バックトラック&エンディングフェイズ1
GM「――さあ、ここからは楽しい楽しいバックトラックの時間だぞー」
ツバサ「全然楽しくないんですけど〜…」(ジト目)
クウ「今回俺達ヤバい所まで浸食率が突っ込んでるからなぁ…」(遠目)
グラッセ「無事に帰れるんでしょうか…!」(冷汗)
ムーン「ハハハハハ…!」(虚ろな目)
SM「では、まずは浸食率とロイスの数を確認しましょう」
凍矢172% ロイス2
月183% ロイス4
空173% ロイス3
翼166% ロイス1
ツバサ「無茶振りするんじゃなかったかなぁ…!!」
ムーン「だが、翼の攻撃があったからこそ倒せたもんだ。お前の行動は無駄じゃなかった」
グラッセ「俺の『触媒』、意味なかった…戦闘不能から復活しないって分かっていれば使えたのに…」
クウ「やべ。俺、ロイス枠一つ余った状態だった…!」
GM「今はまだ確認だから、余ってるなら今取ってもこちらは問題ないよ?」
クウ「助かった。なら、月にP連帯感/N悔悟でロイス取るぜ。これで俺のロイスは4つだな」
GM「確認も終わった所で、Eロイスの確認に移ろう」
SM「今回使われたEロイスですが、まず冷牙は『餓えたる魂』が3個、闇を自分に埋め込む際に使った『餓えの淵』『餓鬼の晩餐』。そして『歪んだ囁き』で計6個。闇には『衝動浸食:解放』『無限を継ぐ者』と陸をオーヴァードにさせる為に使った『愚者の契約』。そして『超越者の戯れ』が秘められていました。計10個のダイスが振れますが…振らないと言う方はいますか?」
四人「「「「振らせてくださいっ!!!」」」」
GM「よし、それでは全員ダイスを振ってくれ」
四人「「「「お願いします、ダイスの女神様!!! うおおおおおおおおっ!!!」」」」
凍矢10D→51 172%→121%
月10D→65 183%→118%
空10D→55 173%→118%
翼10D→65 166%→101%
ツバサ「いよーし! ボクは生還確定だー!」
ムーン「俺も等倍でどうにかなりそうだ…」
クウ「俺は微妙な所だが…」
グラッセ「…一番ヤバイの俺だぁ…!! 何なの今回!? 序盤の情報収集と言い戦闘と言いこのダイス運は!?」
GM「それじゃ、ここからは各自ロイス分のダイスを振ってくれ」
ツバサ「なら、ボクから振るね。ロイス1つ分と、『生還者』の効果で4D振るよー」
4D→20 101%→81%
ツバサ「よし、今回は経験値分貰えたー!」
ムーン「なら、次は俺が振るよ。俺はちょっと微妙だが、翼と同じく等倍で挑戦してみるぜ」
4D→22 118%→96%
ムーン「よし、生還だ」
ツバサ「お帰り、月」
ムーン「おう、ただいま!」
クウ「次は順番的に俺だな…『戦闘用人格』の効果で、ダイスは3個…流石に厳しいから、二倍で振らせて貰うぜ」
7D→39 118%→79%
クウ「よし、生還っと」
ツバサ「お帰り、空さん、蒼空さん!」
ムーン「色々サンキュな」
クウ「ああ」
グラッセ「残りは俺だ…二倍で振らせて貰いますが、大丈夫かなぁ…?」
4D→27 121%→94%
グラッセ「やった、生還したー!」
ムーン「お帰りグラッセ!」
グラッセ「ああ、ただいま! 今回で皆がヒヤヒヤする気持ちが嫌って程分かったよ!」
GM「全員生還おめでとう。それでは、エンディングと行こうか」
エンディングフェイズ1〈全ての元凶、隠した思惑〉
シーンプレイヤー 闇代月
月の一撃を受けて、冷牙は崩れ落ちる。
すると、冷牙の身体が闇に包まれる。闇は二つに分離し、一つは陸の姿に。もう一つは黒コートを着た青年となった。
「こいつが、風切冷牙の正体か…!」
「陸さん!」
やっと本当の姿を見せた冷牙に月が侮蔑の目を向ける中、倒れたままの陸に翼が駆け寄る。
無理やりオーヴァード化されて、冷牙と融合されていた影響なのか、気絶したまま動かない。
「凍矢…」
「大丈夫だ、すぐに回復するよ!」
不安そうな翼に、凍矢も駆け寄って陸に回復を行う。
そんな二人を、徐々に髪の色が戻りつつある蒼空は倒れたままボンヤリと眺めていた。
(あっちはあの二人に任せようぜ…)
「ああ…」
(宿主?)
「…ちょっとバテた。休憩させてくれ」
(………)
蒼空の言葉に気を使ったのか、それ以上空は何も言う事はなかった。
「冷牙、最後に言い残すことはあるか…!」
月は冷牙に黒い鉤爪を喉元へと当てる。
その気になれば、すぐにでも急所を切り裂ける。だが、冷牙は何処か無表情で月を見ていた。
「…あなたこそ、何か言う事があるのでは?」
「ハッ、ねえよ。そんなの…!」
「私は…まだ終れませんよ、こんな所ではね」
SM「ここで冷牙は《蘇生復活2》を発動します。戦闘不能から復活します」
ツバサ「こ、ここでぇ!!?」
SM「『シナリオ中、1回だけ使える』ですから、発動の条件は満たしてますよ? そのまま《神出鬼没》も発動してシーンから退場です」
いきなり月の手を押しのけると、身体をバネのように動かして距離を取る。
そして、その身体を闇に溶かして逃げようとする。
「ッ、てめ――!」
「冷牙!!」
「言ったでしょう、終われないと――それでは、また」
月と凍矢が捕まえようとするが、その前に冷牙は闇に身を晦ます。
完全に冷牙を逃がしてしまう。それと同時に、コツリと石が落ちる音が聞こえる。
それは徐々に数を増し…洞窟内が揺れ始める。
「お、おい…なんか、崩落起こしてないか!?」
「す、すぐに逃げないとぉ!!」
異常に気付いて寝そべっていた蒼空は飛び上がるように起き、翼もワタワタと慌てだす。
凍矢が治療した陸を抱えようとするが、その前に蒼空が抱え起こして肩に担ぐ。その状態で脱出しようとする月に叫ぶ。
「月、手伝え! 俺一人じゃこいつを抱えて脱出出来ない!」
「はぁ!? 別に置いて行っていいだろ!!」
「よくねぇよ!! いいから手伝え、こいつは助ける!!」
「…貸し一つだ、覚えとけ」
月は前面に嫌そうな顔を作ると、渋々ながらも蒼空と一緒に肩に担いで出口へと向かった。
GM「さて、翼。みんなが脱出するが…君は気づくだろう。冷牙のいた場所に真っ二つに割れた“闇”が落ちている事を。脱出に気を取られている今なら、密かに回収することができる。どうする?」
ツバサ「…回収するよ。皆に気づかれないように、ね」
GM「他の皆が翼の行動に気づきたい場合、〈知覚〉で対決して貰う事になる。どうする?」
グラッセ「うーん、俺達それ所じゃないから別にいいです」
ムーン「俺もだ。言われるがままに陸抱えているからイライラしてるだろうしな」
クウ「それに翼の事考えたら、俺らは気づかない方が良さそうだしな。声はかけるけど」
ツバサ「ありがと、気遣ってくれて――でも正直言うと、皆の事より目の前の仕事が大事なんだよね。なにせ、ボクの残ってるロイスがSロイス…“一番大事な絆”である都築京香だけだもん。凍矢も空さんも陸さんの絆も、ボクの中で全部タイタスして昇華したから」
グラッセ「ロイスのありなしで、こんなにもキャラの心情に影響するもんなんですね…」
クウ「で、俺らはPLとして見ぬ選択をしたから気づく事はないって訳か」
「………」
崩落の中、ふと翼は足を止める。視線の先には、割れた状態の“闇”が落ちている。
三人は脱出に気を取られていてこちらを見ていない。状況も合わせて、これを回収出来るチャンスは今しかない。
急いで翼は“闇”を拾うと手早く回収する。見つからないようジャケットの内ポケットにねじ込んでいると、蒼空が声を掛けて来た。
「翼、何やっているんだ!?」
「すぐ行く!」
目的の物を手に入れ、翼は三人と合流するように駆け寄る。
洞窟の崩落はどんどん進み、奥から土砂や岩で通路が塞がっていく。五人が外に出ると同時に、入り口が塞がれるように崩れ落ちた。
こうして、闇を巡った戦いは一先ず幕を閉じた…。