GM「それでは、まずはエンゲージの説明からです。図に表すとこのようになります」


　（PC四人）――10ｍ――（FH製ロボ）


SM「戦闘終了の条件は『ロボに累計100ダメージ与える事』、もしくは『2ラウンド経過する』になっているよ。後者になった場合、後が厳しくなると言っておくよ」

GM「行動順ですが、敵からの攻撃はクリンナップに行います。効果は全員3D10ダメージを与えます。それと響さんは落ち着いてはいますが、まだ〈暴走〉は解除していませんので覚えておいてください」

オパール「はーい…えーと、あたしの〈暴走〉の効果はリアクション不可と同時に他のキャラを攻撃するか破棄するかだったよね。攻撃しか出来ないようにしているから大丈夫ね」

GM「イベント戦なので、行動順は今回表示しません。高い方から順にどうぞ」

スピカ「ならば、行動値16の俺から行こう。
　マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト2：ノイマン》《マルチウェポン2》《急所狙い2》を使って遠距離での攻撃を行う。ダイスは6個、攻撃力14、命中−2、C値8、浸食率46％だ。出来れば支援エフェクトを自分にしたい所だが…ここは様子見で温存しておくよ」

　《命中判定》
　6D−2（C値8）→22

GM「こちらはリアクションしません。そのままダメージをどうぞ」

　《ダメージ算出》
　3D＋14→27


星華『遅い！！』

　持っている二丁拳銃を素早く構え、星華はロボに向けて的確に銃爪を引く。
　銃弾はロボの大きさもあって全弾命中する。が、貫通まではしなかった。

？『遅くて結構です――その分、頑丈ですからね』


GM「装甲値を差し引いて…計算して、ダメージ9ですね」

スピカ「装甲持ち！？」

オパール「まさかこのロボ、『モーフィングロボ』ォ！？」

クウ「逆算して、18ダメージは防がれるのか…！　装甲無視、誰か持ってたか？」


スピカ「持ってるけど、持ってるけど、シナリオ1回しか使えない！」

ルキル「買おうと思えば買える！」

オパール「防御なんて、拳で砕けばいいのよ！」


SM「何だいこのパーティ…見た事も聞いた事もないよ」（呆）

GM「僕達のメンバーでも、こんな人達のような破天荒な考えしませんよ…」（呆）

オパール「あ、あくまでもTRPGだから、仮想だから…！　てか、本来のあたし達はこんなパーティじゃないから！」

クウ「こりゃ、初っ端から本気出していかねーとな……次は行動値12の俺が行くぜ。マイナーで《ブラッドコントロール1》《オリジン：レジェンド2》で自分の力を高める！
　メジャーで《コンセントレイト2：ブラムストーカー》《紅の刃2》《レネゲイドスマイト1》で血液で赤い羽根を作り出して全力の攻撃だ！　ダイスは6個、攻撃力5、達成値9、C値8、浸蝕率は56％！」

　《命中判定》
　6D＋9（C値8）→43

クウ「よし、良い出目だ。このままいくぜ！」

　《ダメージ算出》
　5D＋5→30


蒼空『さあ仕事だ、キリキリ働け！』

エン《ええ》

　血液を操る蒼空のレネゲイドに、エンが手を翳す。
　RBの力が合わさる事により、いつも以上に力を発揮出来る。蒼空は幾多の赤い羽根を作り出し、勢いよくロボに飛ばして突き刺した。

蒼空『どうだ…！』

？『これがマスターの攻撃ですか？　全然効きませんね〜』


クウ「俺も攻撃し終えたが、12ダメージしか与えられない…」

オパール「合計で21ダメージ…ねえ、難易度高くない？」

SM「いやー、こっちとしては装甲無視持ってくると思ってたから…」

ルキル「とにかく、今度は行動値7の俺の番だな。オートで『ウエポンケース』を使い、『高速振動ブレード』をとり……あ」

スピカ「どうした？」


ルキル「……いや、今気づいたんだが…俺まともに攻撃出来そうにない」


五人「「「「「は？」」」」」

ルキル「どうせ敵が先制して、俺達のエンゲージに来るだろうって高括っていたから移動エフェクト取ってなくて…あとこの武器、よく確認したら『マイナー行動を使わないと装備出来ない』って…」

PC三人「「「えええええええ！！！」」」

SM「ちょっと！？　さっきから事故が起こりまくってないかい！？」

ルキル「いや、遠距離での攻撃をしようと思えば出来るんだが…！！　回数制限があるし、武器は壊れるから…！！」

GM「事前に100点経験値上げたのに…まあ大丈夫です。Eロイスは多めに用意してますから」

オパール「多めにって？」

GM「浸蝕値200％でも、無理さえしなければ戻ってこれる感じです」

オパール「逆に不安なんだけど…」

ルキル「仕方ない、素手で行ってやる！　マイナーでロボの所まで戦闘移動してエンゲージに突入する！
　メジャーは《コンセントレイト2：バロール》《コントロールソート1》《巨人の斧3》だ！　ダイス5個、攻撃力は4、達成値4、C値8、浸蝕率は50％だ！」

スピカ「それじゃ心許ないだろ、援護する。《ウィンドブレス1》《援護の風4》同時使用！　ダイス4個に達成値3追加だ！　浸食率50％！」

　《命中判定》
　9D＋7（C値8）→18

クウ「ひ、酷い…」

SM「これだけ振って最初に出た目が10で１個だけ、しかも次は1で合計達成値11…」

ルキル「う、煩い！！　ダメージで14以上出せばいいんだろ！」

　《ダメージ算出》
　2D＋4→23

オパール「うそぉ！？　ダイス2個だけなのに10, 9なんて出目出した！？」

ルキル「どうだ、これが俺の力だ！」


　武器の準備が出来ず、両手に闇の力を纏いロボへと距離を詰めるリカ。
　そんな彼に、星華は後ろから指示を出す。

星華『闇雲に突っ込むな、関節部を狙え』

リカ『っ…こうかよ！』

　そのアドバイス通り、リカは足の部分…膝に向かって拳を放つ。
　思った以上に効いたのか、殴った衝撃でよろめいてロボは片膝を付いた。

星華『やるじゃないか』

リカ『あんた、どうして俺を助けて…！』

星華『今は戦いに集中しろ。その後で質問に答えてやる』


スピカ「合計でダメージは26か…目標には遠すぎるな」

クウ「何でいきなり装甲値18の奴を投入させるんだよ…！　ダイスボーナス付かない限り倒すの辛いっての…！」

オパール「とにかく、最後は行動値5のあたしの番よ！　〈暴走〉を解除したって意味ないから、このまま攻撃に転ずるわ！
　マイナーで《完全獣化1》《エアロドライブ3》《バトルビート2》で音楽を流しながら変身するわ！　って言っても〈暴走〉解いてないから、まだ黒い獣のような状態だけどね…。
　メジャーで《コンセントレイト：ハヌマーン2》《音速攻撃1》《一閃1》で相手のエンゲージに入り《電光石火1》も付けて全力全開攻撃！　ダイスは15個、攻撃力8、達成値3、C値8で浸蝕率63％よ！」

　《命中判定》
　15D＋3（C値8）→28

　《ダメージ判定》
　3D＋8→20

クウ「おい、アタッカー。色々恵まれてる状態なのに、何で俺達よりダメージが低いんだ？」

オパール「い、今あたし暴走してるから！　それがいけないのよ、うんっ！　ちなみに《電光石火》の効果で…いやー！　10が出たー！？　《エアロドライブ》の効果も合わせるからHP20になったー！！」

クウ「俺ら、本当に大丈夫か…？」


響『グルルゥ…グルアアアアアアアアァ！！！』

　未だ黒い獣の状態で響が目を覚まし、雄叫びを上げる。
　辛うじて人としての意識は残っているのか、蒼空と星華を無視してロボに向かって鋭くなった鉤爪で斬り裂く。
　だが、強力な攻撃を意味もなくむやみやたらに振るうだけでは、ロボにまともな傷を与える事は出来ない。

星華『手当たり次第に攻撃している…今の彼女は獣となんら変わりないな』

蒼空『覚醒したばっかりで中身はしっかりしてないって事だろ。力の持ち腐れもいい所だぜ…これじゃ戦力になりえないな』

？『もう終わりですか？　さあ、我が僕よ！　こいつらに力を見せつけてあげなさい！』

　青年の命令と同時に、ロボの両肩のパッチが開いてバルカン砲が出現する。
　そのまま四人に構え――一斉に火を噴いた。


GM「では、四人の行動が終了しましたのでクリンナッププロセスです。全員3Dのダメージを受けて貰います」

クウ「下手したら、《リザレクト》確定だぞ…！」

　《ダメージ算出》
　響3D→18
　蒼空3D→22
　星華3D→22
　リカ3D→29

PC三人「「「リカーーー！！？」」」

SM「あんたのダイス、どうなっているんだい？」

GM「出目が10, 10, 9なんて、ダイスの女神様に愛されてますねー」

ルキル「愛じゃない！　こんなの愛じゃない！　キッカリHP0なんて愛じゃない！！」

オパール「てか、皆してダメージ大きすぎるわよ！！　それよりあたしは…良かった、HP2でギリギリ生きてる！」

クウ「俺もHP7残って、星華はHP4だな……あ、GM。このダメージは防具で軽減出来るのか？」

GM「はい。通常の攻撃なので出来ます」

クウ「よし、なら俺はHP17だ」

ルキル「本当か！　なら俺もHP2で生き残った！」

スピカ「次でどうにかしないと、本当にマズイな…！」

オパール「ううう…！」