、月の事?』

    都築『理解出来ましたか? あなたには、守護者である闇代家からこの闇を奪ってきて欲しいのです。手段は問いません。あなたの好きなように行うといいですよ』

     そう言ってカップに残っていたコーヒーを最後まで飲み干すと、立ち上がって翼に背を向けた。

    翼『待って――』

     慌てて翼は立ち上がり、都築京香に手を伸ばす。
     しかし、彼女は人混みに紛れた一瞬の隙に、姿を消してしまった。
     
    翼『肝心な事は教えてくれないんだね…』

     任務を頼んでは詳細を教えず忽然といなくなってしまう。これが彼女の――プランナーのやり方だ。ゼノスにいる翼はそれを良く知っているからこそ、不満にはならず与えられた仕事に目を向ける。
     机の上に残されたカップとケーキ…一枚の写真を。

    翼『闇を奪え、か…』



    GM「最後に、翼にはこのメモを渡して置こう。他の人には見せないようにしてくれよ」(メモを渡す)

    ツバサ「どれどれ…(ピラッ)――う〜わ〜…」(半目)

    グラッセ「何が書いてあるんだ?」

    ツバサ「ちょっとね〜…これは考えさせられるなー…」(遠目)

    GM「翼の話も終了した事で、次のオープニングに行こう」



     オープニングフェイズ2 シーン2〈いざ、復讐へ!〉
     シーンプレイヤー 闇代月


    GM「次のシーンプレイヤーは月だ。ダイス振ってくれ」

    ムーン「おし、シーンイン!」


     《シーン登場》
     月1D→9 36%→45%


    ムーン「う、初っ端から多いな…!」

    GM「このシーンだが、最初に月には家族三人の楽しかった思い出を語って貰いたい」

    ムーン「はぁ? 親父含めてか? 何でそんな事」

    SM「今回のシナリオでは、その思い出が必要なんです。お願いですから、ちゃんとした思い出話を語ってください。これは、あくまでも現実ではなく仮想なので」

    ムーン「うえ〜…――あーもう、仕方ねーな。ん〜、だったら…」



     それは、真夏のあくる日。まだ幼かったあの頃。
     サンサンと輝く太陽。じりじりと焼き付ける砂浜。こちらに靡く潮風。
     前方に広がるのは、一面青く透き通った海。

    「わー、海だー!」

    「もう月、まだシート敷いてないよー」

    「いいじゃないか。久々の家族団欒であいつも楽しんでいるんだろ」

     滅多に取れない休みを使って、家族で来たプライベートビーチ。この時ばかりは厳しい父親も優しく、母親も家族団欒で来れた事に嬉しさを感じている。
     けど、とにかく俺は目の前に広がる海に夢中だった。

    「親父ー、お袋ー! 早くー!」

    「あ、月! そんなに急いで飛び込んだら「ギャー!」キャーーーー!! 陸、月がー!!」

     そして、この日。俺がカナヅチを発症してしまった日でもあった。




     そんな楽しい日々を過ごすが、それはもう戻らぬ時。
     やがて風景は薄れ、夢は覚める。

    月『あ…夢、か…。チッ、胸糞ワリィ夢だったぜ…!!』

     不機嫌を顔に出して、月が起き上がる。
     周りを見ると、幾つもの簡易ベットが並んだ白い部屋。壁の一部はガラスになっており、身体を調整する様々な研究機器が部屋越しに見える。
     月がいるのは志武谷ではない。UGNの研究機関『アールラボ』と呼ばれる施設の一つだ。ここにいるのは、月の定期健診の為だ。
     『実験体』。月の場合、かつてFHによってレネゲイドの実験を酷使された身体を持っている。しかも実験されたのはまだ体が十分に発育していない幼少時代。その為、定期的にUGNの施設を使って健診を行う必要があるのだ。
     日々の疲れでつい眠ってしまったのだろう。月が隣の部屋の準備を見ていると、ドアが開いて白衣を着た女性がカルテを持って入ってきた。

    女医『お待たせ、闇代月君。健診の準備が出来たからまずは二つ先の部屋に入って頂戴。服はそのままでいいわ、最初は軽く診察するだけだしね』

    月『分かった』

     ベットから起き上がり、月は女医について行く形で部屋を出る。
     そうして廊下を歩いて居ると、向かい側から三人の隊員が談笑しながらやってくる。

    隊員1『なあ、聞いたか? 闇代グループの噂』

    隊員2『ああ。何でもその社長がFHと繋がってるらしいな。資金を流しているらしいぞ』

    月『っ…!』

    隊員3『はー、貴重な資金の提供がまた一つ無くなるのかよ。今後俺達の生活はどうなっていくんだろうなー』

    隊員2『そういや、さっきチルドレンが来たらしいが闇代とかって言ってたような…』

    月『おい』

     次の瞬間、月は獣の腕に変形させて隊員の一人を掴んで壁に押し付けていた。

    女医『月君!?』

    隊員2『な…なんだ、お前…!』

    月『今の噂、詳細を教えろ今すぐに!!』

    隊員1『い、いきなり何だこの子供!?』

    月『答えろぉ!!! このまま押し潰されたいか!!!』

    隊員2『ぐ、ぎぎ…! や、闇代グループの社長の、闇代陸が…FHと繋がってるって噂が…なんでも、UGNに内緒で資金を提供しているとかって…!』

    月『つまりは、UGNにとって敵って事なんだな? その社長さんはよぉ!!』

    隊員3『お、おい! いい加減にそいつを放せ! 拘束されたいのか!?』

    月『ああ、放してやるよ…受け取れぇ!!!』

     そう言うなり、月は掴んでいた隊員2を二人へとぶん投げた。

    隊員1・2・3『ぐはぁ!?』

    女医『きゃあ!? 月君、あなた何を!?』

    月『悪いが急用出来た。健診は無しだ』

    女医『そ、そんな事が許されると――待ちなさい、月君! 誰か、誰か来てー!』

     助けを求める女医の叫びを無視して、月は出口へと走った。
     UGNを裏切った父親を殺しに。



    ムーン「――ってな感じで、俺のシーンは終了だな。いやー、こう言う展開も悪くはねーな!」

    GM「それが君の所望だもん…面白そうなのは出来る限り盛り込むけどさ」

    グラッセ「…これ、どう見ても月が違反したって勘違いされそうなんだけど」

    ムーン「けど、この方が盛り上がるだろ? 追われの身になりながらも、復讐を遂げる…最新作テイルズ基ベルセリアに憧れてGMと相談したんだぜ!!」

    ツバサ「リズと言いムーンと言いグラッセと言い…――どうしてあっちのメンバーってそう自分を追い込むのが好きなの? マゾなの?」

    リズ&ムーン「「誰がマゾだっ!!!」」

    グラッセ「そもそも何で俺もこの二人と同類の扱いされてんだ!?」

    クウ「自分で気づかないのかよ…少しは自分を犠牲にせず大切にしたらどうだ?」

    リズ&ムーン&グラッセ「「「あんたにだけは言われたくないっ!!!」」」

    クウ「失礼だな! ツバサ、お前からもビシッと言ってやれ!」

    ツバサ「師匠、『人のふり見て我がふり直せ』って諺知ってるよね? 知ってるなら今すぐあの三人見て実行して。それかその口物理で塞ごうか? 大丈夫、レイアさんもスピカさんもシルビアさんもあっちで親指立ててゴーサイン出してるから何の心配もないよ」

    クウ「何でそんなに陰湿になってるんだ!?」

    SM「…ツバサ、あんな性格でしたっけ? 兄であるシャオのギャグ補正性格が嘘のようです」

    GM「一応、兄とは別のキャラだから性格も違いを出したそうだよ。じゃなきゃ、幼い女の子に制裁と言う名の暴力を振るわせる…なんて描写になるだろ?」

    SM「…確かに色々問題が起きますね」

    GM「さて、月のオープニングはこれにて終了。次のオープニングに進もう」

    16/09/25 01:18 NANA   

    ■作者メッセージ
     補足コーナー:Dロイス【実験体(ロストナンバー)】について

     レネゲイドに関する何らかの実験によって肉体や精神が強化されている事を表すDロイス。その代償として、身に宿すレネゲイドは酷く不安定になっている。

     「ロスト」と付いている為、実験は終了、または失敗している。だが、その辺りの設定はGMやPLに委ねられる。場合によっては逃げ出した等の設定でもいい。想像力が大事なのだ。
     どのような実験を行ったのかはもちろん、UGN、またはFH、それともどこにも所属していない研究機関で実験を行ったのか。この辺りの詳細もGMが決めるが、PLとも相談して決めて良い。
     ちなみに月の【実験体】設定は一章でも話したが、幼少の頃にFHによる酷なレネゲイドの実験体にされてしまい、後に暴走し研究機関全てを破壊したと言うものである。

     このDロイスの効果は、能力値(ステータスの【肉体】・【感覚】・【精神】・【社会】の事)に3点分自由に配分して上昇させる。(振り割った値は6(9)のように、別に記載する)
     その代わりに、浸蝕率基本値が+3されるデメリットが付いている。
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