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ダブルクロスThe 3rd Edition【君に捧げる詩】

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INDEX

  • あらすじ
  • 01 セッションの準備編
  • 02 PC1紹介
  • 03 PC2紹介
  • 04 PC3紹介
  • 05 PC4紹介
  • 06 オープニングフェイズ1&2
  • 07 オープニングフェイズ3&4
  • 08 ミドルフェイズ1(前編)
  • 09 ミドルフェイズ1(中編)
  • 10 ミドルフェイズ1(後編)
  • 11 ミドルフェイズ2(前編)
  • 12 ミドルフェイズ2(後編)
  • 13 ミドルフェイズ3
  • 14 ミドルフェイズ4
  • 15 ミドルフェイズ5&6
  • 16 ミドルフェイズ6(潜入編1)
  • 17 ミドルフェイズ6(潜入編2)
  • 18 ミドルフェイズ6(戦闘編)
  • 19 ミドルフェイズ6(調査編)
  • 20 ミドルフェイズ7(前編)
  • 21 ミドルフェイズ7(後編)
  • 22 クライマックスフェイズ1
  • 23 クライマックスフェイズ2
  • 24 クライマックスフェイズ3
  • 25 クライマックスフェイズ4
  • 26 クライマックスフェイズ5
  • 27 クライマックスフェイズ6
  • 28 クライマックスフェイズ7&バックトラック
  • 29 エンディングフェイズ1
  • 30 エンディングフェイズ2
  • ミドルフェイズ5&6

     ミドルフェイズ5 シーン9〈上辺だけの肩書き〉
     シーンプレイヤー 黒羽蒼空


    GM「全部の情報を抜いたので、ここでトリガーイベントを発生させます。シーンプレイヤーは蒼空、他は登場不可です。シーン登場をしてください」

    クウ「俺だけか? このタイミングで一人だけ登場って、なんか嫌な予感するな…とにかく登場するぜ」

     《シーン登場》
     蒼空1D→10 72%→82%


     UGN支部を脱出した次の日。施設の潜入まで時間がある為、蒼空は1人単独行動を行っていた。
     とは言え、特にやる事は終わらせている。仕方なく町中をぶらついていた。追われているのはリカ達であり、自分ではないのだから。

    蒼空『…暇だ』

    エン《今ので39回目ですよ》

    蒼空『やる事もないんだからしょうがねーだろ』

    エン《追われの身である彼らに食事の差し入れ、話し合いの交流、潜入施設の下見、街の警備の観察、考えれば幾らでも時間を有効活用出来ますよ》

    蒼空『ッチ、グチグチうるせーな。いいよ、勝手にあいつらがやってくれるだろ』

    エン《はぁ…そんな性格で、よくマスターになんてなれましたね。本当に彼の所に嫁ぐしか選択肢はないですよ?》

    蒼空『誰があんな変人の所に嫁に行くか! てか、お前さり気に俺をあの男と結ばせようとしてないか!?』

    エン《………》

    蒼空『あ? どうした?』

     その時、ズクンと重い何かが蒼空に圧し掛かる。
     通常よりも強力な《ワーディング》が貼られた事により、非オーヴァードは倒れ、一般人として暮らしているオーヴァードもその場に蹲ってしまう。
     この光景に足を止めていると、いつの間にか目の前に赤い髪の少年が立っていた。

    ?『貴様がマスター・セデューサか』

    蒼空『何者だ、クソガキ』

    ルピナス『俺はマスター・ルピナス。この町を仕切る者だ』

    蒼空『へぇ…マスターって事は『ワルプルギス』のリーダーか? 俺に何の用だ?』

    ルピナス『警告だ。マスター・セデューサ、今すぐ手を引くか鍵を持つアレをこちらに渡せ』

    蒼空『…なに?』

    ルピナス『もう一度言わないと分からないか? 人間と言うのは本当に学習しない愚かな生き物だな』

    エン《蒼空…》

    蒼空『ふざけんな! こっちは任務でここにいる、喧嘩を振ってきたのはそっちだろうが!』

    ルピナス『そう、お前は任務で鍵の奪取とアレの始末を頼まれた。なのにどうして共に行動している? 任務を考えるなら、鍵を今すぐ奪って殺すべきだろう?』

    蒼空『それは…!』

    ルピナス『とは言え、状況が変わった。今アレを処分させれはこっちが困る。だから連れてこい、我が元にな。それがお前の任務だ』

    エン《蒼空、奴の言葉に耳を貸すな!》

    ルピナス『俺としてはな、人間である貴様などどうでもいい。今この場で殺しても構わんくらいだ』

    蒼空『…やれるものならやってみろよ。ただのオーヴァードだと見下してると後悔するぞ?』

    ルピナス『ただのオーヴァードだろう? マスターを与えられたのは貴様じゃない、“彼”がいるからだ』

    蒼空『っ!? お前、まさかこいつが…!』

    ルピナス『キミも残念だろう。愚かで劣悪な存在である人間に憑りついてしまったばかりに、不憫な運命を歩む事になってしまって…自由を奪われ名誉も横取りされ、その嘆きと憤懣に満ちた心中、姿が見えなくとも俺には痛い程分かる』

    蒼空『てめえにこいつの何が分かるっ!!! 好き勝手言いやがって!!!』

    ルピナス『分かるに決まっているだろう? これだから人間は嫌なんだ、どんなに醜く汚い事だろうが、まるで見向きもしない…!!』

     瞬間、蒼空の身体が意図せずに崩れ落ちた。


    GM「ここでルピナスはエネミーエフェクト、《フォールダウン2》と《レネゲイドキラー2》を発生させます」

    スピカ「《フォールダウン》って、浸蝕率が100%未満だとエフェクトが使えなくなるのよね。で、《レネゲイドキラー》はエフェクトを使用する事でLv分のHPを失う効果、だったわよね?」

    ルキル(《フォールダウン》はRB、《レネゲイドキラー》はソラリスのエフェクト……おそらく、ルピナスの正体はレネビのソラリス使い…)

    SM「よく分かっているじゃないか。ま、今回は演出の一環として『ルピナスの《ワーディング》内ではじわじわと体力を削られる』と言う形で使わせて貰ったよ。ネタ晴らしするとこの効果はあくまで警告で使ってるだけから、安心してくれ」

    クウ「分かった。なら、こっちも好きに演出させて貰うぜ」


    蒼空『う、あ…!!』

    エン《蒼空!! 貴様…!!》

     地面に倒れて、他の者と同じように苦しむ蒼空。それがエンの心に火をつける。
     毒によって蒼空の身体から滲み出た血。本来この空間で使えない筈の力が、意思を持って小さな刃となってルピナスの頬に傷を作った。

    ルピナス『――それがキミの答えか。どうやら、人間が世界にとってどれだけ悪質な存在か分かっていないようだ。いずれキミをそこの人間から解放した時、我が世界へと迎え入れよう。理想郷に迎え入れる同胞としてな』

     そう言って、その場から姿を消す。それと同時に《ワーディング》も解かれて重かった空気と毒から解き放たれた。

    蒼空『なん、だよ…!』

    エン《大丈夫か、蒼空!?》

    蒼空『触んなぁ!!!』

    エン《…触れませんよ、分かっているでしょう》

    蒼空『知るかよ!! 何でお前が俺に憑りついたんだよ…お前、ホントに何なんだよ…何で、俺なんだ…!!』

     拒絶する言葉を浴びせながら、彼女は俯いてドレスの裾を握り締める。泣くのを必死でこらえるように。
     エンはそれを、黙って見ている事しか出来なかった。



     ミドルフェイズ6 シーン10〈鍵に選ばれし者〉
     シーンプレイヤー リカ


    ルキル「それじゃ、予定通りにテレビ局に潜入するがその前にトリガーハンドアウトを公開するぞ」

    GM「はい。では、このシーンプレイヤーはリカさん。全員登場をお願いします」

     《シーン登場》
     響1D→5 78%→83%
     蒼空1D→1 82%→83%
     星華1D→8 75%→83%
     リカ1D→5 69%→74%


     時刻はある程度流れて夜になった。
     この街にある娯楽や情報を発信するテレビ局。最近買収された建物から少し離れた場所に四人は集まった。

    響『テレビ局に入るなんて、ドキドキするなー!』

    星華『全員、時間まで集合したようだな』

    リカ『当然だ』

    蒼空『………』

    星華『蒼空、どうした? 俺が恋しくて寂しかったのか?』

    蒼空『うっせ…』

    星華『蒼空?』

    エン《蒼空、今は奴の事は忘れて目の前の仕事を熟しましょう》

    蒼空『分かってる…それくらい』

    リカ『…みんな、潜入する前に聞いて欲しい事がある』

    響『リカ?』

    リカ『そろそろ、この遺産…《闇の鍵》について話しておきたいんだ』

    星華『いいだろう、話してくれ』


    ルキル「それじゃあ、ここでトリガーハンドアウトを公開するぞ」

    オパール「待ってましたー!」


     PC4用トリガーハンドアウト
    【公開条件】通常の情報収集を全て開示する

     君は《闇の鍵》に選ばれた。現在この遺産は、心を開く事でレネゲイドに宿る衝動を引き出す力を発動させていて、非オーヴァードだと負荷に耐え切れずに昏睡状態に陥る。オーヴァードも強い心を持っていないと浸蝕が進んでジャームとなってしまう。
     『ワルプルギス』はこの遺産を使い、世界中の人類を滅ぼす計画を立てている。君は選ばれた者として、鍵に宿る力を封印しなければならない。

     彼らの計画が発動すると、オーヴァードの存在は毎ラウンドのセットアッププロセスごとに衝動判定をしなければならない。
     尚、これらの効果は《闇の鍵》の持ち主、または君と相互にロイスを取り、尚且つSロイスを持っていれば防ぐ事が出来る。
     ただし、このトリガーハンドアウトを公開するまで君にはEロイス『万物嫌悪』の効果が発生し他PCに嫌悪感を抱く事になる。解除するまでは他PCに対してロイスを取れない。(PC間ロイスは普通に取れる)


    三人「「「うん、ほぼまんまだ(ね)」」」

    ルキル「言うな、俺も思ったんだ」

    SM「本来『万物嫌悪』はPEのシナリオクラフト専用のEロイスで、「ヒロインがシーンプレイヤーに嫌悪感を露わにする」と言うトラップ扱いになるんだが、このシナリオでは「PC4が他のPCに嫌悪感を露わにする」と言う形で使わせて貰ったよ」

    GM「本来は何らかの判定に+1D目標値を上乗せするという効果ですが、トリガーハンドアウトの解除条件として組み合わせました。それでは続き行きましょう」


    響『なによ、それ…!』

    リカ『俺は《鍵》に選ばれた。だからこそ、この計画を止める義務がある』

    星華『心を強く持たないと、一気にジャームに、人の心を失くしてしまうのか』

    リカ『俺はFHに隠された世界の真実を知った。だからこそ、俺と同じように立ち向かうあんた達に協力すると決めた』

    蒼空『…信じるのか、こいつらはともかく俺の事まで?』

    響『何言ってるの! 蒼空もあたし達の仲間でしょ!』

    蒼空『分かってねーな。FHに仲間意識なんて微塵も存在しない。欲望のままに動き、邪魔なら身内すら切り捨てる。そんな奴らの集まりだ』

    リカ『信じないと困るのはお前だ。俺は釘を刺したからな?』

    蒼空『チッ…』


    ルキル「さて、ここで俺は蒼空と星華さんにロイスを取る。蒼空はP有為、N隔意で表はNにする。星華さんはP尊敬、N脅威で表はPだ。それと『万物嫌悪』の効果も解けたから、響のロイスをNの感情を嫌悪から悔悟に変えて、そして表をPに変更しておく」

    スピカ「俺はリカにロイスを取っていて、Sロイスも習得している。条件は既に達成されてるな」

    オパール「あたしは既にリカとロイスを結んでいるから、後はSロイスだけかぁ…今の内にリカに習得しておこう。何たって命の恩人だしね!」

    クウ「俺もリカに取らないといけないが、今の揺さぶられた状態じゃ取ろうにも取れないな…どうにか計画が始まる直前までには取れるように頑張るわ」

    GM「さて。このトリガーハンドアウトを公開しましたので、リカさんは今後この遺産を自由に使う事が出来ます」

    SM「詳しくは、このメモに書いてあるよ。他の皆も見ていいよ」


     《闇の鍵》〈白兵・至近〉(攻撃力10・ガード値3 *装備している間、武器が破壊してしまうエフェクト使用不可)

     オートで装備可能。他の人に持たせたり、使わせたりは不可。
     他PCが持ち主と相互にロイスを取っている場合、1シナリオ1回だけ、何らかの判定で『持ち主が相互にロイスを取っている数×2』のダイス分を追加する。ただし、使用を宣言した場合難易度9の〈意思〉判定を行う。失敗しても効果は得られるが、同時に〈暴走〉のバッドステータスに加え浸蝕率を2D10上昇しなければならない。


    オパール「つまり、蒼空の分のロイスも合わせれば最大で6個追加されるのね。ただし、判定に失敗すれば衝動判定まで起きてしまう…このシナリオ、下手すれば浸蝕率が物凄い事になりそうね…」

    ルキル「なあ、この遺産もうアレだよな。だったら武器の名前や形状は俺で決めていいか?」

    GM「構いませんよ。元々そのつもりでしたから」

    ルキル「じゃあ『過ぎ去りし思い出』で」

    オパール「えー、『ウェイ・トゥ・ザ・ドーン』じゃだめー?」

    ルキル「おいこら!」

    クウ「いいじゃねーか。どうせ本人はいないんだ、好きにやっとけよ」

    スピカ「ああ。普段出来ない事を楽しむのもTRPGの醍醐味だ」

    ルキル「うっ…ま、まあ。二人がそう言うなら…!」(照)

    三人(((持ってみたかったんだ…)))


    リカ『――ってな感じだな』

    星華『絆の力で強くなる代わりに、闇の感情が襲い掛かるのか…俺達の使うアージよりも厄介かつ凶悪な力だな』

    響『衝動に打ち勝てればいいけど、負けたらジャームに近付くんだね…』

    蒼空『あいつらがやろうとしている計画の一端を俺達が使うんだ。デメリットも当然あるだろ』

    エン《連発は危険ですね。一発勝負、いざと言う時に使うのがベストでしょう》

    星華『さて、確認事項も終わった――奴らの本拠地に侵入だ』

    17/03/22 23:15 NANA   

    ■作者メッセージ
     松の間で繰り広げられる戦い(人狼ゲーム)


     夜会話――

    リズ「さーて、妖狐は何処かなー」

    グラッセ「ウラノスさんじゃないのか?」←大正解

    リズ「だと良いんだけどね、今日の噛み先は…レイシャにしようか!」

    グラッセ「その心は?」

    リズ「んー、勘だけどレイシャ噛んどいた方が良い気がするんだよ」


    ルジス「何でピンポイントで役職を噛むのリズゥゥゥ!!!!!!?」

    ウラノス「リズだからに決まってるだろ?」(悟りの目)

    ファンタジア「うん、リズを人狼にするととんでもないね。もう村勝ち目ないよ」(悟りの目)

    ゼノ「悟りを開くな!!! 本当にあの小娘の野生の勘はどうなっておるのじゃぁぁぁ!!?」


    レイシャ「よし、今日の護衛はカヤでー「アオオーン」嘘おおお!!!? 人狼どんだけ鋭いんだよおおお!!!!!!?」

    リズ「レイシャ悪いわね♪取りあえず霊界逝って来いマジックアワー!!!!!!」

    レイシャ「ちょっと待って!!? 色々ツッコミしたいんだけどうぎゃああああああああああああ!!!??」


    カヤ「さて…今の所残っているのは人狼二匹、狂人の俺、そして村の三人…村人の噛みに成功したなら、次が最終日になるはずだ」

    カヤ「いやー、まさかここまでトントン拍子に事が進むとはなー。明日誰が生き残るかで、俺達の勝利が決まるな…!! 頼むぜ、ご主人様…!!」
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